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三十二話 建物の間は見るな
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新宿の建物の間をよくよく見てみると、ごく稀に『化け物』が見れる。
冗談じゃなくて本当に。俺が見たんだから。
幽霊かはたまた人間なのかはハッキリとわからないんだけど、確かにいる。
俺がホストになって数ヶ月の頃。
安定して収入も入るようになって、結構贅沢な暮らしをしていたと思う。
そんなある日、彼女にホストであることがバレてしまった。
てことで彼女ブチ切れて結局別れることになった。
それなりの消失感からか、仕事中も中々集中できず、オーナーに、「休んだほうがいい」と言われた。
俺はお言葉に甘えて深夜3時の新宿の街へとでた。
とは言っても新宿は深夜でもそれなりの人通りはある。
病んでいたのか、今も当時も何故だかわからないのだが、俺は建物の間の路地裏のようなところが気になった。
奥の方は完全な暗闇で、奥から何か出てきそうな雰囲気があった。
確か、化け物を見たのは焼肉屋となんかのビルの間を見ていた時だと思う。
そろそろ帰ろうかと建物の間を見ながら思っていた時、ふと奥の方から何かが来るのが見えた。
好奇心が恐怖心を勝り、俺は食い入るように見ていた。
段々近づく毎に姿が見える。
遂に全身が見えた時、俺は腰が抜けた。
ソイツは顔がのっぺらぼうみたいに鼻とか口とかがない化け物だった。
そして恐らく何かの臓器のようなものを首にぶら下げていた。
おまけに服には無数の血痕があり、逃げようと足に力を入れた時、化け物が喋ったんだ。いや喋ったのではないのかもしれない。
「絶対殺すからな」
その一件からホストはやめて新宿から離れたところの仕事をすることにした。
俺はまだ、生きている。
冗談じゃなくて本当に。俺が見たんだから。
幽霊かはたまた人間なのかはハッキリとわからないんだけど、確かにいる。
俺がホストになって数ヶ月の頃。
安定して収入も入るようになって、結構贅沢な暮らしをしていたと思う。
そんなある日、彼女にホストであることがバレてしまった。
てことで彼女ブチ切れて結局別れることになった。
それなりの消失感からか、仕事中も中々集中できず、オーナーに、「休んだほうがいい」と言われた。
俺はお言葉に甘えて深夜3時の新宿の街へとでた。
とは言っても新宿は深夜でもそれなりの人通りはある。
病んでいたのか、今も当時も何故だかわからないのだが、俺は建物の間の路地裏のようなところが気になった。
奥の方は完全な暗闇で、奥から何か出てきそうな雰囲気があった。
確か、化け物を見たのは焼肉屋となんかのビルの間を見ていた時だと思う。
そろそろ帰ろうかと建物の間を見ながら思っていた時、ふと奥の方から何かが来るのが見えた。
好奇心が恐怖心を勝り、俺は食い入るように見ていた。
段々近づく毎に姿が見える。
遂に全身が見えた時、俺は腰が抜けた。
ソイツは顔がのっぺらぼうみたいに鼻とか口とかがない化け物だった。
そして恐らく何かの臓器のようなものを首にぶら下げていた。
おまけに服には無数の血痕があり、逃げようと足に力を入れた時、化け物が喋ったんだ。いや喋ったのではないのかもしれない。
「絶対殺すからな」
その一件からホストはやめて新宿から離れたところの仕事をすることにした。
俺はまだ、生きている。
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