85 / 125
恋愛編
84
しおりを挟む
アンバー王国から戻ってきて5日
あの翌日、殿下に時間をとっていただくよう願い出たが、昨日の件の後処理をするからと断られてしまい、結局話すことは叶わずに自邸に帰ってきてしまった
そのまま時は過ぎ、今日に至る
自分なりに調べてみたが、これといった手がかりはなかった
そうなってしまうと殿下やレオナルド様にたずねるしかなく、彼らと連絡がとれない以上解決するすべはほぼない
私は打つ手もなく、ただ悶々と自邸で過ごしていた
気になっていることがそのままになるのは、私の性格上落ち着かないのだけれど…
今日ももやもやしたまま終わってしまうのかと半ば諦めた気持ちで魔法の研究をしていると、部屋の扉が叩かれた
「はい、どうぞ?」
「失礼いたします、お嬢様
皇宮から使者が来ております
皇太子殿下が本日午後のティータイムに登城するようにと仰っておられるそうですが…」
マーサから告げられた言葉にぱちりと目を瞬く
「あら、ずいぶん急ね
ほんとう殿下からの伝言なの?皇后様ではなくて?」
「はい、私もそう思って確認したのですが…
確かに皇太子殿下からの使いだと申しておりました」
「そうなの…?」
殿下は律儀でマメな方だ
よくお茶を共にしていた幼い頃も、お誘いは数日前に手紙でがほとんど
遅くとも前日には連絡が来ていたのだが…
確かに私からお会いしたいと伝えてはいたけれど…
アンバー王国での事後処理といい今回といい、なんだか殿下らしくないわね
そんなことを考えつつも、一応マーサに向かって頷きを返した
「わかったわ
お伺い致しますと伝えて」
「畏まりました。伝えて参りますね
失礼いたしますね」
返事をして退室していった彼女を見送り、出していた機材を片付ける
殿下の行動は謎だがとりあえず殿下とお話出きる時間は確保できた
これでもやもやが解決すればいいのだけど…
あの翌日、殿下に時間をとっていただくよう願い出たが、昨日の件の後処理をするからと断られてしまい、結局話すことは叶わずに自邸に帰ってきてしまった
そのまま時は過ぎ、今日に至る
自分なりに調べてみたが、これといった手がかりはなかった
そうなってしまうと殿下やレオナルド様にたずねるしかなく、彼らと連絡がとれない以上解決するすべはほぼない
私は打つ手もなく、ただ悶々と自邸で過ごしていた
気になっていることがそのままになるのは、私の性格上落ち着かないのだけれど…
今日ももやもやしたまま終わってしまうのかと半ば諦めた気持ちで魔法の研究をしていると、部屋の扉が叩かれた
「はい、どうぞ?」
「失礼いたします、お嬢様
皇宮から使者が来ております
皇太子殿下が本日午後のティータイムに登城するようにと仰っておられるそうですが…」
マーサから告げられた言葉にぱちりと目を瞬く
「あら、ずいぶん急ね
ほんとう殿下からの伝言なの?皇后様ではなくて?」
「はい、私もそう思って確認したのですが…
確かに皇太子殿下からの使いだと申しておりました」
「そうなの…?」
殿下は律儀でマメな方だ
よくお茶を共にしていた幼い頃も、お誘いは数日前に手紙でがほとんど
遅くとも前日には連絡が来ていたのだが…
確かに私からお会いしたいと伝えてはいたけれど…
アンバー王国での事後処理といい今回といい、なんだか殿下らしくないわね
そんなことを考えつつも、一応マーサに向かって頷きを返した
「わかったわ
お伺い致しますと伝えて」
「畏まりました。伝えて参りますね
失礼いたしますね」
返事をして退室していった彼女を見送り、出していた機材を片付ける
殿下の行動は謎だがとりあえず殿下とお話出きる時間は確保できた
これでもやもやが解決すればいいのだけど…
0
お気に入りに追加
561
あなたにおすすめの小説
やり直したい傲慢令嬢は、自分を殺した王子に二度目の人生で溺愛される
Adria
恋愛
「長らく人質としての役目、ご苦労であった」
冷たい声と淡々とした顔で、私の胸を貫いた王子殿下の――イヴァーノの剣を、私は今でも忘れられない。
十五年間、公爵令嬢としての身分を笠に着て、とてもワガママ放題に生きてきた私は、属国の王太子に恋をして、その恋を父に反対されてしまった事に憤慨し、国を飛び出してしまった。
国境付近で、王子殿下から告げられた己の出生の真実に後悔しても、私の命は殿下の手によって終わる。
けれど次に目を開いたときには五歳まで時が巻き戻っていて――
傲慢だった令嬢が己の死を経験し、命を懸けて恋と新しい人生を紡ぐストーリーです。
2022.11.13 全話改稿しました
表紙絵/灰田様
平凡令嬢は婚約者を完璧な妹に譲ることにした
カレイ
恋愛
「平凡なお前ではなくカレンが姉だったらどんなに良かったか」
それが両親の口癖でした。
ええ、ええ、確かに私は容姿も学力も裁縫もダンスも全て人並み程度のただの凡人です。体は弱いが何でも器用にこなす美しい妹と比べるとその差は歴然。
ただ少しばかり先に生まれただけなのに、王太子の婚約者にもなってしまうし。彼も妹の方が良かったといつも嘆いております。
ですから私決めました!
