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第二章 花曇り
第二話
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「すごかったんだよ。桜井さんが鉄パイプで刀を右に左に捌いて、最後なんか目にも止まらない速さで……」
「それ、大げさすぎ」
紘彬が苦笑した。
「……こう刀を跳ね上げてから太股を打って……」
如月が身振りを交えて説明する。
「すごいですね。私も拝見したかったです」
立花は尊敬の眼差しで紘彬を見た。
「そんな大したものじゃないよ」
紘彬は苦笑いしながら手を振った。
「そんなことないです。桜井警部補が剣道の試合に出てらしたのを拝見したことがありましたがすごかったです」
立花が身を乗り出して言った。
「試合?」
「この前桜井さんが出た剣道の全国選手権じゃないですか?」
紘彬は警察に入ってから一度剣道の全国選手権に出ている。
「いえ、高校の時です。そのとき兄も試合に出てたんです。私は兄の応援に行ってて……」
「へぇ」
「兄も県大会では優勝する程強かったのに、全国大会の決勝戦で当たった桜井警部補に苦もなくひねられて」
「ああ、あのときの。覚えてるよ。結構手強くて負けるかと思ったから」
「そうなんですか。見たかったなぁ」
如月が感心したように言った。
「兄は強いと思ってたのにあっという間に勝負がついちゃって、びっくりしたので覚えてたんです」
「そんなに前から桜井さんのこと知ってたんだ」
「兄はホントはこの前の選手権で雪辱を果たしたいって言ってたんですけど、出張中で出られなくて」
そのとき、がやがやと声がして、団藤や長野トリオ達が入ってきた。
立花は素早く敬礼をすると、
「それでは失礼します」
と言って出て行った。
その日の捜査会議は長引いていた。
「今夜は遅くなりそうだな」
終電に間に合わなかったときは皆、署の柔剣道場に泊まる。
紘彬は徒歩通勤なので何時に終わっても帰れるのだが、皆が帰らないときは一緒に泊まっていた。
机の一番下の引き出しを開けてみた。もう着替えの予備がない。
紘彬は自宅に電話して着替えを持ってきてくれるように頼んだ。
一時間ほどたった頃、刑事部屋のドアがノックされて立花が入ってきた。
「桜井警部補にお客様です」
立花の後から花耶が入ってきた。白いブラウスにピンクのカーディガンとスカート。シンプルな服装だが、よく似合っていて可愛かった。
「花耶ちゃん。わざわざごめんな」
紘彬は立ち上がって花耶のそばに行った。
「ちょうど夜食を作ってたの。皆さんで食べて」
そう言うと紙袋を二つ差し出した。
夜食の匂いが付かないように、着替えと分けて入れてきたようだ。
「ありがとな。もう夜遅いけど一人で大丈夫か? 送っていこうか?」
もっとも、花耶はこう見えても剣道と合気道の有段者だ。
「大丈夫。紘一も一緒に来てるから」
その言葉に、花耶の後ろにいた紘一が顔を覗かせた。
紘一も柔道と剣道の有段者である。
「そうか。二人とも気をつけて帰れよ」
花耶が帰ると早速大きなタッパーに入った夜食を取り出した。
タッパーは二つあった。どちらも中には肉じゃがが入っている。
紘彬は全員に割り箸を回した。
「花耶ちゃんの手作り料理っておいしいよな」
飯田が嬉しそうに言って、早速手を伸ばした。
「花耶ちゃんが夜食作ってきてくれるなら、毎晩捜査会議があってもいいな」
会議は夜中まで続いた。
翌朝、紘彬達は届きたてのビデオを見ていた。
防犯カメラに写った人物は、野球帽に眼鏡、マスクをしていた。
ジャンパーもファスナーを首のところまで上げていて、下に何を来ているのかすら分からない。
スラックスとスニーカーもこれと言って特徴はなかった。
映像には野球帽を被り、マスクとメガネで顔を隠したジャンパーの男が店員にナイフのようなものを突きつけ、レジを開かせて金を奪い、走ってドアから出て行くところまでが写っていた。
「これじゃあ、顔は全然分かりませんね」
如月はTVに写された防犯カメラの映像を見ながら顔をしかめた。
「昔なら怪しい格好なんだろうが……」
団藤がうなった。
「今、花粉の季節だからな」
紘彬が答えるように言った。
「こんな格好でも誰も不審には思わないでしょうね」
如月が付け加えた。
紘彬と如月、上田、佐久はコンビニ強盗の聞き込みに回ることになった。
団藤と飯田はマンションの管理人が刺された事件の捜査だ。
「ストーカー男がさぁ、女性に会うのを邪魔した管理人を刺したって言うからさぁ、どんな美女かと思って期待して行ったら、これが六十過ぎた婆あなんだよ」
飯田が椅子にだらしなく座って話していた。
紘彬達が聞き込みから帰ると、待ちかねたように喋り出したのだ。
「六十過ぎてたって魅力的な女性はいるだろ。俺の祖父ちゃん、森光子のファンだったぜ。草笛光子とどっちがいいかな、なんて言ってたくらいだし」
紘彬が答えた。
「いやいやいや、あれはただの婆さんでした」
飯田が手を振った。
「でも、五十とか六十とかの男が若い女の子追いかけ回す方が気持ち悪いだろ」
「まぁ、その婆さまが無事だったから犯人がすぐに割れたんだけどな」
団藤が調書を確認しながら言った。
ストーカーはすぐに逮捕された。
紘彬達はこれから、コンビニ強盗の聞き込みの結果を突き合わせて、今後の捜査方針を話し合うことになっていた。
数日後、強盗犯の目星は全くつかないまま、紘彬と如月は聞き込みから帰ってきた。
「……だから、言ってるでしょ!」
紺色のスーツ姿の女性が受付のカウンターを叩きながらヒステリックに叫んでいた。
セミロングの髪を神経質そうに繰り返しかき上げている。
周囲の警官達は、女性の対応をしている警官に同情の目を向けながらも、自分ではなくて良かったという顔をしている。
「どうした?」
紘彬は受付の警察官に声をかけた。
「あ、桜井警部補」
受付の警官がほっとしたように紘彬を見た。
その声に女性が振り返った。少し化粧は濃いめだが、美人と言えないこともない。元からそうなのか、苛ついているからなのか、目がつり上がり気味だった。
「あなた、責任者?」
女性は詰問する口調で訊ねた。
「いや、ただの刑事だけど」
女の剣幕に、紘彬は後退った。
「でも、この人よりは偉いのよね?」
女は受付の警官を指さした。紘彬を上から下まで値踏みするように見ている。
「まぁ、階級上は」
「訊いてよ!」
女性は紘彬の言葉に、いきなりまくし立て始めた。
色々言っていたが、要は数日前から不審な人物につけ回されてるというのだ。
二、三度、マンションのドアをあけようとノブを回されたこともあったらしい。
「絶対、ストーカーよ!」
ストーカーが流行ってるのか?
「手紙が来るとか電話が来るとかは?」
「それはないけど、会社の帰りとかに後をつけられてるのよ!」
「それならパトロールの巡回ルートに彼女の通勤経路入れてやれよ」
紘彬は受付の警官に言った。
「それはもうやったの!」
女性はカウンターを思いきり叩いた。カウンターの端に置かれた、造花の入った花瓶が驚いたように飛び上がった。
「でも、警官が来ると隠れて、いなくなるとまた戻ってくるのよ! 警察でしょ! なんとかしてよ!」
特に実害がなければ警察に出来ることはたかが知れている。
「それ、大げさすぎ」
紘彬が苦笑した。
「……こう刀を跳ね上げてから太股を打って……」
如月が身振りを交えて説明する。
「すごいですね。私も拝見したかったです」
立花は尊敬の眼差しで紘彬を見た。
「そんな大したものじゃないよ」
紘彬は苦笑いしながら手を振った。
「そんなことないです。桜井警部補が剣道の試合に出てらしたのを拝見したことがありましたがすごかったです」
立花が身を乗り出して言った。
「試合?」
「この前桜井さんが出た剣道の全国選手権じゃないですか?」
紘彬は警察に入ってから一度剣道の全国選手権に出ている。
「いえ、高校の時です。そのとき兄も試合に出てたんです。私は兄の応援に行ってて……」
「へぇ」
「兄も県大会では優勝する程強かったのに、全国大会の決勝戦で当たった桜井警部補に苦もなくひねられて」
「ああ、あのときの。覚えてるよ。結構手強くて負けるかと思ったから」
「そうなんですか。見たかったなぁ」
如月が感心したように言った。
「兄は強いと思ってたのにあっという間に勝負がついちゃって、びっくりしたので覚えてたんです」
「そんなに前から桜井さんのこと知ってたんだ」
「兄はホントはこの前の選手権で雪辱を果たしたいって言ってたんですけど、出張中で出られなくて」
そのとき、がやがやと声がして、団藤や長野トリオ達が入ってきた。
立花は素早く敬礼をすると、
「それでは失礼します」
と言って出て行った。
その日の捜査会議は長引いていた。
「今夜は遅くなりそうだな」
終電に間に合わなかったときは皆、署の柔剣道場に泊まる。
紘彬は徒歩通勤なので何時に終わっても帰れるのだが、皆が帰らないときは一緒に泊まっていた。
机の一番下の引き出しを開けてみた。もう着替えの予備がない。
紘彬は自宅に電話して着替えを持ってきてくれるように頼んだ。
一時間ほどたった頃、刑事部屋のドアがノックされて立花が入ってきた。
「桜井警部補にお客様です」
立花の後から花耶が入ってきた。白いブラウスにピンクのカーディガンとスカート。シンプルな服装だが、よく似合っていて可愛かった。
「花耶ちゃん。わざわざごめんな」
紘彬は立ち上がって花耶のそばに行った。
「ちょうど夜食を作ってたの。皆さんで食べて」
そう言うと紙袋を二つ差し出した。
夜食の匂いが付かないように、着替えと分けて入れてきたようだ。
「ありがとな。もう夜遅いけど一人で大丈夫か? 送っていこうか?」
もっとも、花耶はこう見えても剣道と合気道の有段者だ。
「大丈夫。紘一も一緒に来てるから」
その言葉に、花耶の後ろにいた紘一が顔を覗かせた。
紘一も柔道と剣道の有段者である。
「そうか。二人とも気をつけて帰れよ」
花耶が帰ると早速大きなタッパーに入った夜食を取り出した。
タッパーは二つあった。どちらも中には肉じゃがが入っている。
紘彬は全員に割り箸を回した。
「花耶ちゃんの手作り料理っておいしいよな」
飯田が嬉しそうに言って、早速手を伸ばした。
「花耶ちゃんが夜食作ってきてくれるなら、毎晩捜査会議があってもいいな」
会議は夜中まで続いた。
翌朝、紘彬達は届きたてのビデオを見ていた。
防犯カメラに写った人物は、野球帽に眼鏡、マスクをしていた。
ジャンパーもファスナーを首のところまで上げていて、下に何を来ているのかすら分からない。
スラックスとスニーカーもこれと言って特徴はなかった。
映像には野球帽を被り、マスクとメガネで顔を隠したジャンパーの男が店員にナイフのようなものを突きつけ、レジを開かせて金を奪い、走ってドアから出て行くところまでが写っていた。
「これじゃあ、顔は全然分かりませんね」
如月はTVに写された防犯カメラの映像を見ながら顔をしかめた。
「昔なら怪しい格好なんだろうが……」
団藤がうなった。
「今、花粉の季節だからな」
紘彬が答えるように言った。
「こんな格好でも誰も不審には思わないでしょうね」
如月が付け加えた。
紘彬と如月、上田、佐久はコンビニ強盗の聞き込みに回ることになった。
団藤と飯田はマンションの管理人が刺された事件の捜査だ。
「ストーカー男がさぁ、女性に会うのを邪魔した管理人を刺したって言うからさぁ、どんな美女かと思って期待して行ったら、これが六十過ぎた婆あなんだよ」
飯田が椅子にだらしなく座って話していた。
紘彬達が聞き込みから帰ると、待ちかねたように喋り出したのだ。
「六十過ぎてたって魅力的な女性はいるだろ。俺の祖父ちゃん、森光子のファンだったぜ。草笛光子とどっちがいいかな、なんて言ってたくらいだし」
紘彬が答えた。
「いやいやいや、あれはただの婆さんでした」
飯田が手を振った。
「でも、五十とか六十とかの男が若い女の子追いかけ回す方が気持ち悪いだろ」
「まぁ、その婆さまが無事だったから犯人がすぐに割れたんだけどな」
団藤が調書を確認しながら言った。
ストーカーはすぐに逮捕された。
紘彬達はこれから、コンビニ強盗の聞き込みの結果を突き合わせて、今後の捜査方針を話し合うことになっていた。
数日後、強盗犯の目星は全くつかないまま、紘彬と如月は聞き込みから帰ってきた。
「……だから、言ってるでしょ!」
紺色のスーツ姿の女性が受付のカウンターを叩きながらヒステリックに叫んでいた。
セミロングの髪を神経質そうに繰り返しかき上げている。
周囲の警官達は、女性の対応をしている警官に同情の目を向けながらも、自分ではなくて良かったという顔をしている。
「どうした?」
紘彬は受付の警察官に声をかけた。
「あ、桜井警部補」
受付の警官がほっとしたように紘彬を見た。
その声に女性が振り返った。少し化粧は濃いめだが、美人と言えないこともない。元からそうなのか、苛ついているからなのか、目がつり上がり気味だった。
「あなた、責任者?」
女性は詰問する口調で訊ねた。
「いや、ただの刑事だけど」
女の剣幕に、紘彬は後退った。
「でも、この人よりは偉いのよね?」
女は受付の警官を指さした。紘彬を上から下まで値踏みするように見ている。
「まぁ、階級上は」
「訊いてよ!」
女性は紘彬の言葉に、いきなりまくし立て始めた。
色々言っていたが、要は数日前から不審な人物につけ回されてるというのだ。
二、三度、マンションのドアをあけようとノブを回されたこともあったらしい。
「絶対、ストーカーよ!」
ストーカーが流行ってるのか?
「手紙が来るとか電話が来るとかは?」
「それはないけど、会社の帰りとかに後をつけられてるのよ!」
「それならパトロールの巡回ルートに彼女の通勤経路入れてやれよ」
紘彬は受付の警官に言った。
「それはもうやったの!」
女性はカウンターを思いきり叩いた。カウンターの端に置かれた、造花の入った花瓶が驚いたように飛び上がった。
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