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本編
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これは一体、どういう状況なのかしら…?
殿下に手を引かれて導かれるままやってきたカフェテリアの個室
私と殿下は今、向かい合って用意されたお茶とお菓子をいただいている
私は最終イベントの遂行にきたはずなのだけど…
なぜこんなことに?
あのイベントは練習場で、もっと殺伐とした雰囲気のなかで起こるはずなのだけど…
考えて首をかしげた
…もしかして、場所なんてどこでもいいのかしら?
…いい、わよね?
ゲームとは色々違っているのは今さらだし場所くらいどうでも
自分で結論を出して顔をあげ、口を開く
しかし、目の前に座る殿下を視界にいれた瞬間、私は思わず言葉を飲み込んだ
彼は私が長らく見ることのなかった穏やかな雰囲気でお茶を口に運んでいたのだ
婚約発表の後に晩酌をともにした時も、この間笑いあった時とも明らかに違う
…ダメだわ
こんなにリラックスしている殿下相手に
『ヒロインは投獄されました
大好きな人と結ばれることができなくて残念でしたわね!』
なんてこと言えないわ…
それに、本来(ゲーム)ならヒロインが投獄されたことを嘆き悲しんでいるはずの殿下だが、今はたいして落ち込んでいるように見えない
それどころか、どこか浮き足立っているようにさえ見える
そこでふと疑問が浮かんだ
…そもそも、殿下は彼女のことをどう思ってらっしゃったのかしら?
殿下がゲームの通りに彼女を愛していたのであれば、勝利宣言イベントを起こすことに問題はない
しかし、そうではなかった場合
勝利宣言はただの報告に代わり、イベントは成り立たなくなるのではないか
…出来れば最終イベントはちゃんと起こして、ゲームが終わったのだと確信しておきたいのだけれど…
そう思いながら二人について、考える
ゲームでは出会った瞬間から彼女の自由さに殿下が惹かれているような描写があったけれど…
あの出会いで惹かれるものなのかしら?
少し無理がない?
むしろ引いてしまっても仕方ないような状況だった気がするのだけれど…
出会いイベントを振り返ってさらに頭を悩ませる
…いや、でも…
殿下は彼女が何をしても、対して咎めたり注意したりはされていなかったわよね?
と、いうことは彼女を特別扱いしていたと言うこと…なのかしら?
それならやっぱり殿下は彼女に惹かれてらっしゃったの…?
そんなことをぐるぐる考えながらカップを口に運ぶ
そのままそっと殿下を伺うと、彼もこちらを見ていたようでパチリと目が合った
あ…ずっと黙り込んでいては失礼ね
ひとまず、世間話を…
何を話そうかしら?無難にこのお菓子について?
それとも天気…?
話題を探して頭を回転させていると彼が先に口を開く
「話があるといっていたな」
いきなり確信をつかれ、私の表情がピクリとひきつった
殿下に手を引かれて導かれるままやってきたカフェテリアの個室
私と殿下は今、向かい合って用意されたお茶とお菓子をいただいている
私は最終イベントの遂行にきたはずなのだけど…
なぜこんなことに?
あのイベントは練習場で、もっと殺伐とした雰囲気のなかで起こるはずなのだけど…
考えて首をかしげた
…もしかして、場所なんてどこでもいいのかしら?
…いい、わよね?
ゲームとは色々違っているのは今さらだし場所くらいどうでも
自分で結論を出して顔をあげ、口を開く
しかし、目の前に座る殿下を視界にいれた瞬間、私は思わず言葉を飲み込んだ
彼は私が長らく見ることのなかった穏やかな雰囲気でお茶を口に運んでいたのだ
婚約発表の後に晩酌をともにした時も、この間笑いあった時とも明らかに違う
…ダメだわ
こんなにリラックスしている殿下相手に
『ヒロインは投獄されました
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なんてこと言えないわ…
それに、本来(ゲーム)ならヒロインが投獄されたことを嘆き悲しんでいるはずの殿下だが、今はたいして落ち込んでいるように見えない
それどころか、どこか浮き足立っているようにさえ見える
そこでふと疑問が浮かんだ
…そもそも、殿下は彼女のことをどう思ってらっしゃったのかしら?
殿下がゲームの通りに彼女を愛していたのであれば、勝利宣言イベントを起こすことに問題はない
しかし、そうではなかった場合
勝利宣言はただの報告に代わり、イベントは成り立たなくなるのではないか
…出来れば最終イベントはちゃんと起こして、ゲームが終わったのだと確信しておきたいのだけれど…
そう思いながら二人について、考える
ゲームでは出会った瞬間から彼女の自由さに殿下が惹かれているような描写があったけれど…
あの出会いで惹かれるものなのかしら?
少し無理がない?
むしろ引いてしまっても仕方ないような状況だった気がするのだけれど…
出会いイベントを振り返ってさらに頭を悩ませる
…いや、でも…
殿下は彼女が何をしても、対して咎めたり注意したりはされていなかったわよね?
と、いうことは彼女を特別扱いしていたと言うこと…なのかしら?
それならやっぱり殿下は彼女に惹かれてらっしゃったの…?
そんなことをぐるぐる考えながらカップを口に運ぶ
そのままそっと殿下を伺うと、彼もこちらを見ていたようでパチリと目が合った
あ…ずっと黙り込んでいては失礼ね
ひとまず、世間話を…
何を話そうかしら?無難にこのお菓子について?
それとも天気…?
話題を探して頭を回転させていると彼が先に口を開く
「話があるといっていたな」
いきなり確信をつかれ、私の表情がピクリとひきつった
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