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Extra2:Moonlight scandal
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「なっ?! 拗ねてなんかないってば!」
思わずムキになって否定してしまった。けど、透さんは楽しそうに「はいはい」って笑いながら、また泡の付いた手を背中に滑らせる。
「そうやっ、て……、いつも、俺のこと、子供扱いするんだか……ひゃぁっ!」
掌と肌の間で泡を挟むように、優しすぎる力加減で弱い脇腹から腋の下へと滑っていくから、くすぐったくて、つい高い声をあげてしまう。
「くすぐった……ぁっ」
――これって、もう洗ってるって言わないんじゃ……?!
抗議したくても、今度は胸から首筋へと這い上がった手に顎を捕らえられて、肩越しに唇が重なる。
口唇の熱を感じてしまえば、俺は無意識に目を閉じる。だけど透さんは、上唇を一度だけ食んで離れていってしまう。
薄く目を開けると、湯気で曇った鏡に薄っすらと二人の影が映っていた。
「直くん……」
耳元で甘い声で囁いて、泡を纏った掌を肩から腕へと滑らせる。
「分かってるよ」
「……何、を?」
訊き返せば、優しく微笑んでいる透さんと鏡の中で視線が絡んだ。
「直くんの、言いたいこと」
「…… え?」
腕を撫でていた透さんの手は、俺の左手を取って、指を一本一本丁寧に洗っていく。
「子供扱いしてるつもりは、ないけどね?」
話している間も、透さんの指が、俺の指の間に滑り込んで柔らかく行き来する。
「でもね、急いで大人になろうとする必要ないよ」
親指で掌をゆっくりと擽るように撫でられると、柔らかくて甘い刺激が気持ち良くて。
「……ふ、っ……」
我慢していた声が小さく漏れてしまう。
「気持ちいい?」
耳元に甘い声で訊かれて、素直に頷く俺……。って、そうじゃなくって!
何も考えられなくなりそうな思考を、なんとか呼び戻す。
「……っ、でもっ、俺、いっつも透さんに甘えてばっかで……もっと……」
考えがまとまらなくて、そこで言葉が詰まってしまう。
「今は、甘えてくれたら良いんだけどな。俺はそれが嬉しいんだから」
俺の掌を弄っていた透さんの指が、今度は腹から胸の方にゆっくりと上がってきて、ぞくぞくと全身が粟立っいく。
そして泡の付いた指先で、二つの胸の突起を弄ぶように転がされたら……もう……。
「あ、っ……」
ボディソープでぬるぬるとした感触が、硬く尖った乳首を何度も滑り、そこから快感が広がって身体が熱く火照っていく。
頭の芯がぼうっと痺れて、もう本当に何も考えられなくなってしまいそう。
「直くん……」
耳朶を食んで、あの甘い声で名前を囁かれると、優しい痺れが耳から全身を伝って、力が抜けてしまう。
思わずムキになって否定してしまった。けど、透さんは楽しそうに「はいはい」って笑いながら、また泡の付いた手を背中に滑らせる。
「そうやっ、て……、いつも、俺のこと、子供扱いするんだか……ひゃぁっ!」
掌と肌の間で泡を挟むように、優しすぎる力加減で弱い脇腹から腋の下へと滑っていくから、くすぐったくて、つい高い声をあげてしまう。
「くすぐった……ぁっ」
――これって、もう洗ってるって言わないんじゃ……?!
抗議したくても、今度は胸から首筋へと這い上がった手に顎を捕らえられて、肩越しに唇が重なる。
口唇の熱を感じてしまえば、俺は無意識に目を閉じる。だけど透さんは、上唇を一度だけ食んで離れていってしまう。
薄く目を開けると、湯気で曇った鏡に薄っすらと二人の影が映っていた。
「直くん……」
耳元で甘い声で囁いて、泡を纏った掌を肩から腕へと滑らせる。
「分かってるよ」
「……何、を?」
訊き返せば、優しく微笑んでいる透さんと鏡の中で視線が絡んだ。
「直くんの、言いたいこと」
「…… え?」
腕を撫でていた透さんの手は、俺の左手を取って、指を一本一本丁寧に洗っていく。
「子供扱いしてるつもりは、ないけどね?」
話している間も、透さんの指が、俺の指の間に滑り込んで柔らかく行き来する。
「でもね、急いで大人になろうとする必要ないよ」
親指で掌をゆっくりと擽るように撫でられると、柔らかくて甘い刺激が気持ち良くて。
「……ふ、っ……」
我慢していた声が小さく漏れてしまう。
「気持ちいい?」
耳元に甘い声で訊かれて、素直に頷く俺……。って、そうじゃなくって!
何も考えられなくなりそうな思考を、なんとか呼び戻す。
「……っ、でもっ、俺、いっつも透さんに甘えてばっかで……もっと……」
考えがまとまらなくて、そこで言葉が詰まってしまう。
「今は、甘えてくれたら良いんだけどな。俺はそれが嬉しいんだから」
俺の掌を弄っていた透さんの指が、今度は腹から胸の方にゆっくりと上がってきて、ぞくぞくと全身が粟立っいく。
そして泡の付いた指先で、二つの胸の突起を弄ぶように転がされたら……もう……。
「あ、っ……」
ボディソープでぬるぬるとした感触が、硬く尖った乳首を何度も滑り、そこから快感が広がって身体が熱く火照っていく。
頭の芯がぼうっと痺れて、もう本当に何も考えられなくなってしまいそう。
「直くん……」
耳朶を食んで、あの甘い声で名前を囁かれると、優しい痺れが耳から全身を伝って、力が抜けてしまう。
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