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第三章:身体と愛と涙味の……
(1)* …………(挿絵)
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「……ん……っ……ふ……ぅん……」
熱を持った舌が絡みつき、お互いの唾液が混ざり合う音がする。歯列をなぞり、上顎を撫でられて、咥内を翻弄される。
身体だけでなく咥内も敏感に感じてしまい、重ねた唇の隙間から漏れる自分の吐息が酷く熱い。
――なんでお兄さんとキスしてるんだ俺……。
キスだけで、甘い快楽に落とされてしまうのを、頭のどこかで、これは薬のせいなんだと思っていた。
気持ちいい……。
快楽の中で、ゆらゆらと漂いながら、流れに身を任せてしまう。
唇が離れる頃には膝の力が抜けて、お兄さんの身体に縋り付いていた。
頭が朦朧としていて、焦点が合わない。
コートを脱がされかけているのに気付いて、力なく後ずさる俺の膝裏にベッドの端がぶつかった。そのまま崩れるように倒れた身体が、スプリングで揺れる。
「直……」
ゆっくりと距離を縮めて、お兄さんが覆いかぶさるように、また唇を重ねてきた。
何度も角度を変えて舌を絡めて吸われ、さっきよりも濃厚なキスに上手く息ができない。
下へと降りた指にジーンズの上から硬く盛り上がった部分をツツッとなぞられて、腰が跳ねた。
「……あっ……」
思わず漏れた自分の声に、僅かに残っていた理性が呼び戻される。
「可愛いな。今ラクにしてあげるよ」
そう言いながら、お兄さんは俺のベルトを外そうとしている。
「……や……駄目」
なんとか手を伸ばして、それを止めようとした。
「じ、ぶんで、なんとか、しますから……」
俺の言葉に、お兄さんは一瞬手を止めてくれたけど、次の瞬間には何故か大笑いされてしまう。
「自分でするの? 俺の目の前で? 俺としては、それも楽しめそうだけど?」
最初は、その言葉の意味が分からなかった。
「……あ」
一呼吸置いて、漸く気付いた俺。
やばい! 穴があれば入りたいくらい恥ずかしくて、顔が熱い。
「そ、そうじゃなくっ……て……っ」
なんとか釈明しようと、言いかけた言葉は、お兄さんの行動に驚いて飲み込んでしまった。
お兄さんは、俺の手を唇に引き寄せ、人差し指の根元までパクリと咥えて……。
上目遣いに見つめられて、心臓がドキドキと早鐘を打ち始める。
「……ッ……」
そのまま、唇を窄めて指を吸い、今度は舌で根元から指先へ、ねっとりと舐め上げた。
その卑猥な舌の動きに、身体の熱がまた上がる。
「舐められて、気持ちいい?」
お兄さんは指を舐めながら、ニッと口角を上げた。
「お、にいさ、ん……ッ」
目を合わせたまま、また指を根元まで咥えて、ピストンさせる。唾液が指に纏わり付いて、クチュクチュと水音が立ち始めた。
時々、指先を強く吸ったり、指の間を舐められたり、まるでフェラされているような気分になってくる。
「あ、ぁ……」
「あは……また大きくなったね」
お兄さんに気付かれて、恥ずかしさに耳まで熱く火照った。
「……っ」
指を舐められているだけなのに、俺の半身は、また硬度を増してジーンズの前をキツく押し上げている。
「ね、直のここも、この指みたいに舐められたり、吸われたり……して欲しいと思うでしょ?」
指を愛撫しながら、お兄さんが上目遣いに囁く。
言われた通りに、その光景が頭に浮かんだ途端に、俺の半身は素直に反応して期待に疼いた。
お兄さんの空いている方の手が俺のベルトを緩め、前を寛がせていくのを止める事は、もう出来なかった。
熱を持った舌が絡みつき、お互いの唾液が混ざり合う音がする。歯列をなぞり、上顎を撫でられて、咥内を翻弄される。
身体だけでなく咥内も敏感に感じてしまい、重ねた唇の隙間から漏れる自分の吐息が酷く熱い。
――なんでお兄さんとキスしてるんだ俺……。
キスだけで、甘い快楽に落とされてしまうのを、頭のどこかで、これは薬のせいなんだと思っていた。
気持ちいい……。
快楽の中で、ゆらゆらと漂いながら、流れに身を任せてしまう。
唇が離れる頃には膝の力が抜けて、お兄さんの身体に縋り付いていた。
頭が朦朧としていて、焦点が合わない。
コートを脱がされかけているのに気付いて、力なく後ずさる俺の膝裏にベッドの端がぶつかった。そのまま崩れるように倒れた身体が、スプリングで揺れる。
「直……」
ゆっくりと距離を縮めて、お兄さんが覆いかぶさるように、また唇を重ねてきた。
何度も角度を変えて舌を絡めて吸われ、さっきよりも濃厚なキスに上手く息ができない。
下へと降りた指にジーンズの上から硬く盛り上がった部分をツツッとなぞられて、腰が跳ねた。
「……あっ……」
思わず漏れた自分の声に、僅かに残っていた理性が呼び戻される。
「可愛いな。今ラクにしてあげるよ」
そう言いながら、お兄さんは俺のベルトを外そうとしている。
「……や……駄目」
なんとか手を伸ばして、それを止めようとした。
「じ、ぶんで、なんとか、しますから……」
俺の言葉に、お兄さんは一瞬手を止めてくれたけど、次の瞬間には何故か大笑いされてしまう。
「自分でするの? 俺の目の前で? 俺としては、それも楽しめそうだけど?」
最初は、その言葉の意味が分からなかった。
「……あ」
一呼吸置いて、漸く気付いた俺。
やばい! 穴があれば入りたいくらい恥ずかしくて、顔が熱い。
「そ、そうじゃなくっ……て……っ」
なんとか釈明しようと、言いかけた言葉は、お兄さんの行動に驚いて飲み込んでしまった。
お兄さんは、俺の手を唇に引き寄せ、人差し指の根元までパクリと咥えて……。
上目遣いに見つめられて、心臓がドキドキと早鐘を打ち始める。
「……ッ……」
そのまま、唇を窄めて指を吸い、今度は舌で根元から指先へ、ねっとりと舐め上げた。
その卑猥な舌の動きに、身体の熱がまた上がる。
「舐められて、気持ちいい?」
お兄さんは指を舐めながら、ニッと口角を上げた。
「お、にいさ、ん……ッ」
目を合わせたまま、また指を根元まで咥えて、ピストンさせる。唾液が指に纏わり付いて、クチュクチュと水音が立ち始めた。
時々、指先を強く吸ったり、指の間を舐められたり、まるでフェラされているような気分になってくる。
「あ、ぁ……」
「あは……また大きくなったね」
お兄さんに気付かれて、恥ずかしさに耳まで熱く火照った。
「……っ」
指を舐められているだけなのに、俺の半身は、また硬度を増してジーンズの前をキツく押し上げている。
「ね、直のここも、この指みたいに舐められたり、吸われたり……して欲しいと思うでしょ?」
指を愛撫しながら、お兄さんが上目遣いに囁く。
言われた通りに、その光景が頭に浮かんだ途端に、俺の半身は素直に反応して期待に疼いた。
お兄さんの空いている方の手が俺のベルトを緩め、前を寛がせていくのを止める事は、もう出来なかった。
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