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蘇り
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「可哀そうなレタッサ……親に愛されることも知らず生まれ、最後の希望だった私の剣となることも……阻まれるなんて。
……なんて可哀そうなの」
――――――――――――――――
私は空を見上げる。
イチェマルクさんは、霞となって消え去った。
子供達を守り、最後には霞となって。跡形もなく。
「愚かな、男……」
かすれて、今にも消え入りそうな声。その声の主であるティアグラを私は睨みつける。
「人を助け、自分が死んで……どうする。
自分の生きる理由を他人に擦り付けるような奴らなんて好き勝手に使ってやれば……いいのに……」
こいつには、おそらく何を言っても無駄なんだろう。
力無く膝を地面につく私の視界に、水色の綺麗な布が入った。
「これは……イチェマルクさんの……」
そう、元々はイリスウーフさんがドラーガさんに買ってもらったものだけど、彼が着ていたワンピースだ。
三百年生きてきて、最後に残ったものが、たったこれだけなんて。
目をつぶり、彼に思いを馳せる。
初めて会った時も、それ以降も、彼に会う時はいつも酷い印象だったけれど、でも、彼は同じ七聖鍵でもティアグラみたいな悪魔とは違う。彼こそ本当の「聖者」だ。
その命の全てを燃やし尽くし、子供達を守るために戦い、最後には消えてしまった。
「愛を返さない者に、愛情を注いで何になるっていうの……」
まだ生きていたのか。
私は、全ての力を使い果たし、もはや顔を起こすことすらできないティアグラに視線をやる。
「本当に愚かな男……私なら、あなたの愛に答えられたというのに」
全く予想していなかった言葉だった。まさか、この女は、イチェマルクさんの事を?
「あなたも……そう思うでしょう? あの男は、一方通行の愛を注ぎ続けて、そうして最後には、自分の血肉までも振舞ってしまった……とんだ間抜けよ。
死体の一つも残らない……もう誰も彼の事を思い出しもしないわ……」
「私はそうは思わない」
私の口から出たのは、自分自身でも思いもよらないほどの強い言葉だった。
「あなたは『愛』というものを勘違いしている」
もう言葉は止まらない。感情のままに、堰を切ったように溢れ出す。
「人を愛するっていう事は、見返りを求めてすることじゃない。絶対に。
少なくともイチェマルクさんはそれを良く知っていて、実践していた」
私はワンピースを抱きしめ、そしてティアグラを睨みつけながら話す。
「何故あなたがイチェマルクさんに愛されなかったのか分かる?」
「ロリコ……」
「あなたが愛というものを理解していなかったからよ!」
それっきり、ティアグラが口を開くことはなかった。瓦礫の土煙を巻き上げる夜の風が吹く中、しばらく私は悲しみの中にふさぎ込んでいたように思う。
「終わったのか……」
どのくらいの時間が経ったのか分からないが、ドラーガさんが私に声をかけた。
「イチェマルクは……?」
「う……くぅ……あああああ!」
私は感情が押さえきれなくなって、思わずドラーガさんの胸に飛び込んで涙を流した。この男に弱みを見せるのは癪に障るけど、それでもどこかにこの感情をぶつけずにはいられなかったからだ。
「マッピ、あまりゆっくりもしてられねえぞ」
そうだ。
私達はティアグラから逃げて、とうとう戦闘の末にこれを撃破。これがどういう扱いになるか分からない。最悪の場合残った七聖鍵、デュラエスとガスタルデッロによって犯罪者に仕立て上げられるかもしれない。
次の手を打たないといけない。私はドラーガさんから離れ、涙をぬぐった。
イチェマルクさんだけじゃない、クオスさんも死んでしまったんだ。レタッサさんも行方不明。どんどん仲間が減っていく。私がしっかりしなきゃ……
私はゆっくりとクオスさんの亡骸の方に歩いていく。
アンセさんとアルグスさんが暗い表情で彼女の遺体を見つめている。そこにはもう一人、自動人形のターニー君もいて、手のひらの上にクラリスさんを乗せている。
今日ティアグラの屋敷に乗り込むことは知っていたはずだから、おそらくこの大騒動に異常を感じて来てくれたのだろう。
「み、みんな。聞いて欲しいことがある」
クラリスさんが大きく声を張り上げて、叫ぶように言う。
「クオスを、生き返らせる」
…………
……え?
なんだって?
「クオスを生き返らせる」
自分の中で確かめるように、クラリスさんは今度は落ち着いた態度でそう言った。
いや、いやいやいやいや……え? 生き返らせられるの? ええええ……なんか、ティアグラ撃破の原動力的なものを覆されちゃったと言うか、アルグスさんのあの絶望は何だったの、というか……
「俺は反対だ」
そうそう、そんなちゃぶ台返しするなんて……って、ええ!?
