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7・依頼人⑦向井絢斗
湯船で感想を聞く
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湯の入った浴槽を追い焚きしている間、ケントさんは、俺にうがいをさせてから身体中を愛撫してくれた。
喜多嶋先輩との複数プレイの時とは大違いの、優しいタッチで、とろけそうな感触に俺は喘ぎが止まらない。
「っあ━━っぁあっ♡」
「あまね、好き。大好き」
耳元でささやかれ、耳をペロリと舐めて首筋へと舌を這わせる。
もうそれだけで俺はじんじんと性器が反応する
。
追い焚きが終わると、ケントさんは一旦手を止めて俺を湯に入らせた。
「さっき、中には入らなかっただろ?」
「そりゃ、ケントさんと喜多嶋先輩がなに話すか心配でしたもん」
ぶー、と俺は口を尖らせる。前戯が中途半端に終わったことも含んでのブーイングだ。
「そんなに急いでたのに、後ろの準備はしたんだな?」
「うう……ケントさん意地悪言うんだから」
俺は恥ずかしくて顔半分を湯につけた。
髪についた泡を流し、長い髪を後ろにかきあげると、ケントさんの左耳のピアスが2つ見えた。水がしたたり、その漂う色気にぼうっとなった。
身体を洗い終えたケントさんがザブンと湯に入り、水面が上昇する。反対側に背をつけ、向かい合う形になった。
「エロくて、さっきびっくりした」
と、ケントさんが足先で俺の股間を押さえつけながら話し始める。
「ど、どうでした? 気持ち良くなってくれた?」
「気持ちいいに決まってるだろ。どこで覚えたんだよ。あの時ヘッタクソだったじゃないか」
「ネットで勉強しました~初めての実践にしては高評価だったみたいだね?」
気持ちいいと言われて、俺はホッとした。
「飲み込んだのもネット情報?」
「あれ? ダメでしたか? 前も口に出しましたよね」
「そうだったな」
「あの時は吐き出しちゃいましたけど、今は恋人だし、俺が飲みたかったの」
「ほんとに?」
「あの時と違うなあ~、ケントさん優しくなったね」
「そうか?」
「『早く舐めろよ』『いいから咥えろよ』『とりあえずさ、一回出したいから、奥まで突っ込ませてねー歯は立てるなよ?』『いいね、被虐に満ちた顔。そそられるわ』『舐めもしないヘタックソなフェラでも、泣き顔のおかげでなんとかイケたわ』『……舐める練習しとけよ』」
「なにそれ……オレが言ったこと?!」
「そうだよ」
俺はカメラアイだ。ほとんどのことを忠実に再現できる。
「ケントさんて、恋人にはフェラさせたくない人なの? 下手だからさせなかったんじゃないね。もしかしてキス、とか?」
俺は考えていたことを聞いてみる。
「~オレはキスが好きなんだよっ」
ザバザバッと湯をかいて俺の身体を抱えたので、俺はケントさんの首に抱きついた。
「病院の駐車場で会った時は、イライラしていたんだ」
「『もや』もありましたしね、人格が変わってたのかもね」
「よくもそんな相手に、フェラできたな」
「いやあの時は俺も必死だったから……でも戸惑って結局下手だったでしょ。ケントさんの記憶の上書きしたくてさ。……上手でエロいあまねになった?」
「なった」
はむはむと唇を甘噛みし、舌をケントさんの口に差し込む。
「うがいしたからキスしていい?」
「いい」
キレイ好きのケントさんらしいな、と笑みがこぼれた。
俺はケントさんにまたがり、股間を押し付けながらキスを続けた。水面が揺れ、ケントさんの長い髪先を濡らす。
こうやってお風呂に入りながら、きちんと向き合って話をするのいいなと思った。涼くんに「ちゃんと話し合え」と言われたの、こういうことなんだろうな。
「……あまねの記憶はそのままなんだな。今までひどいことしてごめんな」
息継ぎの際にケントさんから謝られた。
はぁ、はぁ、と息も上り気分が高まっているから、そんなこと気にしてられないのに。
「気にしないで、喜多嶋先輩との過去を踏みにじられたのは辛かったけど、いつものケントさんは好き。もっと、もっと俺のことめちゃくちゃ犯して欲しい」
はぁはぁ、はぁはぁ
息を荒く吐きながら、俺はアナルに指を入れ拡げていく。
「ね、ケントさん俺にもう1回挿れて」
昼間に散々激しく抱かれておいて、すでに欲情している俺はなんてあさましいんだ。
ケントさんの大きくて硬い、肉棒をぶっ差してほしい。無理やりガンガンついて、縛って、のどを締め付けてイかせてほしい。
「もう1回、乱暴にして」
「風呂から上がったら、声も出なくなるくらい犯してやるよ」
「嬉しい……」
浴槽の中で優しく愛撫され、長い長い前戯を堪能しながら、この後の被虐的なセックスを想像し興奮が押さえられなかった。
喜多嶋先輩との複数プレイの時とは大違いの、優しいタッチで、とろけそうな感触に俺は喘ぎが止まらない。
「っあ━━っぁあっ♡」
「あまね、好き。大好き」
耳元でささやかれ、耳をペロリと舐めて首筋へと舌を這わせる。
もうそれだけで俺はじんじんと性器が反応する
。
追い焚きが終わると、ケントさんは一旦手を止めて俺を湯に入らせた。
「さっき、中には入らなかっただろ?」
「そりゃ、ケントさんと喜多嶋先輩がなに話すか心配でしたもん」
ぶー、と俺は口を尖らせる。前戯が中途半端に終わったことも含んでのブーイングだ。
「そんなに急いでたのに、後ろの準備はしたんだな?」
「うう……ケントさん意地悪言うんだから」
俺は恥ずかしくて顔半分を湯につけた。
髪についた泡を流し、長い髪を後ろにかきあげると、ケントさんの左耳のピアスが2つ見えた。水がしたたり、その漂う色気にぼうっとなった。
身体を洗い終えたケントさんがザブンと湯に入り、水面が上昇する。反対側に背をつけ、向かい合う形になった。
「エロくて、さっきびっくりした」
と、ケントさんが足先で俺の股間を押さえつけながら話し始める。
「ど、どうでした? 気持ち良くなってくれた?」
「気持ちいいに決まってるだろ。どこで覚えたんだよ。あの時ヘッタクソだったじゃないか」
「ネットで勉強しました~初めての実践にしては高評価だったみたいだね?」
気持ちいいと言われて、俺はホッとした。
「飲み込んだのもネット情報?」
「あれ? ダメでしたか? 前も口に出しましたよね」
「そうだったな」
「あの時は吐き出しちゃいましたけど、今は恋人だし、俺が飲みたかったの」
「ほんとに?」
「あの時と違うなあ~、ケントさん優しくなったね」
「そうか?」
「『早く舐めろよ』『いいから咥えろよ』『とりあえずさ、一回出したいから、奥まで突っ込ませてねー歯は立てるなよ?』『いいね、被虐に満ちた顔。そそられるわ』『舐めもしないヘタックソなフェラでも、泣き顔のおかげでなんとかイケたわ』『……舐める練習しとけよ』」
「なにそれ……オレが言ったこと?!」
「そうだよ」
俺はカメラアイだ。ほとんどのことを忠実に再現できる。
「ケントさんて、恋人にはフェラさせたくない人なの? 下手だからさせなかったんじゃないね。もしかしてキス、とか?」
俺は考えていたことを聞いてみる。
「~オレはキスが好きなんだよっ」
ザバザバッと湯をかいて俺の身体を抱えたので、俺はケントさんの首に抱きついた。
「病院の駐車場で会った時は、イライラしていたんだ」
「『もや』もありましたしね、人格が変わってたのかもね」
「よくもそんな相手に、フェラできたな」
「いやあの時は俺も必死だったから……でも戸惑って結局下手だったでしょ。ケントさんの記憶の上書きしたくてさ。……上手でエロいあまねになった?」
「なった」
はむはむと唇を甘噛みし、舌をケントさんの口に差し込む。
「うがいしたからキスしていい?」
「いい」
キレイ好きのケントさんらしいな、と笑みがこぼれた。
俺はケントさんにまたがり、股間を押し付けながらキスを続けた。水面が揺れ、ケントさんの長い髪先を濡らす。
こうやってお風呂に入りながら、きちんと向き合って話をするのいいなと思った。涼くんに「ちゃんと話し合え」と言われたの、こういうことなんだろうな。
「……あまねの記憶はそのままなんだな。今までひどいことしてごめんな」
息継ぎの際にケントさんから謝られた。
はぁ、はぁ、と息も上り気分が高まっているから、そんなこと気にしてられないのに。
「気にしないで、喜多嶋先輩との過去を踏みにじられたのは辛かったけど、いつものケントさんは好き。もっと、もっと俺のことめちゃくちゃ犯して欲しい」
はぁはぁ、はぁはぁ
息を荒く吐きながら、俺はアナルに指を入れ拡げていく。
「ね、ケントさん俺にもう1回挿れて」
昼間に散々激しく抱かれておいて、すでに欲情している俺はなんてあさましいんだ。
ケントさんの大きくて硬い、肉棒をぶっ差してほしい。無理やりガンガンついて、縛って、のどを締め付けてイかせてほしい。
「もう1回、乱暴にして」
「風呂から上がったら、声も出なくなるくらい犯してやるよ」
「嬉しい……」
浴槽の中で優しく愛撫され、長い長い前戯を堪能しながら、この後の被虐的なセックスを想像し興奮が押さえられなかった。
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