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87. 素直に言うとかブーメランとか
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喫茶店の外でうろうろしていたミカにもう一度船に行くことになったと告げると、仰天して飛び上がった。
「なっ……なんでそんなことになるんだよ!? アホか、そんなもん行く必要ねーだろ! もう終わった話じゃねえか!」
「ううん、終わってない」
あたしは首を振った。
「あたし、本当はまだちゃんと朱虎と話してないの。サンドラと朱虎が……その、いちゃつくとこ見ちゃって」
でも、サンドラによるとあれは『サンドラが頼んでやった』ことで『朱虎はサンドラが好きじゃない』はずなのだ。
「やっぱり、ちゃんと話したい。……朱虎のことだから、もしかしたら治療してもらった恩返しでサンドラの言うことを聞いてあげてるのかもしれないし」
「や、でも、それならちゃんとそう説明するんじゃねえのか」
「説明できない理由があったのかもしれない。はっきり聞いておきたいの」
あたしは自分に言い聞かせるみたいに言った。
「でも……」
「うるさいわねごちゃごちゃ。下っ端は黙ってなさい」
「ひぇっ」
割り込んできたサンドラを見て、ミカがもう一度飛び上がって小さくなった。
「さっさと帰るわよ、シマ」
「あ、うん……と、とにかくそういう事だから! ミカは先に帰って適当にごまかしておいて、じゃ……」
「待て!」
慌てて行こうとしたあたしの手をミカがつかんだ。
「……分かった。ちゃんと悔いがないように朱虎さんと話して来いよ。でも、絶対帰って来い」
ミカは何だか必死な顔をしていた。
「帰ってきたら、……俺もお前に話がある。大事な話」
「え? 話って?」
「シマ!」
タクシーを止めたサンドラがいらいらと叫んだ。ミカが手を離す。
「忘れんなよ! 絶対、帰ってこい」
「……う、うん。分かった」
あたしは頷くと、慌ててタクシーに飛び乗った。
ミカがみるみる遠ざかっていく。
話って何だろう。気にはなったけど、あたしはあえて考えないことにした。
ちらりと横を見ると、サンドラは不機嫌な顔のまま足を組んでいた。
「……あの、ありがと」
ふと思い出して礼を言うと、サンドラは片眉を跳ね上げた。
「何よいきなり」
「そういえばちゃんとお礼言ってなかったなって。朱虎を治療してくれてありがとう。あと……もう一度会わせてくれて」
サンドラはますます不機嫌そうな顔になった。
「別に礼を言われることじゃないわよ。さっさとアケトラを引き取ってちょうだい」
「えっ」
思わずびっくりした声を上げると、サンドラは眉を跳ね上げた。
「何よ。連れて帰りたいんでしょ? 返してって言ったじゃない、返してあげるわよ」
「や、でも……朱虎が帰りたいって言うかどうかはわからない、から」
「はあ? 何寝ぼけたこと言ってんの。こっちだって、もうアケトラはいらないんだから連れて帰ってよ」
「んなっ……あ、あんたねえ、いらないってのはないでしょ!」
「だって、いくらベタベタして見せたってジーノは全然変わらないし、何なら恋人ができて良かったね、なんて言ってくるし。私、ひとりでバカみたいじゃない」
サンドラはまくし立てると、ツンとそっぽを向いた。
なんて勝手なんだ。
あたしは言葉を失っていたけど、ふとその横顔に目が吸い寄せられた。
白い肌はつるつるでニキビひとつない。大きな目は宝石みたいで、悔しそうにぎゅっとしかめられたまつげはハッとするほど長くて綺麗だ。
「……ていうか、素直に言えばいいのに」
思わずぽろっと言うと、サンドラははじかれたように振り返った。
「何ですって?」
「だから、慧介さんに『好きです、傍にいて』って。あんたみたいな美少女に言われたら大抵の男は頷くと思うんだけど」
サンドラは大きく口を開けた。白い頬がさっと赤くなる。
「簡単に言わないでよ!」
タクシー内にサンドラの怒鳴り声が容赦なく響いた。
「ジーノはいつも私に優しいの、私のいう事なら何でも聞いてくれるの、昔からそう! 今回だって笑顔で私を受け入れてくれた! でも、それはパパにそう言われたからよ! 私自身が大事なわけじゃない!」
バックミラー越しに運転手さんと目が合った。興味津々といった様子でちらちらこっちの様子をうかがっている。
「ひぇっ、さ、サンドラ、もう少し落ち着いて」
慌ててなだめると、サンドラは息を吐き出して座席に背を預けた。
「もし本当に私のことが大事なら、いなくなる前に一言あってもいいじゃない。でも彼はある日突然消えたの。まるで最初からいなかったみたいに。……私のことなんてどうでも良かったのよ」
サンドラの言葉がズキリと胸に突き刺さった。
