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悠斗の場合 1
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薄暗い部屋の中に木霊する天使の咆哮。
鉄筋コンクリートでなければ、大変なことになっていたかもしれない。
事故物件…サリエルが住み着いていた曰く付きの部屋。
「いくぞ!太郎、美優!」
天使サリエルは、白く輝く羽をパタパタさせながら点を目指す。
「合体ダァーーーーー!!!」
サリエルが目指す天井から、溢れんばかりの光が室内を照らす。
太郎はあまりの神々しさに言葉を失う…
だが、師匠の想い答えなければならない。
「3神がったぁーーーーい!!!」
美優を…美優を満足させなければ漢ではない!!
”ウオォぉぉ…”
両手に力を込め、聖剣に想い込める…太郎は聖剣を握り締める。
「届け、この想い!」
同時刻
映画館サリエル前
上映されている映画が入れ替わりし始めたので、人混みがかなり緩和した。
軽食をかけたコーヒーショップに人の流れができていた。
約束の時間になりつつあるが、そんなに気にならなかった。
清潔感ある印象を与える…美優と付き合い始めて間もない悠斗だ。
彼の脳裏には、これからの段取りが何回もシュミレートされていた。
”今日、初めてのキス”
それが、彼の最大の目標だった。
少し、股間が熱くなる。
彼の仕入れた情報では、美優にとって”初めての彼氏”という胸ときめかせるパワーワードが耳から離れない。
悠斗は、なかなかに奥手で…今まで女の子と付き合ったことはない。
正確には、あることはあるのだが…キスするのが精一杯だ。
情報弱者の彼が頼るのは、HowTo本などの情報だけだった。
耳年寄なので、知人関係で情報を得られるのだが、最後の一歩がいけないタイプなのだ。
数熟せば良いのだけれど、正確的に腰が軽いのは考えに合わず…股間を熱くさせるだけで脳内恋人を右手で慰めるばかりだ。
今日は、美優との何回めかのデートだ。
初日で性行為まで至るカップルもいると言うが、悠斗には信じられない。
”順番、恋から…愛に始まる感じ?”
彼は…草食系である。
恋に恋している…乙女男だ。
ブゥブゥ…
ブゥブゥ…
悠斗のスマホに着信ありだ。
”美優ちゃんからか!?”
彼は浮かれ気味にスマホを見る。
見てみるとそこにあるのは、映画館からのメールだった。
「サリエルの秘密の映画館…」
彼は、ふと目の前の映画館の名前と同じ…だと思い込んだ。
”予約したから、上映している映画の宣伝かぁ”
そんな漠然とした考えが浮かぶ…消そうと思ったときだ。
消そうと削除しようとした時、他のページに飛んだ。
その画面に映るのは…
薄暗い部屋に入っていく女性が見える。
ボサボサ頭の太った男が、その女性の尻を撫でながら部屋に入った。
”えっと?なにこれ?”
悠斗は、先が気になった…何が起こるのか気になってしょうがなかった。
待ち人は来ない、次の上映時間までに来れるかどうか怪しい。
電話しても留守電になってしまう…彼女に何かあったのか、事故かな、電車が遅れているのかな?様々な不安がよぎる。
詮索ばかりしている細かい男だと思われたくない…過去の失敗から得た教訓だ。
お腹が痛い(女性的に)とか、化粧がのらないとか…言いづらい事もあるはず。
スマホを胸元に抑え、左右をふと見てしまう。
彼のは他人から見られないようにフィルムが貼られていたが、気になってしまった。
後ろめたい気持ちを胸に秘めているから。
この動画の先は…きっと、如何わしい事なのではないかと言う期待があるからだ。股間に血液が集まるのを感じる。
彼女と会う前に、エロ動画を見るのは不謹慎かもしれないが…年齢イコール童貞を卒業したい、見たいし、やりたいと思うのは仕方ない事だ。
今日の悠斗は、いつもの草食男子と言うより…肉食、『肉の悦び』を得たい野獣の気分だった。
”美優ちゃんのおっぱいを指を立てて揉みたい、吸いたい、舐めたい…ちんこをしゃぶらせない、精子を飲ませたい…中出ししたい”
悠斗は、背中から覗かれないように壁際に場所を移す。
チラチラと左右を確認し、彼女の突然の来訪に動じないですむ場所を探した。
上映が始まった…
薄暗い部屋の中にいる男女。
男が女に脱ぐように指示を出す。
女の顔にはモザイクがかかっていた。
男は、女を大きな乳を揉み始めた。
悠斗は思わず、唾を飲んだ。
”この映画館…18禁もやってるんだっけ?”
