悪役令嬢にされた白雪姫のひとり娘は人形使いに恋をする

前世の記憶と今の記憶

②

そしてこの世界は、地球に瓜二つだった。

前世の地球と違う所は、色々と居てる事かなぁ。

人間意外にも。

人狼、吸血鬼、竜、その他諸々、もろもろ。

も～ほんとにファンタジアな世界です。

日本なのに……。

まぁ、雛の生きた日本とはかなり違うけれど、首都は東京だしね。


此処は、私こと、サクラ=レナ=ストレイン侯爵令嬢の生きる世界。

大日本帝国、帝都東京。

あ、住んでる所は帝都から離れた場所よ。

残念ながらね。

何故そんな風に成ってるのかって？

それはね、空に浮かぶ世界の住人が落ちてきたり、此方の世界に渡って来たりして、此方の世界に魔物が増え始めたらしいのよ。

これはお父様とお母様に聞いた話なんですけどね。

人間は魔物よりも弱いでしょう。

だから人間と魔物の間で条約が立てられたんですって。

で、人間側と魔物側から代表を立てて組織したのが、法律を施行する人々。

彼等の事を総じて粛正者と言うんだけど、要は、警察と検事と兼任する人々で悪者を裁く人の事を言うの。

其処までが私が習った事柄。

逸れを踏まえて、私達は生きていかねばならないの。

え？ 

私が人間側か魔物側かどちら側かですって？

そうねぇ、前世は人間だったけど、今世は魔物。

魔女って言うのかしら？

母がね、スノー=ホワイトって言うの。

そうそう、日本名、白雪姫。

父があちらの世界の神様。

名前をヨグソートソートと言います。

私はその２人の間に出来た一人娘。

因みに、お父様は此方ではソート=オド=ストレインと名乗っています。

それもお父様のちゃんとした名前なんですよ。

そして、お父様は此方側の粛正者様の補佐をしているのですよ。

凄いでしょう。

私のお父様って。