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3巻
3-1
しおりを挟む序章
夕日に照らされる王都フレグンス。その王宮区画にある精霊神殿にて、黒髪の少女が精霊神官達と向かい合っていた。
『戦女神』とも呼ばれる異界の魔術士、都築朔耶である。
豪華な客間のテーブルで、お菓子を頬張りつつ、お茶を頂いている朔耶。
そんな彼女に、少し緊張気味な様子の精霊神官が挨拶の口上を述べる。
「本日はお忙しいところをお呼び立てして申し訳ありません。精霊神殿を預かる者として、是非ともサクヤ様にお話ししたい事がございまして」
「いいよいいよ、堅苦しいのは無し。んで、今日はどうしたの?」
「寛大なお言葉、痛み入ります。実はサクヤ様にお願いが……」
地球世界の高校を卒業し王都フレグンスの大学院に留学してきてからというもの、朔耶は学生キャンプや修学旅行など、立て続けに新しい行事を提唱して大学院の発展に貢献してきた。
おかげで大学院の運営は好調で、入学希望者や寄付も増えている。朔耶を精霊の力の象徴として称える精霊神殿としては、自分達も戦女神サクヤの恩恵を賜りたい――という話だった。
「サクヤ様のお力により各地の精霊神殿の活動も順調で、今までにないほど安定しております。しかしながら、王都では若者の信徒が増えず……ここは何卒、サクヤ様のお知恵を拝借したく」
「うーん、お知恵を拝借と言われても」
いくら自分が精霊神殿の象徴と称えられているからといって、若者達に信者になる事を勧めるような活動をする気にはなれない。信仰は人に勧められてするようなモノでは無いと思うからだ。自ら信じる心にこそ信心は宿る。
若者に精霊神殿に対する興味を持ってほしければ、もっと知ってもらう努力をするべきだろう。
「何か若者向けの催しとか無いの?」
「一応、精霊祭という内々の祝い事はございます」
「じゃあ、それをもっと大々的にやるのはどう? 神殿の中に籠もって信徒だけで祝うんじゃなく、王都の一般民も参加できるお祭りにすればいいんじゃない?」
精霊信仰は精霊の国と呼ばれるフレグンスの国教なのだから、王都の民が参加しても問題は無いはずだと主張する朔耶。
しかし精霊神殿は今まで閉鎖的だったため、そういったオープンな催しを開いた経験が無いという。いきなり神殿だけで何かしようにも思いつかないらしい。
「それなら名目だけ精霊祭にしておいて、実際は神殿の敷地で普通にお祭りをするとか」
神殿の敷地を一部開放して一般民に料理を振る舞い、一緒に祝うというのを恒例にすれば、神殿で行事が行われる度に多くの人々が集まるようになる。
「ううむ、しかしそれでは、本当にささやかな祭りで終わりそうに思いますが……」
民衆がただ飲み食いして満足するだけで、信徒の獲得は期待できず、精霊信仰の活性化にも繋がらないのではないか。そう意見した神官は、初めは遠慮して提示しなかったらしい神殿側の要望を具体的に告げる。
入学希望者が大きく増えた大学院のように、多くの信徒を獲得できる催しが欲しい。とはいえ、あまり世俗寄りな内容だと神殿の威厳が損なわれる。
なので、それなりの崇高さを保ちながら多くの人を集められて、かつ精霊信仰の宣教も出来るような催しを企画してもらいたいのだという。
(どないせーと)
朔耶は内心でそうツッコミながら、とりあえず身内にも相談してみると言って話を打ち切った。
その夜。
地球世界の都築家に帰った朔耶は、夕食の席で兄の重雄と弟の孝文に愚痴る。
「学園祭も近くて忙しいってのに、そんな都合よくいい案が浮かぶかー! あたしは便利屋じゃなーい! 便利に使われてるけどっ」
などと言いながら、大根のお浸しをモリモリ食べる。
近々、王都大学院で開かれる予定の学園祭。実はこの催しも、朔耶が新たな学校行事として提案したものである。
王都大学院には、入学や卒業を祝うような行事が無い。明確な学年分けもされておらず、本人に学ぶ気さえあればいつでも入学できて、何年でも学業に励めるのだ。
そこで朔耶は、どうせなら特定の時期に学園祭をやって、新しく入学してきた院生を纏めて歓迎してはどうかと提案した。
『そんでもって、また次の学園祭の時に、それまでに入学した新入生を祝う、みたいな感じで』
これには大学院の教師陣も乗り気になった。
『それは素晴らしい案ですな』
『その方法なら、貴族庶民問わず、全ての院生を平等に祝う事が出来ますぞ』
大学院は、貴族や商人からの寄付によって運営費が賄われているので、色々としがらみも多い。特に身分や家柄が絡む諸問題は、朔耶の影響で生徒達が随分大らかになった今でも少なくなかった。
