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6・依頼人②一ノ瀬涼
※森内くんの闇
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「ここでする? それともあまねくんの部屋に行く?」
はあ、はあ、と息の荒くなった森内くんは、制服の上から股間をなぞり俺に聞いてきた。すでに森内くんの右手はシャツを脱がしはじめていたので、慌てて静止し、
「ここは、絶対ダメっ」
と声を上げた。
「なんだ。あまねくんて人に見られたら興奮するタイプだろ? つまんねー」
「どどうしたの、森内くん。急に」
「ヤりたくなったの!」
ええー?! と心の中は大パニックになっていた。
「と、とりあえず俺の部屋戻ろ」
こんなエロモードに突入した子を外に出してはいけないと思い、自室へと促す。
戻る際、瑛二や、他の1年に会ったので、軽く挨拶させる。来月からは寮生になることを伝えておく。
「瑛二って、イイ身体してるなあ」
部屋に戻ったとたん、森内くんはこんなことを言った。
「1年だけど、身体大きいよね。身長何センチだろ? 185センチとか?」
「それぐらいありそう。あまねくんは?」
「おれー? この前やっと170センチいった! 牛乳のおかげ!」
「うれしそう~。かわいいなあ」
「森内くんは俺より少し高いね。涼くんも背が高いし、うらやましい」
「涼くんはあれだけど、瑛二はチンコもでかそうだね」
「おーい! エロい目線で見ないの」
森内くんはまだエロモードが抜けてなかったので、俺は止めようとする。
「しょうがないじゃん。オレ、こういう風にしつけられたんだもん」
あ……、と俺は咄嗟に言葉が出なかった。
「兄ちゃんね、オレのこと去年から犯してたんだ」
二段ベッドの下に座っていた森内くんを、俺はギュッと抱きしめ、「ごめん」と謝った。
「いや、オレも楽しんでたからいいけど?」
と明るく答え、抱きついた俺を押し倒して馬乗りになった。
「……あまねくんてさあ、マゾだよね? 痛くされるの好きだろ?」
狂気をはらんだ瞳に、森内兄が見えた。
「しよ」
細い身体とは思えぬほど、力強く押さえつけられた。
「も、森内くん……ちゃんと話そうよ」
「なにを」
「森内くんの気持ち……」
明るい声とは裏腹に、悲しい表情だった。気持ちを組むのが苦手な俺でも、森内くんが苦しんでるのはわかる。
「あまねくんのこと犯してからでいい?」
今度は怒りを含んだ、絶対零度の声だった。
「……いいよ」
俺はそれを受け入れた。
バシンッ
俺の頬を、叩いた。
「━━っ」
うめき声をあげる俺を無視し、森内くんはさらに続けて叩いていった。
バシッ
バシッ
「……痛い? 気持ちいい?」
はあ、はあ、と興奮して息が上がった森内くんに対し、俺はひどく冷静だった。
頬はジンジンと痛み、とても気持ちいいものではない。
森内くんは冷ややかに一瞥し、そばにあった枕のカバーをはずし、俺の口に無理やり押し込める。
「あんま人いないけど、声出したらまずいよね」
森内くんは拳で、俺の胸を殴った。
「ッ━━━!!」
「気持ちいいだろ?」
今度はこめかみを殴った。
それから、俺の制服を脱がし、Tシャツをまくり上げた。
突起に舌を這わせたかと思うと、歯でおもいっきり噛んできた。
「ぅ゛━━ッ!!」
思わず、俺は両手で森内くんを押し上げる。
片肘をついて、上体を起こそうとしたが、森内くんに頭を押さえつけられ上半身はねじれてうつ伏せになった。森内くんは再び拳で俺のこめかみを殴る。
「これ以上殴られたくなかったら、大人しく言うこと聞けよ」
Tシャツがめくれ、背中が露出すると、森内くんは「はっ」と嘲笑した。
「なんだ、あまねくん、めちゃくちゃ激しくヤってるんじゃん」
ねじれた上体の側面に、いやらしく指を這わせ、噛まれた痕をなぞる。
「噛まれてイッたの?」
「んーっ、んーっ」
俺は声にならないうめき声で否定したが、森内くんには届かない。
そして、ケントさんに噛まれた左肩のすぐ横を、森内くんは思いきり噛んだ。
「ん゛━━━ッ!!」
痛くて、痛くて、全身に嫌な汗が吹き出す。ケントさんの時とは大違いだ。
やがて、噛み痕をがっつりとつけられたあと、首筋にも吸いつき、濃いキスマークをつけられた。
ふぅふぅと息を鼻で吸って呼吸を整えようとしてると、森内くんはガチャガチャと俺のベルトをはずし、あっという間に下着まで脱がされた。
「ローションないけど、無理やり挿れるな?」
後ろ向きにされ、ベッドから膝を下ろされた。指で多少拡げられたものの、ぬめりのない後孔は裂けるの必至だった。だが森内くんは、あえて裂けさせようとしているかのように、反り立った亀頭を当てる。
めちめちと、後孔が拡がっていき、ピリピリと皮膚が限界までのびていくのを感じた。やがて、その限界をこえ一気に切れて裂けるのだろう。
後ろで両手を掴まれた俺は、ただ耐えるしかなかった。涙がこぼれ、シーツを濡らした。
森内くんは、自分がされたことをトレースしているんだ。
それがわかった時、俺は悲しくて、哀しくて、どうやったら救えるんだろう、と思ったんだ。
犯されながら、目の前が真っ暗になった。
はあ、はあ、と息の荒くなった森内くんは、制服の上から股間をなぞり俺に聞いてきた。すでに森内くんの右手はシャツを脱がしはじめていたので、慌てて静止し、
「ここは、絶対ダメっ」
と声を上げた。
「なんだ。あまねくんて人に見られたら興奮するタイプだろ? つまんねー」
「どどうしたの、森内くん。急に」
「ヤりたくなったの!」
ええー?! と心の中は大パニックになっていた。
「と、とりあえず俺の部屋戻ろ」
こんなエロモードに突入した子を外に出してはいけないと思い、自室へと促す。
戻る際、瑛二や、他の1年に会ったので、軽く挨拶させる。来月からは寮生になることを伝えておく。
「瑛二って、イイ身体してるなあ」
部屋に戻ったとたん、森内くんはこんなことを言った。
「1年だけど、身体大きいよね。身長何センチだろ? 185センチとか?」
「それぐらいありそう。あまねくんは?」
「おれー? この前やっと170センチいった! 牛乳のおかげ!」
「うれしそう~。かわいいなあ」
「森内くんは俺より少し高いね。涼くんも背が高いし、うらやましい」
「涼くんはあれだけど、瑛二はチンコもでかそうだね」
「おーい! エロい目線で見ないの」
森内くんはまだエロモードが抜けてなかったので、俺は止めようとする。
「しょうがないじゃん。オレ、こういう風にしつけられたんだもん」
あ……、と俺は咄嗟に言葉が出なかった。
「兄ちゃんね、オレのこと去年から犯してたんだ」
二段ベッドの下に座っていた森内くんを、俺はギュッと抱きしめ、「ごめん」と謝った。
「いや、オレも楽しんでたからいいけど?」
と明るく答え、抱きついた俺を押し倒して馬乗りになった。
「……あまねくんてさあ、マゾだよね? 痛くされるの好きだろ?」
狂気をはらんだ瞳に、森内兄が見えた。
「しよ」
細い身体とは思えぬほど、力強く押さえつけられた。
「も、森内くん……ちゃんと話そうよ」
「なにを」
「森内くんの気持ち……」
明るい声とは裏腹に、悲しい表情だった。気持ちを組むのが苦手な俺でも、森内くんが苦しんでるのはわかる。
「あまねくんのこと犯してからでいい?」
今度は怒りを含んだ、絶対零度の声だった。
「……いいよ」
俺はそれを受け入れた。
バシンッ
俺の頬を、叩いた。
「━━っ」
うめき声をあげる俺を無視し、森内くんはさらに続けて叩いていった。
バシッ
バシッ
「……痛い? 気持ちいい?」
はあ、はあ、と興奮して息が上がった森内くんに対し、俺はひどく冷静だった。
頬はジンジンと痛み、とても気持ちいいものではない。
森内くんは冷ややかに一瞥し、そばにあった枕のカバーをはずし、俺の口に無理やり押し込める。
「あんま人いないけど、声出したらまずいよね」
森内くんは拳で、俺の胸を殴った。
「ッ━━━!!」
「気持ちいいだろ?」
今度はこめかみを殴った。
それから、俺の制服を脱がし、Tシャツをまくり上げた。
突起に舌を這わせたかと思うと、歯でおもいっきり噛んできた。
「ぅ゛━━ッ!!」
思わず、俺は両手で森内くんを押し上げる。
片肘をついて、上体を起こそうとしたが、森内くんに頭を押さえつけられ上半身はねじれてうつ伏せになった。森内くんは再び拳で俺のこめかみを殴る。
「これ以上殴られたくなかったら、大人しく言うこと聞けよ」
Tシャツがめくれ、背中が露出すると、森内くんは「はっ」と嘲笑した。
「なんだ、あまねくん、めちゃくちゃ激しくヤってるんじゃん」
ねじれた上体の側面に、いやらしく指を這わせ、噛まれた痕をなぞる。
「噛まれてイッたの?」
「んーっ、んーっ」
俺は声にならないうめき声で否定したが、森内くんには届かない。
そして、ケントさんに噛まれた左肩のすぐ横を、森内くんは思いきり噛んだ。
「ん゛━━━ッ!!」
痛くて、痛くて、全身に嫌な汗が吹き出す。ケントさんの時とは大違いだ。
やがて、噛み痕をがっつりとつけられたあと、首筋にも吸いつき、濃いキスマークをつけられた。
ふぅふぅと息を鼻で吸って呼吸を整えようとしてると、森内くんはガチャガチャと俺のベルトをはずし、あっという間に下着まで脱がされた。
「ローションないけど、無理やり挿れるな?」
後ろ向きにされ、ベッドから膝を下ろされた。指で多少拡げられたものの、ぬめりのない後孔は裂けるの必至だった。だが森内くんは、あえて裂けさせようとしているかのように、反り立った亀頭を当てる。
めちめちと、後孔が拡がっていき、ピリピリと皮膚が限界までのびていくのを感じた。やがて、その限界をこえ一気に切れて裂けるのだろう。
後ろで両手を掴まれた俺は、ただ耐えるしかなかった。涙がこぼれ、シーツを濡らした。
森内くんは、自分がされたことをトレースしているんだ。
それがわかった時、俺は悲しくて、哀しくて、どうやったら救えるんだろう、と思ったんだ。
犯されながら、目の前が真っ暗になった。
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