異世界のんびり冒険日記

リリィ903

文字の大きさ
上 下
50 / 78
本編

47話 冒険者ギルドを出た後に…

しおりを挟む
「さてと、とりあえず、宿を探すかな。」

宿を探すこと数十分少し高級な感じの宿を見つけた。

「まあ、ここで良いかな。」

そうして、中に入ったが、アークを見た受付の男が嫌そうな顔をしている。
周りを見ると宿泊客らしき人もいる。
貴族っぽい服装の人や冒険者のようで鎧を着ている人もいる。

そして、アークが
「ここで泊まりたいのですが、部屋は空いてますか?」
と聞いたところ。

「部屋は空いてますが、冒険者の方はBランク以上の方だけが泊まれます。
そのような防具では低ランクですよね?
申し訳ありませんが、お引き取りください。」
と言われた。

流石に、この態度に頭に来たアークはギルドカードを出し、
「Aランクのギルドカードですけど。」
と言った。
更に、
「それと、子爵証です。」
と言って、貴族であることの証明証を見せた。

それを見た受付の男は、態度が変わり、
「貴族の方でしたか、しかも、Aランクの冒険者とは、申し訳ないです。
部屋の方はすぐに、用意いたします。」
と言った。

「いえ、貴方の態度でここに泊まる気は無くなりましたので結構です。
失礼しました。」
と言って、宿屋を後にしようとすると
受付の奥から、ピシッとした服装をした人が出てきた。

「どうかしたのか?」
と受付の男に聞いている。
奥から出てきた男が受付の男に何か言うと男は何かを言っていたが、やがて、うつ向いていた。

そして、事の経緯を聞いた男は、アークに近寄り、
「受付の者が申し訳ありませんでした。
私はこの宿の支配人をしております、グレゴリオと申します。
すぐに部屋を用意致しますので、こちらで宿泊をお願い致します。」
と言ってきた。

「いえ、人を見た目で判断し人の話を聞かずに宿泊拒否をして、身分証を見せると態度を変えるような人が居るところには泊まりたくありませんので。」

「今までも今回の様なことがあったので、もうあの者は解雇致しましたが、そうですか、わかりました。
では、またの機会を御待ちしております。
誠に申し訳ありませんでした。」
そう言って支配人と名乗った男は頭を下げた。

そうして、アークはその宿を出て宿を探すこと数分後、見た目は傷んだ感じの宿を見つけた。

そして、中に入ると獣耳幼女がいた。

「い、いらしゃませ!」

元気に挨拶をしている。

「こんばんわ。宿泊したいんだけど、部屋は空いてるかな?」

「だい、じょぶです!」
そう言って奥に入っていく。

少し待っていると先程の女の子と恰幅の良い同じく獣耳の女性が戻ってきた。

「おや、いらっしゃい。
宿泊だね。食事は別で、ここで食べるならその都度、料金を貰うよ。
宿泊は大銅貨5枚で食事は銅貨5枚になるよ。
それでも良いかい?」

「はい、大丈夫です。
とりあえず、明日からダンジョンに籠ったりするので、1泊分ずつその都度払いますね。」
そう言ってアークは大銅貨5枚を出す。

「はい、確かに。わかったよ。
それで?早速、食事は食べるかい?」
そう言いながら、部屋の鍵を渡してくる。

「はい、お願いします。
僕の分とこの子の分で2人前で。」
鍵を受け取りながら答える。

待つこと数分、奥から同じく獣耳のガッチリした男性が料理を持ってきた。

「はい、おまちどう。
俺はケヴィン、この宿屋の主人だ。
あっちが妻のケーシーであっちが娘のケイシャだ。
うちに来てくれてありがとうな。
うちは外観以外はそこそこ良いんだが、高ランクの冒険者は高級宿屋の方にいっちまうからな。」

「そうなんですか。」
返事をしつつ、料理を食べるアーク。

「しかし、2人前って言われたから2人かと思ったら従魔か?」

「はい、この子は僕の従魔の瑠璃るりです。」

そう言ったら、食事中の瑠璃るりに向かって祈り始めた。

「えっと………」

「あっ!すまん!
この従魔は神獣だろ?」

「ええ、狐の神獣ですよ。」

「やっぱりか、俺達は狐の獣人だからな、なんとなくわかったよ。」

奥さんも娘さんも祈っている。

「そうなんですか。」

そんな、会話をしていると食べ終わったらしい瑠璃るり
「祈るのは良いけど、アークの迷惑になるようなことはしないでね。」
と言った。

「「はい、わかりました。」」

祈り終わった女の子が瑠璃るりに近づき、撫で回している。
瑠璃るりも気持ち良さそうにしている。

「こら、ケイシャ、神獣様を撫でるとは。」

「別に良いよ。」

「そ、そうですか。
ありがとうございます。」

アークが食事を終えるまで撫でていた。

「ごちそうさまでした。
じゃあ、部屋に行きますね。」

「わかりました。」

そして、女の子は瑠璃るり
「またね。」
と言っていた。

部屋に入ったアークは、
「外観はあれだけど中はちょっと豪華な感じだな。」
と呟いた。

「もう寝るの?」

「そうだね、寝ようか。
おやすみ、瑠璃るり。」

「おやすみ、アーク。」

============================
初級ダンジョンの話を書いていこうと思ったら、何故か宿屋の話になりました("`д´)ゞ

おかしいなぁ~~
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~

乃神レンガ
ファンタジー
 謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。  二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。  更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れることができた。  それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。  異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。  しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。  国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。  果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。  現在毎日更新中。  ※この作品は『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿されています。

転生王子の異世界無双

海凪
ファンタジー
 幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。  特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……  魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!  それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~

むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。 ☆10/25からは、毎日18時に更新予定!

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

異世界で等価交換~文明の力で冒険者として生き抜く

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とし、愛犬ルナと共に異世界に転生したタケル。神から授かった『等価交換』スキルで、現代のアイテムを異世界で取引し、商売人として成功を目指す。商業ギルドとの取引や店舗経営、そして冒険者としての活動を通じて仲間を増やしながら、タケルは異世界での新たな人生を切り開いていく。商売と冒険、二つの顔を持つ異世界ライフを描く、笑いあり、感動ありの成長ファンタジー!

処理中です...