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第六幕 踊り子
山猫の忠告
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イズは「ひなびた」という表現がぴったりの小さな温泉町だ。
川の両岸に十数軒の温泉宿が並び、周りは木々に囲まれている。土産物屋が並ぶ通りもあるが、規模から言えば町というより村だ。
ただ、温泉としてはそれなりに有名みたいで、観光客や湯治客は結構いる。通りをぼーっと歩いていると人にぶつかりそうになる。
ハルさんは一言も「歌い手」という言葉は出していないが、俺がお尋ね者だということはエメさんにはバレバレだったようだ。
「そっち行くと街道掲示板があるから、裏通りの方から行きましょう」
もちろん俺もニコも頭と顔は隠してるが、用心するに越したことはない。ちょっとした情報提供でも多額の報奨金が出るんだ。周囲は全員敵と思っておいた方が良い。
エメさんの宿はせいぜい10室ほどのこぢんまりとした宿だ。建物は古いがあちこちにお花が飾ってあったりしてなかなかお洒落な感じにしてある。
爺さん婆さんが何組か泊まっているようだが、たまたま個室が3つ空いていて、俺たちはそこに泊まらせてもらうことになった。
個室は『一般室』と『癒術室』とに別れていて、ニコとハルさんは一般室だが、俺だけが癒術室というちょっと大きい部屋になっている。癒術を受ける人が泊まる部屋のようだが、何か特別な仕掛けでもあるんだろうか。『手術室』みたいでちょっと怖い。
まだ夕暮れまでだいぶ時間がある。俺たちは宿を出て、町の周辺の名所を見に行った。
町の真ん中を流れる川は『イズ川』という。俺たちが歩いてきた北側の山地から流れ出し、いくつかの美しい滝を流れ下り、町を抜けた後は数キロ先の大海峡まで流れて行って、断崖絶壁から海に注ぐ。
山側の滝も確かにきれいだったが、この大海峡に落ちる滝が壮観だった。
というか、大海峡そのものが、前の世界では見たことないような絶景だ。何せ高さ1500メートル以上もある断崖絶壁が東西にずーっと続いている。目の前は海だが海面が遠い。向こう岸も見えない。
ここに結構な水量の川が一気に流れ落ちる。すぐ横にある展望台からのぞき込むと、川の水は途中から霧のようになってしまって下の方は見えない。当たり前だが、落ちたら絶対に助からないらしい。玉がヒュンとなって、思わず顔を引っ込めた。
宿に戻ってきたらちょうど夕食時だった。普通は1階の食堂で食べるみたいだが、俺たちはお尋ね者なので、ハルさんの部屋まで食事を運んでもらって3人で食べた。
運んできてくれたのはあの子、アミだった。
カートみたいなのに3人分の食事を載せてきてる。大変そうだし手伝おうとしたら、黙って手を振り払われた。すごく感じが悪い。いったい、何なんだこの子。
でも料理は美味しかった。食材は山の幸ばかりだが、いろいろな味付けで楽しませてくれる。
ニコもハルさんも料理は上手なので、野宿でも食には不自由して来なかったが、やはり屋内で、ちゃんとした器で、落ち着いて食べる食事は格別だ。
食後の片付けには女将であるエメさんが来てくれた。
「お料理どうでした?」
3人声をそろえて「美味しかった!」と返事をすると、
「ありがとうございます。うちのお料理はほとんど娘が作ってるんですよ。私は料理があんまり得意じゃないんで、ふふ」
ええーっ! 本当かよ。毒入ってないよな?
……なんてことは言えない。
「そうなの。ぜひ『美味しかった』って伝えておいてあげてね」
やはりハルさんは大人だ。いや、でも意外だな。あの猛獣みたいな子が、料理が得意だなんて。
お風呂についてはこの宿独自の決まりがあるようだ。
「お風呂はそれぞれのお部屋にお湯を引いてありますので、そちらで『一人ずつ』お入り下さい」
わざわざ『一人ずつ』を強調したぞ。何でだ?
