異界の魔術士

ヘロー天気

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三界巡行編

第十九章:報告と頼み事

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 夕方頃。自宅庭を経由してカルツィオ大陸に転移した朔耶は、フォンクランク国の首都サンクアディエットの中心に聳える、ヴォルアンス宮殿の一角に降り立った。
 転移目標である悠介の近くに出たのだが、なにやら光の枠を出して作業していた。

「やほ~悠介君」
「あ、都築さんこんちゃー」

 思ったより来るのが遅かったですねと、悠介は昨晩のガゼッタとブルガーデンで一騒動あった事を把握しているニュアンスを感じさせながら、正面の大きな柱にエフェクトを発生させる。
 柱に埋め込まれたような格子状で横開きの扉にカスタマイズを反映させたようだ。以前は見掛けなかったように思う巨大な柱と、二つ並んだ格子の扉。扉の脇には開閉ボタンらしきモノがあり、ぱっと見の印象はエレベーターを感じさせた。

「ちょっと彼方此方回ってたのよ。ていうか何してるのこれ、もしかしてエレベーター?」
「ええまあ、今日は宮殿の改造してまして」

 悠介は、今後カルツィオにポルヴァーティアの魔導技術が入って来る事を見越して、その技術をスムーズに吸収出来るよう、宮殿内の近代化を図っているという。

「ほえ~、普通は便利な道具作りとか街のインフラ整備を中心にやりそうだけど、中枢施設の機能向上から貴族層の意識改革を合わせて効率化を図るってわけね。その発想は思いつかなかったよ」

 フォンクランクの中枢であるヴォルアンス宮殿の近代化で、国力の底上げの下地を作る計画には感心すると、無理に深読みして持ち上げる朔耶。

「いや俺も思いつかなかったよ」

 悠介は、そこまで綿密に考えていた訳ではないとツッコんだ。しかし、概ね似たようなアイデアではあったらしい。
 冗談はさておき、コウから得た情報を伝えて共有するべく本題に入る。

「まあそれはそれとして、色々報告があるんだけど、時間と場所の用意お願いできる?」
「あっさり流されたな。何かヤバい話ですか?」
「割と」

 恐らく悠介達――フォンクランク国にとって結構深刻な内容だけに、人の目耳が多いここでは話し難い旨を匂わせる。

「じゃあ俺の自室ででも。ヴォーマル達は同室させても?」
「う~ん、大丈夫だとは思うけど悠介君が判断して? ちなみに暗殺未遂事件のネタバレ話ね」
「……それは」

 誰の、と言わずとも気付いたようだ。最近もカルツィオ聖堂でアユウカスと共に栄耀同盟の工作員から暗殺を狙われたが、そっちの件ではないと。
 悠介の作業に付き合っていたらしい炎神隊員のヒヴォディルも、思わず周囲に視線を走らせた。彼も例の事件では悠介達に協力して動いていたので、大体の事情は把握している。

 朔耶が伝えようとしている内容を察した悠介は、まず訓練場に下りてスンを拾い、二階の控え室に立ち寄って他の闇神隊メンバーとも合流。報告を聞く場所は宮殿の自室ではなく、貴族街の自宅悠介邸にシフトムーブで移動する事にしたようだ。

