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トゥールの住む国では、数年前に内乱があった。

きっかけは貧民層による反乱だった。

攻撃の主な対象は既得権益を貪る富裕層だった。
しかし、徐々に矛先が広がり、大きな争いへと向かっていった。

それは社会全体で見れば、新たな道への一歩でもあったが、
大きな犠牲を生んだ……。

彼女の両親もその犠牲者だった。

父が死に、母が死んだ。
自分自身では爵位を継ぐこともできない少女では、
自力で家を立て直すのは不可能だった。

幸いなことに、逃げ延びた親戚筋を頼ることはできた。
彼らはトゥールを引き取ることはできなかったが、
代わりに信頼できる引き取り手を紹介してくれた。

それが「ここ」……トゥールとエペたちのいる孤児院だ。

十名にも満たない小数の子どもを預かっているような小さな施設だった。

老年の聖職者と教師代わりになる大人たち数名で営まれており、
その財源は裕福なものではなかったが、
衣食住には困らなかったし、教育を受けることもできた。

何よりも温かかった。

トゥールにとっても、彼らにとっても、大人たちにとっても、
互いが「家族」だった。

そんな生活に変化があった。

とある貴族の家に、彼女だけが養子として引き取られると決まったのだ。

せめて、トゥールは世話になった施設や仲間に礼をしたかった。

それ故、伯爵家に引き取られたあとも、
施設に戻っては手伝いをして、
伯爵家で身に付けさせられた教養、教育をエペたちに分け与えるよう教えた。

彼女にとっての善意は「施し」だった。

「家族」だった彼らと、「上」と「下」の関係ができた。

……彼らの自尊心を傷つけてしまったのだ。

当然だが、だからといってトゥールへの行いが許されるわけではない。

彼らのそれは常軌を逸している。

今やところかまわず、全ての時間、
トゥールを性的に蹂躙することが当たり前となっているのだから。

トゥールには、
これで彼らの心が癒えるのなら、という哀れみめいた感情と、
最初に裏切ってしまったのは自分だ、という罪悪感があった。

その内心故か、彼女は蹂躙されることに抗いながらも、悲しげな目をしている。

かつての溌剌さを失った、淀んだ瞳をした少女に、今日も魔の手が伸びる……。

「……ッ」

板書を写すトゥールの太腿を、プルの手が撫でる。

トゥールの右隣に座るエペが、
奪い返すよう腰を抱き寄せ、腿に猛ったものを押し当てる。

前面に立つ教師は見て見ぬふりだ。

長椅子に一列に座り、両脇から挟まれた逃げ場のない状態で
彼女への責めが始まる。

秘部を庇うよう合わさった太腿に、プルの手が入り込む。

「っ……!? や、やめ……」
「変な声出すなよ、いーけないんだ、悪い子は」

厳つさの出始めた大きな手は下着を弄り、
まだ柔らかい突起を探り当てると、カリカリ、と優しく擦る。

トゥールの身体が跳ねる。

彼女が腰を逃がしても、掌は追ってくる。

熱くなった指先が、陰核の上でこねるように円を描く。

肩に手を乗せて、エペがトゥールにねっとりと顔を近づける。

「授業には集中しないとだろ、トゥール・ソロ」

彼の手が乳房に伸ばされ、胸の先を弄る。

服越しでも巧みに位置を把握して、爪先は乳首を軽くつま弾く。

かと思えば、わざと中心を外しているかのように、外周をなぞる。

その間にも、競い合うようかのようにプルの愛撫が止まらない。

前列の席に座っているアズールが、物音に気が付いたよう振り返る。

プルがトゥールのスカートをぴらり、とめくり、
自身の手で蕩かした身体を見せ付ける。

露わになった生肌に、「っ」と一瞬息を呑んだが、
アズールはすぐに、ねちゃ、とした陰気な笑みを浮かべる。

彼の爪先が、つんつん、とトゥールの足をつつく。

彼女が「……?」と彼に意識を向けると、
アズールは屹立したそれを見せ付けるよう揉みしだく。

