出逢えた幸せ

ずーちゃ

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Extra3:幸せのいろどり ―透side―

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 駄目だと思っているのに、拒むことができなくて。それどころか、もっと刺激が欲しいと思ってしまう。

 光樹先輩が俺のベルトを緩めて前を寛がせるのをただ眺めて、情けないほど簡単に許してしまっている自分がいた。

 もう今にも爆ぜてしまいそうなくらいの猛りに、光樹先輩が指を絡ませて緩い刺激を与えられて、その焦れったさに無意識に自分から腰を動かしてしまう。

「ふふ、そんなに我慢できないの?」

 光樹先輩のからかうような言葉も気にならないほど――早く解放したい。ただそれだけの思いに突き動かされていた。

「しょうがないね。今ラクにしてあげるよ」

 そう言って、光樹先輩が俺の股間に顔を埋める。

「――ッ、先輩っ!」

 俺は、なけなしの理性を掻き集めて、それを拒もうと光樹先輩の頭に手を伸ばした。

 だけど、そんな抵抗も光樹先輩に敢え無くその手を掴まれて阻まれる。

「いいんじゃない? 我慢しなくても。これは、ただ昂ぶってしまった熱を抜くだけの行為なんだから。そうでしょ?」

「……でも……だからってこんなこと……、あ……ッ」

 俺が最後まで言い終わらないうちに、光樹先輩は俺の先走りに濡れた先端を舌で拭うように舐めながら、上目遣いに視線を送ってくる。

「大丈夫だって、もう男同士は全部ノーカウントってことにすればいいだろ? だから無かったことにすれば良いんだよ」

 そう言って、俺の昂ぶった欲望を喉が当たるほど奥まで咥え込む。

 男同士の関係を教えた張本人のくせに、今更ノーカウントとか、意味が分からない。

 ――そう言えば、初めてのキスもノーカウントとか、ふざけたことを真顔で言ってたな。

 そんな昔のことを思い出しながら、俺は目先の快楽に流されてしまう。

 熱い舌を絡ませながら、激しく頭を上下されて、一気に吐精感が込み上げてくる。蜜口に硬く尖らせた舌を挿し入れられてキツく吸い上げられて、腰をビクビクと震わせた。

「……っ、くぅ……」

 もうとっくに限界だった俺は、呆気ないほど早く、光樹先輩の咥内に熱い飛沫を放ってしまっていた。

 達した後の気だるさに、ベッドに身体を沈め目を閉じていると、光樹先輩が顔を近づけてくる。

 ――キスするのか……。

 そんなことを予想しながら、もう抵抗する気持ちも無くなっていた。

 だけど、近くに光樹先輩の気配は感じるのに、何もしてこない。不思議に思って閉じた瞼を開けると、思いのほか至近距離で切れ長の目と視線が絡んだ。

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