「日本で再会した時、ジーノはびっくりしたような顔をして、すぐに昔の笑顔を作ってくれたわ。パパに言われて私の世話をしていた時と同じ笑顔。日本にいる間、傍にいてって言ったら喜んでって言ったのよ」
なんとなく想像できる。慧介さんはいつもの笑顔でうなずいたんだろう。
「ジーノはきっと私が愛してるって言ったら受け入れてくれるだろうし、抱いてって言ったら抱いてくれるわ。でもそれは私が言ったからなの、ジーノの本心じゃないのよ。……そんな相手に告白なんかできるわけないじゃない」
「……そう、だね」
あたしは頷いた。
「ホントにそうだ……」
「何よ。分かりもしないくせに勝手に共感しないで。女の子のそのノリ大っ嫌い」
すかさず飛んでくる言葉は棘だらけだ。
この子、友達いないんだろうな……。
マフィアの娘だし、元々近寄ってこないのかも。あたしと同じだ。
なんだか少しおかしくなってきて、つい笑い声が漏れた。
サンドラの目が吊り上がる。
「何笑ってるのよ!」
「ごめん、あんたを笑ったんじゃないの。……あたしもおんなじだなって」
サンドラが怪訝そうな顔になった。
「朱虎はあたしの世話係で、小さなころからずっとそばにいたの。まあ、朱虎は慧介さんと違って小言とかイヤミとかバンバン言うし、容赦なく叱り飛ばしてきたんだけど」
「優しくない男ね。ジーノとは大違いだわ」
「そうかも。でも……色々あって、ほんとについ最近、あたし、朱虎が好きなんだなって気づいたんだ。だから、まだ朱虎にちゃんと好きだって伝えてないの」
サンドラが鼻を鳴らした。
「何それ! それなのにあなた、私に『素直に言えばいいのに』なんて偉そうに言ったわけ?」
「うん、ごめん。……でも、どうせだから朱虎に会ったらちゃんと伝えようと思う、好きだって」
家族としてじゃなく、男の人として朱虎が好き。
あたしの傍にいてほしい。
「あたし、あんたみたいな美人じゃないし、サクッと振られちゃうかもだけど……でも、もう言えるチャンス、なさそうだから」
あたしはサンドラの目を見て、もう一度言った。
「だから、チャンスをくれてありがとう。あと……もし朱虎が、やっぱりあんたについてイタリアに行きたいって言ったら、お願い出来るかな。強いし、銃も上手だし、頼りになるよ」
「し……知らないわよそんなの!」
驚いた顔であたしを見ていたサンドラはぷいっとそっぽを向いた。
「……げ。なんだコレ」
「どうかしたか、風間」
「や、見てよ。今YouTubeに上がってん動画見たんだけどさ。これって……志麻センパイだよな?」
「『駅前で外人vs JK マジバトル』……ふむ。確かに志麻だ」
「うわっすげえ、こわっ……つか、この相手、マフィアの娘じゃん」
「なんだと。これが不破さんをかすめ取っていった女か。……ふん、大したことはない」
「いやそりゃ俺は環サンのが美人だと思うよ」
「これは志麻の勝ちだろう。そうだな」
「聞いてないよねー。……あ、終わった。この後どうなったんだ?」
「何か情報上がっていないのか」
「ん~SNSに……あ、二人で喫茶店に行ったらしい。そこでも言い合いして……そのあと……タクシーに乗って去ってった?」
「現代のSNSとはまるで監視カメラだな」
「あーね、みんな見てるよねー。……つか、志麻センパイ大丈夫か?」
「……風間、例のスパイウェアはまだ志麻のスマホに入ったままだな? やれ」
「りょ~かい、部長様」
「なっ……なんでそんなことになるんだよ!? アホか、そんなもん行く必要ねーだろ! もう終わった話じゃねえか!」
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「ひぇっ」
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ミカは何だか必死な顔をしていた。
「帰ってきたら、……俺もお前に話がある。大事な話」
「え? 話って?」
「シマ!」
タクシーを止めたサンドラがいらいらと叫んだ。ミカが手を離す。
「忘れんなよ! 絶対、帰ってこい」
「……う、うん。分かった」
あたしは頷くと、慌ててタクシーに飛び乗った。
ミカがみるみる遠ざかっていく。
話って何だろう。気にはなったけど、あたしはあえて考えないことにした。
ちらりと横を見ると、サンドラは不機嫌な顔のまま足を組んでいた。
「……あの、ありがと」
ふと思い出して礼を言うと、サンドラは片眉を跳ね上げた。
「何よいきなり」
「そういえばちゃんとお礼言ってなかったなって。朱虎を治療してくれてありがとう。あと……もう一度会わせてくれて」
サンドラはますます不機嫌そうな顔になった。
「別に礼を言われることじゃないわよ。さっさとアケトラを引き取ってちょうだい」
「えっ」
思わずびっくりした声を上げると、サンドラは眉を跳ね上げた。
「何よ。連れて帰りたいんでしょ? 返してって言ったじゃない、返してあげるわよ」