「ヒヴォディルもあの時に居たから一緒に来てもらうとして、ヴォレットはどうするかな」

 そこへ、タイミングよくヴォレット姫が現れた。

「わらわがどうかしたか?」
「来ちゃったか……」
「ヴォレットちゃん、やほー」
「おおう、サクヤでは無いか」

 ヴォレットと軽く挨拶を交わす。彼女のお目付け役でもある専属警護兼教育係クレイヴォルも一緒だ。相変わらず眉間の皺が濃い。

「揃ったのなら仕方がない」

 悠介は、当時話し合った時のメンバーが全員集まりそうだからと、ヴォレットとクレイヴォルにも事情を話した。

「二人とも、都築さんから重要な話があるから、ちょっと俺の家まで来てくれ」
「ふむ、わらわは構わんが……」

 ヴォレットはそう言ってちらりとクレイヴォルを見上げる。そう簡単に宮殿を出る事が出来ないであろう身分だけに、お目付け役がどう判断するかを気にしたのかと思いきや――

「よしっ、後は任せたぞクレイヴォル」
「姫様、ユースケ殿は私にも同行を呼び掛けていますよ?」

 特に気にせず出掛けるつもりだったようだ。一声掛けておけば大丈夫と考えたらしい。
 結局、悠介のシフトムーブ瞬間移動での外出なので、ちょっと行って直ぐ戻るなら大丈夫だろうと、皆で悠介邸に移動する事になった。


 闇神隊長の邪神・田神悠介と闇神隊専属従者のスン。
 炎の姫君ことフォンクランクの王女ヴォレット姫と、専属警護兼教育係な炎神隊長クレイヴォル。
 闇神隊メンバー、ヴォーマル、シャイード、エイシャ、フョンケ、イフョカの五人。
 実は悠介の親友を自称している炎神隊員ヒヴォディル。
 そして異界の魔術士・都築朔耶という錚々たるメンバーが悠介邸の広間に現れた。
 ソファで寛いでいた悠介の奴隷であるラーザッシアと、古代ポルヴァーティアの勇者パルサが、一体何事かと驚いている。

「とりあえず皆寛いでてくれ。シア、ラサは居るか?」
「き、今日はもう直ぐ来ると思うけど……」
「そっか、じゃあその間にソルザックも呼んでおこう。ザッフィス、使いを出してくれ」
「畏まりました」

 ラーザッシアに元唱姫で現悠介の愛人をやっているラサナーシャの動向を確かめると、執事長に闇神隊の技術者担当であるソルザックを呼び出す使いを出させる。
 きびきびと指示を出す悠介の姿に、スンがポーと見惚れていた。

「うーん悠介君、何だか前より随分と頼もしい感じになったわね」
「ユースケは割と動く時は動くわよ?」
「ユウスケさんは頼りになりますよ?」

 朔耶が今の悠介について印象を語ると、その恋人スン奴隷シア(両方妻候補)からノロケと言えなくもない言葉が放たれたので、朔耶は「ごちそうさまです」しておいた。
 やがてラサナーシャとソルザックが到着したので、皆で別室に移動する。全員が大きなテーブルに向かい合わせで着くと、悠介の隣に座る朔耶は報告を始めた。

「それじゃ説明するね。まずコウ君曰く、悠介君達は概ね推測済みらしいって聞いてるんだけど、ヴォルダート侯爵って人について」

「あー……」
「あ~」

 朔耶が出した名前に、当時の事件に関わっていたほぼ全員が同じような反応を見せた。暗殺未遂事件と、その裏に隠された計画と真相。
 暗殺者役に施した暗示により、事件に関する供述内容でエスヴォブス王が悠介の暗殺を指示したかのように錯覚させる。
 そしてヴォレット姫を『闇神隊を連れて砦に立て籠もり、王に抗議してはいかがか』と焚きつけ、闇神隊長に『王女を惑わせた反逆者』の烙印を刻もうと画策した。

 そんな陰謀の先鋒をつかさどり、それらの証拠を握っていると思われる元三重スパイが、今もガゼッタの覇権主義派に与して活動している。

「あの時、疑惑に上がっていた密偵は、元は旧ノスセンテスに所属していたって事ですかい?」
「そういう事らしいな」

 ヴォーマルの問い掛けに、悠介が頷いて答える。コウが言っていた通り、彼等もかなりの所まで真相に近付いていたようだ。
 悠介に促されて続きを話す。暗殺の実行犯二人に洗脳を施したのはその密偵で、一連の指示を出したのはヴォルダート侯爵達。サンクアディエット内にその為の場所も彼等が用意したらしい。