だが全ての学生と教師の参加を前提にした行事なら、一部の生徒に対する優遇や過度な配慮、そこから来る生徒間の不和といった、これまで切っても切り離せなかった問題の軽減も見込める。
身分や家柄の問題を軽減させつつ、大学院の魅力を大々的に宣伝できる学園祭の開催を、教師陣は満場一致で決定した。
日頃の修学の成果を披露する絶好の機会だと、生徒やその親達も肯定的であった。
学生キャンプと修学旅行の成功もあって、学園祭には大きな期待が掛けられている。
そして今回は朔耶とエルディネイア達だけでなく、他にも複数の学生グループがそれぞれ学園祭の運営方法やイベントの内容を考える事になっていた。
もちろん朔耶とエルディネイアチームが中心なのは相変わらずだが。
「学園祭のイベントも考えなくちゃならないのよねー」
ぼやく朔耶に、重雄が一つの提案をした。
「それなら学園祭と精霊祭をコラボさせるのはどうだ?」
「コラボ? 精霊神殿のお祭りを大学院でやるの?」
新入生の歓迎も兼ねた学園祭に、精霊神殿の精霊祭をミックス。実質的には学園祭を彩るイベントの一つとして精霊神殿によるアトラクションが入る形になるだろうが、精霊祭の名を前面に押し出す事で精霊神殿の存在感を高められる。
「精霊への祈りとか感謝の祝詞とか、適当に演出してやればいいんじゃないか?」
「なるほど……さすがお兄ちゃん」
祭り事に関しては冴えたアイデアを出してくると感心する。朔耶はこの案について、王妃アルサレナに相談する事にした。
翌日。王都フレグンスの王宮にて。
二階のサロンで王妃アルサレナと向かい合った朔耶は、精霊神殿からの依頼と重雄のアイデアを話して意見を伺う。
「っていう案なんですけど、どうですか?」
「良い案ですね。精霊神殿の状況に関しては私も憂慮していました。ここはいっその事、もう少し大袈裟にしてしまいましょうか」
「大袈裟に?」
アルサレナは、重雄のアイデアをさらに発展させ、学園祭と精霊祭の両方を国の支援で大々的にやるという案を挙げる。
王都での精霊神殿の存在感が薄れているので、これを機にテコ入れしたいのだという。
「国家の伝統に関わる問題でもありますからね。この企画は私が預かりましょう」
「なるほど、分かりました。じゃあ、あたしは学園祭の方に集中しますね」
こうしてアルサレナ預かりになったこの問題は、城の上層部で官僚も交えて話し合われ、あくまで大学院の行事の一環としながらも、国がバックアップする大規模な催し物へと組み上げられていった。
最終的に国外の賓客も招いての一大イベント、『精霊文化祭』の開催が決定。約六日間にわたり、主に夕方から夜にかけて行われる。
この事はフレグンス王室から国内に限らず、各国に向けても大々的に発表された。
第一章 精霊文化祭の下準備
精霊文化祭の開催にあたり、グラントゥルモス帝国や知の都ティルファ、部族国家アーサリムにも要人の出席を打診する事になった。
朔耶は学園祭の催し物を計画する傍ら、フレグンス高官として招致活動のために各国を飛び回らなければならない。
「悪いけど、こっちだけに集中できないのよね。今日はティルファに行ってくるわ」
大学院の一階サロンにて、エルディネイアをはじめとするいつものメンバーと集まっていた朔耶は、あまり学園祭の話し合いに参加できなくなる事を詫びる。
フレグンスの上層部が交渉の日時や順番を決めて、朔耶はそのスケジュールに沿って動く。朔耶の好きなタイミングで訪問して招致活動をするというわけにはいかないのだ。
「貴女の立場上、仕方ありませんわ。それに今回は、私達だけでなく他のチームの皆さんも運営に関わってくださいますし、それほど負担にはならないでしょう」
エルディネイアがそう言ってフォローすると、テーブルを囲むチームメンバーの皆も頷いて同意した。
「そっか。じゃあちょっくらブラハミルトさんに会ってくるんで、後よろしくね」
「ええ、任されましてよ」
席を立った朔耶に、チームメンバーのリコーが手を振る。
「サクヤちゃん、いってらっしゃーい」
「いってらっしゃいですわ~」
ルーネルシアも伸び~る語尾で見送る。
ひらひらっと手を振った朔耶は、駆け足でサロンを出ていった。
まるで友人に会いに行くような軽いノリでティルファの主導者のもとへ交渉に出掛ける朔耶。そんな朔耶を見送ったチームメンバー達は、やはり彼女は特別な人なんだな~と改めて認識する。
「さあ、サクヤがいない分、私達が頑張らなくてはいけませんわ」
「といっても、奇抜な発想ってのは頑張っても出るものじゃないからねぇ」