まさに慰み者だ。

「あっはは! アズールも気に入ったようだなァ」
「だけどかわいそうになぁ、アイツは触れることができないんだこの身体に」

両サイドの二人が嘲りをもって言う。
トゥールの括れに回された彼らの腕は、
それぞれが互いの方へ彼女を抱き寄せようとしている。

「……僕らは『家族』だろう、何でも分け合わなきゃ」

陰核に撫でるような手つきで触れていたプルの手が、
更に下へと下りていく。

その動きだけで何をされるのか理解して、トゥールは身体を強張らせる。

「っ……やめ……って……!」

絞り出すような拒絶のあと、彼女は、きゅ、と目を閉じる。

プルの二本の指が、浅い箇所で具合を確かめたあと、
躊躇いなく膣内に侵入する。

腕の中に抱かれた身体がビクッ、と震える。
濡れてはいるが、異物を拒むよう押し返してくる膣壁を、
プルは強引に掻き分けていく。

「っ……」

太い指が根本まで沈むと、きゅ、きゅ、と内壁が締め付けてくる。

心など関係ない。苦痛を減ずるための生理的反応なのだろう。

そう理解しながらも、プルは口元に笑みを湛える。

「ふふ、いい反応じゃないか……」

二本の指は鉤状に曲がったり、大ぶりな抽送をしたりして、
大袈裟な音が立つよう中を掻きまわす。

「い、いやだ……いや、……」

アズールが水音にニヤつき、陰茎を扱く手を速める。

膣内の指は、泡立だせるかのようなピストンを繰り返す。

時折、粘液が含んだ空気が弾け、くぷ、くぷといやらしい音を立てる。

音は当然、トゥールの耳にも届いている。

あまりの羞恥に蒼白になりながら、彼女は責め苦に耐える。
しかし、徐々に息が弾み、膝が、ガクガク、と小刻みに揺れ始める。

唇からはいよいよ絶頂が近まっているのを告げるよう、
怯えた嬌声が漏れる。

「……塞いでほしいか?」

ふいにエペが、顔を覗き込みながら呟く。

「んっ!?」

答えるよりも先に、身体が抱き寄せられ唇を奪われる。

「おいおい、それはなしだろう、エペ」

愚痴を零しながらもプルは絶頂を促すよう小刻みに指を動かす。

彼の言葉を、非難されている張本人であるエペは気にも留めず、
トゥールの唇をねちっこく啄む。

空いた手では硬くなった胸の先をきゅう、と摘み、
彼女が慣れるよりも先に、新たな快楽を叩きこむよう、執拗に責め立てる。

「っ!? ぁ……」

昂らされた身体を追い込まれ、トゥールはあっけなく果てを迎える。

……エペと唇を合わせたまま達してしまった。

その事実を刷り込むように、エペは肩を抱き寄せ、
濃密に唇を押し当てる。

「イッたか?」

エペの低い声が、鼓膜を擽る。

彼女が答えかねていると、指先が胸への愛撫を再開する。

そのうえ、プルの手まで止まらない。
膣内の指が、むしろ勢いを増した様子で、絶頂の余韻に震える中を搔きまわす。

「んッ……、ん、ん……! あ、あぁ……っん、ぁあ!」
「また塞がれたいのか、トゥール・ソロ?」

あまりにも強すぎる快楽を流し込まれ、
トゥールは駄々をこねるように首を横に振る。

彼女の訴えも、涙も、彼らには届かない。

プルの指先がざらついた天井を捉え、そこを擦るよう前後する。

「んぁっ!? んっ、ん……っ!」

二度目の絶頂は早かった。

膣内が一度目よりも激しく痙攣する。

痙攣が波になって押し寄せるかのように、全身を震わせる。

トゥールは果てで翻弄されながらも、
これで解放される――どこか安堵して、波に身を任せていた。

彼女の視界の端で、プルの口元が、嗜虐的な笑みを浮かべる。

「……っ、ぁ、うッ!? も、いやぁぁ……」

抽送が再開され、
太い指の形を覚えるように狭まった膣穴を、
プルはくい、くい、と優しくタッピングする。

「……っ、ん、ん……、や……っ、んぁ……っ」

絶頂直後の敏感な身体が、酷なほどに責められる。

否応なしに快楽が溜まっていく。

三度目の果ては、もうすぐ側にまで……。

(誰か……助けて……!)