「じゃあやっぱり祭りの日に闇商人から調整魔獣用の薬を買って、その後に実行犯役の二人に暗示と洗脳を掛けたのか」
「謎だった部分が綺麗に繋がりやしたね」

 当時、悠介達も考察と推理でほぼ全容を掴んでいたが、どうしても確認出来なかった部分が明かされ、幾分スッキリしたようだ。

 後、コウがその密偵本人から直接読み取った彼の紆余曲折な密偵人生も話しておいた。
 ノスセンテスの密偵を真の身分としてフォンクランクの特務密偵に納まり、ブルガーデンの密偵を演じる三重スパイをこなしつつ、ノスセンテスの意向でヴォルダート侯爵一派と懇意にした。
 ガゼッタの台頭でノスセンテスが滅ぼされると、そのままヴォルダート侯爵一派の専属のように立ち振る舞って立場を固めた。

 フォンクランクの最大派閥という後ろ盾と、件の危険な作戦を任されるほどの信を得たが、作戦は失敗。ほとぼりが冷めるまでフォンクランクに戻らないよう御達しを受けて、古巣でもある現ガゼッタのパトルティアノーストに潜伏していた。
 その間も、対闇神隊長用の諜報活動は続けていたが、五族共和制で新時代が幕開けたり、ポルヴァーティア大陸の襲来など様々な出来事もあって、ヴォルダート侯爵達と連絡が取れなくなっていたようだ。

 大陸間戦争も収まり、その過程でガゼッタも一枚岩では無く、闇神隊長の存在を邪魔に思う勢力が出て来た事を突き止め、ようやく連絡が付いたヴォルダート侯爵達にその情報を上げた。
 しかし、侯爵一派は闇神隊長から完全に手を引いていた。フォンクランクでは反闇神隊の存在も、暗黙の了解で無かった事にされていたのだ。
 侯爵一派にとって都合の悪い情報を多く持つ彼は、身の安全を考えると戻るに戻れなくなった。

 後ろ盾を失い、いつ刺客を送り込まれるか分からない立場になった彼は、パトルティアノーストで生き延びるべく、諜報活動で度々接触していたガゼッタの覇権主義派に近付いた。
 まだ未熟な若い青年活動家達に、密偵として培った交渉術や諜報術を駆使して信頼を得ると、彼等のアドバイザー的な役回りを勝ち取った。
 覇権主義派が彼の助言と尽力で勢力を増すと、彼はそのまま組織の中枢に携わる重要人物として、幹部の座に納まった。

 そうして、覇権主義勢力の運営や決定権に強い発言力を持った彼は、ポルヴァーティア大陸から来たと言う地下組織の工作員と接触。
 地下組織――栄耀同盟の工作員が持ち掛けた『ガゼッタ乗っ取り計画』に賛同し、覇権主義派を前面に出して隠れ蓑に使う、栄耀同盟の切り札を投入してのクーデターを計画した。

 ――そして今に至る。

 朔耶がコウから聞いた『掻い摘んだ話』を語り終えると、悠介達はホゥと一息ついて、肩の力を抜いた。

「なんつーか、すげーっすねその密偵」
「敵ながら、なかなか勤勉で優秀な奴だな」
「まあ、隊長の敵になった時点で詰んでいるが」

 フョンケとヴォーマルが、件の密偵のある種バイタリティ溢れる在り方に感心を示すも、シャイードの一言に「確かに」と納得している。それほど上手く立ち回っても、闇神隊長災厄の邪神を敵に回すと立場がどんどん悪くなっていくのだ。

『悠介君は邪神効果なんてないって言ってたけど……』
コノチヲ ツカサドル セイレイニ ヨッテ ツクラレシ セイレイノ タイゲンシャダ

 何かしらの影響はあってもおかしくないと、神社の精霊は分析する。カルツィオの精霊に聞けば手っ取り早いのだが、本人悠介が気にしているのでそっとしておくべきだろう。朔耶はそう判断した。

