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本編
大混乱
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「ええっ!?どうしてだい?絶対になると思ってたのに!」
領主にならない理由?一つしかないだろう。それは…
「面倒くさそう!」
まぁ、自分の性格では無理だから、というのもあるけどね。しかもアイテム制作出来なくなるし。
自分がこう言うと、グレンさんはキョトンとした顔になり、その後に大笑いし出した。
「はははははっ!いや、面倒くさいっていう理由で領主になりたくないって人、初めて見たよ!ははははっ!」
えっ、そんなに面白い事でもないと思うんですけど?
例えば、一般人に大統領になりたい?って聞いても十中八九なりたくないって答えると思うんだけど。
「あの、そんなに面白くないと思うんだけど?」
「いや、多分君しか居ないんじゃ無いかな。だって領主になったら貴族の仲間入りをするって事なんだよ?それを断るって事、普通は無いよ。」
ん?そんなに貴族になりたい人って多いのか?
〈はい。この世界の人族ならば、誰もが貴族になる事を夢見ています。貴族をマスターの世界で例えるならば、子供時代のヒーローという感じですね。〉
へー、ヒーローになりたいと思った事がないからよく分からないけど、この世界の人がなりたいって事は分かった。
「おーい、どうしたんだい?」
っと、グレンさんの事をすっかり忘れていた。まぁ、目の前で真面目な顔して黙りこくったりしたら、心配するわな。
「あっ、ごめん。考え事してた。」
「別に大丈夫だが…本当に領主にならないのかい?…いや、言い方を変えよう。是非とも領主になってくれ。さもなければ…この街に君を入れなくするよ。」
おおう、そこまでするのか。まぁ、初めて後継者候補が見つかったんだもんな。強引な手も使うか。でも、絶対に領主になる気は無い。何で人をまとめる仕事なんてやらなきゃいけないんだ。面倒くさそうだし。
…とはいえ、自分の両腕を小さい手で握ってニコニコしている二人と、もう会えないのは流石になぁ……………あっ、いい事思いついた。それを逆手に取ればいいじゃん!
「分かりました。それでは出て行きます。」
「っ!本当にならないのか…それならしょうがない。門番に手配しないと…」
「申し訳ありません、領主様。最後にこの子達と挨拶をさせて貰っても宜しいでしょうか。」
「…うん、いいよ。」
そして自分は子供たちの方を向き、この場を大混乱に陥らせる言葉を発する。
「二人共、もう自分は君達のお父さんのせいで会うことが出来なくなった。もう一生会えなくなるから、元気に生きてね。」
この言葉を聞いた子供達は、最初にキョトンとした顔になり…その後、耳がつんざく様な音量で泣き叫びだした。
「うわあああぁぁぁぁぁん!!!!イヤだよお兄ちゃぁぁぁぁぁん!!」
「うえええぇぇぇぇぇぇん!!!!お父さんなんて大っ嫌い!!!」
そしてその場は思い通りに大混乱を起こし、それはグレンさんが訂正するまで続いた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
うん。ほんとに手が動かない。もうちょっと頑張らないとなぁ。
領主にならない理由?一つしかないだろう。それは…
「面倒くさそう!」
まぁ、自分の性格では無理だから、というのもあるけどね。しかもアイテム制作出来なくなるし。
自分がこう言うと、グレンさんはキョトンとした顔になり、その後に大笑いし出した。
「はははははっ!いや、面倒くさいっていう理由で領主になりたくないって人、初めて見たよ!ははははっ!」
えっ、そんなに面白い事でもないと思うんですけど?
例えば、一般人に大統領になりたい?って聞いても十中八九なりたくないって答えると思うんだけど。
「あの、そんなに面白くないと思うんだけど?」
「いや、多分君しか居ないんじゃ無いかな。だって領主になったら貴族の仲間入りをするって事なんだよ?それを断るって事、普通は無いよ。」
ん?そんなに貴族になりたい人って多いのか?
〈はい。この世界の人族ならば、誰もが貴族になる事を夢見ています。貴族をマスターの世界で例えるならば、子供時代のヒーローという感じですね。〉
へー、ヒーローになりたいと思った事がないからよく分からないけど、この世界の人がなりたいって事は分かった。
「おーい、どうしたんだい?」
っと、グレンさんの事をすっかり忘れていた。まぁ、目の前で真面目な顔して黙りこくったりしたら、心配するわな。
「あっ、ごめん。考え事してた。」
「別に大丈夫だが…本当に領主にならないのかい?…いや、言い方を変えよう。是非とも領主になってくれ。さもなければ…この街に君を入れなくするよ。」
おおう、そこまでするのか。まぁ、初めて後継者候補が見つかったんだもんな。強引な手も使うか。でも、絶対に領主になる気は無い。何で人をまとめる仕事なんてやらなきゃいけないんだ。面倒くさそうだし。
…とはいえ、自分の両腕を小さい手で握ってニコニコしている二人と、もう会えないのは流石になぁ……………あっ、いい事思いついた。それを逆手に取ればいいじゃん!
「分かりました。それでは出て行きます。」
「っ!本当にならないのか…それならしょうがない。門番に手配しないと…」
「申し訳ありません、領主様。最後にこの子達と挨拶をさせて貰っても宜しいでしょうか。」
「…うん、いいよ。」
そして自分は子供たちの方を向き、この場を大混乱に陥らせる言葉を発する。
「二人共、もう自分は君達のお父さんのせいで会うことが出来なくなった。もう一生会えなくなるから、元気に生きてね。」
この言葉を聞いた子供達は、最初にキョトンとした顔になり…その後、耳がつんざく様な音量で泣き叫びだした。
「うわあああぁぁぁぁぁん!!!!イヤだよお兄ちゃぁぁぁぁぁん!!」
「うえええぇぇぇぇぇぇん!!!!お父さんなんて大っ嫌い!!!」
そしてその場は思い通りに大混乱を起こし、それはグレンさんが訂正するまで続いた。
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うん。ほんとに手が動かない。もうちょっと頑張らないとなぁ。
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