「や、でも……朱虎が帰りたいって言うかどうかはわからない、から」
「はあ? 何寝ぼけたこと言ってんの。こっちだって、もうアケトラはいらないんだから連れて帰ってよ」
「んなっ……あ、あんたねえ、いらないってのはないでしょ!」
「だって、いくらベタベタして見せたってジーノは全然変わらないし、何なら恋人ができて良かったね、なんて言ってくるし。私、ひとりでバカみたいじゃない」
サンドラはまくし立てると、ツンとそっぽを向いた。
なんて勝手なんだ。
あたしは言葉を失っていたけど、ふとその横顔に目が吸い寄せられた。
白い肌はつるつるでニキビひとつない。大きな目は宝石みたいで、悔しそうにぎゅっとしかめられたまつげはハッとするほど長くて綺麗だ。
「……ていうか、素直に言えばいいのに」
思わずぽろっと言うと、サンドラははじかれたように振り返った。
「何ですって?」
「だから、慧介さんに『好きです、傍にいて』って。あんたみたいな美少女に言われたら大抵の男は頷くと思うんだけど」
サンドラは大きく口を開けた。白い頬がさっと赤くなる。
「簡単に言わないでよ!」
タクシー内にサンドラの怒鳴り声が容赦なく響いた。
「ジーノはいつも私に優しいの、私のいう事なら何でも聞いてくれるの、昔からそう! 今回だって笑顔で私を受け入れてくれた! でも、それはパパにそう言われたからよ! 私自身が大事なわけじゃない!」
バックミラー越しに運転手さんと目が合った。興味津々といった様子でちらちらこっちの様子をうかがっている。
「ひぇっ、さ、サンドラ、もう少し落ち着いて」
慌ててなだめると、サンドラは息を吐き出して座席に背を預けた。
「もし本当に私のことが大事なら、いなくなる前に一言あってもいいじゃない。でも彼はある日突然消えたの。まるで最初からいなかったみたいに。……私のことなんてどうでも良かったのよ」
サンドラの言葉がズキリと胸に突き刺さった。
「日本で再会した時、ジーノはびっくりしたような顔をして、すぐに昔の笑顔を作ってくれたわ。パパに言われて私の世話をしていた時と同じ笑顔。日本にいる間、傍にいてって言ったら喜んでって言ったのよ」
なんとなく想像できる。慧介さんはいつもの笑顔でうなずいたんだろう。
「ジーノはきっと私が愛してるって言ったら受け入れてくれるだろうし、抱いてって言ったら抱いてくれるわ。でもそれは私が言ったからなの、ジーノの本心じゃないのよ。……そんな相手に告白なんかできるわけないじゃない」
「……そう、だね」
あたしは頷いた。
「ホントにそうだ……」
「何よ。分かりもしないくせに勝手に共感しないで。女の子のそのノリ大っ嫌い」
すかさず飛んでくる言葉は棘だらけだ。
この子、友達いないんだろうな……。
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「何笑ってるのよ!」
「ごめん、あんたを笑ったんじゃないの。……あたしもおんなじだなって」
サンドラが怪訝そうな顔になった。
「朱虎はあたしの世話係で、小さなころからずっとそばにいたの。まあ、朱虎は慧介さんと違って小言とかイヤミとかバンバン言うし、容赦なく叱り飛ばしてきたんだけど」
「優しくない男ね。ジーノとは大違いだわ」
「そうかも。でも……色々あって、ほんとについ最近、あたし、朱虎が好きなんだなって気づいたんだ。だから、まだ朱虎にちゃんと好きだって伝えてないの」
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あたしの傍にいてほしい。
「あたし、あんたみたいな美人じゃないし、サクッと振られちゃうかもだけど……でも、もう言えるチャンス、なさそうだから」
あたしはサンドラの目を見て、もう一度言った。
「だから、チャンスをくれてありがとう。あと……もし朱虎が、やっぱりあんたについてイタリアに行きたいって言ったら、お願い出来るかな。強いし、銃も上手だし、頼りになるよ」
「し……知らないわよそんなの!」
驚いた顔であたしを見ていたサンドラはぷいっとそっぽを向いた。
「……げ。なんだコレ」
「どうかしたか、風間」
「や、見てよ。今YouTubeに上がってん動画見たんだけどさ。これって……志麻センパイだよな?」
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「うわっすげえ、こわっ……つか、この相手、マフィアの娘じゃん」
「なんだと。これが不破さんをかすめ取っていった女か。……ふん、大したことはない」
「いやそりゃ俺は環サンのが美人だと思うよ」
「これは志麻の勝ちだろう。そうだな」
「聞いてないよねー。……あ、終わった。この後どうなったんだ?」
「何か情報上がっていないのか」
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