異世界のんびり冒険日記

リリィ903

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本編

71話 まだまだ製作…

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王城に呼び出されて、アダマンタイト製のスケルトン(ゴーレム)を製作した経緯いきさつ等の説明をさせられてから数日後、完成した屋敷の中で、アークはゴーレムの改良をほどこしていた。

最初は、鎧を作って着せてみたのだが、敷地内に完全武装した、騎士がうろうろしていると周りから何を言われるかわからないと思い止めた。

「う~ん、鎧は駄目だから、どうするかなぁ。
あ、そうだ!こうしてみるか!」

アークは再び世界図書館ワールドライブラリーで何やら調べ始めた。

「よし!これでいこう!」

アークは無限収納インベントリから‘黒龍の翼膜’を取り出すと錬金術で加工をしながら、スケルトン(ゴーレム)に貼り付け始めた。

……およそ30分後…

「よし!1体目完成!」

そういったアークの目の前には黒い骨に白い筋肉を付けられた‘人体模型じんたいもけい’だった。

そこから、更に10分程たった時には2体目が完成していた。

最初だからとやり易い200cmの大きいゴーレムをスケルトン→人体模型じんたいもけいにしたのでかなり迫力がある。

そして、錬金術で翼膜を筋肉のように加工するときに白く色を変えた。
黒い骨に黒い筋肉では、どこに付けたのかわからなくなると思った為にアークが変えたのだ。
その影響なのかはわからないがこの筋肉は魔力を籠めると青白く発光する。
端から見ると気味が悪いがアークは気にしていない。
なお、ゴーレムの核である魔石が魔素マナを取り込み魔力に変換している影響なのか常に青白く発光している。
暗い場所で見ると余計に気味が悪い。

アークは動作確認の為に屋敷のエントランスのスペースで歩かせたり組手をさせたりしている。
更には、何故かボディビルのポーズをやらせ始めた。
ダブルバイセップス、モスト・マスキュラー、サイドトライセップス、アドミナブル・アンド・サイ、サイドチェストをそれぞれにやらせていた。
それぞれのポーズをやりながらにこやかに笑っている。
何故か鏡合わせのようになっている。
端から見ると光輝く筋肉が動いてるように見える為かなり不気味に見える。
(う~ん、このままだと進○の巨人もビックリの状態になりそうだなぁ…)

なお、瑠璃るりはそんなアークを遠目で見ているだけで何も言わなかった。

そして、この屋敷は完成したばかりである為、通常であれば貴族の屋敷には必ずいる使用人が1人もいない。

使用人の手配はまだ非公式ではあるが第3王女が嫁いでくる予定のため王家の方で手配してくれることになっていた。
色々な理由で遅れていた屋敷の建て替えであったが、解放されたドワーフ達が遅れを取り戻すどころか予定よりもだいぶ早く終わらせたために、まだ手配が出来ていなかった。
だが、アークが1人だけで使う分には問題ないとのことで屋敷にはアークと瑠璃るりしかいない状態になっている。

そして、そんな日の日が落ちる頃に屋敷の完成後に人が訪れる。

屋敷の完成の確認という名目で、建設工事の総責任者である、エトムートが来た。
エトムートが来るのはわかるがその後ろには、工期の遅れの元凶となった、アイリア、フィリーナ、ランセリアに加えレオナルド、セドリック、ベイグマンが一緒に来ている。
それで終わりかと思いきや、更にアイリス、フィアーナ、ルーセリアの3人もいる。

アークには特に何も伝えずに来たのでエトムート達が来たことを知らないし、執事等もいないので客が突然訪ねてきても対応することが出来ない。

なお、アークは屋敷の中で‘黒龍の翼膜’を使った外套がいとうを作っている。
フード付の外套がいとうやコートの様な感じのもの更には‘黒龍の鱗’を使った、鎧等の防具を作っている。
革よりも軽く金属よりも硬い材質の為色々と作れるようで、アークは時間を忘れて製作に没頭している。

そして………

「「「きゃあああああああ!!!」」」

という悲鳴が屋敷内に響いた。

「な、なんだ?僕と瑠璃るり以外に誰も屋敷の中にはいないのに?
まあ、とにかく、エントランスの方からみたいだから行ってみるか!!」

「「「「どうした!!」」」」

「「「何かあったの?」」」

アークがエントランスに到着する前にそんな声が聞こえた。

「「「「うぉぉぉぉ!」」」」

「「「きゃぁぁぁ!」」」

更に悲鳴が増えた。

「ど、どうしたんですか!?
あ!!あちゃ~~…」

到着して、声をかけたアークが見たのは開け放たれた入口から漏れる光に照らされているいつものメンツであった。
外にはアークが設置した、街灯があるのでその光が入ってきている。
花壇や入口から正門までに光の魔道具を設置していた。