ニコがおずおずと尋ねた。
「あの、あの……ソウタは左手が不自由で、いつも私が一緒に入って身体を洗ってあげてるんですけど、ソウタの部屋で一緒に入ってもいいですか?」
やっぱりニコはそう言うと思ったよ。まあ、俺も実は嬉しいんだが、結局最後は鼻血出すことになるんだよな。
しかし答えは厳しかった。
「ダメです」
「え……どうして……」
ニコが思わず訊き返すと、
「あなたたち未婚よね? 未婚の男女が一緒にお風呂に入るなんてもっての外です。そんなふしだらなことを言うとナギさんががっかりするわよ」
いや、ナギさんにはほぼ公認なんだが。しかしニコはそれ以上抗えない。
「分かりました……」
ニコが凹んでいるので慰めようと
「ありがとうニコ。自分で洗うからいいよ。それより寝る時に部屋においで。一緒に寝よう」
ボナ・キャンプの頃から俺たちはたいてい同じベッドで一緒に寝てる。今さらどうということではない。しかし
「ダメです!」
それも怒られてしまった。
「未婚の男女が一緒に寝て何をしようと言うの? それに癒術室は神聖な気で満たしてあります。治療に関係ない人が出入りすると治療の効果が下がります」
「ああ……そうですか。分かりました」
仕方ない。俺もしゅんとなってしまった。何だこのオバさん、道徳厨なの? 男女交際警察なの? むちゃくちゃ堅苦しいな。
「あの子があんなこと言うなんて驚きだわ」
エメさんが下がってからハルさんが笑った。
「あの子、お姉ちゃんと違って若い頃はイケイケだったのよ。ヒーラーとしての腕は良かったけど、男女関係がハデでね。結局、妻子ある男性との不倫がバレてレジスタンス組織を追われ、水商売から苦労して這い上がって今に至ってるのよ」
何だそりゃ。そんな人に未婚だったら一緒に寝るなとか言われたくないぞ。
「若い時の反動であんな考え方になっちゃったのかしら」
ハルさんも首を傾げている。あの娘といい、あのオバさんといい、何だかヘンな所に来ちゃったなあ。まあ、とりあえず腕の痺れが治るまでのガマンか。
戻る時、ニコを部屋の前まで送って行った。
何だか不安そうな顔をしてる。俺はぎゅっとハグして軽くキスした。
「おやすみ、また明日」
「うん。おやすみ、ソウタ。また明日ね」
彼女が笑顔になったのを確認してから手を振って別れ、俺は一人で上階に上がった。
ん? 部屋の前に誰かいる。あ、あの子だ。アミだ。
何だ? いきなり襲いかかってくるんじゃないだろうな。こんな狭いローカで震刃なんて使えないぞ。
俺は思い切り警戒しながら、しかしそれを気付かれないように平静を装ってローカを歩いた。
向こうは目を閉じたまま腕組みして壁にもたれている。どうしよう。無視して通り過ぎるか? いや、それもかえって気まずいな。一応、挨拶するか。
「こんばんは。夕食、ごちそうさま」
軽く会釈して声をかけた。
「美味しかった?」
あれ? 当然無視するんだろうと思ってたら、意外なことに反応があった。
「ああ、正直、すごく美味しかった」
しかし彼女はそれには答えず、違うことを尋ねてきた。
「あんたが歌い手様なの?」
そこで初めて目が合った。茶色い瞳のきれいな目だ。睫毛がすごく長い。
「ああ、自分では分からないけど、周りのみんなはそう言うな」
「はあ? 何よそれ。それにあんた、歌い手様とイメージが違うんだけど」
「イメージって……じゃあ、歌い手様ってどういうイメージなんだ?」
「もっとね、ガタイの良い、たくましい男の人かと思ってた」
「ああ、俺の歌い手様のイメージもそうだな。だから、本当は人違いなんじゃないかなって今でも思ってるんだよ」
「ふん、そんなとぼけたこと言ってる奴、絶対に歌い手様じゃないわ」
「だといいんだけどな」
俺は内心、驚いていた。この子、こんなに普通にしゃべる子だったんだ。
しかし彼女はもっと驚くことを言った。
「あのね、教えといたげる。うちの母さん、いろいろヘンなことたくらんでるから、気をつけといた方がいいよ」
「え……気をつけるって、何に?」
彼女はそれには答えてくれなかった。