王太子の婚約者という席を妹に譲ることを。
もしもし、王子様が困ってますけど?〜泣き虫な悪役令嬢は強気なヒロインと張り合えないので代わりに王子様が罠を仕掛けます〜
矢口愛留
恋愛
公爵令嬢エミリア・ブラウンは、突然前世の記憶を思い出す。
この世界は前世で読んだ小説の世界で、泣き虫の日本人だった私はエミリアに転生していたのだ。
小説によるとエミリアは悪役令嬢で、婚約者である王太子ラインハルトをヒロインのプリシラに奪われて嫉妬し、悪行の限りを尽くした挙句に断罪される運命なのである。
だが、記憶が蘇ったことで、エミリアは悪役令嬢らしからぬ泣き虫っぷりを発揮し、周囲を翻弄する。
どうしてもヒロインを排斥できないエミリアに代わって、実はエミリアを溺愛していた王子と、その側近がヒロインに罠を仕掛けていく。
それに気づかず小説通りに王子を籠絡しようとするヒロインと、その涙で全てをかき乱してしまう悪役令嬢と、間に挟まれる王子様の学園生活、その意外な結末とは――?
*異世界ものということで、文化や文明度の設定が緩めですがご容赦下さい。
*「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
木山楽斗
恋愛
私は、恋愛シミュレーションゲーム『Magical stories』の悪役令嬢アルフィアに生まれ変わった。
彼女は、派手好きで高慢な公爵令嬢である。その性格故に、ゲームの主人公を虐めて、最終的には罪を暴かれ罰を受けるのが、彼女という人間だ。
当然のことながら、私はそんな悲惨な末路を迎えたくはない。
私は、ゲームの中でアルフィアが取った行動を取らなければ、そういう末路を迎えないのではないかと考えた。
だが、それを実行するには一つ問題がある。それは、私が『Magical stories』の一つのルートしかプレイしていないということだ。
そのため、アルフィアがどういう行動を取って、罰を受けることになるのか、完全に理解している訳ではなかった。プレイしていたルートはわかるが、それ以外はよくわからない。それが、私の今の状態だったのだ。
だが、ただ一つわかっていることはあった。それは、アルフィアの性格だ。
彼女は、派手好きで高慢な公爵令嬢である。それならば、彼女のような性格にならなければいいのではないだろうか。
そう考えた私は、地味に謙虚に生きていくことにした。そうすることで、悲惨な末路が避けられると思ったからだ。
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
【完結】死にたくないので婚約破棄したのですが、直後に辺境の軍人に嫁がされてしまいました 〜剣王と転生令嬢〜
I.Y
恋愛
「ラダベル・ラグナ・デ・ティオーレ。お前との婚約を破棄する」
ティオーレ公爵家の令嬢であるラダベルは、婚約者である第二皇子アデルより婚約破棄を突きつけられる。アデルに恋をしていたラダベルには、残酷な現実だと予想されたが――。
「婚約破棄いたしましょう、第二皇子殿下」
ラダベルは大人しく婚約破棄を受け入れた。
実は彼女の中に居座る魂はつい最近、まったく別の異世界から転生した女性のものであった。しかもラダベルという公爵令嬢は、女性が転生した元いた世界で世界的な人気を博した物語の脇役、悪女だったのだ。悪女の末路は、アデルと結婚したが故の、死。その末路を回避するため、女性こと現ラダベルは、一度婚約破棄を持ちかけられる場で、なんとしてでも婚約破棄をする必要があった。そして彼女は、アデルと見事に婚約破棄をして、死の恐怖から逃れることができたのだ。
そんな安堵の矢先。ラダベルの毒親であるティオーレ公爵により、人情を忘れた非道な命令を投げかけられる。
「優良物件だ。嫁げ」
なんと、ラダベルは半強制的に別の男性に嫁ぐこととなったのだ。相手は、レイティーン帝国軍極東部司令官、“剣王”の異名を持ち、生ける伝説とまで言われる軍人。
「お会いできて光栄だ。ラダベル・ラグナ・デ・ティオーレ公爵令嬢」
ジークルド・レオ・イルミニア・ルドルガーであった――。
これは、数々の伝説を残す軍人とお騒がせ悪女の恋物語である。
☪︎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈☪︎
〜必読(ネタバレ含む)〜
・当作品はフィクションです。現実の人物、団体などとは関係ありません。
・当作品は恋愛小説です。
・R15指定とします。
不快に思われる方もいらっしゃると思いますので、何卒自衛をよろしくお願いいたします。
作者並びに作品(登場人物等)に対する“度の過ぎた”ご指摘、“明らかな誹謗中傷”は受け付けません。
☪︎現在、感想欄を閉鎖中です。
☪︎コミカライズ(WEBTOON)作品『愛した夫に殺されたので今度こそは愛しません 〜公爵令嬢と最強の軍人の恋戦記〜』URL外部作品として登録中です。
☪︎Twitter▶︎@I_Y____02
☪︎作品の転載、明らかな盗作等に関しては、一切禁止しております。
☪︎表紙画像は編集可能のフリー素材を利用させていただいています。
☪︎ムーンライトノベルズ様・カクヨム様にも掲載中です。
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる