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第二章:迷う心とタバコ味の……
(11)*
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透さんにとって、これが遊びなら、それでもいい。
ただ気持ちいいことをしたいだけなら、俺もいっしょ。今まで幾度も女の子と、そういう事あったじゃないか。
だから、何も悩む必要もないんだ。
それなら、お互いにもっと気持ちよくなれるように、余計なこと考えなければ……今が楽しければそれでいいじゃないか。
熱く濡れた舌が咥内で縺れ合い、口端から零れた唾液を透さんが舐め取っていく。
もっと深くと、角度を変えては、お互いの唇を貪った。
キスをしながら少し身体を離して、お互いにボトムも下着も脱ぎ捨てて、また抱き合ってキスをする。
透さんが俺の耳朶を食めば、お返しとばかりに、俺は透さんの首筋に舌を這わせた。
お互いを激しく求め合う、恋人同士のようにも思えるし、ただ快楽を求め合う、ゆきずりの情事のようにも思える。
どっちでもいいや。
どっちでもいいなら、俺は……。
透さんに、きつく抱きしめられて、お互いの汗ばんだ肌がぴったりと合わさると、胸の奥から熱くて、どうしようもなく切ない感情が込み上げてくる。
愛されているような、愛しているような。
それはきっと錯覚だけど、今だけでも。そう思いたいような……そんな気がしていた。
入りやすいように、自分から脚を開けば、透さんの手が後孔を割り開き、熱く濡れた先端を埋め込んでくる。
そこに受け入れるのは、今夜が2度目。
1度目よりはラク。 だけどまだ少し辛くて、思わず力が入ってしまう。
「……っ、ああ、ッ……」
「大丈夫? 痛かったら、もう少し解そうか」
優しい言葉に、胸の奥の感情が表に出てしまいそうで、それが痛みよりももっと苦しい。
「――ん、ん、大丈夫だから……、全部挿れて……」
早く、何も考えられないくらいにして欲しかった。
俺の気持ちに応えてくれるように、透さんが身体の奥へと挿ってくる。
「んッ……あぁっーー!」
苦しくて、でも熱くて、ぞくぞくして、透さんの首にしっかりとしがみ付いてしまう。
奥まで全部埋め込んだところで、透さんは熱の籠った吐息を零した。
たとえ、これが遊びでも、透さんが感じてくれているのが嬉しい。
「あ、っ、……ああ、っ」
揺さぶられる動きに合わせて声を漏らしてしまう俺を、透さんは優しくて切ない瞳で見下ろしていて……。
「……気持ちいい? 直……」
「――っん、気持ち、いい……」
律動しながら、そう訊いてくる透さんにも、もっと気持ちよくなって欲しいと思った。
俺は、透さんの腰に脚を絡めて密着させて、一気に身体を反転させた。
俺が透さんの上へと体勢を変えると、透さんが少し驚いた表情で俺を見上げていた。
ポタポタと額から汗が落ちて、透さんの頬を濡らしてしまっている。
「俺、上になってもいい?」
透さんにも気持ちよくなって欲しいって、そのことばかり考えてたから、勝手にこんなことして良かったっけ? って、そう心配になったから訊いたんだけど、透さんは俺の言葉に、クスクスと笑う。
「……もう、なってるよ」
二人で顔を見合わせて、俺もつられて笑ってしまっていた。
ゆっくりと腰を揺らせば、透さんの手が俺の半身を包んで上下する。
「……あ、……あ、あっ」
腰を掴まれて下から突き上げられると、透さんの熱が中を押し上げて、融けてしまいそうに熱くなる。
「……透さん、……あ……っ、あ、……ンッ」
身体の奥を駆け巡る熱に、透さんに愛されてるのかも……なんて、また考えてはいけないことを考えてしまうけど……。
それでもいいかな……なんて思い始めてる。
こうして身体を重ねている時は、お互いに愛を持っていると思い込めば、いいんじゃないかって。
たとえ、それが遊びだったとしても。
ただ気持ちいいことをしたいだけなら、俺もいっしょ。今まで幾度も女の子と、そういう事あったじゃないか。
だから、何も悩む必要もないんだ。
それなら、お互いにもっと気持ちよくなれるように、余計なこと考えなければ……今が楽しければそれでいいじゃないか。
熱く濡れた舌が咥内で縺れ合い、口端から零れた唾液を透さんが舐め取っていく。
もっと深くと、角度を変えては、お互いの唇を貪った。
キスをしながら少し身体を離して、お互いにボトムも下着も脱ぎ捨てて、また抱き合ってキスをする。
透さんが俺の耳朶を食めば、お返しとばかりに、俺は透さんの首筋に舌を這わせた。
お互いを激しく求め合う、恋人同士のようにも思えるし、ただ快楽を求め合う、ゆきずりの情事のようにも思える。
どっちでもいいや。
どっちでもいいなら、俺は……。
透さんに、きつく抱きしめられて、お互いの汗ばんだ肌がぴったりと合わさると、胸の奥から熱くて、どうしようもなく切ない感情が込み上げてくる。
愛されているような、愛しているような。
それはきっと錯覚だけど、今だけでも。そう思いたいような……そんな気がしていた。
入りやすいように、自分から脚を開けば、透さんの手が後孔を割り開き、熱く濡れた先端を埋め込んでくる。
そこに受け入れるのは、今夜が2度目。
1度目よりはラク。 だけどまだ少し辛くて、思わず力が入ってしまう。
「……っ、ああ、ッ……」
「大丈夫? 痛かったら、もう少し解そうか」
優しい言葉に、胸の奥の感情が表に出てしまいそうで、それが痛みよりももっと苦しい。
「――ん、ん、大丈夫だから……、全部挿れて……」
早く、何も考えられないくらいにして欲しかった。
俺の気持ちに応えてくれるように、透さんが身体の奥へと挿ってくる。
「んッ……あぁっーー!」
苦しくて、でも熱くて、ぞくぞくして、透さんの首にしっかりとしがみ付いてしまう。
奥まで全部埋め込んだところで、透さんは熱の籠った吐息を零した。
たとえ、これが遊びでも、透さんが感じてくれているのが嬉しい。
「あ、っ、……ああ、っ」
揺さぶられる動きに合わせて声を漏らしてしまう俺を、透さんは優しくて切ない瞳で見下ろしていて……。
「……気持ちいい? 直……」
「――っん、気持ち、いい……」
律動しながら、そう訊いてくる透さんにも、もっと気持ちよくなって欲しいと思った。
俺は、透さんの腰に脚を絡めて密着させて、一気に身体を反転させた。
俺が透さんの上へと体勢を変えると、透さんが少し驚いた表情で俺を見上げていた。
ポタポタと額から汗が落ちて、透さんの頬を濡らしてしまっている。
「俺、上になってもいい?」
透さんにも気持ちよくなって欲しいって、そのことばかり考えてたから、勝手にこんなことして良かったっけ? って、そう心配になったから訊いたんだけど、透さんは俺の言葉に、クスクスと笑う。
「……もう、なってるよ」
二人で顔を見合わせて、俺もつられて笑ってしまっていた。
ゆっくりと腰を揺らせば、透さんの手が俺の半身を包んで上下する。
「……あ、……あ、あっ」
腰を掴まれて下から突き上げられると、透さんの熱が中を押し上げて、融けてしまいそうに熱くなる。
「……透さん、……あ……っ、あ、……ンッ」
身体の奥を駆け巡る熱に、透さんに愛されてるのかも……なんて、また考えてはいけないことを考えてしまうけど……。
それでもいいかな……なんて思い始めてる。
こうして身体を重ねている時は、お互いに愛を持っていると思い込めば、いいんじゃないかって。
たとえ、それが遊びだったとしても。
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