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おーい
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佐々木くんが緊迫とした様子で駆け寄ってこう話した。
「まじでやばいやつがいたんだァァァ」
この状況だとお前の方がやばいやつだと言いたくなったのをグッと堪えて、何があったのかを彼に聞いた。
「昨日の夜、バイト帰りでチャリ乗っていたんだ。そしたら後ろから、『おーい、おーい』って声が聞こえたんだ。」
「それだけなら別に普通じゃね?」
「そういう訳じゃ無いんだよ。俺が後ろを向いたら、暗くてよく見えなかったけど三十メートルくらい離れたところにパンイチのおじさんが居たんだよ。」
「それはやばいやつだな」
「それだけじゃないんだ。俺が猛スピードで逃げてもずっと後ろから『おーい、おーい』って聞こえるんだよ。後ろを見るとだんだん距離が近くなっているおじさんがいてさ。」
僕は状況がよく理解できなかったのだが、佐々木くんがあまりにも怯えながら話していたので聞き返すことも出来なかった。
「そしたら運悪く信号に引っかかって止まっちゃったんだ。したら真後ろからあの声がしたんだ。『おーい、おーい』って。後ろは怖くて向けなかった。てか向きたくなかったんだけど、何故か勝手に視線が後ろに向いちゃったんだよね。人間とは思えないくらい口角が上がったおじさんがいたんだ。」
「おまっ、ヤバすぎてさすがに笑えないわ…」
「直ぐに逃げたから何とかなったけど、怖すぎて帰り道変えたよ。だけどな、〇〇(僕の名前)。そのおじさんを多分俺は見たことがあるんだ。」
少しの間があった後、佐々木くんが話した。
「多分、あれ俺の母さんの方のおじいちゃん。」
衝撃の事実を過去に無く真顔で話す佐々木くんが非常に気の毒に感じた。
それからというもの、佐々木くんはおじいちゃんに会うのが気まづくて会話が辛いらしい。
とりあえず佐々木くんに被害が無くて良かったと僕は思った。
「まじでやばいやつがいたんだァァァ」
この状況だとお前の方がやばいやつだと言いたくなったのをグッと堪えて、何があったのかを彼に聞いた。
「昨日の夜、バイト帰りでチャリ乗っていたんだ。そしたら後ろから、『おーい、おーい』って声が聞こえたんだ。」
「それだけなら別に普通じゃね?」
「そういう訳じゃ無いんだよ。俺が後ろを向いたら、暗くてよく見えなかったけど三十メートルくらい離れたところにパンイチのおじさんが居たんだよ。」
「それはやばいやつだな」
「それだけじゃないんだ。俺が猛スピードで逃げてもずっと後ろから『おーい、おーい』って聞こえるんだよ。後ろを見るとだんだん距離が近くなっているおじさんがいてさ。」
僕は状況がよく理解できなかったのだが、佐々木くんがあまりにも怯えながら話していたので聞き返すことも出来なかった。
「そしたら運悪く信号に引っかかって止まっちゃったんだ。したら真後ろからあの声がしたんだ。『おーい、おーい』って。後ろは怖くて向けなかった。てか向きたくなかったんだけど、何故か勝手に視線が後ろに向いちゃったんだよね。人間とは思えないくらい口角が上がったおじさんがいたんだ。」
「おまっ、ヤバすぎてさすがに笑えないわ…」
「直ぐに逃げたから何とかなったけど、怖すぎて帰り道変えたよ。だけどな、〇〇(僕の名前)。そのおじさんを多分俺は見たことがあるんだ。」
少しの間があった後、佐々木くんが話した。
「多分、あれ俺の母さんの方のおじいちゃん。」
衝撃の事実を過去に無く真顔で話す佐々木くんが非常に気の毒に感じた。
それからというもの、佐々木くんはおじいちゃんに会うのが気まづくて会話が辛いらしい。
とりあえず佐々木くんに被害が無くて良かったと僕は思った。
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