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第1章
15話 謎
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15話
日が落ち夜になった。村での騒動を救った後、俺への感謝の為に宴が開かれていた。すると、この村の村長が話しかけてきた。
「鏡様、ありがとうございました。あなたが来なければどうなっていたことやら」
「いえいえ、感謝するならタリアにしてください。あの子がいなければ俺はここに来ることはなかったですから」
「そうですか、あの子は昔から村の皆のことが大好きでね。タリアだけ逃がそうにも抵抗して大変でしたよ。」
「いい子ですね」
「ええ、とても」
村長と何気ない話しをしている最中気になることを聞いてみた。
「あの村長、ここはどこなんですか?
それと、自分くらいの年齢の人達がここを通りませんでしたか?」
村長の話によるとここはカナ村というところで俺達のいたタリーエ王国から1000キロ離れた場所になるらしい。
「後、君くらいの年齢の子なら3日前に一人で訪れて君と同じようなことを言ってたな」
「その子は今どこに!?」
「地図を渡したらここから、10キロ先にあるマイナ町に行くと言っていたの」
「その子、名前とか言ってなかったですか?」
「たしか、五十嵐 凱とか言ってたの」
「あぁ、ありがとうございます村長」
(五十嵐が一人でいたということは、まさか一人一人テレポート場所が違うのか)
薄々気づいてはいたが俺がテレポートしたあたりには誰かがいた痕跡が全くなかったのだつまり人によってテレポートの位置が違う可能性が高くなる。などと色々考えているとタリアが
「鏡さん、あなたの為の料理です。思う存分食べてください!」
「ありがとう、タリア」
今思えば昨日から何も食べていなかった。お言葉に甘えて存分に食べることにしよう。
その後、村でどんちゃん騒ぎがありそれに巻き込まれた俺は疲れ果てて人気のないところで休んでいた。そこでふとステータスカードのことを思い出した。レベルが10くらい上がっていると思って見たが
鏡 一夜
レベル 2
属性 無
職 領域外の者
たいして上がっていなかったがレベル0のまま動かない可能性も考えていたので少しほっとした。しかし、問題は職だ。部外者から何やら余計物騒なものに変わっていた。こういう時は、女神に尋ねてみることにしよう。俺は、宴で余っている料理を持って魔法陣を展開した。中に入ると後ろ姿で女神が暇そうに椅子に座っていた。
「女神さーん、お礼持ってきたぞ」
「いいタイミングに来たわね!ちょうど暇してたのよ」
「そりゃどうも、ところで女神さん。
俺の職のことについて教えてくれないか?」
俺は、手に持っていたステータスカードを女神に渡した。女神は、難しい顔で見ていた。
「うーん、どっかで聞いたことあるわね。かなり前だったと思うけど」
「前ってどのくらい前なんだ?」
「教えないわよ、私の年齢バレちゃうから」
「言えないってことはもしかしてお前中身は年寄りだったりするのか?
いや待てよ、この図々しい態度から察するに年寄りの確率が高いな。」
女神は、拳を握りしめ俺の腹めがけて思いっきり殴ってきた。予想以上に痛く1分近く転がっていた。
「もう、いいでしょ。私はあんたが持ってきた料理をゆっくり食べたいからもう帰って」
「はいはい、もう怪力パンチくらいたくないから帰ります~」
「もう一発くらいたい?」
「ごめんなさい、大人しく帰ります」
「あぁそれと、あんたの職のことは分からないけどその右手の能力はあなた以外に見たことないわ」
女神は、少し真面目に話していた。俺はそのままこの空間を後にした。
続く
日が落ち夜になった。村での騒動を救った後、俺への感謝の為に宴が開かれていた。すると、この村の村長が話しかけてきた。
「鏡様、ありがとうございました。あなたが来なければどうなっていたことやら」
「いえいえ、感謝するならタリアにしてください。あの子がいなければ俺はここに来ることはなかったですから」
「そうですか、あの子は昔から村の皆のことが大好きでね。タリアだけ逃がそうにも抵抗して大変でしたよ。」
「いい子ですね」
「ええ、とても」
村長と何気ない話しをしている最中気になることを聞いてみた。
「あの村長、ここはどこなんですか?
それと、自分くらいの年齢の人達がここを通りませんでしたか?」
村長の話によるとここはカナ村というところで俺達のいたタリーエ王国から1000キロ離れた場所になるらしい。
「後、君くらいの年齢の子なら3日前に一人で訪れて君と同じようなことを言ってたな」
「その子は今どこに!?」
「地図を渡したらここから、10キロ先にあるマイナ町に行くと言っていたの」
「その子、名前とか言ってなかったですか?」
「たしか、五十嵐 凱とか言ってたの」
「あぁ、ありがとうございます村長」
(五十嵐が一人でいたということは、まさか一人一人テレポート場所が違うのか)
薄々気づいてはいたが俺がテレポートしたあたりには誰かがいた痕跡が全くなかったのだつまり人によってテレポートの位置が違う可能性が高くなる。などと色々考えているとタリアが
「鏡さん、あなたの為の料理です。思う存分食べてください!」
「ありがとう、タリア」
今思えば昨日から何も食べていなかった。お言葉に甘えて存分に食べることにしよう。
その後、村でどんちゃん騒ぎがありそれに巻き込まれた俺は疲れ果てて人気のないところで休んでいた。そこでふとステータスカードのことを思い出した。レベルが10くらい上がっていると思って見たが
鏡 一夜
レベル 2
属性 無
職 領域外の者
たいして上がっていなかったがレベル0のまま動かない可能性も考えていたので少しほっとした。しかし、問題は職だ。部外者から何やら余計物騒なものに変わっていた。こういう時は、女神に尋ねてみることにしよう。俺は、宴で余っている料理を持って魔法陣を展開した。中に入ると後ろ姿で女神が暇そうに椅子に座っていた。
「女神さーん、お礼持ってきたぞ」
「いいタイミングに来たわね!ちょうど暇してたのよ」
「そりゃどうも、ところで女神さん。
俺の職のことについて教えてくれないか?」
俺は、手に持っていたステータスカードを女神に渡した。女神は、難しい顔で見ていた。
「うーん、どっかで聞いたことあるわね。かなり前だったと思うけど」
「前ってどのくらい前なんだ?」
「教えないわよ、私の年齢バレちゃうから」
「言えないってことはもしかしてお前中身は年寄りだったりするのか?
いや待てよ、この図々しい態度から察するに年寄りの確率が高いな。」
女神は、拳を握りしめ俺の腹めがけて思いっきり殴ってきた。予想以上に痛く1分近く転がっていた。
「もう、いいでしょ。私はあんたが持ってきた料理をゆっくり食べたいからもう帰って」
「はいはい、もう怪力パンチくらいたくないから帰ります~」
「もう一発くらいたい?」
「ごめんなさい、大人しく帰ります」
「あぁそれと、あんたの職のことは分からないけどその右手の能力はあなた以外に見たことないわ」
女神は、少し真面目に話していた。俺はそのままこの空間を後にした。
続く
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