異世界のんびり冒険日記

リリィ903

文字の大きさ
上 下
5 / 78
本編

2話 初めての戦い

しおりを挟む
ステータスを確認したあと、いつまでも呆けているわけにもいかないので、考えるのを止めたアークである。

「さて、こうしていてもしょうがない、マップ機能も貰ったし街を目指すかな。」

マップを確認するも近くに街らしきものは見当たらない。

「参ったな、いきなり街中に現れるわけにはいかないから人気が無いところに送ってくれとは言ったけど、全く無いのかよ(´-ω-`)」

マップを見ると西側は一部見えている森林が拡がっているようだ。

「西側は森林か、じゃあ、東側に行ってみるかな。こっちは草原みたいだし。」

………歩くこと2時間
街道を見つけた。

「おっ!街道か?どうやら、南北にのびてるな、どっちに行こうかなぁ」

辺りを見渡そうと北側を見ると離れた所に馬車を発見した。
が様子がおかしいことに気付く。

「おっ!馬車だ!なんか様子が変だなぁ?子供か?」

馬車の回りに子供が10人程いる。
が目を凝らすと人ではないことに気付いた。

「身体が緑って人じゃないよな?襲われてるのか?助けなきゃ!」

アークは馬車に向かって走る。
身体能力向上はどうやら本当らしい、馬車までそれなりの距離があったのに直ぐに着いた。

「大丈夫ですか?」

アークは馬車に声を掛ける

「人か?すまんが手伝ってくれ!ゴブリンだ!」

「わかりました!」

アークは馬車に一番近いゴブリン目掛けて踏み込む。
そして一瞬のうちにゴブリンの目の前に来るとゴブリンの頭に蹴りを放つ!

「はあ!」

ゴブリンの首が折れた。

「え?体術スキルあるとは言えヤバくね?」

とは言えのんびりしてられないので考えるのを止めた。
そのままの勢いでゴブリン達を仕留めていく。
1分程で戦闘は終了した。

「大丈夫ですか?」

「ああ、ありがとう。助かったよ。この道はゴブリンしか出ないから油断していた。1度に10匹も出るとは、今までそんなことはなかったんだが……」

「あっ!自分はアークって言います。」

「おお、自己紹介がまだだったな、私は商人をしている、マイクと言う!よろしくな。」

「よろしくお願いしますm(._.)m」

お互いに自己紹介をする。

「しかし、何でゴブリンに囲まれてたんですか?護衛もいないようですし。」

「この街道は、街と街の間は馬車で1日の距離なんだ。だから、護衛は要らないんだ。今まではゴブリンが出ても馬車で振りきれたしなぁ、今回もゴブリンから逃げてたんだが前からも来て挟み撃ちになってたんだ」

「なるほど、それで、囲まれてたんですね。」

この世界にきて初めての人にあったんだから色々質問しておくかな。

「田舎から出てきたばかりで全然わからないんですが、北側の街はどんな街なんですか?」

「北側は城塞都市ロドスで南側は交易都市リユニオンだよ」

「城塞都市に交易都市かずいぶん、近いんですね。」

「元々は城塞都市しか無かったけど、その昔、帝国に攻められて大打撃を受けたから緩衝材の代わりみたいな感じで作ったらしいよ。」

「帝国?」

「おいおい、帝国も知らないのかい?ずいぶんと田舎から来たんだね。帝国ってのは隣国のアトランティス帝国だよ。
今居るのはストークホルム王国さ。まあ、争っていたのは100年くらい前までで今は友好関係だから大丈夫だけどね。」

「なるほど!あっ!ゴブリンどうしよう?」

「体内から魔石だけ取って焼却しようか。」

ナイフが無いためマイクからナイフを借りて2人で体内から魔石を取りだし死体を1ヶ所に集める。

「焼却なら僕がやりますよ。魔法使えるんで。」

「本当かい?助かるよ。」

何を思ったのか、アークは何も言わずに中指と親指で指を鳴らした。
するとゴブリンの死体を包むようにゴウッと火柱が上がった

「え?無詠唱?それにこの規模の火柱は……」

マイクは何も言えずに佇んでいる。

「あっ!やべっ!」

やり過ぎたと反省するアークであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

彼女をイケメンに取られた俺が異世界帰り

あおアンドあお
ファンタジー
俺...光野朔夜(こうのさくや)には、大好きな彼女がいた。 しかし親の都合で遠くへと転校してしまった。 だが今は遠くの人と通信が出来る手段は多々ある。 その通信手段を使い、彼女と毎日連絡を取り合っていた。 ―――そんな恋愛関係が続くこと、数ヶ月。 いつものように朝食を食べていると、母が母友から聞いたという話を 俺に教えてきた。 ―――それは俺の彼女...海川恵美(うみかわめぐみ)の浮気情報だった。 「――――は!?」 俺は思わず、嘘だろうという声が口から洩れてしまう。 あいつが浮気してをいたなんて信じたくなかった。 だが残念ながら、母友の集まりで流れる情報はガセがない事で 有名だった。 恵美の浮気にショックを受けた俺は、未練が残らないようにと、 あいつとの連絡手段の全て絶ち切った。 恵美の浮気を聞かされ、一体どれだけの月日が流れただろうか? 時が経てば、少しずつあいつの事を忘れていくものだと思っていた。 ―――だが、現実は厳しかった。 幾ら時が過ぎろうとも、未だに恵美の裏切りを忘れる事なんて 出来ずにいた。 ......そんな日々が幾ばくか過ぎ去った、とある日。 ―――――俺はトラックに跳ねられてしまった。 今度こそ良い人生を願いつつ、薄れゆく意識と共にまぶたを閉じていく。 ......が、その瞬間、 突如と聞こえてくる大きな声にて、俺の消え入った意識は無理やり 引き戻されてしまう。 俺は目を開け、声の聞こえた方向を見ると、そこには美しい女性が 立っていた。 その女性にここはどこだと訊ねてみると、ニコッとした微笑みで こう告げてくる。 ―――ここは天国に近い場所、天界です。 そしてその女性は俺の顔を見て、続け様にこう言った。 ―――ようこそ、天界に勇者様。 ...と。 どうやら俺は、この女性...女神メリアーナの管轄する異世界に蔓延る 魔族の王、魔王を打ち倒す勇者として選ばれたらしい。 んなもん、無理無理と最初は断った。 だが、俺はふと考える。 「勇者となって使命に没頭すれば、恵美の事を忘れられるのでは!?」 そう思った俺は、女神様の嘆願を快く受諾する。 こうして俺は魔王の討伐の為、異世界へと旅立って行く。 ―――それから、五年と数ヶ月後が流れた。 幾度の艱難辛苦を乗り越えた俺は、女神様の願いであった魔王の討伐に 見事成功し、女神様からの恩恵...『勇者』の力を保持したまま元の世界へと 帰還するのだった。 ※小説家になろう様とツギクル様でも掲載中です。

倒したモンスターをカード化!~二重取りスキルで報酬倍増! デミゴッドが行く異世界旅~

乃神レンガ
ファンタジー
 謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。  二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。  更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れることができた。  それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。  異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。  しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。  国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。  果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。  現在毎日更新中。  ※この作品は『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿されています。

転生王子の異世界無双

海凪
ファンタジー
 幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。  特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……  魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!  それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!

異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし
ファンタジー
買い物の帰り道、神の争いに巻き込まれ命を落とした高校生・桐生 蓮。お詫びとして、神の加護を受け異世界の貴族の次男として転生するが、転生した身はとんでもない加護を受けていて?!転生前のアニメの知識を使い、2度目の人生を好きに生きる少年の王道物語。 ※バトル・ほのぼの・街づくり・アホ・ハッピー・シリアス等色々ありです。頭空っぽにして読めるかもです。 ※作者は初心者で初投稿なので、優しい目で見てやってください(´・ω・) 更新はめっちゃ不定期です。 ※他の作品出すのいや!というかたは、回れ右の方がいいかもです。

ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~

むらくも航
ファンタジー
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。 配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。 誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。 そんなホシは、ぼそっと一言。 「うちのペット達の方が手応えあるかな」 それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。 ☆10/25からは、毎日18時に更新予定!

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

異世界転生!俺はここで生きていく

おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。 同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。 今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。 だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。 意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった! 魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。 俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。 それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ! 小説家になろうでも投稿しています。 メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。 宜しくお願いします。

異世界で等価交換~文明の力で冒険者として生き抜く

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とし、愛犬ルナと共に異世界に転生したタケル。神から授かった『等価交換』スキルで、現代のアイテムを異世界で取引し、商売人として成功を目指す。商業ギルドとの取引や店舗経営、そして冒険者としての活動を通じて仲間を増やしながら、タケルは異世界での新たな人生を切り開いていく。商売と冒険、二つの顔を持つ異世界ライフを描く、笑いあり、感動ありの成長ファンタジー!

処理中です...