「明日の夕食はほうれん草のポタージュとチキンサラダ。朝食と昼食は母さんが作るから美味しくないよ。覚悟してて。じゃ、明日からよろしく」
一方的に言い放ち、スタスタ歩いて行ってしまった。俺はあっけにとられたまま見送るしかなかった。
それにしても、「ヘンなことたくらんでる」ってどういうことだろう。「気をつけといた方がいいよ」ってったって、どうすりゃいいんだよ。
川の両岸に十数軒の温泉宿が並び、周りは木々に囲まれている。土産物屋が並ぶ通りもあるが、規模から言えば町というより村だ。
ただ、温泉としてはそれなりに有名みたいで、観光客や湯治客は結構いる。通りをぼーっと歩いていると人にぶつかりそうになる。
ハルさんは一言も「歌い手」という言葉は出していないが、俺がお尋ね者だということはエメさんにはバレバレだったようだ。
「そっち行くと街道掲示板があるから、裏通りの方から行きましょう」
もちろん俺もニコも頭と顔は隠してるが、用心するに越したことはない。ちょっとした情報提供でも多額の報奨金が出るんだ。周囲は全員敵と思っておいた方が良い。
エメさんの宿はせいぜい10室ほどのこぢんまりとした宿だ。建物は古いがあちこちにお花が飾ってあったりしてなかなかお洒落な感じにしてある。
爺さん婆さんが何組か泊まっているようだが、たまたま個室が3つ空いていて、俺たちはそこに泊まらせてもらうことになった。
個室は『一般室』と『癒術室』とに別れていて、ニコとハルさんは一般室だが、俺だけが癒術室というちょっと大きい部屋になっている。癒術を受ける人が泊まる部屋のようだが、何か特別な仕掛けでもあるんだろうか。『手術室』みたいでちょっと怖い。
まだ夕暮れまでだいぶ時間がある。俺たちは宿を出て、町の周辺の名所を見に行った。
町の真ん中を流れる川は『イズ川』という。俺たちが歩いてきた北側の山地から流れ出し、いくつかの美しい滝を流れ下り、町を抜けた後は数キロ先の大海峡まで流れて行って、断崖絶壁から海に注ぐ。
山側の滝も確かにきれいだったが、この大海峡に落ちる滝が壮観だった。
というか、大海峡そのものが、前の世界では見たことないような絶景だ。何せ高さ1500メートル以上もある断崖絶壁が東西にずーっと続いている。目の前は海だが海面が遠い。向こう岸も見えない。
ここに結構な水量の川が一気に流れ落ちる。すぐ横にある展望台からのぞき込むと、川の水は途中から霧のようになってしまって下の方は見えない。当たり前だが、落ちたら絶対に助からないらしい。玉がヒュンとなって、思わず顔を引っ込めた。
宿に戻ってきたらちょうど夕食時だった。普通は1階の食堂で食べるみたいだが、俺たちはお尋ね者なので、ハルさんの部屋まで食事を運んでもらって3人で食べた。
運んできてくれたのはあの子、アミだった。
カートみたいなのに3人分の食事を載せてきてる。大変そうだし手伝おうとしたら、黙って手を振り払われた。すごく感じが悪い。いったい、何なんだこの子。
でも料理は美味しかった。食材は山の幸ばかりだが、いろいろな味付けで楽しませてくれる。
ニコもハルさんも料理は上手なので、野宿でも食には不自由して来なかったが、やはり屋内で、ちゃんとした器で、落ち着いて食べる食事は格別だ。
食後の片付けには女将であるエメさんが来てくれた。
「お料理どうでした?」
3人声をそろえて「美味しかった!」と返事をすると、
「ありがとうございます。うちのお料理はほとんど娘が作ってるんですよ。私は料理があんまり得意じゃないんで、ふふ」
ええーっ! 本当かよ。毒入ってないよな?
……なんてことは言えない。
「そうなの。ぜひ『美味しかった』って伝えておいてあげてね」
やはりハルさんは大人だ。いや、でも意外だな。あの猛獣みたいな子が、料理が得意だなんて。
お風呂についてはこの宿独自の決まりがあるようだ。
「お風呂はそれぞれのお部屋にお湯を引いてありますので、そちらで『一人ずつ』お入り下さい」
わざわざ『一人ずつ』を強調したぞ。何でだ?
ニコがおずおずと尋ねた。
「あの、あの……ソウタは左手が不自由で、いつも私が一緒に入って身体を洗ってあげてるんですけど、ソウタの部屋で一緒に入ってもいいですか?」
やっぱりニコはそう言うと思ったよ。まあ、俺も実は嬉しいんだが、結局最後は鼻血出すことになるんだよな。
しかし答えは厳しかった。
「ダメです」
「え……どうして……」
ニコが思わず訊き返すと、
「あなたたち未婚よね? 未婚の男女が一緒にお風呂に入るなんてもっての外です。そんなふしだらなことを言うとナギさんががっかりするわよ」
いや、ナギさんにはほぼ公認なんだが。しかしニコはそれ以上抗えない。
「分かりました……」
ニコが凹んでいるので慰めようと
「ありがとうニコ。自分で洗うからいいよ。それより寝る時に部屋においで。一緒に寝よう」
ボナ・キャンプの頃から俺たちはたいてい同じベッドで一緒に寝てる。今さらどうということではない。しかし
「ダメです!」
それも怒られてしまった。
「未婚の男女が一緒に寝て何をしようと言うの? それに癒術室は神聖な気で満たしてあります。治療に関係ない人が出入りすると治療の効果が下がります」
「ああ……そうですか。分かりました」
仕方ない。俺もしゅんとなってしまった。何だこのオバさん、道徳厨なの? 男女交際警察なの? むちゃくちゃ堅苦しいな。
「あの子があんなこと言うなんて驚きだわ」
エメさんが下がってからハルさんが笑った。
「あの子、お姉ちゃんと違って若い頃はイケイケだったのよ。ヒーラーとしての腕は良かったけど、男女関係がハデでね。結局、妻子ある男性との不倫がバレてレジスタンス組織を追われ、水商売から苦労して這い上がって今に至ってるのよ」
何だそりゃ。そんな人に未婚だったら一緒に寝るなとか言われたくないぞ。
「若い時の反動であんな考え方になっちゃったのかしら」
ハルさんも首を傾げている。あの娘といい、あのオバさんといい、何だかヘンな所に来ちゃったなあ。まあ、とりあえず腕の痺れが治るまでのガマンか。
戻る時、ニコを部屋の前まで送って行った。
何だか不安そうな顔をしてる。俺はぎゅっとハグして軽くキスした。
「おやすみ、また明日」
「うん。おやすみ、ソウタ。また明日ね」
彼女が笑顔になったのを確認してから手を振って別れ、俺は一人で上階に上がった。
ん? 部屋の前に誰かいる。あ、あの子だ。アミだ。
何だ? いきなり襲いかかってくるんじゃないだろうな。こんな狭いローカで震刃なんて使えないぞ。
俺は思い切り警戒しながら、しかしそれを気付かれないように平静を装ってローカを歩いた。
向こうは目を閉じたまま腕組みして壁にもたれている。どうしよう。無視して通り過ぎるか? いや、それもかえって気まずいな。一応、挨拶するか。
「こんばんは。夕食、ごちそうさま」
軽く会釈して声をかけた。
「美味しかった?」
あれ? 当然無視するんだろうと思ってたら、意外なことに反応があった。
「ああ、正直、すごく美味しかった」
しかし彼女はそれには答えず、違うことを尋ねてきた。
「あんたが歌い手様なの?」
そこで初めて目が合った。茶色い瞳のきれいな目だ。睫毛がすごく長い。
「ああ、自分では分からないけど、周りのみんなはそう言うな」
「はあ? 何よそれ。それにあんた、歌い手様とイメージが違うんだけど」
「イメージって……じゃあ、歌い手様ってどういうイメージなんだ?」
「もっとね、ガタイの良い、たくましい男の人かと思ってた」
「ああ、俺の歌い手様のイメージもそうだな。だから、本当は人違いなんじゃないかなって今でも思ってるんだよ」
「ふん、そんなとぼけたこと言ってる奴、絶対に歌い手様じゃないわ」
「だといいんだけどな」
俺は内心、驚いていた。この子、こんなに普通にしゃべる子だったんだ。
しかし彼女はもっと驚くことを言った。
「あのね、教えといたげる。うちの母さん、いろいろヘンなことたくらんでるから、気をつけといた方がいいよ」
「え……気をつけるって、何に?」
彼女はそれには答えてくれなかった。
「明日の夕食はほうれん草のポタージュとチキンサラダ。朝食と昼食は母さんが作るから美味しくないよ。覚悟してて。じゃ、明日からよろしく」
一方的に言い放ち、スタスタ歩いて行ってしまった。俺はあっけにとられたまま見送るしかなかった。
それにしても、「ヘンなことたくらんでる」ってどういうことだろう。「気をつけといた方がいいよ」ってったって、どうすりゃいいんだよ。
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