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第1章

40話 潜伏

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40話

俺たちは魔法陣を抜け元の世界の学校の教室に戻ってきた。

「おい、ここって俺たちがいた教室じゃないか。どうなっている鏡!」

「これが俺の能力だ。戦いには不向きだがな」

「ふん、我がいた時代より少し進んでいるな」

「すごいなの!大きな建物がいっぱいあるのー」

皆各々、辺りを物色し始めた。今の時間は大体お昼頃だろう。相変わらず俺たちがいなくなったことは軽く捉えられてるせいか教室の机と椅子は元のままだった。その時、午後のチャイムが鳴り一人の人物が入ってきた。

「おわ、誰だお前ら。って、鏡!てめー帰ってきたのか!」

入ってきたのは五十嵐だった。制服を着崩して購買の焼きそばパンを食いながら入ってきた。

「おう、あの時は悪かったな。五十嵐、説明もなしにこっちに戻しちまって」

「あぁ、もうそんなことどうでもいいわ。やっぱりこっちの世界の方が飯はうめーし命の危険も無いからな」

五十嵐は以外な返答をしてきた。てっきり向こうの世界に戻せだの言ってくると思ったからだ。

「それにしても鏡、誰だそいつら。見かけない奴らだと思ったが内田が混ざっているじゃねーか」

話しを聞いていた内田が割って入ってきた。

「おい鏡!どうなってんだよ。なんで五十嵐がこっちの世界にいる!?」

俺は、状況を理解してもらうためにこれまでのことを全て皆んなに話した。

「大体、状況は理解したがなんで俺たちをこっちに連れてきた?」

「それは、お前の主人に聞いてみろ」

「内田よ、この世界とあの世界は別だ。到底、あちらからは場所の特定すらできない、、、理解したか?」

内田は考え末ようやく理解した。

「つまり、悪魔側に俺たちの場所をわからなくさせるためにこっち来たというわけですね」

「その通りだ」

「しかし、あっちでルシファーなどが復活した時わからくなってしまうんじゃないですか?」

俺はこれからのことを説明するために会話に割り込んだ。

「そのことだが、俺とタリアとなのはあっちの世界に戻って色々と情報を仕入れようと思う。俺たちなら悪魔側からはマークされてないしな」

「貴様らには迷惑をかけるな」

「そんなことはないぜアルベイト。俺だってあっちの世界を守りたいのは同じなんだ。後、見つけなくちゃならない人がいるしな」

「死ぬなよ鏡、助けが必要だったら俺たちを呼べよ」

さっきまで攻撃口調だった内田だが根はいい奴なのかもしれない。
俺は再度手を前に出し魔法陣を展開させナーラと外の景色を見ていたタリアとナノを呼んだ。

「アルベイト、最後に一つ聞かせてくれなんで内田といたんだ?」

「貴様らのことはナーラの察知のおかげで知っていた。我はその中から一番強い者を選んで仲間に誘ったまでだ」

「一番?それって、榊や葛西、田口も含めてか?」

「当たり前だ。その者らより内田は一回り強い」

俺はその時、沙知のことを思い出し不安になった。もちろん、他のクラスメイト達もだ。不安を隠しきれないまま俺とタリアとナノは魔法陣に入った。

続く
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