どしどしアイデアを出せと発破を掛けるエルディネイアに、ドーソンは自分達の出来る範囲で精一杯やるべきだと示唆する。
「サクヤにしか出来ない発想は彼女に任せて、僕らは僕らだからこそ出来る無難な企画を詰めていくべきだと思うよ」
「う……そんな事は分かってますわ」
少し頬を染めながら、ぷいっとそっぽを向いて腕組みするエルディネイアと、最近微笑がサマになってきたドーソン。そんな二人を生温かい眼差しで見守りながら、チームメンバー達は学園祭の企画について話し合うのだった。
知の都ティルファ。湖の真ん中に聳える中央研究塔の所長室を、フレグンスの高官として訪れた朔耶は、中央研究塔所長ブラハミルトと向かい合っている。
「そんなわけで、ブラハミルトさん達にも参加してほしいなってとこなんですよ」
「なるほど、国を挙げての催し物ですか」
なかなか面白そうだと、ブラハミルトは乗り気のようだ。ティルファには既にフレグンス王宮からの公式な招待状が届いている。
「わざわざ貴女を派遣する辺り、かなりの力の入れようですね」
「何か伝統とか威信とか色々交じってて大変みたいですよ?」
他人事のように語る朔耶に、ブラハミルトは思わずといった様子で噴き出した。
「それでは公式な回答は後日、招待状への返答という形で示しましょう」
「分かりました。よろしくお願いしますね」
ブラハミルトとの会談を終えた朔耶は、その足でフレグンス城まで飛んで、王妃アルサレナに報告する。
「多分、二、三日中には参加のお返事が届くと思います」
「そうですか、ご苦労様でした。今日はこれであがって結構ですよ」
アルサレナに労われた朔耶は、フレグンス高官としての仕事を終えて大学院へと向かう。ここからは学院生として、エルディネイア達と大学院側の催し物を考えるのだ。
大学院のサロンに着いた朔耶は、エルディネイア達が集まっているテーブルへとやってきた。
「たっだいま~、今どんな感じ?」
「サクヤちゃんおかえり~」
「お帰りなさいサクヤ。ちょうど催し物の概要がいくつか纏まったところですわ」
「おかえりなさいですわ~~」
普段通りワンテンポ遅れているルーネルシアに和みながら席に着いた朔耶は、纏められた催し物リストに目を通した。その大まかな内容は――
本校舎内:中央塔サロンレストラン。(庶民の料理から貴族の料理まで全て生徒達の手作り)
学び塔内:生徒達の模擬戦観覧。貴族のダンスショー。学院生の工芸品展示。(購入も可)
学院校庭:学院生による露店や装飾魔術ショーなどの催し物。
大学院には講師の宿舎や学生寮、食堂や厨房など生活全般を支える施設が集中する中央塔と、その周りを囲む『武術の塔』『魔術の塔』『教養の塔』『技師の塔』の四つの学び塔がある。
校庭には精霊神殿の祭壇が設置される予定なので、神殿側の催しとの兼ね合いも考えなくてはならない。
朔耶はリストに目を落としつつ、ふと気になった事をエルディネイアに訊ねる。
「中央塔サロンのレストランは一般客向けなのよね? 料理は全て生徒の手作りってなってるけど、もしかしてルディみたいな貴族の子達も料理とかするの?」
「私は厨房に立った事はありませんけど、侍女になるために料理を学んでいる方達もいますわ」
「ああ、なるほど。学び塔内の催し物はそれぞれ別の塔を使うわけね?」
続けて訊ねる朔耶に、エルディネイアは今現在決定している内容を説明する。
「そうなりますわ。模擬戦の観覧は武術の塔の二階を、ダンスは教養の塔、工芸品の展示と販売は技師の塔をそれぞれ使う予定になってますの」
「魔術の塔は何に使うの?」
「まだ決まっていませんわ。一応、魔術を使った出し物を考えているようですけど」
魔術の塔のイベント運営を担当している学生チームの話では、塔を代表する学生術士達の意見がバラバラで纏まらないらしい。
「あ~、らしいって言えばらしいかな~」
世間一般でよく聞かれる魔術士のイメージ――『変わり者』や『偏屈者』というのは、協調性の無さに通じる。そういった特性が学生術士達にも現れているのかなと朔耶は半分納得した。
「何でも攻撃魔術の実演派と支援魔術の体験派が揉めてるそうですわ」
エルディネイアはそう言って、チームメイトである攻撃型魔術士リコーと支援型魔術士ノーマに視線をやる。
ちなみに、エルディネイアの親友であるルーネルシアも支援型魔術士なのだが、天然気質な彼女に意見を求めても斜め上の回答が返ってくる可能性が高いので、スルーされていた。
「そういえば、あたし宛に実演派を支持しろって言伝があったわね~」
「一応、僕の方にも体験派から話が来てたよ」
リコーとノーマは、それぞれの陣営から助力を求められていると明かす。いずれも自分達が有利になるよう、取り計らいを期待したものであろう。
「実行委員会に籍を置く身としては、公平に振る舞うようにしたいよね」
「そうそう。どっちかに肩入れしたら遺恨が残るだろうし」
二人は両陣営の働きかけを受け流すつもりのようだ。朔耶はその判断を評価しつつ訊ねる。
「意見がバラバラっていうのは、具体的にどんな感じなの?」
「そうだねぇ。例えば僕のところに来た体験派の話だと、複数の支援魔術を体験してもらうってのとか、移動補佐の魔術に絞って素早く動ける状態を楽しんでもらうってのがあったかな」
他には的に向かって球を投げてもらい、その球を風の魔術でサポートして確実に的に当てるというものなどなど。
「あ~、実演派の意見も色々分かれてるみたいだよ? 詠唱から発現までを解説しながらじっくり見せようって考えの人とか、とにかく大勢で撃ちまくって派手にしようって人とか」
「それって、全部採用しちゃダメなの?」
「うーん、難しいんじゃないかなぁ」
「みんな自分達が学び塔の中心勢力になりたがってるもんね~」
朔耶の疑問に、ノーマとリコーは苦笑気味に答える。ちなみに校庭で装飾魔術ショーをやる事に決めたグループは、そういった学び塔内での権力闘争から降りた人達で構成されているという。
「要するに派閥争いなのね……」
「まあそんなところかな」
少し脱力しながら口にする朔耶と、それを肯定するノーマ。
「武術の塔の方は、あんまりそういう対立とか聞かないわよねー」
リコーの言葉に、剣士エルスレイや重戦士コルテリウスはうむと頷く。元々魔術士嫌いで知られるエルディネイアは、どこか得意気に「ふふん」と胸を張っていた。
「はぁ~~、分かった。ちょっとあたしが出向いてお話ししてくるよ」
そう言って席を立つ朔耶。
今回の精霊文化祭は、各国の賓客を招く、国を挙げての一大イベントとなる。学生キャンプや修学旅行とは、規模も重要度も段違い。
将来、学院の伝統行事にもなり得るお祭りだ。学生間のつまらない派閥争いなどで、ケチを付けられるわけにはいかない。
ここは朔耶が仲裁に入っておいた方がいいだろう。
「これで魔術の塔の問題は解決だね」
サロンを後にする朔耶を見送りながらドーソンが告げると、チームメンバー達は揃って頷いたのだった。
後日、ティルファから正式に参加の返事が来た。各国の賓客はただ招かれるだけでなく、その国を代表した催し物を披露する事になっている。
ティルファでは発明品の公開などが検討されており、その中でも特に最近注目を浴びている、ティルファ式機械車の体験試乗会が企画されていた。学院の敷地内に専用の仮設コースを作るという案が出ているそうだ。
今日これからグラントゥルモス帝国に向かう予定の朔耶は、宮廷魔術士長レイスの執務室で帝国に届ける書類を受け取りながら、そんな話を聞いた。
レイスはさらに、ティルファの機械車について小耳に挟んだ情報を教えてくれる。
「先日の修学旅行で観光コース巡りに使われた事が、機械車の可能性を一層広げたそうですよ」
「サムズの工事現場で人員輸送の実績とかもあるもんね」
ティルファの機械車開発に、『サクヤ式』発明が大きく影響している事は否めない。
朔耶は自分が持ち込んだ科学技術によって、こちらの技術を急速に発展させると、様々な悪影響を招くのではないかと懸念している。
だが、ティルファの主導者ブラハミルトは、技術の発展はもちろん人々の暮らしについてもしっかりした考えを持っているので、その辺りは朔耶も安心していた。
「さーて、それじゃあバルのところへ行ってくるよ」
「ええ、お気を付けて」
書類をリュックにしまって背中に担いだ朔耶は、レイスに見送られながら宮廷魔術士長の執務室を後にした。
王都フレグンスから帝都クラティシカまではかなり距離があるので、一度地球世界の自宅の庭に戻ってから再び異世界へと転移する。こうする事で時間と距離を大幅に短縮できるのだ。
朔耶は長大な距離を飛び越えて、帝都城の地下祭壇跡に出た。帝都城に転移した時は、大体いつもここに出る。
「さてさて、バルの執務室に行きましょうかね」
リュックを背負い直した朔耶は、上層階にある皇帝の執務室へと足を向けた。
「やほー、バルいる?」
荘厳な帝国旗が壁にでかでかと掲げられ、厳粛な雰囲気に包まれた皇帝の執務室に、まるで遊びに来たかのような軽い挨拶が響く。
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