 ともあれ、明かされた真相について。

「しかしこれ、真相が知れたのはいいとして、どうしたもんかね」
「どうもせんで良いじゃろ。今後イヴォール派がいらん事をしようとしたら、牽制に使えるくらいじゃな」

 悠介がさっそく取り扱いに困っているが、その呟きにはヴォレットが答えた。悠介自身に報復の意思が無いのなら、無理に波風立てる必要は無い。

「相手の与り知らぬ間に最大級の弱味を握ったのじゃ。これは攻撃材料として強力無比じゃな」
「諸刃なんだよなぁ」

 とりあえず放置する現状維持という結論は出た様なので、朔耶は次の話題に移る事にした。

「暗殺未遂事件の真相についてはこんなところかな。後は栄耀同盟とコウ君の事なんだけど――」

 コウが掴んだ栄耀同盟に関する諸情報。アルシア達ポルヴァーティアの友好勢力が探ってくれているが、栄耀同盟の本拠地は海の底が怪しいという内容だ。

「海底基地ってやつすか……」
「そうみたい。悠介君の『カーストパレス改変』を逃れた施設が幾つかあって、その中に水中の補給基地とかあるらしいわ。アルシアちゃん達が向こうの資料を洗い直して調べてくれてる」

 そしてその裏付けになりそうな話として、カルツィオに建設されていた栄耀同盟の拠点施設は、海底に沈んだ艦隊から、潜水艇によって引き揚げた資材を利用していたらしい。

「あ~~潜水艇かぁ、そりゃ無い訳ないよなぁ……それで人員運ばれたら厄介だけど」
「潜水艇でポルヴァーティアから人を運べるなら、わざわざ大使に偽装して紛れ込んだりしないんじゃない?」
「それもそうか」

 朔耶が指摘すると、悠介も納得した。海戦の機会など殆ど無いであろう故に、ポルヴァーティアの造船技術はあまり研究が進んでいないのかもしれない。それでも、カルツィオの近海から資源を引き上げるくらいの性能はあるようだ。

「それと、コウ君がその基地一つ潰して強奪してるから、持って来た時は強化してあげて?」
「え? 強奪? 強化?」

 朔耶の言葉に悠介が思わず聞き返し、他の者達も軒並み疑問を浮かべている。朔耶は、まあそうなるよねと肩を竦めつつ『コウの基地強奪』について説明した。

「何か、大きい施設を丸ごと異次元倉庫に取り込んだらしいのよ。人以外は中身入りだから、今度探索するんだって」
「そういや対空砲みたいなデカい物も運んでたけど、建物丸ごとかぁ」

 コウの異次元倉庫については、朔耶は以前から悠介達の前でも羨ましいと零していた。悠介達も先日のカルツィオ聖堂でその便利さを目撃している。流石に何十人も収容出来るような巨大な施設をも丸ごと収納するとまでは、二人とも思っていなかったが。

「あとこれは別途の依頼なんだけど、魔導製品を動かす為の動力装置とか手に入らない? なるべく出力が高くて安定して動かせるのがいいわ」
「魔導製品の動力ですか」

 朔耶は、コウの少年型召喚獣の作り主である異世界のフラキウル大陸はグランダール王国に所属する魔導技師アンダギー博士の事を少し話して、研究の為に魔導動力装置が必要な旨を説明する。アンダギー博士には、朔耶も魔術式投影装置の開発などでお世話になっているので、是非助けになりたいと。

「向こうだと高出力の装置とか、古代遺跡に残ってるのくらいしかないけど、こっちならポルヴァーティアの技術が現役でしょ?」
「それって規格とか合うんですかね?」

 悠介は、ポルヴァーティアの魔導製品向けに造られた動力装置を、異世界の製品に使って大丈夫なのかと気にするが、そこは問題無いと朔耶は答える。

「大丈夫っしょ、普通に呼吸も出来てるし、空気と同じなんじゃない? あたしの精霊も問題無いって言ってるし」
「そうなんすか」

 多少の出力調整くらいは、あの博士なら自力で解決するだろう。
 ともあれ、割と深刻な情報を提供し、幾つか依頼も託した朔耶は、これで一息吐けると肩の荷をおろせた気分になった。

『ふう、今日はこんなところかしらね』
ヨク ハタライタナ

 神社の精霊も労ってくれるのだった。


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