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恋愛編

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去っていってしまったセシリアの後ろ姿をポカンとしたまま見送る

今の反応は…
なんだ…?
俺はまた何かしたか…?

そう思ったのは俺だけではなかったようで、レオナルドが怪訝な表情を浮かべて俺に視線を送ってきた

「…アルベルト
君・・・セシリア嬢に何かしたの?」
「…なにも心当たりはないんだが…」

いや、知らないうちに何かやっていたか…?
だが離宮ではいい雰囲気だったと思うし、その後は忙しくて今日まで会っても居なかったのだから本当に何もしていないはずだが…

レオナルドは頭を悩ませている俺を疑わしげな目で見つめたあと、ふーっとため息をついた

「まぁいいや。とりあえず食事に行こうか
食べながら僕が国に帰ってから何があったか教えてよ」

その提案を受け、俺たちはひとまず荷物をおきに自室に戻ることにした

________________________________________________

それぞれの自室に荷物を置いて使用人に片づけを任せ、再び合流した俺たちはそのままカフェに移動した

「僕Aセットね
…で?いったい何があったの?」

注文を取りに来たウエイトレスに、メニューも確認せずそう告げて、レオナルドがいきなり本題に切り込んできた
俺はメニューに軽く目を走らせ、同じものを注文してから口を開く

「俺もわからない
特に何もした覚えはないんだが・・・」
「何もしてないのに君の顔見て逃げるわけないじゃん」

呆れた顔を向けられ、ぐっと言葉に詰まる

やはり俺は何かしたのか・・・?

「…だが、離宮では普通だったぞ
その後は会ってもないし…」
「あ、それそれ
離宮って何さ?」
「あぁ…お前が帰った次の週末にセシルを誘って離宮で休暇を過ごしたんだ
彼女もごたごたに巻き込まれて疲れているだろうと思ってな」

そう言うとレオナルドが大きな声を上げた

「え!アルベルトが女性にそんな気を回せるなんて…
・・・あ、分った。誰の入れ知恵?」

入れ知恵だと?

「…失礼なことを言うな
少しずつでもいいからセシルとの距離を縮めていこうと思って俺なりに考えた結果だ」

眉間に皺を寄せて答えると、レオナルドは驚いたように目を丸くして窓の外に目を向ける

「・・・近いうちに嵐でも来るのかなぁ」

いや、失礼すぎるだろ
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