授業が終わったあと、トゥールを待ち構えているのが輪姦だ。

「んッ!? ん、ん……、ぁ、ぅう……っうっぐ!!」

前ではエペのものを咥えさせられ、後ろではプルのものが突いてくる。

その隣ではアズールがいきり立った陰茎を扱いており、逃げ場はない。

「俺の目を見ろ……、きみが今、奉仕している相手が誰なのか焼き付けろ……!」

溜まったものを解放するよう、前後にいる二人が激しく腰を振る。

エペは怜悧な顔つきをしており、実際、子どもたちの中でも頭が切れる。

普段の彼はあまり感情を表に出すことがない。

にもかかわらず、
トゥールを犯す時はひどくサディスティックな顔をする。

そうした加虐的な快楽を反映するよう、彼の陰茎は太く、熱くなっている。

ねじ込まれた先端が、大きく跳ねる。

ドクドク、と陰茎が脈打ったかと思うと、
生臭いものが口内へ一気に流れ込んでくる。

トゥールは顔をしかめる。

当然、その程度の抵抗でエペが手を止めることはない。

ドロリと濃く、熱いものが幾度も発射される。

射精の間、彼は陰茎を抜こうともしなかった。

喉奥までもが放たれたもので満たされ、トゥールの唇から漏れる。

完全に脈動が治まったのだろう。

エペのものが唇から抜かれ、
大きな掌が、耳や頬を不躾に撫で回す。

「っ、……」

粘ついたものは流れることなく口内に留まっており、
トゥールが喉元を押さえる。

「飲み込め」

すぐにエペに顎を掴まれ、上を向かされる。

抵抗しても無駄だ。

「折檻」として一層責めが激しくなるだけ……彼女はそれを知っている。

「……っ、ふふ、どうだ、俺の味は」

こくり、と喉を鳴らし自らが放ったものを飲み下す彼女に、
瞳を細め、
エペは今さっきまで自分のものを咥えていたことにも構わず唇へ接吻する。

ざらざらとした舌が口内を蹂躙する。

トゥールのそれとは違う、大きく分厚い舌は、
舌の表面に残ったものも全て舐め取り、唾液で流し込む。

「うッ……、」
「吐き出すな、吐き出すな……っ、トゥール・ソロ……ッ!」

喉を通っていく感触に呻き声を上げると、
エペがキッ、と目を見開き、彼女の頬を掴む。

彼は体液を完全に飲みこむまで見届けると、
自身の向かい側へ立つプルに合図をする。

プルが腰の動きを緩め、
二人がかりでトゥールを支えながら、体勢が変更される。

二人は同時にしゃがみ込む。

エペが地面に付かないように頭を掴み、プルは片足を持ってトゥールに開脚させる。

トゥールが不安定な身体を支えるためにエペの腰へ縋ると、
唇が嗜虐的な笑みを浮かべる。

「誘っているのか、トゥール・ソロ……?」

吐精し終えたものが、また反応を見せる。

「へえ、誰に突かれているんだか……いいご身分だな」

プルは一等力が強く、彼に掴まれれば、
トゥールは開いた姿勢のまま、足を閉じることはおろか、
動かすこともできなくなる。

ぎゅ、と彼女の柔肉を圧し、胸板と腕で閉じ込めるよう掴んだまま、
プルの抽送が激しくなる。

「……ッ、ぁ、ぁ……! ん、ぁあ……っ!?」

既に彼のもので解されているそこを、唐突に、深く、強く穿たれ、
トゥールは悲鳴に似た嬌声を上げる。

腹の奥から絞り出すような声を出しながら、
ピク、ピク、と彼女の身体は断続的に跳ねる。

それは明らかに快楽を溜め込んでいる様子だ。

追い込めるよう、エペの手が陰核に伸ばされる。

「っ?! ぁ、ぁ……」

尖った陰核を指先で掠められ、トゥールの腰に、じん、と熱が灯る。

「ここだろ?」

潤みが増すタイミングを計っていたかのよう、
陰茎に角度がつけられる。

硬くなった亀頭が、押し上げるようにしながら膣壁を擦る。

「あッ!?」

トゥールは、きゅ、ときつく膣内を締め、彼のものを咥え込む。

プルが笑む。

彼とは対照的に、頭を撫で回していたエペが僅かに顔をしかめている。

「さっき、授業の時……ここが随分気に入ってるようだったな」

しゃなりとした長い腕が伸ばされ、掌が乳房を撫でる。

指は膨らみをなぞるよう移動して、頂に到達すると愛撫を加え始める。

先程、陰核を軽く擦った動きとは違う。

乳頭を擽り、根本から天辺まで扱き、弾く。執拗な愛撫だ。

「姉さんは、こ、ここが、弱いんだよな」

エペが手を離した、ここぞとばかりに、アズールが陰核を摘まむ。

「い、いや……っ、……っ、ん、ぁ……、あ、あぁっ、は、ぁ、ぅ……っ!」

トゥールの声が激しさを増す。

尖った先を擽り、硬さが増せば根本から摘まんでぐちゅぐちゅと扱き、
完全に勃起すればあえてそれに触れず、周辺や裏側をつつ……と撫で、
焦れたところで滅茶苦茶に撫で回す。

アズールの手つきは的確だった。

しかし、暴力的なまでの快感を流し込まれても、
トゥールから出るのは拒絶の言葉だ。

アズールは不服そうに眉を寄せ、耳元に顔を近づける。

陰気な声が、苛立たしさを隠せない様子で囁く。

「この間おれが部屋で舐めてやった時……何度も達していたくせに」

彼らの行為は意図して傷をつけることはないが、
強引に、陰湿に、トゥールを追いつめるようなものだ。

それでは、たとえ身体が堕とせたとしても、彼女の心が開かれることはない。

「溜め込めば苦しいだろう。イッてもいいんだぞ、トゥール・ソロ……?」

エペが耳元で嘲弄するよう囁き……こりゅん、と指で頂をつねる。

「あぐっ!? んぁ、ぁあ、んっ……ああ! あ、ぁぁあ……っ!」

三人の手で弄されている身体が、ピン、と背中を反らし、動かなくなる。

「……ッ、く……っ、キツく、しやがって、イく、ぞ……っ! トゥール!」

痙攣している彼女をより強く掴み直し、プルが絶頂へ向けて腰を振る。

「っ……、この……、この……っ!」

トゥールの膣内で、男根が狂ったように脈動を繰り返す。

形は成熟しているが、幼い茎はまだ吐精することができない。

種を発することができないのを惜しむよう、
プルが唇を噛み締め、亀頭を最奥になすりつける。

「……あと、で……っ、僕の部屋に……こい」
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