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探求の天使
補足 伊織の勉強内容と、リックの見守り活動
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ある場所で感想をいただき、伊織があまりにアレレなのがストーリーの都合上とは言え読者様には不自然に映るようで、説明不足を感じたので言い訳を置いておきます。
♢♢♢♢♢
王子の乳母子として、そして、フォローを入れる立場としてリック・ガルニアは偶に伊織に教育の状況の聞き取りをすることにしている。
今日も――男女二人きりにならない様に開けた場所で――悩みを聞いている。
この世界に来てからの伊織の教育内容には、
歴代の王様王妃様などの名前を全部覚えたり、他国の要人の名前、国の歴史、全世界の地名、国内貴族の名前と派閥と血縁関係、各々の髪の色目の色何の魔法が得意か正妻の子か愛人の子供か、高位貴族で他国の貴族との血縁があれば、他国貴族の情報も少しプラス、魔法の歴史、有名な魔法高いの名前の過去現在、そして、神話関係は二柱に増えてから好き勝手に言いあってるのを人間達が翻弄されながら、それぞれの立場で独自解釈したごちゃごちゃして前後関係すら不明なのを、とりあえず本に書いてあるそのままに覚える……などがある。
上流階級で生きるなら、一番必要なスキルが、顔と名前が一致することなので、平民出身と分かった上でも頑張って貰わないといけない。
総数は……最低でも三百人は覚えて無いと厳しいだろうな。
リックも他の高位貴族もその倍は覚えているが。
あと、ドロドロの家族関係もしっかり覚えないとダメだ。
継母に虐げられてる女の子に、そうとは知らずに……そしてみんなの前で泣かれる……など、リックも軽く地獄を見た事があるので伊織には特に力を入れて覚えてもらいたい。
他にも学ぶべきことは沢山ある。
アレックスが自分の妃候補に勝手に考え、将来王妃としてやっていけるだけの知識を与える様に言ってくるが、それは無視している。
全く無駄な聖女の能力を高めるためとかいうお祈りも欠かさずに半年間毎日させられていた様だが、それは削った。
学園の他の貴族は(王子周り以外は)選抜されたエリートで、物心ついた時から十数年上記知識を学び続けてる大ベテランで、貴族どうし幼馴染の様な知り合いだ。
伊織以外は全員近縁遠縁の親族なので伊織とは他の貴族メンバーを覚える難易度にもそもそもの差があるが、時夫に指摘されるまではリックも、その生まれ持った立場の違いは考えた事がなかった。
他の貴族達にはそこら辺の機微は分からないだろうし、例えその違いを理解したところで、どんな理由があっても結果として良い歳して出来ているべき事が出来てない人とは――特に同姓ならば――仲良くしないほうが自分のため家の繁栄のためなので、伊織関係の情報はリックのところであえて差し止めている。
言い訳をすれば、足を引っ張られる材料になる。
伊織は現在も完全に存在を許された訳ではない。
伊織は聖女らしいので仕方なく付き合いを保って貰っていると言える状況だ。
「肩書きチート」と伊織は表現していたか。
厳しい様だが、多少マナーを学んだところで聖女じゃ無ければ誰も見向きもしない程度の存在なのは変わりない。
魔力はあっても使うのは下手だし、聖女でないなら使い道が無い人だ。
そして、それは伊織も他のエリート達も理解している。
――「あまり学校のヘンサチも高く無いから……」と伊織は不思議なことを言っていた。
ヘンサチはよく分からないが、何らかのエリートを測る指標なのだろう。
他にも伊織が女子達の間に馴染めない理由はある。
何も出来ないくせに男子に庇われてる立場に甘んじていること、そして、学園にいる同じくらいの年齢の女子貴族は、親世代から交流がある固定されたグループだからだ。
長年固定された女子グループには、独自文化があり、それは同じ学び舎で何年も共に過ごしたリックにも殆ど理解出来ないものだ。
それは王宮で教育するのは不可能な内容だ。
リックは伊織に関する不満のある複数の令嬢に聞き取りした。
手紙を出す時のマナーらしいが、貴族の令息としてかなり高度な知識を身に付けたリックにすら、何が悪いのか理解出来ない無い様だった。
――お手紙書く時は中の紙は白はあり得ないですわ!普通は薄ピンクとか薄水色とかにするものよね?
