92 / 97
第1章
91話 異世界召喚魔法
しおりを挟む
91話
目の前に女神がいる。ロリ女神ではなく初めて会ったあの女神だ。
「久しぶり鏡」
「...ミラ...」
「え?なんで名前知ってんの?...あの人が教えたのね」
「...」
「なんで黙ってんのよ。久しぶりの再会なんだから泣いて喜んだりしないの?」
「...」
「はぁ、もしかしてベリアルのことで気を使ってるの?あれは私の判断だからあんたが気にすることじゃないわよ」
「ぷっ」
「え?なんで笑ったの?」
「いや、改めてお前がミラって名前だと似合わなくてな」
「はぁ!?今まで黙ってたのは笑いを堪えるためだったの?」
「悪い悪い、あの時のことは本当に感謝しているよ。でも、そんなに久しぶりか?」
この女神を相手にするとどうしても気が抜けてしまう。しかし、ミラと最後に会ったのは数週間前だ。そんな感動するほど久しぶりって訳ではない。
「あ、そっか。この世界だとまた時間の流れが違うから鏡にとってはそこまで久しぶりじゃないのか」
「お前ら女神も世界の管理とか色々と大変なんだな。ゆっくり話したいが時間がないから俺はもういくよ」
俺は魔法陣を開いた。魔法陣を出せるか不安だったが問題なく開けるようだ。
「待ってよ。さっき言ったでしょ時間の流れが違うからここに1日いても今行ってもたいして変わらないのよ」
「そうなのか、しかしなんでそんなに俺のことを止めるんだ」
「それは、その...」
「寂しかったんだろ。今見た様子じゃ1人で話し相手もいなくて世界を作るだけだからな」
「そうよ!話し相手が欲しかったの。ここ数十年誰も話し相手がいなくて他の世界の様子を見てたりしてたの」
「いや、仕事しろよ」
「そう言えばタリアちゃんとかは元気?」
露骨に女神が話しをそらしてきた。
「あぁ、親とも再会できてますます元気になったよ」
「そっか」
「お前はどうなんだ?世界作ってるって聞いたけど」
俺とミラは今まで以上にたくさんの会話をした。今が戦闘中だと忘れてしまいそうになるくらい。
「ねぇ、私の世界見ていかない?」
「おお、見せてくれ」
女神は魔法陣を出しその中に俺を引き込んだ。
魔法陣から出ると一面草原に輝かしい太陽が2つあった。
「すごいな。街とかはどこなんだ?」
「......まだ」
「海は?山は?生き物は?」
「まだ」
「お前やっぱり仕事してなかったろ」
「それほど難しいのよ!草原と太陽があるだけいいでしょ」
「太陽だって2個あるじゃねーか」
「太陽だって生きてんだもん1個じゃかわいそうじゃん!」
この世界が完成するのはいつになるんだろうか。
「ありがとなミラ、心にゆとりができた。お前とはもう会えないかもしれないが忘れることはないから」
「そうね、これで最後かもね」
俺は魔法陣を開いた。
「じゃあなミラ、タリアにもよろしく伝えとくよ」
「...待って!そういえばあんたに能力あげてなかったわね。一度死んで正式にここに来てるからなんでも好きなものをあげるわ」
「いいのか」
「何がいい?神器でもチート職でも今の戦いにきっと役にたつわよ」
「そんなのいらねーよ。俺が欲しいのは...........................」
女神は笑った。けど少し嬉しそうだった。
「じゃあなミラ」
俺は魔法陣の中に入った。みんなが待ってる。
「いってらっしゃい鏡。あんたならきっと大丈夫、だってあんたが
『覚えた魔法は異世界召喚魔法』なんだから」
続く
目の前に女神がいる。ロリ女神ではなく初めて会ったあの女神だ。
「久しぶり鏡」
「...ミラ...」
「え?なんで名前知ってんの?...あの人が教えたのね」
「...」
「なんで黙ってんのよ。久しぶりの再会なんだから泣いて喜んだりしないの?」
「...」
「はぁ、もしかしてベリアルのことで気を使ってるの?あれは私の判断だからあんたが気にすることじゃないわよ」
「ぷっ」
「え?なんで笑ったの?」
「いや、改めてお前がミラって名前だと似合わなくてな」
「はぁ!?今まで黙ってたのは笑いを堪えるためだったの?」
「悪い悪い、あの時のことは本当に感謝しているよ。でも、そんなに久しぶりか?」
この女神を相手にするとどうしても気が抜けてしまう。しかし、ミラと最後に会ったのは数週間前だ。そんな感動するほど久しぶりって訳ではない。
「あ、そっか。この世界だとまた時間の流れが違うから鏡にとってはそこまで久しぶりじゃないのか」
「お前ら女神も世界の管理とか色々と大変なんだな。ゆっくり話したいが時間がないから俺はもういくよ」
俺は魔法陣を開いた。魔法陣を出せるか不安だったが問題なく開けるようだ。
「待ってよ。さっき言ったでしょ時間の流れが違うからここに1日いても今行ってもたいして変わらないのよ」
「そうなのか、しかしなんでそんなに俺のことを止めるんだ」
「それは、その...」
「寂しかったんだろ。今見た様子じゃ1人で話し相手もいなくて世界を作るだけだからな」
「そうよ!話し相手が欲しかったの。ここ数十年誰も話し相手がいなくて他の世界の様子を見てたりしてたの」
「いや、仕事しろよ」
「そう言えばタリアちゃんとかは元気?」
露骨に女神が話しをそらしてきた。
「あぁ、親とも再会できてますます元気になったよ」
「そっか」
「お前はどうなんだ?世界作ってるって聞いたけど」
俺とミラは今まで以上にたくさんの会話をした。今が戦闘中だと忘れてしまいそうになるくらい。
「ねぇ、私の世界見ていかない?」
「おお、見せてくれ」
女神は魔法陣を出しその中に俺を引き込んだ。
魔法陣から出ると一面草原に輝かしい太陽が2つあった。
「すごいな。街とかはどこなんだ?」
「......まだ」
「海は?山は?生き物は?」
「まだ」
「お前やっぱり仕事してなかったろ」
「それほど難しいのよ!草原と太陽があるだけいいでしょ」
「太陽だって2個あるじゃねーか」
「太陽だって生きてんだもん1個じゃかわいそうじゃん!」
この世界が完成するのはいつになるんだろうか。
「ありがとなミラ、心にゆとりができた。お前とはもう会えないかもしれないが忘れることはないから」
「そうね、これで最後かもね」
俺は魔法陣を開いた。
「じゃあなミラ、タリアにもよろしく伝えとくよ」
「...待って!そういえばあんたに能力あげてなかったわね。一度死んで正式にここに来てるからなんでも好きなものをあげるわ」
「いいのか」
「何がいい?神器でもチート職でも今の戦いにきっと役にたつわよ」
「そんなのいらねーよ。俺が欲しいのは...........................」
女神は笑った。けど少し嬉しそうだった。
「じゃあなミラ」
俺は魔法陣の中に入った。みんなが待ってる。
「いってらっしゃい鏡。あんたならきっと大丈夫、だってあんたが
『覚えた魔法は異世界召喚魔法』なんだから」
続く
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
元勇者は魔力無限の闇属性使い ~世界の中心に理想郷を作り上げて無双します~
桜井正宗
ファンタジー
魔王を倒した(和解)した元勇者・ユメは、平和になった異世界を満喫していた。しかしある日、風の帝王に呼び出されるといきなり『追放』を言い渡された。絶望したユメは、魔法使い、聖女、超初心者の仲間と共に、理想郷を作ることを決意。
帝国に負けない【防衛値】を極めることにした。
信頼できる仲間と共に守備を固めていれば、どんなモンスターに襲われてもビクともしないほどに国は盤石となった。
そうしてある日、今度は魔神が復活。各地で暴れまわり、その魔の手は帝国にも襲い掛かった。すると、帝王から帝国防衛に戻れと言われた。だが、もう遅い。
すでに理想郷を築き上げたユメは、自分の国を守ることだけに全力を尽くしていく。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる