28 / 72
第一章 モフはモフを呼ぶ
第28話「討伐戦の報酬が、予想以上な件」
しおりを挟む
まだ日が高いうちに街に戻ってきた。
これから冒険者ギルドに討伐依頼達成を報告して、その後でギルドマスターとお話だ。
門をくぐってギルドまで向かう。
今日は朝から道ゆく人々によく声をかけられる。
感謝の言葉をかけられるのが一番多いけど、小さな子供とかだと俺をなでさせてっていうのが結構多かった。
子供は遠慮ないもので、「この猫、ちかくで見ると目つきわるいんだね」とか言われたりした。
でも、リルが「え~、この目つきが可愛いんじゃん」と言ってくれたから、差し引き大幅プラスだ。
街は今日も平和だね。
◇
ギルドでは出発の時と同じく、カーミラが担当になった。
「リルさん、おかえりなさい。荷物多いですし、裏の倉庫へどうぞ」
カーミラは、台車からあふれそうなのを見て、倉庫に案内してくれた。
「はい、ちょうど2万ソマリですね」
「カーミラさん、ありがとうございます」
リルがカーミラから銀貨2枚を受け取る。
最近ちょっと通貨価値が分かってきた。
騎士の入団当初の給金が大体20万ソマリくらいらしい。
そう考えると半日の稼ぎにしてはなかなかだ。
あとで知ったんだけど、Aランクの凶悪な鹿、フルフルのときは100万ソマリももらっていたようだ。
金貨だと10枚分だけど、あの時は銀貨も多く混じってたから、ずっしり重かったようだ。
フルフルを丸ごと持って帰ってくれば、もっともらえていたらしい。
Aランク魔物おそるべしだ……。
「お疲れさまでした。そうだ、リルさん。ギルドマスターが帰ってきてますよ」
「はい。行ってみます」
倉庫で報酬を受け取った俺たちは、ギルドマスターの部屋に向かった。
◇
「リル、待っていたよ」
ギルドマスターのレイモンドが、すでに腰かけて待っていた。
今日はレイモンドのおっちゃん一人だけだ。
「レイモンドさん、こんにちは。なんだか、久しぶりの気がする」
リルがおっちゃんにあいさつする。
討伐軍に参加する準備を始めてからは、ギルドにも来てなかったからね。
「ああ、ひさしぶりだ。それにしてもずいぶん活躍したみたいだな」
「ほとんどシュンがね……。いつの間にかオークキングも倒してちゃってたよ」
リルがあきれた様子をみせる。
ただ、どことなく嬉しそうだ。
「クルニャー!(俺だって、いつの間にか倒してたんだよ!)」
まさかオークキングだとは思ってなかったよ。
感慨もなにもあったもんじゃない。
「いやほんと凄まじいな……。計り知れない存在だな」
おっちゃんはため息をつきながらも、興味津々といったようすだ。
「えへへ~」
褒められたと思ったのか、リルが笑みをうかべる。
「今日は二つ伝えることがある。まずはお前たちの討伐軍参戦の報酬についてだ」
「報酬もらえるのって嬉しいな。リルも冒険者なんだって思えるんだ」
俺も少しドキドキワクワクしてる。
オークキングを倒したことを考えると1000万ソマリとかもあるかもしれないぞ……。
おっちゃんが真剣な顔で金額を教えてくれる。
「まず合計額だが、2億5020万ソマリだ」
「ふぇ……?」
「ルニャ?(えっ?)」
ちょっとよく聞こえなかった……。
いや……、聞こえた金額が、平均的な兵士の生涯賃金を超えてたのだが……。
きっと聞き間違えたのだろう。
おっちゃんは、俺たちの戸惑いを気にせず話を続ける。
「内訳は、オークキングが2億ソマリ、
オークジェネラル2体で4000万ソマリ、
あとはグレートボアの素材や討伐軍参戦の日当とかだな。
この金額には領主側から出てる金額も入ってるぞ」
おっちゃんが、伯爵と話して俺たちへの報酬を預かってきたのだという。
「2億…………。お肉がいっぱい……かな?」
「クルルゥ……(肉がいっぱい……だね……)」
リルも俺も、現実感のない金額に放心している。
高級肉に囲まれている白昼夢を見ていた。
「肉って……。
まあ、それだけ凄いことをしたってことだぞ。
オークどもが街まで攻めて来たら、被害はそんなものではすまないからな。
功績にふさわしい金額だと思うぞ。おめでとう」
おっちゃんがニヤッと笑いながら称賛してくれる。
「シュン、どうしよう……?
そんなに持ってたら重くて歩けないよ。
潰れちゃうかも……」
リルがアワアワしている。
いろいろと混乱しているようだ。
2億ソマリだと……、金貨で2000枚、銀貨だと2万枚だもんね。
でも、商人がいるくらいだし、いい方法があるはず……。
「ああ……。
金貨の上に白金貨っていうのもあるぞ。
金貨10枚で白金貨1枚の価値だ。
それに、ギルドで預かっておくこともできる。
使いたいときに使いたい分だけ出金できるってわけだ」
ギルドには銀行的な機能もあるんだね。
それは助かるかもしれない。
リルの方に視線をおくる。
「そ、それならとりあえず、預かってて欲しいな……」
リルはまだ少し混乱しているようで、なんとか預金しておくことを伝えた。
ちょっと違うかもしれないけど、いきなり宝くじに当たった感じだろうか。
「分かった、必要なときはいつでも言ってくれ。それと大事なことがもう一つだ」
「うん」
リルが、もう驚かないぞと話を聞く姿勢をとる。
「リルが受けてくれるなら、Aランク冒険者になれることが決定した。
さらに、これは前例のないことなんだが……。
シュンがAランク冒険者と同等のAランク従魔になれることが決まった。
これも、リルの了承があればだ」
おっちゃんが、どうだすげーだろと嬉しそうに告げてきた。
こんなに短期間でAランクになるなんて、歴史に残るぞと。
さらに、今まで無かった従魔のランクというものを設けることになったそうだ。
「…………」
リルが言葉を失う。
俺もリルのランクアップはちょっと予想していたけど、自分のことは完全に予想外だ。
「シュンの件は、騎士団長の強い推薦や、他の冒険者たちの賛同があってな。
どっちのAランクも、領主やギルドの他幹部の了承が取れたってわけだ。
もちろん、俺は大賛成だ」
やったなお前らと、おっちゃんが笑う。
「う、嬉しいです! リルのこともだけど、シュンがみんなに認められたことが……」
リルが、いつになく興奮している。
「じゃあ、リルとシュンはAランクを受けてくれるってことでいいか?」
「うん! ありがとうございます!!」
「クルニャーン!(俺も嬉しいよ!)」
リルが立ち上がって、俺を両手で高くかかげる。
向き合っているので、リルの顔がよく見える。
嬉しいのか、リルが少し涙ぐんでいる。
俺は胸がジーンとした。
「やったね! シュン!!」
リルにギュッと抱きしめられた。
俺のお腹に、顔を埋めてくる。
俺のお腹の白くて柔らかい毛に、リルが包まれる。
リルが息を吸い込むとき、ちょっとくすぐったい。
思う存分モフるがいい。
そんな風に強気に思ったものの、ゴロゴロとのどが鳴るのを止められない。
俺の猫の体は、喜びにとても正直なのだった。
――――――――――――――――――
【通貨単位】
(ソマリ)
白金貨1枚=100万ソマリ
金貨 1枚=10万ソマリ
銀貨 1枚=1万ソマリ
銅貨 1枚=1000ソマリ
鉄貨 1枚=100ソマリ
1ソマリ≒1円
これから冒険者ギルドに討伐依頼達成を報告して、その後でギルドマスターとお話だ。
門をくぐってギルドまで向かう。
今日は朝から道ゆく人々によく声をかけられる。
感謝の言葉をかけられるのが一番多いけど、小さな子供とかだと俺をなでさせてっていうのが結構多かった。
子供は遠慮ないもので、「この猫、ちかくで見ると目つきわるいんだね」とか言われたりした。
でも、リルが「え~、この目つきが可愛いんじゃん」と言ってくれたから、差し引き大幅プラスだ。
街は今日も平和だね。
◇
ギルドでは出発の時と同じく、カーミラが担当になった。
「リルさん、おかえりなさい。荷物多いですし、裏の倉庫へどうぞ」
カーミラは、台車からあふれそうなのを見て、倉庫に案内してくれた。
「はい、ちょうど2万ソマリですね」
「カーミラさん、ありがとうございます」
リルがカーミラから銀貨2枚を受け取る。
最近ちょっと通貨価値が分かってきた。
騎士の入団当初の給金が大体20万ソマリくらいらしい。
そう考えると半日の稼ぎにしてはなかなかだ。
あとで知ったんだけど、Aランクの凶悪な鹿、フルフルのときは100万ソマリももらっていたようだ。
金貨だと10枚分だけど、あの時は銀貨も多く混じってたから、ずっしり重かったようだ。
フルフルを丸ごと持って帰ってくれば、もっともらえていたらしい。
Aランク魔物おそるべしだ……。