屋敷の中は使用人が全くいないので、必要の無い明かりは消すという習慣によって屋敷内の殆どの明かりが消されている…

そして、そんな状態とは知らずにエトムート達が来たのだ。
大人達は外観の確認を先にしていた、そして3人娘達は、久しぶりにアークに会えるという気持ちがすごかったのだろう、真っ先に入口の扉を開けた。

そして、扉を開けて中に入った途端に出迎えたのは、2m程の光輝く巨人である。
しかも、にこやかに鏡合わせのサイドチェストのポーズによるお出迎えである。

〔とまあ、色々と説明してみたけど、扉を開けて中に入ったら光輝く人体模型じんたいもけいがいたら誰でも驚くよね!って話です…〕

「ア、アーク!何ですか?これは!!」
真っ先に声を出したのはランセリアであった。

「あ、いや、それは、ゴーレムです。
あ、明かりを付けますね…」

そして、明かりが付くと大人達はゴーレムを確認する。
3人娘はショックで気絶したようで、一緒に連れてきていたと思われる侍女達に介抱されている。

「確かに報告に上がっていた、例の黒いスケルトンのようだな…」

「ああ、だが、この白いのはなんなんだ?」

「あぁ、白いのは筋肉ですよ。
錬金術でわざと白くして人間と同じように筋肉を貼り付けてみました。」

「人の筋肉はこんな風になってるの?」

「え?えぇ、そうです。」

「なぜ、それがわかるのです?」

「え、いや…祖母に昔教えてもらったんですよ……」

「そうなの…」

「さて、まあ、スケルトンの確認はこれでよしとして、私達は屋敷の確認をしないといけないから、さっさと済ませてしまおう。」

「確認?屋敷の完成後の確認をこんな時間に?」

「ああ、本当は明るいうちにやりたかったのだが、色々とあって、こんな時間になったのだよ。」

「まあ、確認は私達が勝手にやりますからアークは娘達の相手をしていてくださいな。
どうやら、気がついたようなので。」

「私達が連れてきた侍女達にお茶でも容れて貰って娘達とお話でもしていてちょうだい。」

すると……
「アーク?なんだか、悲鳴が聞こえたけど?」
と言って元の大きさのまま瑠璃るりがやってきた。

「「「ああ!瑠璃るりちゃん!」」」モフッモフッ

「あれ?アイリスにフィアーナにルーセリア!
久しぶりだね!」

「「「中に入って何か見た気がするんですけど、気のせいかもしれませんわね。」」」モフッモフッ

「ッッ!!!!
き、気のせいですよ。
さて、時間も時間ですからお茶ではなく食事にしますか?
瑠璃るりも食べるだろ?」

「うん、お腹減った~~」

「「「久しぶりにアーク様の作った食事が食べられるのですね!」」」

「じ、じゃあ、食堂に行きましょうか…
という訳なので、こちらは食事をしてますので、皆さんは思う存分確認してください。」

「「「それは、後程、私達も食べられるのよね?」」」

「「「勿論、俺たちも!!」」」

「はぁ、全く…新築の屋敷の確認も大事な仕事何ですからしっかりやってください!
アーク殿が許可しても、仕事が終わるまで食事は抜きですぞ!」

「「「えぇぇぇ、良いじゃないの!!」」」

「「「そうだそうだ!腹が減ったら効率悪いだろ!!」」」

「そんなことを言って適当にやったら、ただじゃおかんぞ!小童こわっぱども!!」

ちょっとした言い合いをしていたがエトムートが切れ始めた、どうやら、アークに魔法発動媒体を貰ってから完全にイケイケの爺となったようだ…

「「「「「「「…………」」」」」」」

「なんじゃ?文句があるのか?ないなら早くやれぃ!」

全身から魔力が漏れているエトムートに逆らったら駄目だとわかっているのだろう、何も言わずに散々になった。

「では、アーク殿、こちらはこちらで確認をするので、あの子達をよろしく頼む。
…それと、確認が済んだら我々の分も頼むぞ!」

「まあ、料理は大量に作ってアイテムボックスに入れてあるので時間が経っても暖かいまま出せますので大丈夫ですよ。
食堂でお待ちしてます。」

「ありがとう。
ああは言ったが儂も楽しみだからな…」

エトムートは屋敷の確認に行った。

3人娘に遅れてアークも食堂に行くと、
「「「遅いです!待ちくたびれましたわ!」」」

「すいません、さあ、食事にしましょうか。」

そういって、アークは無限収納インベントリから様々な料理を出して4人と1匹で食事を楽しんだ。

それから1時間程して、エトムート達も食堂に集まってきたのでエトムート達の分も料理を出して全員で食事を楽しんだ。

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今回は少し短めになりますかね…
この辺でちょっと区切ります。

なお、感想等ございましたら気軽にください。

メンタルが弱いので暴言等はやめてください。
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