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四十三話 ニョキっと

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 中学生の頃、私はよく夜更かしをしてアニメを見ていた。
 次の日が学校だろうと関係なしにモンスターを飲みながら鑑賞していた。 
 恐らくその時のアニメはだいたい見尽くしていたと思う。

 そんなある日のこと。
 いつものようにアニメを見ていた。
 時刻は既に深夜二時。
 さすがに次の日も学校だからと寝ようとしていた。

 横になろうとベットに行くと、突然『ニョキっ』と真っ白い手が出てきた。
 その手は私の足を掴んだ。

 私は叫びながらその手を蹴った。
 するとその手はベットに引っ込んだ。

 お母さんに泣きながら事の経緯を話すと、ベットの下を確認してくれた。
 すると、ベットの下から見たことの無い人形が出てきた。

 すぐにその人形を捨ててからというもの、そのようなことは起きなかった。



 今でも覚えているが、その人形には手が綺麗にスパッと切れて無くなっていた。
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