期待通りの動画に、なぜか動揺してしまう。
理由は分かっている。
そう、期待通りだった…
なぜなら…
服を脱ぎ…ブラを外した女性が…美優に似ているような気がしたからだ。
悠斗は、じっと動画喰いるように見つめていた。
鉄筋コンクリートでなければ、大変なことになっていたかもしれない。
事故物件…サリエルが住み着いていた曰く付きの部屋。
「いくぞ!太郎、美優!」
天使サリエルは、白く輝く羽をパタパタさせながら点を目指す。
「合体ダァーーーーー!!!」
サリエルが目指す天井から、溢れんばかりの光が室内を照らす。
太郎はあまりの神々しさに言葉を失う…
だが、師匠の想い答えなければならない。
「3神がったぁーーーーい!!!」
美優を…美優を満足させなければ漢ではない!!
”ウオォぉぉ…”
両手に力を込め、聖剣に想い込める…太郎は聖剣を握り締める。
「届け、この想い!」
同時刻
映画館サリエル前
上映されている映画が入れ替わりし始めたので、人混みがかなり緩和した。
軽食をかけたコーヒーショップに人の流れができていた。
約束の時間になりつつあるが、そんなに気にならなかった。
清潔感ある印象を与える…美優と付き合い始めて間もない悠斗だ。
彼の脳裏には、これからの段取りが何回もシュミレートされていた。
”今日、初めてのキス”
それが、彼の最大の目標だった。
少し、股間が熱くなる。
彼の仕入れた情報では、美優にとって”初めての彼氏”という胸ときめかせるパワーワードが耳から離れない。
悠斗は、なかなかに奥手で…今まで女の子と付き合ったことはない。
正確には、あることはあるのだが…キスするのが精一杯だ。
情報弱者の彼が頼るのは、HowTo本などの情報だけだった。
耳年寄なので、知人関係で情報を得られるのだが、最後の一歩がいけないタイプなのだ。
数熟せば良いのだけれど、正確的に腰が軽いのは考えに合わず…股間を熱くさせるだけで脳内恋人を右手で慰めるばかりだ。
今日は、美優との何回めかのデートだ。
初日で性行為まで至るカップルもいると言うが、悠斗には信じられない。
”順番、恋から…愛に始まる感じ?”
彼は…草食系である。
恋に恋している…乙女男だ。
ブゥブゥ…
ブゥブゥ…
悠斗のスマホに着信ありだ。
”美優ちゃんからか!?”
彼は浮かれ気味にスマホを見る。
見てみるとそこにあるのは、映画館からのメールだった。
「サリエルの秘密の映画館…」
彼は、ふと目の前の映画館の名前と同じ…だと思い込んだ。
”予約したから、上映している映画の宣伝かぁ”
そんな漠然とした考えが浮かぶ…消そうと思ったときだ。
消そうと削除しようとした時、他のページに飛んだ。
その画面に映るのは…
薄暗い部屋に入っていく女性が見える。
ボサボサ頭の太った男が、その女性の尻を撫でながら部屋に入った。
”えっと?なにこれ?”
悠斗は、先が気になった…何が起こるのか気になってしょうがなかった。
待ち人は来ない、次の上映時間までに来れるかどうか怪しい。
電話しても留守電になってしまう…彼女に何かあったのか、事故かな、電車が遅れているのかな?様々な不安がよぎる。
詮索ばかりしている細かい男だと思われたくない…過去の失敗から得た教訓だ。
お腹が痛い(女性的に)とか、化粧がのらないとか…言いづらい事もあるはず。
スマホを胸元に抑え、左右をふと見てしまう。
彼のは他人から見られないようにフィルムが貼られていたが、気になってしまった。
後ろめたい気持ちを胸に秘めているから。
この動画の先は…きっと、如何わしい事なのではないかと言う期待があるからだ。股間に血液が集まるのを感じる。
彼女と会う前に、エロ動画を見るのは不謹慎かもしれないが…年齢イコール童貞を卒業したい、見たいし、やりたいと思うのは仕方ない事だ。
今日の悠斗は、いつもの草食男子と言うより…肉食、『肉の悦び』を得たい野獣の気分だった。
”美優ちゃんのおっぱいを指を立てて揉みたい、吸いたい、舐めたい…ちんこをしゃぶらせない、精子を飲ませたい…中出ししたい”
悠斗は、背中から覗かれないように壁際に場所を移す。
チラチラと左右を確認し、彼女の突然の来訪に動じないですむ場所を探した。
上映が始まった…
薄暗い部屋の中にいる男女。
男が女に脱ぐように指示を出す。
女の顔にはモザイクがかかっていた。
男は、女を大きな乳を揉み始めた。
悠斗は思わず、唾を飲んだ。
”この映画館…18禁もやってるんだっけ?”
期待通りの動画に、なぜか動揺してしまう。
理由は分かっている。
そう、期待通りだった…
なぜなら…
服を脱ぎ…ブラを外した女性が…美優に似ているような気がしたからだ。
悠斗は、じっと動画喰いるように見つめていた。
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