異世界のんびり冒険日記

リリィ903

文字の大きさ
上 下
19 / 78
本編

16話 平穏な日々、そして…

しおりを挟む
「さて、今日はこれで終わろうか。
ダイナムはいるか?」

そう言ってベイグマンはダイナムを呼ぶ。

「はい、こちらに。」

ダイナムが現れた。
そして、ベイグマンがなにかを言おうとするよりも早く、ランセリアがダイナムに指示を出す。

「ダイナム、アーク君を冒険者ギルドに送って上げなさい。
それとアーク君。
リリアンにゴアンはしばらく預かると伝えて頂戴ね」

にこやかに笑っている。

「はい!わかりました!("`д´)ゞ」

ゴアンがアークをなにか言いたそうな目で見つめていたけど知ったことではない。

世の中には逆らっちゃいけない人も居るんだから( ・`д・´) キリッ

「さて、貴方達これから、たっぷり、しっかりとお話をしましょうね。」

ベイグマンとゴアンの顔が青くなっていく。

「では、僕はこれで。m(._.)m」

「ああ、士爵位の件はリリアンからこちらに会いたいってことを伝えて頂戴。時間の調整をするからね。」

「はい!わかりました!("`д´)ゞ」

そう言って部屋を後にして、ダイナムに送って貰った。

冒険者ギルドに入って受付を見るとリリアンがいたので、リリアンに近づき話しかける。

「こんにちは、リリアンさん。」

「あら、こんにちは。
今日はどうしたの?
ギルドマスターと一緒に領主邸に行ったんじゃなかったかしら?」

「はい、終わったので今戻ってきました。
それで、リリアンさんに伝言がありまして。」

「伝言?私に?」

「はい、ギルドマスターはしばらく、預かるとのことです。」

「……わかったわ。
伝言ありがとう。」

「じゃあ、宿に戻りますね。」

そう言って冒険者ギルドを後にする。

そんな、出来事から1週間が経ち

「そろそろ爵位の件を返事しないとマズイよなぁ。
よし!リリアンさんに頼むかな。」

アークはそんな覚悟を決めて冒険者ギルドにやって来た。

「こんにちは、リリアンさん。」

「あら、アーク君。こんにちは。
今日はどうしたの?依頼かしら?」

「今日はお願いがあって、ランセリアさんに面会をしたいと伝えてください。」

「いいけど、何で私なの?普通はギルドマスターが対応するんだけど?」

「ギルドマスターだとランセリアさんに話がいかないからじゃないですかね?この間は相当怒ってましたし。
それに、昔から知り合いなんですよね?」

「あら、ランセリアから聞いたの?その話は内緒よ。
それにしても、やっぱり怒ってたかぁ~~
まあ、仕方ないよね自業自得だから、あの2人は。」

「そ、そうですね。
危うく、僕も凍る所でしたから。」

「凍るって、まさか?ランセリアが『絶対零度アブソリュート・ゼロ』使った?」

「はい、おかげで部屋も凍ってましたよ。と言うわけで、伝言お願いします」

「わかったわ。そっか、そんなにお冠だったか……」

そんな会話の後冒険者ギルドを出たアークは教会に行くことに決めた。

道行く人々に教会の場所を聞いて歩きやっと教会に着いた。

「ここが教会か。ん?隣はなんだ?」

ふと、隣が気になったアークは覗いてみた。

「どうしましたか?」

そんな、アークを怪しく思ったのか建物の中から年輩の女性が声をかけてきた。

「あ、いや、教会に来たんですがふとこっちの建物が気になったので覗いて見ました。
なんだか、すいません。」

「そうですか、ここは、孤児院ですよ。」

「そうなんですか、あっ!僕はアークと言います。」

「これは、ご丁寧に私はこの孤児院の管理をしています、クレメータと申します。」

「ちょっと中を見ても良いですか?」

「どうぞ、こちらです。」

中に入り建物の様子や子供達の様子を観察するアーク。

「お金がないので子供達にも満足に食べさせて上げられなくて、建物も傷んだままで補修も出来ないんですよ。」

「え?領主からの援助金とかは?」

「半年程前から徐々に減らされていきつい、先日に打ち切られました。」

なんだって?怒りが込み上げてくるアーク。

「食べ物はどうしてるんですか?」

「今、お店から売り物に出来ないもの等を貰いに行ってます。」

そんな話をしていたら後ろから若い女性の声がした。

「ただいま戻りました。」

「おかえりなさい。どうでしたか?」

「駄目でした。こちらの方は?」

「僕はアークと言います。冒険者をしています。」

「そうですか、私はロザリンドと申します。ロザリーと呼んでください。」

「あの調理場をお借りしても?」

「構いませんが、食材がないので……」

「食材は大量に持ってますから!ただ、手伝っていただいても良いですか?」

「わかりました。ロザリーも行きますよ!」

そう言って調理場に案内して貰った。

「これは……」

「補修も出来ないので壁や天井に穴が空いていてこの有り様なんですよ。」

「料理の前に簡単な補修をしましょうかね。」

アークは生活魔法のクリーンを使い綺麗にする。そして、穴が空いている部分は土魔法で塞ぐ。

「魔法が使えるんですね。」

「えぇ、まあ、とこんなところかな?じゃあ、料理を始めましょうか。」
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

伯爵家の三男は冒険者を目指す!

おとうふ
ファンタジー
2024年8月、更新再開しました! 佐藤良太はとある高校に通う極普通の高校生である。いつものように彼女の伶奈と一緒に歩いて下校していたところ、信号無視のトラックが猛スピードで突っ込んで来るのが見えた。良太は咄嗟に彼女を突き飛ばしたが、彼は迫り来るトラックを前に為すすべも無く、あっけなくこの世を去った。 彼が最後に見たものは、驚愕した表情で自分を見る彼女と、完全にキメているとしか思えない、トラックの運転手の異常な目だった... (...伶奈、ごめん...) 異世界に転生した良太は、とりあえず父の勧める通りに冒険者を目指すこととなる。学校での出会いや、地球では体験したことのない様々な出来事が彼を待っている。 初めて投稿する作品ですので、温かい目で見ていただければ幸いです。 誤字・脱字やおかしな表現や展開など、指摘があれば遠慮なくお願い致します。 1話1話はとても短くなっていますので、サクサク読めるかなと思います。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

転生王子の異世界無双

海凪
ファンタジー
 幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。  特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……  魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!  それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした

御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。 異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。 女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。 ――しかし、彼は知らなかった。 転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆ 気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。 チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。 第一章 テンプレの異世界転生 第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!? 第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ! 第四章 魔族襲来!?王国を守れ 第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!? 第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~ 第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~ 第八章 クリフ一家と領地改革!? 第九章 魔国へ〜魔族大決戦!? 第十章 自分探しと家族サービス

処理中です...