幽霊が見たいから百物語を書いてく

五話 フリーマーケットの靴下

うちの近所の公園では、半年に一回フリーマーケットが開かれる。

出品される品物は多種多様で、子供用おもちゃだったり、アクセサリーを販売する人もいる。

地域が一体して行うイベントということもあり、かなりの規模で行われる。


我が家では出品こそはしないものの、うちの子供が使えそうなものを求めてフリーマーケットへ向かった。

しばらく歩いていると、公園の端の方にあるところで子供用の服を売っている店を見つけた。

商品を見ようとしたら、恐らくこの服を制作したであろう老婆が、「全部百円だからねぇ」と言ってきた。

かなり癖の強い人だなと思ったが、商品は確かに出来が良かった。

すると、うちの子供がある靴下を手に取り、私に買えと言っているような顔でこちらを見てきた。

その靴下はよく見かける紺色が使われたものだった。

私はその靴下を購入し、その後もフリーマーケットで買い物をして家に帰った。



次の日、うちの子供にあの靴下を履かせて保育園へ向かった。

私は保育園に子供を預けて仕事へ向かった。


しばらくして保育園から連絡が来た。
「お母さん、息子さんが怪我をしました！」

私は急いで仕事を早退して保育園へ向かった。


保育園に着くとうちの子供が泣いているのがわかった。

教室へ着き、私は言葉を失った。

うちの子供の足が血だらけになっていたのだ。

訳を聞くと、どうやら靴下に異変を感じ、脱いだところ足中から血が出ていたという。


私は靴下を確認した。

すると、靴下を裏返した時、衝撃的なものが見えた。

「これ、髪の毛だ。」






どうも、フリーマーケットに行ったことない民です。
さてさて、幽霊は現れるのか。
楽しみですねぇ。