161 / 211
四次元殺法
しおりを挟む
「はぁ……はぁ……」
私は樫の木の杖を床に立て、そこに手をついて少し休憩。息を整える。
「ったく……」
辺りには樫の木の杖でボコボコに殴られて絶命した二匹のゴブリン。
そして真顔で拍手するドラーガさん。
あのさあ……私回復術師なんだけど?
おかしいやろこれ?
「ドラーガさあ。普通……ちゃうやろ? ヒーラーがやられたら立て直しが効かんやんなぁ?」
「あ、ハイ」
ドラーガさんは拍手をやめて私の話を大人しく聞く。
「ほならさぁ、前衛職は何したらいいんかなぁ? ……なぁ!?」
「いや……」
「いや」やあれへんやろなんやねんコイツ。
「前衛職……いなくなってしまったわけですやん……こう……」
ドラーガさんは辺りを指さす。確かにクオスさんもアンセさんもイリスウーフさんもいない。辺りに転がってるのはゴブリンの死骸だけだ。
「ぼく……賢者ですやん?」
「じゃあなんやねん。賢者の仕事ってなんやねん」
「いや……魔法……」
「お前魔法使えへんやろがい!!」
頭にくる。私が樫の杖でドン、と床を突くとドラーガさんは言葉を止めて俯いた。
「……ちょっ……お前さあ、ちょ……一回座れ」
「あっハイ」
「正座や!!」
その場に胡坐をかいて座ろうとしたドラーガさんを私は正座させる。
「自分アレやんなぁ……あの……冒険者始めてどのくらいなるん?」
「あの、まあ……ちゃんとしてからは、二年くらいスけど……」
「ちゃんと、ってなんやねんな。何年や!!」
「五年ッス」
「……はぁ……分かるやろ? 魔法使えようが使えまいがさぁ……ヒーラーは、常に守らないかんやんなあ?」
「いや……そういう……
女は……男が守るもの、っていう……そんなんは、ちょっと、古い考え方なんちゃうんかなぁ? っていうのは、思うんスけど……」
ほんまなんやねんなコイツ。
ああいえばこういう。
こういえばああいう。
男とか女とかそういう話をしてるんとちゃうやろが。論点を逸らすなボケ。
しかしまあこの男の事は置いておいてだ。正直言ってこいつがゴブリンに勝てるとも思えないし。
私は気を取り直して通路の先を見る。石の回廊は緩く湾曲しながらも奥へ奥へと続いている。どうやら途中には分かれ道もあるようだ。
そして反対側の通路を見る。やはりこちらも果てしなく道が続いている。一体どっちに……いや、どこへ行けばいいのか。しかもこのダンジョンにはモンスターもいる。ゴブリンやオーク程度なら私でも対処できるけど、ゴーレムとかジャイアントが出てきたりしたらさすがに無理だと思う。
「どこかに……転移されてしまったんでしょうか? 私達……」
「んん~……いや、場所は多分動いてない」
?
どういう事だろう? 明らかに違う場所にいるっていうのに。これはやはり幻覚という事?
「転移陣って技術も確かに存在はするが、エイリアス問題を解決出来てないからな。転生法と同じで。そんな厄介なことは出来ねえ筈だ」
ああ、エイリアス問題って、この間からドラーガさんがしきりに言っている……つまり、転移陣を使うと、転送先と転送元の二ヶ所に私達が存在しちゃうって事? クオスさんみたいに。
確かにそんなことしたらデュラエスにとっては敵が増えるだけで意味がないか。でも、だとしたらこれは何なの?
「こいつは恐らく次元滑りだ」
?
「そんなアホみてえなツラすんな。ちゃんと説明してやる」
してませんけど?
