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やばいマンション
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私の住んでいるマンションは、俗に言う“事故物件”と呼ばれる部屋があります。私はその事故物件の下の部屋に住んでいるのですが…。
「バタバタバタバタ」
「またかぁ…」
私の部屋では、夜になると上の階から子供が走るような音が聞こえてきます。その物音は日付が変わる頃からはじまり、長いときでは明け方まで続きます。
こんな物音の中で私は眠ることなんか出来ず、どんどん睡眠不足へと陥っていきました。
遂に私は限界を迎え、大家さんに相談することにしました。(直接話す勇気がなかった)
しかし、今その上の階には誰も住んで居ないと言うのです。確かに事故物件だから仕方がないのかと、少し納得した反面、初めて心霊的な現象に遭遇してむちゃくちゃ怖い気持ちでした。
本当ならすぐにでも引っ越したかったのですが、お金がなく、頼る所もなく、仕方がなく住み続けることになってしまったのです。
しばらく経ったある日の事でした。仕事を終え、帰宅し直ぐに私は風呂に入りました。疲労困憊で早く寝たかったので、いつもよりも雑に髪を洗っている時に私は見てしまいました。
風呂場のドア越しに見え子供くらいの身長のナニかが動いているのが見えてしまったのです。私はパニックになってしまい、風呂場のドアを開けてしまったのです。
そこには子供“だった”塊が蠢いていました。そこからの記憶はありません。
起きると私は全裸の状態で風呂場のドアのところで倒れていました。起き上がろうとした時に、凄く気持ち悪い視線を感じました。周りを見渡しますが、見ている人はいません。直ぐに服を着て、その日は仕事を休みました。
さらにしばらく経った時、仕事から帰ると私の部屋のものの位置が変わっていたのです。直ぐに私は泥棒だと思い、辺りを探しましたが、誰もおらずとりあえず警察を呼ぶことにしました。
空き巣事案ということで検察官の方も来て、部屋中組まなく調査しました。すると、窓の一部か割れているのが発見され、そこから侵入したのだと分かりました。
更に調査を進めていくと、寝室のラグに白濁した粘り気のある液体が着いていたのが分かりました。言わずもがな、“アレ”です。私は気持ち悪くなってたまらず吐いてしまいました。
調査が終わり、私はいよいよ引越しを考え始めました。とりあえずしばらくはネカフェで生活することにしました。
すると、後日警察の方から犯人が捕まったと連絡がありました。犯人は向かいのマンションに住んでいた男性だったそうです。ラグに着いていた液体のDNAと男性のDNAが一致して犯人逮捕に繋がったそうです。
私は引越し、今は“事故物件”でもない、ご近所さんが優しそうな人達のいるマンションで暮らしています。
まさか、あのひとつのマンションで幽霊と変態を見るとは思いませんでした。
物件選びには慎重にならないと、大変なことになりますよ。
「バタバタバタバタ」
「またかぁ…」
私の部屋では、夜になると上の階から子供が走るような音が聞こえてきます。その物音は日付が変わる頃からはじまり、長いときでは明け方まで続きます。
こんな物音の中で私は眠ることなんか出来ず、どんどん睡眠不足へと陥っていきました。
遂に私は限界を迎え、大家さんに相談することにしました。(直接話す勇気がなかった)
しかし、今その上の階には誰も住んで居ないと言うのです。確かに事故物件だから仕方がないのかと、少し納得した反面、初めて心霊的な現象に遭遇してむちゃくちゃ怖い気持ちでした。
本当ならすぐにでも引っ越したかったのですが、お金がなく、頼る所もなく、仕方がなく住み続けることになってしまったのです。
しばらく経ったある日の事でした。仕事を終え、帰宅し直ぐに私は風呂に入りました。疲労困憊で早く寝たかったので、いつもよりも雑に髪を洗っている時に私は見てしまいました。
風呂場のドア越しに見え子供くらいの身長のナニかが動いているのが見えてしまったのです。私はパニックになってしまい、風呂場のドアを開けてしまったのです。
そこには子供“だった”塊が蠢いていました。そこからの記憶はありません。
起きると私は全裸の状態で風呂場のドアのところで倒れていました。起き上がろうとした時に、凄く気持ち悪い視線を感じました。周りを見渡しますが、見ている人はいません。直ぐに服を着て、その日は仕事を休みました。
さらにしばらく経った時、仕事から帰ると私の部屋のものの位置が変わっていたのです。直ぐに私は泥棒だと思い、辺りを探しましたが、誰もおらずとりあえず警察を呼ぶことにしました。
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更に調査を進めていくと、寝室のラグに白濁した粘り気のある液体が着いていたのが分かりました。言わずもがな、“アレ”です。私は気持ち悪くなってたまらず吐いてしまいました。
調査が終わり、私はいよいよ引越しを考え始めました。とりあえずしばらくはネカフェで生活することにしました。
すると、後日警察の方から犯人が捕まったと連絡がありました。犯人は向かいのマンションに住んでいた男性だったそうです。ラグに着いていた液体のDNAと男性のDNAが一致して犯人逮捕に繋がったそうです。
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物件選びには慎重にならないと、大変なことになりますよ。
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