「お疲れさまでした。そうだ、リルさん。ギルドマスターが帰ってきてますよ」
「はい。行ってみます」
倉庫で報酬を受け取った俺たちは、ギルドマスターの部屋に向かった。
◇
「リル、待っていたよ」
ギルドマスターのレイモンドが、すでに腰かけて待っていた。
今日はレイモンドのおっちゃん一人だけだ。
「レイモンドさん、こんにちは。なんだか、久しぶりの気がする」
リルがおっちゃんにあいさつする。
討伐軍に参加する準備を始めてからは、ギルドにも来てなかったからね。
「ああ、ひさしぶりだ。それにしてもずいぶん活躍したみたいだな」
「ほとんどシュンがね……。いつの間にかオークキングも倒してちゃってたよ」
リルがあきれた様子をみせる。
ただ、どことなく嬉しそうだ。
「クルニャー!(俺だって、いつの間にか倒してたんだよ!)」
まさかオークキングだとは思ってなかったよ。
感慨もなにもあったもんじゃない。
「いやほんと凄まじいな……。計り知れない存在だな」
おっちゃんはため息をつきながらも、興味津々といったようすだ。
「えへへ~」
褒められたと思ったのか、リルが笑みをうかべる。
「今日は二つ伝えることがある。まずはお前たちの討伐軍参戦の報酬についてだ」
「報酬もらえるのって嬉しいな。リルも冒険者なんだって思えるんだ」
俺も少しドキドキワクワクしてる。
オークキングを倒したことを考えると1000万ソマリとかもあるかもしれないぞ……。
おっちゃんが真剣な顔で金額を教えてくれる。
「まず合計額だが、2億5020万ソマリだ」
「ふぇ……?」
「ルニャ?(えっ?)」
ちょっとよく聞こえなかった……。
いや……、聞こえた金額が、平均的な兵士の生涯賃金を超えてたのだが……。
きっと聞き間違えたのだろう。
おっちゃんは、俺たちの戸惑いを気にせず話を続ける。
「内訳は、オークキングが2億ソマリ、
オークジェネラル2体で4000万ソマリ、
あとはグレートボアの素材や討伐軍参戦の日当とかだな。
この金額には領主側から出てる金額も入ってるぞ」
おっちゃんが、伯爵と話して俺たちへの報酬を預かってきたのだという。
「2億…………。お肉がいっぱい……かな?」
「クルルゥ……(肉がいっぱい……だね……)」
リルも俺も、現実感のない金額に放心している。
高級肉に囲まれている白昼夢を見ていた。
「肉って……。
まあ、それだけ凄いことをしたってことだぞ。
オークどもが街まで攻めて来たら、被害はそんなものではすまないからな。
功績にふさわしい金額だと思うぞ。おめでとう」
おっちゃんがニヤッと笑いながら称賛してくれる。
「シュン、どうしよう……?
そんなに持ってたら重くて歩けないよ。
潰れちゃうかも……」
リルがアワアワしている。
いろいろと混乱しているようだ。
2億ソマリだと……、金貨で2000枚、銀貨だと2万枚だもんね。
でも、商人がいるくらいだし、いい方法があるはず……。
「ああ……。
金貨の上に白金貨っていうのもあるぞ。
金貨10枚で白金貨1枚の価値だ。
それに、ギルドで預かっておくこともできる。
使いたいときに使いたい分だけ出金できるってわけだ」
ギルドには銀行的な機能もあるんだね。
それは助かるかもしれない。
リルの方に視線をおくる。
「そ、それならとりあえず、預かってて欲しいな……」
リルはまだ少し混乱しているようで、なんとか預金しておくことを伝えた。
ちょっと違うかもしれないけど、いきなり宝くじに当たった感じだろうか。
「分かった、必要なときはいつでも言ってくれ。それと大事なことがもう一つだ」
「うん」
リルが、もう驚かないぞと話を聞く姿勢をとる。
「リルが受けてくれるなら、Aランク冒険者になれることが決定した。
さらに、これは前例のないことなんだが……。
シュンがAランク冒険者と同等のAランク従魔になれることが決まった。
これも、リルの了承があればだ」
おっちゃんが、どうだすげーだろと嬉しそうに告げてきた。
こんなに短期間でAランクになるなんて、歴史に残るぞと。
さらに、今まで無かった従魔のランクというものを設けることになったそうだ。
「…………」
リルが言葉を失う。
俺もリルのランクアップはちょっと予想していたけど、自分のことは完全に予想外だ。
「シュンの件は、騎士団長の強い推薦や、他の冒険者たちの賛同があってな。
どっちのAランクも、領主やギルドの他幹部の了承が取れたってわけだ。
もちろん、俺は大賛成だ」
