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第2部:御披露目の前

密会②

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そう思考する日光に気付く事無く、タイミング良くして親子が父親を失脚させる頃合いを算段する。

国守が無理矢理開く御披露目パーティーに呼ばれる面々は、華臙国の東西南北の文字が入った四省と、青龍神殿の二神と自省に住む華族達であると考えると、国守交代はやはりパーティーで行うのが好ましい。

そう二人が話し合っていると、


「そうですね。その方が此方も好ましい。その交代劇、私達も一枚噛まして頂きましょう」


突然の言葉と共に、金髪の絶世の美青年(彼等からはそう見えた)が空間から姿を顕現したように見えた。

ただ単に御行していただけなんだけれども、御行を知らない彼等からしてみれば、その光景は彼、日光が何もない所から急に現れたようにしか見えなかった。


「「なっ、」」


そうやって、声を発しただけでもこの親子凄い。

流石、国守の妻と息子だけはあると言えよう。

彼らは神気慣れしている。

普通なら、腰が砕けている筈の日光の神気。

いくら敵意は無いと言えど、今の日光は神気それを包み隠そうとしていない。

うん、当たり前か。

此処は神様としての日光の知恵と働きが必要な訳なのだからそのまんま、日光菩薩で顕現している。

そんな彼が、二人に向けてにっこりと笑みを見せた(目は笑っていないけど)。


「お初にお目に掛かる。私は日光菩薩。貴方方、西河省の国守が攫った女性の夫君、薬師如来様の脇侍を務めております。貴方方が『神』と呼ぶモノの一人です」


そう糞丁寧に言葉を紡ぐ日光の姿は、これでもかと言う程に嫌みでしか無かったのだった。

その日光の態度は、当たり前と言えばそうなのだが、二人に当たるには少し哀れにも思える状況でもあった。

二人が平伏して、一所懸命謝る姿を見ると、流石の日光も、「謝るのなら、ナディア様と、我が主に」と言って嘆息するしか無かったのであった。




日光が彼等に望んだのは、城への手引きだった。

その後は自分達が動くので関わりは無用でと、躊躇う二人を説き伏せてパーティーの間は手を出すなと言いつけた。

それは彼等の介入で事をややこしくしない為でもあったが、彼らはこの件に関して無関係だと思わせたいが為の苦肉の作でもあった。

準備は万端。

後顧の憂い無く整えられなくてはならないのだから。




🟠🟠🟠🟠🟠

長らくお待たせ致しまして申し訳ありません<(_ _)>

わたくし黄色いひよこは、スランプに陥っております。
全くと言って良いほどお話が書けません。
何とか頑張って書こうとしておりますが、今少しお待ち頂けると幸いにおもいます。
どうか宜しくお願いします。
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