「反対ってどういうことですかドラーガさん!!」
しかしドラーガさんは私の声には答えずに、そのままアルグスさんの方を見た。
「人間の生死はそんな簡単にひっくり返していいもんじゃねえ。
……お前はどう思うんだ? アルグス」
「いやいやいや、そうじゃないでしょドラーガさん!!」
私はドラーガさんの両肩を掴んで自分の方に向けさせる。
「クオスさんが戻ってくるなら、なんでそれを拒否する理由があるって言うんですか!!」
この男……まさかと思うけどクオスさんに掘られたくないだけなんじゃ……あ、でも今のクオスさんは女性の体なわけで……どういう理由で? 実はホモだった?
「お前、多分『生き返らせる』って事の意味が解ってねえな?」
え、生き返るって……生き返るって事じゃないの?
「クラリス、こそこそ何やってやがる」
ドラーガさんの言葉に私が振り返ると、クラリスさんはターニー君と一緒にクオスさんの遺体をひっくり返して、うつぶせにさせていた。
クラリスさんはクオスさんの首のあたりに立っていて……何だろう、うなじの部分に手を当てて何かを確認している……うなじの部分……あそこにあるのは確か……そうだ、転生したなら竜の魔石が?
「さすがに頭の鈍いお前でも気づいたか? 『生き返らせる』ってのはつまり、『もう一度転生させる』ってことだぜ」
もう一度……別の人の死体を用意して……
「まず本人がそれを望むかどうかが分からねえ。そもそもそれをやってしまったがためにクオスは心を病んで、そこをティアグラに付け込まれた可能性が高い」
「で……でも」
私は何とか反論を試みる。
「仲間を助けるのに理屈が必要だって言うんですか! 今とれる方法があるのにそれを使わないって言うんですか!! そもそも、確かに通常は転生をするために新鮮な死体が必要かもしれませんけど、今は私が回復させたクオスさん自身の無傷の死体があります。これを使えば誰も失わずにクオスさんを復活させられるんですよ!!」
「なるほど、特別扱いするって事だな」
応えたドラーガさんの表情は、恐ろしく無表情だった。
「それを踏まえて聞くぜ、アルグス。お前はどう思う?」
「ぼ……」
アルグスさんは、剣を杖代わりに地面に刺してようやく体を支え、落ちくぼんだ瞳で応える。今の彼の精神状態で、果たして冷静な判断ができるのだろうか。
「ぼくも……ドラーガの意見に賛成だ」
そんな……
「さすがは『勇者』だ、アルグス」
……なんて可哀そうなの」
――――――――――――――――
私は空を見上げる。
イチェマルクさんは、霞となって消え去った。
子供達を守り、最後には霞となって。跡形もなく。
「愚かな、男……」
かすれて、今にも消え入りそうな声。その声の主であるティアグラを私は睨みつける。
「人を助け、自分が死んで……どうする。
自分の生きる理由を他人に擦り付けるような奴らなんて好き勝手に使ってやれば……いいのに……」
こいつには、おそらく何を言っても無駄なんだろう。
力無く膝を地面につく私の視界に、水色の綺麗な布が入った。
「これは……イチェマルクさんの……」
そう、元々はイリスウーフさんがドラーガさんに買ってもらったものだけど、彼が着ていたワンピースだ。
三百年生きてきて、最後に残ったものが、たったこれだけなんて。
目をつぶり、彼に思いを馳せる。
初めて会った時も、それ以降も、彼に会う時はいつも酷い印象だったけれど、でも、彼は同じ七聖鍵でもティアグラみたいな悪魔とは違う。彼こそ本当の「聖者」だ。
その命の全てを燃やし尽くし、子供達を守るために戦い、最後には消えてしまった。
「愛を返さない者に、愛情を注いで何になるっていうの……」
まだ生きていたのか。
私は、全ての力を使い果たし、もはや顔を起こすことすらできないティアグラに視線をやる。
「本当に愚かな男……私なら、あなたの愛に答えられたというのに」
全く予想していなかった言葉だった。まさか、この女は、イチェマルクさんの事を?