やったなお前らと、おっちゃんが笑う。
「う、嬉しいです! リルのこともだけど、シュンがみんなに認められたことが……」
リルが、いつになく興奮している。
「じゃあ、リルとシュンはAランクを受けてくれるってことでいいか?」
「うん! ありがとうございます!!」
「クルニャーン!(俺も嬉しいよ!)」
リルが立ち上がって、俺を両手で高くかかげる。
向き合っているので、リルの顔がよく見える。
嬉しいのか、リルが少し涙ぐんでいる。
俺は胸がジーンとした。
「やったね! シュン!!」
リルにギュッと抱きしめられた。
俺のお腹に、顔を埋めてくる。
俺のお腹の白くて柔らかい毛に、リルが包まれる。
リルが息を吸い込むとき、ちょっとくすぐったい。
思う存分モフるがいい。
そんな風に強気に思ったものの、ゴロゴロとのどが鳴るのを止められない。
俺の猫の体は、喜びにとても正直なのだった。
――――――――――――――――――
【通貨単位】
(ソマリ)
白金貨1枚=100万ソマリ
金貨 1枚=10万ソマリ
銀貨 1枚=1万ソマリ
銅貨 1枚=1000ソマリ
鉄貨 1枚=100ソマリ
1ソマリ≒1円
0
お気に入りに追加
1,708
あなたにおすすめの小説
【完結】引きこもり令嬢は迷い込んできた猫達を愛でることにしました
かな
恋愛
乙女ゲームのモブですらない公爵令嬢に転生してしまった主人公は訳あって絶賛引きこもり中!
そんな主人公の生活はとある2匹の猫を保護したことによって一変してしまい……?
可愛い猫達を可愛がっていたら、とんでもないことに巻き込まれてしまった主人公の無自覚無双の幕開けです!
そしていつのまにか溺愛ルートにまで突入していて……!?
イケメンからの溺愛なんて、元引きこもりの私には刺激が強すぎます!!
毎日17時と19時に更新します。
全12話完結+番外編
「小説家になろう」でも掲載しています。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。《サイドストーリー》
はぐれメタボ
ファンタジー
《番外編》
神々の間では異世界転移がブームらしいです。の番外編です。
《マーリンさんの学業奮闘記》
大賢者イナミの弟子、マーリンは師匠の命令でミルミット王国の学院に入学する事になった。
マーリンは、そこで出会った友人達と事件に巻き込まれて行く。
《迷宮都市の盾使い》
ミルミット王国最大の迷宮都市ダイダロスで迷宮に挑む冒険者達と全身鎧を身に付けた謎の冒険者の物語り。
《炎の継承者》
田舎に暮らす少年、カートは憧れの父親の背中を追って成長して行く。
《盃を満たすは神の酒》
エルフのジンとドワーフのバッカスは2人組の冒険者である。
彼等は神が醸造したと言われる伝説の酒を探して旅を続けていた。
そんな彼等が居た帝国の街に、とてつもない数の魔物が迫っていた。
《1人と1振り》
冒険者のヴァインはある日、奇抜な冒険者アークと出会う。
やがて共に旅をする様になった2人はミルミット王国のある街でとある依頼を受ける事になった。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
幼馴染のチート竜,俺が竜騎士を目指すと伝えると何故かいちゃもんつけ始めたのだが?
モモ
ファンタジー
最下層のラトムが竜騎士になる事をチート幼馴染の竜に告げると急に彼女は急にいちゃもんをつけ始めた。しかし、後日協力してくれそうな雰囲気なのですが……
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
睡眠スキルは最強です! 〜現代日本にモンスター!? 眠らせて一方的に倒し生き延びます!〜
八代奏多
ファンタジー
不眠症に悩んでいた伊藤晴人はいつものように「寝たい」と思っていた。
すると突然、視界にこんな文字が浮かんだ。
〈スキル【睡眠】を習得しました〉
気付いた時にはもう遅く、そのまま眠りについてしまう。
翌朝、大寝坊した彼を待っていたのはこんなものだった。
モンスターが徘徊し、スキルやステータスが存在する日本。
しかし持っているのは睡眠という自分を眠らせるスキルと頼りない包丁だけ。
だが、その睡眠スキルはとんでもなく強力なもので──
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる