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※20、女の子みたいに

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「……ッ、あまねぇ……」

「ぁあっん♡りょうく、ん」

にゅぽっと亀頭が入っただけで、待ち望んだ快感が全身を巡った。脚を押さえた手が震え、涼くんに抱きつきたくなった。

そのままゆっくりと、涼くんは腰を動かして肉壁をなぞっていく。

「んっ♡」

気持ち良すぎて、思わず甘くかわいい声を漏らしてしまう。優しくて丁寧なピストンで奥まで到達させながら、探るように亀頭を這わせる。

クチュンクチュン

柔らかく肉壁を擦り、自分の欲望よりも俺の心地よさを優先させているんだと感じた。俺はあまりの快感に女の子みたいな喘ぎ声を出してしまう。

「んぁ♡あっ♡あっ♡」

涼くんとセックスした子たちは幸せだな、なんてうっすらと過去の彼女たちがよぎったりして。
ああ、涼くんってすべてにおいて気づかいする人なんだあ、と感心したり。
ケントさんとセックスしてたときはこんなこと考える余裕なかった。激しくって暴力的で。あきらかに、女性とは違う扱いを受けていたから。

そう。


涼くんは俺を女の子扱いするしているんだ。


「りょ、お……くん、俺男なんだから、は、激しくしても大丈夫、だよ?」


大切に大切に抱いてくれるのがわかるけど、それで満足してもらえるか不安になったりして。

「な、に、言ってるの」

はぁっと荒く息を吐きながら涼くんは答えた。

「大好きな人とのエッチ、なん、だから」

ウッと顔をしかめて、動きが止まる。

「あまねのナカ、ヤバい……オレ、イキそうになった」

「ほ、んっと? おれも、きもちぃ……」

涼くんも、感じてくれてるんだ。

良かった。

「もっと、気持ち良くさせてあげるから、ちょ……っと待って……んぁっ!」

俺は小休止してイクのを我慢している涼くんが愛おしくて、下からクニクニと腰を動かした。途端に、涼くんもかわいらしい声を上げる。

「も、あまねぇっ……」

感じている涼くんが嬉しくて、「ふふ……」と笑みをこぼす。
ケントさんとのセックスではなかったことだ。

常にリードされ、俺はほとんど従うばかりだった。お尻を舐めて、とお願いしたのも、聞こえるか聞こえないかわけらない状態でつぶやいた。
涼くんになら、罪悪感なくお願いできそうだ。

そう。



涼くんとなら、俺は対等だと感じる。


「はやくぅ♡」

涼くんになら、こんな風に煽れるんだ。





呼吸を落ち着かせた涼くんは再び腰を動かし始め、優しくナカを刺激してくれた。

「あっ♡あっ♡」

脚を絶妙に持ち変え、グニュグニュと当たるとこをズラしていく。

「んっ♡んああーっ♡きもち、ぃっ♡♡」

ケントさんとのセックスでも恍惚状態となり喘ぎが止まらなかったけど。

伊織くんを意識したからか、自分の身体じゃないみたいに快楽にふけって宙に浮いてるみたいだ。

「ぁあ♡あ♡りょ、うくん♡きもちいっすきっ♡りょうくんー♡」

「オレもぉ。あまね、だいすき♡」

女の子が大好きだった涼くんが、俺なんか好きになっちゃうなんて。

俺に狂っちゃってる涼くん、みんなに見せたい。

こんなの幸せすぎる。


「はぁっ♡あっ♡ももっとぉ♡あっ♡きもち、ぃっ♡んぁあっ♡」

「ここかな」

クチュックチュッと亀頭を擦り付け、ある一点を刺激すると、俺はたまらずに声を上げた。

「あ゛ぁあっ♡♡」

手を離し、涼くんの腕を震えながら掴む。ビクビクと痙攣して指先が肉に食い込んだ。

「あ゛、んあ゛っや、やっぱダメ、ぁあ゛ッりょ、うくん、やめ、てぇあ゛あ゛」

急におかしくなりそうで、俺はやめてと懇願した。自分じゃなくなるみたいな感覚がこわい。

「イキそ? 大丈夫、イッていいよ」

「い、ぃやっなななんかちがっ……」

いつものイク感覚と違う。
脳がバグって、制御、できな……ぃ。

「ぉおかしくなりそ、りょりょう、く、んっいっかい、やめ、て……っあ♡」

「ダメ、やめないーほら、ここもっと感じて」

「もぉ゛っ」

涼くんてば、伊織くんみたいにいじわる言う゛っ!

コチュコチュコチュコチュコチュッ


「んぁあ゛あ゛あ゛あ゛!!」

俺は悲鳴を上げた。
それでも涼くんはやめてくれず、ただ一点を集中して刺激してきた。

「や゛ぁっお゛、お゛かしぐな゛っるぅ」

「あまね、感じるの止めてるだろ? 受け入れてみろよ。きもちぃーだろ?」

「ぁあっだだって……!! へ、へんになる゛ぅう!!」

涼くんの肉棒はなおコニュコニュと掻き続けた。

「大丈夫、あまねのいっちばんきもちぃーとこ当ててるから。ほら、イキな」

「ぅあ゛っーーーッ!!!!」

ビュッビュッと、精液ではない何かが飛び出した。

ビチャ、ビチャ、ビチャ
あっという間に俺の腹の上は水たまりができた。

「はぁ゛っはぁ゛っ」

何これ……

気持ち良すぎて、でも精液を吐き出す感覚じゃなくて。

ガクガクと震えながら、俺は涙が溜まった。


「はぁ゛はぁ゛」

「潮吹きしたな、気持ち良かった?」

「ぅ、うう……」

ポロポロと涙が溢れ、自分ではないような感覚が怖くなった。

「……あまね?」

「お、おれ……」

「もしかして、潮吹いたの初めて?」

「うん……」

涼くんは性器を抜き取り、離れた場所にあったティッシュを取ってくれた。
そっと涙を拭いてくれる。



かつて、行為の途中でケントさんに涙を拭かれたことはあっただろうか。





涼くんの温かさが、どこまでも沁み渡った。












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