とはいえ、ゴブリンの登場から借りてきた猫の様に大人しくなっていたドラーガさんがようやく真の姿を取り戻しつつあるように感じられた。頭を使い始めるとこの人の右に出る者はいない。
次元滑りとは何か私が尋ねると、ドラーガさんはその辺に落ちていた石の欠片で床に一点から放射状に広がる線を三本書いた。
「これが俺達が普段知覚している世界……三次元の世界だ。三次元の世界は直行する三つの軸、縦、横、高さで全ての位置を定義できる」
ううん……言いたいことはなんとなくわかるけど、これが今の状況と何か関連性が? ドラーガさんはその三つの線の始点にさらにもう一本線を引いた。
「仮にこれをX軸、Y軸、Z軸とするが、これにさらに直行する軸があったとする……これを仮にW軸とする」
「は? え、いや、そんなのないでしょ? だって、こう……んんんん? いや、どう考えても無理でしょう」
私は人差し指と親指と中指で直角を作るが、どう考えてもこの三つに同時に直行する軸なんか作れっこない。ドラーガさんゴブリンの恐怖のあまりおかしくなっちゃったの?
「三次元的に考えりゃあな。だが、それが確かに存在するのが四次元空間だ」
「だから! 存在しないって言ってんでしょうが! 存在するなら私に見せてみてくださいよ!!」
「そりゃあ無理だ。俺達三次元人には知覚できないんだからな。W軸は」
ぐう……何を言ってるのか全然分からない。私が途方に暮れているとドラーガさんは地面にいくつもの升目を書いて、小石をいくつか置いた。
石は九つ。ひときわ大きい石を前後左右と斜めから小石が包囲している形だ。これがなにか?
この大きい石は完全に包囲されている。チェスの盤上だと思え。どこに逃げればいい?」
バカなことを。チェスは相手を飛び越えて移動なんてできない。この大きな石はもう「詰み」だ。しかしドラーガさんはニヤリと笑って先を続ける。
「この石は俺達だ。逃げる場所はただ一つ。こうだ」
そう言ってドラーガさんは石を持って空中に持って行った。
「ちょっ、そんなのずるじゃん! チェスは空を飛ぶなんてできませんよ!」
「そうだ。二次元の世界だからな。Z軸方向に逃げられたら包囲もできないし、何よりこの石たち、二次元世界の住人は知覚もできない。突然消えたようにしか見えない。俺達はそれをやられたのさ」
「つまり、今私達がいるここは、知覚できない四次元世界だと……?」
私が尋ねるとドラーガさんはぽりぽりと顎を人差し指で書いてから少し考え込み、そして答えた。
「少し、違うな。もし四次元世界だったら俺達はダンジョンもゴブリンも知覚できない。正確に言うと、W軸方向を少しだけ無理やり移動させられたのさ。それが『次元滑り』だ」
ううむ、分かるような分からないような。
つまり、私達は三次元的には移動してないけど、W軸方向にだけ動いたから、今までいた場所から移動したように見えたという事?
「おそらくアンセ達は、まだその辺にいる。XYZ軸ではほとんど移動してないはずだ。だがW軸がズレているから知覚することができない。
多分だがこれはガスタルデッロかデュラエスの『竜言語魔法』だろうな」
なんてこった。
そんなのチートじゃん。ガスタルデッロとデュラエスのどちらかは分からないけど、奴らはW軸方向に自由自在に移動し、移動させられるっていう事?
「いや、おそらく『自由に』はできん。もしできるならもっと早くこれをやって、各個撃破できたはずだからな。いくつかの『制限』があり、それを解く方法もあるはずだが……」
ドラーガさんは立ち上がって辺りを見回す。
「一番最初に思いつくのは、『このダンジョンを攻略して脱出』ってところだな」
私は樫の木の杖を床に立て、そこに手をついて少し休憩。息を整える。
「ったく……」
辺りには樫の木の杖でボコボコに殴られて絶命した二匹のゴブリン。
そして真顔で拍手するドラーガさん。
あのさあ……私回復術師なんだけど?
おかしいやろこれ?
