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そろそろ良い加減少しはスローライフをしたい
第48話 新たなアイスクリーム屋さんメンバー
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――アイスクリーム屋さんになる。
幼稚園児の頃思い描いた夢。
それを現実のものにすべく、三十路の男が立ち上がった。
「で、何で冒険者ギルドなんですか?」
そう、向かってる先には冒険者の見慣れた看板が!
ルミィは何やかんやで着いて来てくれた。
ルミィも多分暇なのだ。
邪教徒情報もラスティア以外には入って来ないし、ラスティアは隣国のスーパースターで、下手に手を出すと軍隊やら騎士団やらが出て来て、外交問題になりそうなので、手出しが出来ないのだ。
そのうち伊織と協力して叩き潰してやると思っているが、今は手出しがしにくい。
早く聖女ユスティア流行が去ってくれないかな?
今はとりあえず資金調達をして、魔石やら魔道具やらを買って強くなりたい。と、言い訳しつつ自分の才能を試すのだ。
商才があったら、日本に帰った後も脱サラして店でも開こうかな。
そしたらお袋を楽させてやるんだ。
そう言う理由ならアイスクリーム屋さんになっても許してくれるよな?カズオ爺さん……。
今は亡き祖父に言い訳をしてみる。
……なんか怒られそうな気がするけど、だって隣国のVIPだよ。めちゃお偉いさんだよ。
ルミィも何やら今は待てって言ってるんだ。時夫一人が倒しに行っても返り討ちだ。
「トキオ、何ブツブツ呟いてるんですか?」
おっと、声に出ていたか。ルミィが呆れ顔だ。
「仲間を見つけるならここかなって」
そう言いながら、ドアを開ける。
「あれ?受付嬢さんまだいないの?」
受付にはギルド長のおっさんが座っていた。
「ああ……冒険者って口が悪いやつが多いからな……」
そう言うギルド長も寂しそうだ。
大きな体を縮こまらせて、居処なさげにしている。
そう。パレードでカズオ爺さんが暴れた関係で、獣人と東の民に対する偏見と差別が増してしまったのだ。
一応討伐情報が隣国からもたらされてからは、多少は緩くなって来たが、口さがのないやつは、未だに差別的な言葉を投げかけるのだ。
冒険者なんて世間の爪弾きものばかりなのに、自分より弱ってる人に追撃するなんて……。
「うーん……そっかぁ。上の酒場でアイスクリーム仲間を探そうかと思ったけど……。
なあ、ギルド長さん、受付嬢さんって料理とか少しは出来るかな?
どこに住んでるか聞いても良い?」
それを聞いてルミィが口を挟む。
「トキオ……まさか」
時夫は胸を張って答える。
「そう!アイスクリーム屋さんを開くのに仲間を募集するんだ!」
時夫はせっせとアイスクリームを冷やさないといけないし、作る人も必要だけど、売る人も必要だ。
ルミィと二人ではてんてこ舞いになりそうだし、慣れるまでは誰か戦略になりそうな人を、お金を払っても雇おうかと思っていたのだ。
そして、受付嬢さんが今休職中且つ獣人は職にありつきにくいなら、時夫が雇いたい。
獣人が今現在こんなにも忌避されている理由はカズオにもあるので、偽善かも知れないが、出来る事をしたい。
時夫のアイスクリーム屋さんは必ずや大ヒットするので、ルミィと受付嬢さんのダブル看板娘として人気が出れば、きっと街の人も受付嬢さんを受け入れて、ギルドに戻れるに違いないのだ!!
そんな訳で、アイスクリーム屋さんやりたい!という気持ちをギルド長に二時間かけて語ったところ、熱意に負けたように、項垂れて受付嬢さんの住まいまで連れて来てくれた。
自分で頼んどいて言うのも何だけど、プライバシーとか無いんだなぁ。
そして、久しぶりに会う受付嬢コニーは、赤みがかった髪の毛がボサボサに伸びていて、ぼんやりした表情で、時夫達を面倒くさそうに見やった。
幼稚園児の頃思い描いた夢。
それを現実のものにすべく、三十路の男が立ち上がった。
「で、何で冒険者ギルドなんですか?」
そう、向かってる先には冒険者の見慣れた看板が!
ルミィは何やかんやで着いて来てくれた。
ルミィも多分暇なのだ。
邪教徒情報もラスティア以外には入って来ないし、ラスティアは隣国のスーパースターで、下手に手を出すと軍隊やら騎士団やらが出て来て、外交問題になりそうなので、手出しが出来ないのだ。
そのうち伊織と協力して叩き潰してやると思っているが、今は手出しがしにくい。
早く聖女ユスティア流行が去ってくれないかな?
今はとりあえず資金調達をして、魔石やら魔道具やらを買って強くなりたい。と、言い訳しつつ自分の才能を試すのだ。
商才があったら、日本に帰った後も脱サラして店でも開こうかな。
そしたらお袋を楽させてやるんだ。
そう言う理由ならアイスクリーム屋さんになっても許してくれるよな?カズオ爺さん……。
今は亡き祖父に言い訳をしてみる。
……なんか怒られそうな気がするけど、だって隣国のVIPだよ。めちゃお偉いさんだよ。
ルミィも何やら今は待てって言ってるんだ。時夫一人が倒しに行っても返り討ちだ。
「トキオ、何ブツブツ呟いてるんですか?」
おっと、声に出ていたか。ルミィが呆れ顔だ。
「仲間を見つけるならここかなって」
そう言いながら、ドアを開ける。
「あれ?受付嬢さんまだいないの?」
受付にはギルド長のおっさんが座っていた。
「ああ……冒険者って口が悪いやつが多いからな……」
そう言うギルド長も寂しそうだ。
大きな体を縮こまらせて、居処なさげにしている。
そう。パレードでカズオ爺さんが暴れた関係で、獣人と東の民に対する偏見と差別が増してしまったのだ。
一応討伐情報が隣国からもたらされてからは、多少は緩くなって来たが、口さがのないやつは、未だに差別的な言葉を投げかけるのだ。
冒険者なんて世間の爪弾きものばかりなのに、自分より弱ってる人に追撃するなんて……。
「うーん……そっかぁ。上の酒場でアイスクリーム仲間を探そうかと思ったけど……。
なあ、ギルド長さん、受付嬢さんって料理とか少しは出来るかな?
どこに住んでるか聞いても良い?」
それを聞いてルミィが口を挟む。
「トキオ……まさか」
時夫は胸を張って答える。
「そう!アイスクリーム屋さんを開くのに仲間を募集するんだ!」
時夫はせっせとアイスクリームを冷やさないといけないし、作る人も必要だけど、売る人も必要だ。
ルミィと二人ではてんてこ舞いになりそうだし、慣れるまでは誰か戦略になりそうな人を、お金を払っても雇おうかと思っていたのだ。
そして、受付嬢さんが今休職中且つ獣人は職にありつきにくいなら、時夫が雇いたい。
獣人が今現在こんなにも忌避されている理由はカズオにもあるので、偽善かも知れないが、出来る事をしたい。
時夫のアイスクリーム屋さんは必ずや大ヒットするので、ルミィと受付嬢さんのダブル看板娘として人気が出れば、きっと街の人も受付嬢さんを受け入れて、ギルドに戻れるに違いないのだ!!
そんな訳で、アイスクリーム屋さんやりたい!という気持ちをギルド長に二時間かけて語ったところ、熱意に負けたように、項垂れて受付嬢さんの住まいまで連れて来てくれた。
自分で頼んどいて言うのも何だけど、プライバシーとか無いんだなぁ。
そして、久しぶりに会う受付嬢コニーは、赤みがかった髪の毛がボサボサに伸びていて、ぼんやりした表情で、時夫達を面倒くさそうに見やった。
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