「あなたも……そう思うでしょう? あの男は、一方通行の愛を注ぎ続けて、そうして最後には、自分の血肉までも振舞ってしまった……とんだ間抜けよ。
死体の一つも残らない……もう誰も彼の事を思い出しもしないわ……」
「私はそうは思わない」
私の口から出たのは、自分自身でも思いもよらないほどの強い言葉だった。
「あなたは『愛』というものを勘違いしている」
もう言葉は止まらない。感情のままに、堰を切ったように溢れ出す。
「人を愛するっていう事は、見返りを求めてすることじゃない。絶対に。
少なくともイチェマルクさんはそれを良く知っていて、実践していた」
私はワンピースを抱きしめ、そしてティアグラを睨みつけながら話す。
「何故あなたがイチェマルクさんに愛されなかったのか分かる?」
「ロリコ……」
「あなたが愛というものを理解していなかったからよ!」
それっきり、ティアグラが口を開くことはなかった。瓦礫の土煙を巻き上げる夜の風が吹く中、しばらく私は悲しみの中にふさぎ込んでいたように思う。
「終わったのか……」
どのくらいの時間が経ったのか分からないが、ドラーガさんが私に声をかけた。
「イチェマルクは……?」
「う……くぅ……あああああ!」
私は感情が押さえきれなくなって、思わずドラーガさんの胸に飛び込んで涙を流した。この男に弱みを見せるのは癪に障るけど、それでもどこかにこの感情をぶつけずにはいられなかったからだ。
「マッピ、あまりゆっくりもしてられねえぞ」
そうだ。
私達はティアグラから逃げて、とうとう戦闘の末にこれを撃破。これがどういう扱いになるか分からない。最悪の場合残った七聖鍵、デュラエスとガスタルデッロによって犯罪者に仕立て上げられるかもしれない。
次の手を打たないといけない。私はドラーガさんから離れ、涙をぬぐった。
イチェマルクさんだけじゃない、クオスさんも死んでしまったんだ。レタッサさんも行方不明。どんどん仲間が減っていく。私がしっかりしなきゃ……
私はゆっくりとクオスさんの亡骸の方に歩いていく。
アンセさんとアルグスさんが暗い表情で彼女の遺体を見つめている。そこにはもう一人、自動人形のターニー君もいて、手のひらの上にクラリスさんを乗せている。
今日ティアグラの屋敷に乗り込むことは知っていたはずだから、おそらくこの大騒動に異常を感じて来てくれたのだろう。
「み、みんな。聞いて欲しいことがある」
クラリスさんが大きく声を張り上げて、叫ぶように言う。
「クオスを、生き返らせる」
…………
……え?
なんだって?
「クオスを生き返らせる」
自分の中で確かめるように、クラリスさんは今度は落ち着いた態度でそう言った。
いや、いやいやいやいや……え? 生き返らせられるの? ええええ……なんか、ティアグラ撃破の原動力的なものを覆されちゃったと言うか、アルグスさんのあの絶望は何だったの、というか……
「俺は反対だ」
そうそう、そんなちゃぶ台返しするなんて……って、ええ!?
「反対ってどういうことですかドラーガさん!!」
しかしドラーガさんは私の声には答えずに、そのままアルグスさんの方を見た。
「人間の生死はそんな簡単にひっくり返していいもんじゃねえ。
……お前はどう思うんだ? アルグス」
「いやいやいや、そうじゃないでしょドラーガさん!!」
私はドラーガさんの両肩を掴んで自分の方に向けさせる。
「クオスさんが戻ってくるなら、なんでそれを拒否する理由があるって言うんですか!!」
この男……まさかと思うけどクオスさんに掘られたくないだけなんじゃ……あ、でも今のクオスさんは女性の体なわけで……どういう理由で? 実はホモだった?
「お前、多分『生き返らせる』って事の意味が解ってねえな?」
え、生き返るって……生き返るって事じゃないの?
「クラリス、こそこそ何やってやがる」
ドラーガさんの言葉に私が振り返ると、クラリスさんはターニー君と一緒にクオスさんの遺体をひっくり返して、うつぶせにさせていた。
クラリスさんはクオスさんの首のあたりに立っていて……何だろう、うなじの部分に手を当てて何かを確認している……うなじの部分……あそこにあるのは確か……そうだ、転生したなら竜の魔石が?
「さすがに頭の鈍いお前でも気づいたか? 『生き返らせる』ってのはつまり、『もう一度転生させる』ってことだぜ」
もう一度……別の人の死体を用意して……
「まず本人がそれを望むかどうかが分からねえ。そもそもそれをやってしまったがためにクオスは心を病んで、そこをティアグラに付け込まれた可能性が高い」
「で……でも」
私は何とか反論を試みる。
「仲間を助けるのに理屈が必要だって言うんですか! 今とれる方法があるのにそれを使わないって言うんですか!! そもそも、確かに通常は転生をするために新鮮な死体が必要かもしれませんけど、今は私が回復させたクオスさん自身の無傷の死体があります。これを使えば誰も失わずにクオスさんを復活させられるんですよ!!」
「なるほど、特別扱いするって事だな」
応えたドラーガさんの表情は、恐ろしく無表情だった。
「それを踏まえて聞くぜ、アルグス。お前はどう思う?」
「ぼ……」
アルグスさんは、剣を杖代わりに地面に刺してようやく体を支え、落ちくぼんだ瞳で応える。今の彼の精神状態で、果たして冷静な判断ができるのだろうか。
「ぼくも……ドラーガの意見に賛成だ」
そんな……
「さすがは『勇者』だ、アルグス」
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