「ドラーガさあ。普通……ちゃうやろ? ヒーラーがやられたら立て直しが効かんやんなぁ?」
「あ、ハイ」
ドラーガさんは拍手をやめて私の話を大人しく聞く。
「ほならさぁ、前衛職は何したらいいんかなぁ? ……なぁ!?」
「いや……」
「いや」やあれへんやろなんやねんコイツ。
「前衛職……いなくなってしまったわけですやん……こう……」
ドラーガさんは辺りを指さす。確かにクオスさんもアンセさんもイリスウーフさんもいない。辺りに転がってるのはゴブリンの死骸だけだ。
「ぼく……賢者ですやん?」
「じゃあなんやねん。賢者の仕事ってなんやねん」
「いや……魔法……」
「お前魔法使えへんやろがい!!」
頭にくる。私が樫の杖でドン、と床を突くとドラーガさんは言葉を止めて俯いた。
「……ちょっ……お前さあ、ちょ……一回座れ」
「あっハイ」
「正座や!!」
その場に胡坐をかいて座ろうとしたドラーガさんを私は正座させる。
「自分アレやんなぁ……あの……冒険者始めてどのくらいなるん?」
「あの、まあ……ちゃんとしてからは、二年くらいスけど……」
「ちゃんと、ってなんやねんな。何年や!!」
「五年ッス」
「……はぁ……分かるやろ? 魔法使えようが使えまいがさぁ……ヒーラーは、常に守らないかんやんなあ?」
「いや……そういう……
女は……男が守るもの、っていう……そんなんは、ちょっと、古い考え方なんちゃうんかなぁ? っていうのは、思うんスけど……」
ほんまなんやねんなコイツ。
ああいえばこういう。
こういえばああいう。
男とか女とかそういう話をしてるんとちゃうやろが。論点を逸らすなボケ。
しかしまあこの男の事は置いておいてだ。正直言ってこいつがゴブリンに勝てるとも思えないし。
私は気を取り直して通路の先を見る。石の回廊は緩く湾曲しながらも奥へ奥へと続いている。どうやら途中には分かれ道もあるようだ。
そして反対側の通路を見る。やはりこちらも果てしなく道が続いている。一体どっちに……いや、どこへ行けばいいのか。しかもこのダンジョンにはモンスターもいる。ゴブリンやオーク程度なら私でも対処できるけど、ゴーレムとかジャイアントが出てきたりしたらさすがに無理だと思う。
「どこかに……転移されてしまったんでしょうか? 私達……」
「んん~……いや、場所は多分動いてない」
?
どういう事だろう? 明らかに違う場所にいるっていうのに。これはやはり幻覚という事?
「転移陣って技術も確かに存在はするが、エイリアス問題を解決出来てないからな。転生法と同じで。そんな厄介なことは出来ねえ筈だ」
ああ、エイリアス問題って、この間からドラーガさんがしきりに言っている……つまり、転移陣を使うと、転送先と転送元の二ヶ所に私達が存在しちゃうって事? クオスさんみたいに。
確かにそんなことしたらデュラエスにとっては敵が増えるだけで意味がないか。でも、だとしたらこれは何なの?
「こいつは恐らく次元滑りだ」
?
「そんなアホみてえなツラすんな。ちゃんと説明してやる」
してませんけど?
とはいえ、ゴブリンの登場から借りてきた猫の様に大人しくなっていたドラーガさんがようやく真の姿を取り戻しつつあるように感じられた。頭を使い始めるとこの人の右に出る者はいない。
次元滑りとは何か私が尋ねると、ドラーガさんはその辺に落ちていた石の欠片で床に一点から放射状に広がる線を三本書いた。
「これが俺達が普段知覚している世界……三次元の世界だ。三次元の世界は直行する三つの軸、縦、横、高さで全ての位置を定義できる」
ううん……言いたいことはなんとなくわかるけど、これが今の状況と何か関連性が? ドラーガさんはその三つの線の始点にさらにもう一本線を引いた。
「仮にこれをX軸、Y軸、Z軸とするが、これにさらに直行する軸があったとする……これを仮にW軸とする」
「は? え、いや、そんなのないでしょ? だって、こう……んんんん? いや、どう考えても無理でしょう」
私は人差し指と親指と中指で直角を作るが、どう考えてもこの三つに同時に直行する軸なんか作れっこない。ドラーガさんゴブリンの恐怖のあまりおかしくなっちゃったの?