――そうよね!そうでないなら、自分か相手の髪や目の色考えるべきよ!
それにインクもちょっと紺色っぽい色にすべきだわ!黒すぎるのって不吉!!
イオリ様から来たこの手紙見て!ピンク濃すぎない!?これっていったいどういうこと……?
私が貰った手紙に同封されてる押し花の色が黄色だったのよ!なんで黄色!?なにか私に言いたいことあるのかしら!?
それにお手紙のお返事を直接渡してくるのよ……なぜ?
リックには聞いていて、何が問題かわからなかった。
手紙は普通白では?と思ったがそれを言ったら面倒な事になりそうなので、黙っておいた。
この謎のお手紙ルールは恐らく、学園女子のみに存在するので、伊織の教育係は教えてあげることは出来ない。
パトリーシャ様が教えてあげれば……と思わないでもないが、独自ルールが複雑多岐に渡っている様なので、全部教えるのは難しいだろう。
パトリーシャも第二王子の婚約者として忙しい身分だ。
もちろん、手紙の出し方以外にも、多くの女子文化が学園で花開いている様だった。
全部一つも理解出来なかった。
リックは男に生まれたことを女神アルマに感謝した。
リックは伊織の話を微笑みながら聞いてあげる。
「なるほど……最近は王都で平民相手に偶にアイスクリームを……」
「はい!凄く充実していて……」
伊織は楽しそうに仕事について話す。
一時期ヘラヘラと媚周囲にを売りながら、疲れた目をしていた頃からは考えられない、心からの笑顔だ。
……でも、あまり歯を見せないほうが良いのに。
まだまだマナーが身に付いていない様だ。
あとで、父上に進言しておこう。
精神状態が安定してきた様だし、もう少し厳しめの講師をつけても大丈夫だろう。
「ただ……あまり平民と交流を持ちすぎるのは良くないかも知れません。
イオリ様が市井で生きる事は今後も無いでしょうから」
貴族ならば没落して平民になる……という事はあるが、聖女である伊織は、立場を失えば良くて生涯幽閉だろう。
そうならないためにリックはこうして伊織のために動いている。
リックは伊織にそれなりに親しみを感じている。
友人の一人として、力になりたい。
「でも……皆んな良い人ですよ!」
「そうなんですね。イオリ様がそう言うのであればそうなんでしょう」
やはりアイスクリーム屋とやらは、もっと早くに手を打つべきだったか?
聖女が呪われた存在である獣人と働いてるなんて醜聞が貴族間で広まって、リックはどれ程肝が潰れる思いをしたことか。
ただでさえ聖女ユスティアの存在は伊織の地位を脅かしているのに。
フィリーを焚き付けて店を潰させようとしたが、商売っけを出して正面切って自分も店を出すなんて思いもよらなかった。
伊織を呼び出すにしても、他に方法もあるだろうに。
商売人としてのプライドとやらか?
そんなちっぽけな拘りで何を為せると言うのか。
バカな奴と思っていたが、予想以上だったな。
しかも、邪神と繋がりがあったとは……。
リックは時夫達から情報を得るために仲良く振る舞っている。
お人よしな時夫達はリックに情報を流してくれている。
リックも時夫や伊織は嫌いじゃないし、むしろ好感を持っている。
しかし、リックにとって一番大事なのはアレックスがある程度の地位を保ち続けることだ。
もう王に付けなくても良い。
ただ、それなりの貴族の味方を付けておかないと。兄弟に消されないように。
リックはアレックスと一蓮托生。
生まれた時から一緒だ。
今、アレックスには、聖女が必要だ。
パトリーシャをやがて失うのは予測できたが、第二王子との婚約が即時決まるとは思っていなかった。
そこに邪魔をする猶予は無かった。
聖女の存在はアレックスの後ろ盾になる。
婚約しなくて良い。結婚しなくて良い。
アレックスの将来の安寧が決まるまでは、近いところになるべく綺麗な形で置いておかねばならない。
時夫達が早くユスティアを倒してくれないだろうか。
そうしたら、アイスクリームでも何でも売ってても構わないのに。
一先ず、のんびり外で働けない程度には、聖女としての勉学に仕事に励んで貰いますか。
リックは伊織の友人として、時夫の友人として、そしてアレックス第一王子を支える側近として、皆んなの幸せを願っている。
どれ程リックが苦労しているか、きっと伊織は想像もしていないだろう。
伊織は今も心から楽しそうに、時夫とのやり取りを話している。
♢♢♢♢♢
王子の乳母子として、そして、フォローを入れる立場としてリック・ガルニアは偶に伊織に教育の状況の聞き取りをすることにしている。
今日も――男女二人きりにならない様に開けた場所で――悩みを聞いている。
この世界に来てからの伊織の教育内容には、
歴代の王様王妃様などの名前を全部覚えたり、他国の要人の名前、国の歴史、全世界の地名、国内貴族の名前と派閥と血縁関係、各々の髪の色目の色何の魔法が得意か正妻の子か愛人の子供か、高位貴族で他国の貴族との血縁があれば、他国貴族の情報も少しプラス、魔法の歴史、有名な魔法高いの名前の過去現在、そして、神話関係は二柱に増えてから好き勝手に言いあってるのを人間達が翻弄されながら、それぞれの立場で独自解釈したごちゃごちゃして前後関係すら不明なのを、とりあえず本に書いてあるそのままに覚える……などがある。
上流階級で生きるなら、一番必要なスキルが、顔と名前が一致することなので、平民出身と分かった上でも頑張って貰わないといけない。
総数は……最低でも三百人は覚えて無いと厳しいだろうな。
リックも他の高位貴族もその倍は覚えているが。
あと、ドロドロの家族関係もしっかり覚えないとダメだ。
継母に虐げられてる女の子に、そうとは知らずに……そしてみんなの前で泣かれる……など、リックも軽く地獄を見た事があるので伊織には特に力を入れて覚えてもらいたい。
他にも学ぶべきことは沢山ある。
アレックスが自分の妃候補に勝手に考え、将来王妃としてやっていけるだけの知識を与える様に言ってくるが、それは無視している。
全く無駄な聖女の能力を高めるためとかいうお祈りも欠かさずに半年間毎日させられていた様だが、それは削った。
学園の他の貴族は(王子周り以外は)選抜されたエリートで、物心ついた時から十数年上記知識を学び続けてる大ベテランで、貴族どうし幼馴染の様な知り合いだ。
伊織以外は全員近縁遠縁の親族なので伊織とは他の貴族メンバーを覚える難易度にもそもそもの差があるが、時夫に指摘されるまではリックも、その生まれ持った立場の違いは考えた事がなかった。
他の貴族達にはそこら辺の機微は分からないだろうし、例えその違いを理解したところで、どんな理由があっても結果として良い歳して出来ているべき事が出来てない人とは――特に同姓ならば――仲良くしないほうが自分のため家の繁栄のためなので、伊織関係の情報はリックのところであえて差し止めている。
言い訳をすれば、足を引っ張られる材料になる。
伊織は現在も完全に存在を許された訳ではない。
伊織は聖女らしいので仕方なく付き合いを保って貰っていると言える状況だ。
「肩書きチート」と伊織は表現していたか。
厳しい様だが、多少マナーを学んだところで聖女じゃ無ければ誰も見向きもしない程度の存在なのは変わりない。
魔力はあっても使うのは下手だし、聖女でないなら使い道が無い人だ。
そして、それは伊織も他のエリート達も理解している。
――「あまり学校のヘンサチも高く無いから……」と伊織は不思議なことを言っていた。
ヘンサチはよく分からないが、何らかのエリートを測る指標なのだろう。
他にも伊織が女子達の間に馴染めない理由はある。
何も出来ないくせに男子に庇われてる立場に甘んじていること、そして、学園にいる同じくらいの年齢の女子貴族は、親世代から交流がある固定されたグループだからだ。
長年固定された女子グループには、独自文化があり、それは同じ学び舎で何年も共に過ごしたリックにも殆ど理解出来ないものだ。
それは王宮で教育するのは不可能な内容だ。
リックは伊織に関する不満のある複数の令嬢に聞き取りした。
手紙を出す時のマナーらしいが、貴族の令息としてかなり高度な知識を身に付けたリックにすら、何が悪いのか理解出来ない無い様だった。
――お手紙書く時は中の紙は白はあり得ないですわ!普通は薄ピンクとか薄水色とかにするものよね?
――そうよね!そうでないなら、自分か相手の髪や目の色考えるべきよ!
それにインクもちょっと紺色っぽい色にすべきだわ!黒すぎるのって不吉!!
イオリ様から来たこの手紙見て!ピンク濃すぎない!?これっていったいどういうこと……?
私が貰った手紙に同封されてる押し花の色が黄色だったのよ!なんで黄色!?なにか私に言いたいことあるのかしら!?
それにお手紙のお返事を直接渡してくるのよ……なぜ?
リックには聞いていて、何が問題かわからなかった。
手紙は普通白では?と思ったがそれを言ったら面倒な事になりそうなので、黙っておいた。
この謎のお手紙ルールは恐らく、学園女子のみに存在するので、伊織の教育係は教えてあげることは出来ない。
パトリーシャ様が教えてあげれば……と思わないでもないが、独自ルールが複雑多岐に渡っている様なので、全部教えるのは難しいだろう。
パトリーシャも第二王子の婚約者として忙しい身分だ。
もちろん、手紙の出し方以外にも、多くの女子文化が学園で花開いている様だった。
全部一つも理解出来なかった。
リックは男に生まれたことを女神アルマに感謝した。
リックは伊織の話を微笑みながら聞いてあげる。
「なるほど……最近は王都で平民相手に偶にアイスクリームを……」
「はい!凄く充実していて……」
伊織は楽しそうに仕事について話す。
一時期ヘラヘラと媚周囲にを売りながら、疲れた目をしていた頃からは考えられない、心からの笑顔だ。
……でも、あまり歯を見せないほうが良いのに。
まだまだマナーが身に付いていない様だ。
あとで、父上に進言しておこう。
精神状態が安定してきた様だし、もう少し厳しめの講師をつけても大丈夫だろう。
「ただ……あまり平民と交流を持ちすぎるのは良くないかも知れません。
イオリ様が市井で生きる事は今後も無いでしょうから」
貴族ならば没落して平民になる……という事はあるが、聖女である伊織は、立場を失えば良くて生涯幽閉だろう。
そうならないためにリックはこうして伊織のために動いている。
リックは伊織にそれなりに親しみを感じている。
友人の一人として、力になりたい。
「でも……皆んな良い人ですよ!」
「そうなんですね。イオリ様がそう言うのであればそうなんでしょう」
やはりアイスクリーム屋とやらは、もっと早くに手を打つべきだったか?
聖女が呪われた存在である獣人と働いてるなんて醜聞が貴族間で広まって、リックはどれ程肝が潰れる思いをしたことか。
ただでさえ聖女ユスティアの存在は伊織の地位を脅かしているのに。
フィリーを焚き付けて店を潰させようとしたが、商売っけを出して正面切って自分も店を出すなんて思いもよらなかった。
伊織を呼び出すにしても、他に方法もあるだろうに。
商売人としてのプライドとやらか?
そんなちっぽけな拘りで何を為せると言うのか。
バカな奴と思っていたが、予想以上だったな。
しかも、邪神と繋がりがあったとは……。
リックは時夫達から情報を得るために仲良く振る舞っている。
お人よしな時夫達はリックに情報を流してくれている。
リックも時夫や伊織は嫌いじゃないし、むしろ好感を持っている。
しかし、リックにとって一番大事なのはアレックスがある程度の地位を保ち続けることだ。
もう王に付けなくても良い。
ただ、それなりの貴族の味方を付けておかないと。兄弟に消されないように。
リックはアレックスと一蓮托生。
生まれた時から一緒だ。
今、アレックスには、聖女が必要だ。
パトリーシャをやがて失うのは予測できたが、第二王子との婚約が即時決まるとは思っていなかった。
そこに邪魔をする猶予は無かった。
聖女の存在はアレックスの後ろ盾になる。
婚約しなくて良い。結婚しなくて良い。
アレックスの将来の安寧が決まるまでは、近いところになるべく綺麗な形で置いておかねばならない。
時夫達が早くユスティアを倒してくれないだろうか。
そうしたら、アイスクリームでも何でも売ってても構わないのに。
一先ず、のんびり外で働けない程度には、聖女としての勉学に仕事に励んで貰いますか。
リックは伊織の友人として、時夫の友人として、そしてアレックス第一王子を支える側近として、皆んなの幸せを願っている。
どれ程リックが苦労しているか、きっと伊織は想像もしていないだろう。
伊織は今も心から楽しそうに、時夫とのやり取りを話している。
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