出逢えた幸せ

ずーちゃ

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第一章:聖夜と生クリーム味の……

(18)*

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 ――ベッ……ベッド!?……それってやっぱり、あれだよね? 最後までやるよ? って事だよね?
 
 透さんは、驚いてる俺の表情を確かめるように見つめて、「ね?」と、にっこり笑う。

 俺は、何も言えずに、こくりと頷くことしかできなかった。

 そして、俺を軽々と抱いたまま、するりとリビングを出て、すぐ隣にあるドアを開ける。

 薄暗い部屋に入ると、ダブルサイズのベッドが目に入った。

 ――やっぱり覚悟を決めるしかないような……。

 この期に及んでも、まだ往生際の悪い事を考えている俺をベッドに下ろし、透さんはベッドサイドの灯りを点けた。

 黄色い穏やかな光が、ベッド周りを淡く浮かび上がらせる。

 透さんは俺の隣に座ると、もう既に殆ど肌蹴ている俺のシャツを脱がせていく。

 スッと、首筋から腹にかけて掌で滑るように触れられると、ゾクッとした感覚が身体に走った。

「……ん……」

 思わず声が漏れてしまう。

「綺麗だね」

 そう言いながら透さんは、唇に優しいキスをくれる。

 ――綺麗なのは、透さんの方じゃん。

 深いキスを交わしながら透さんの手が下へと下りて、小さく金属音を立てながら、ゆっくりとベルトが外されていく。

 そのままジーンズのボタンが外されて、ファスナーに手がかかる。

「……透さん」

 キスの合間に、俺は透さんのシャツの胸に両手を這わせながら囁いた。

「透さんも脱いで」

 透さんは、少し驚いた顔をしたけど、すぐに目を細めて口角を上げる。

「煽るね……」

 そう言って、自分のシャツのボタンを外そうとしている。

「待って、俺が脱がせてあげる」

 俺はその手を退けて、透さんのシャツのボタンに手をかけた。

 上から一つずつボタンを外していくと、透さんの綺麗な白い肌が少しずつ露になっていく。

 すっと真っ直ぐに伸びた鎖骨が艶っぽい。

 俺は気持ちがどんどん高ぶって、ボタンを外す指が僅かに震えてしまっていた。

 襟の辺りから両手を滑らせて、シャツに隠れている肌に直接触れた。

 痩せていると思っていた身体は、程よく筋肉がついていて、しなやかで美しい。

 肩から腕へ、掌でその形を味わいながら、俺は透さんのシャツを脱がせて床へと落とした。

「……直くん……」

 透さんは、俺の耳元にキスを落として「煽り過ぎだ……」と囁いた。

 耳に熱い呼気が触れ、きつく抱きしめられる。

 顎を捕らえられて、ぐいっと少し強引に上に引き上げられて、噛みつくようなキスを仕掛けてくる。

 唇ごと食べるように覆われて、激しく舌を絡めてくる。

「……ふッ……は……、っぁ……」

 唾液の絡まる水音と、唇から漏れる湿度の高い吐息だけが、部屋の中に響いていた。
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