「三次元的に考えりゃあな。だが、それが確かに存在するのが四次元空間だ」
「だから! 存在しないって言ってんでしょうが! 存在するなら私に見せてみてくださいよ!!」
「そりゃあ無理だ。俺達三次元人には知覚できないんだからな。W軸は」
ぐう……何を言ってるのか全然分からない。私が途方に暮れているとドラーガさんは地面にいくつもの升目を書いて、小石をいくつか置いた。
石は九つ。ひときわ大きい石を前後左右と斜めから小石が包囲している形だ。これがなにか?
この大きい石は完全に包囲されている。チェスの盤上だと思え。どこに逃げればいい?」
バカなことを。チェスは相手を飛び越えて移動なんてできない。この大きな石はもう「詰み」だ。しかしドラーガさんはニヤリと笑って先を続ける。
「この石は俺達だ。逃げる場所はただ一つ。こうだ」
そう言ってドラーガさんは石を持って空中に持って行った。
「ちょっ、そんなのずるじゃん! チェスは空を飛ぶなんてできませんよ!」
「そうだ。二次元の世界だからな。Z軸方向に逃げられたら包囲もできないし、何よりこの石たち、二次元世界の住人は知覚もできない。突然消えたようにしか見えない。俺達はそれをやられたのさ」
「つまり、今私達がいるここは、知覚できない四次元世界だと……?」
私が尋ねるとドラーガさんはぽりぽりと顎を人差し指で書いてから少し考え込み、そして答えた。
「少し、違うな。もし四次元世界だったら俺達はダンジョンもゴブリンも知覚できない。正確に言うと、W軸方向を少しだけ無理やり移動させられたのさ。それが『次元滑り』だ」
ううむ、分かるような分からないような。
つまり、私達は三次元的には移動してないけど、W軸方向にだけ動いたから、今までいた場所から移動したように見えたという事?
「おそらくアンセ達は、まだその辺にいる。XYZ軸ではほとんど移動してないはずだ。だがW軸がズレているから知覚することができない。
多分だがこれはガスタルデッロかデュラエスの『竜言語魔法』だろうな」
なんてこった。
そんなのチートじゃん。ガスタルデッロとデュラエスのどちらかは分からないけど、奴らはW軸方向に自由自在に移動し、移動させられるっていう事?
「いや、おそらく『自由に』はできん。もしできるならもっと早くこれをやって、各個撃破できたはずだからな。いくつかの『制限』があり、それを解く方法もあるはずだが……」
ドラーガさんは立ち上がって辺りを見回す。
「一番最初に思いつくのは、『このダンジョンを攻略して脱出』ってところだな」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
鶴と修羅〜助けられた鶴ですが、恩人の少年がトラックに轢かれて異世界へ!?え?私も行くの?〜
二階堂吉乃
ファンタジー
鶴の妖である千鶴は、ある日釣り糸に絡まっていたところを少年に助けられた。「少年に嫁げ。恩を返さなければ、天罰で死ぬ」と長老達は言う。しかし少年はトラックに轢かれて死んでしまった。絶望する千鶴。だが彼は異世界に転生していることが分かり、彼女は渋々異世界に行く。少年はケンという名の美形の農夫に生まれ変わっていた。一目惚れした千鶴は妻にしてくれと頼んだが、あっさり断られてしまった。結局、押しかけ女房となる。ケンの下には、なぜか次々と妖がやって来る。江戸時代の狐やモンゴルの白馬と千鶴は徐々に家族となっていく。ある日、ケンに召集令状が届く。千鶴に横恋慕した王子の陰謀だった。心配性で甘えん坊の鶴がチートな妖術で奮闘するお話。全30話。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる