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83. 安っぽい服とか、いちばん欲しいものとか
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「レオ、ジーノから離れて」
美少女の口調は完全に命令だった。レオの眉がピクリと上がる。
「ああ?」
「離れて」
ぴしゃりと言われて怒り出すかと思ったけど、レオは肩をすくめて一歩下がった。のしかかる腕の重みが消えて、あたしは思わずほーっ、と息を吐いた。
美少女はつかつかと歩み寄ってくると、じろりと慧介さんを睨んだ。
「なかなか戻ってこないと思ったら、こんなところで遊んでたのね」
「いやあ、待たせてごめんよ。見ての通り、ちょっと立て込んでね」
美少女の言葉は視線と同じくらい鋭かったけど、慧介さんは穏やかな微笑みを崩さなかった。舌打ちした美少女がこちらへ視線を走らせる。形のいい眉がきりりと吊り上がった。
「誰」
「ジーノの女だそうだ」
慧介さんより早くレオが答えた。美少女が目を見開く。
「は? 何それ。聞いてないんだけど」
「ジーノにだって女の一人や二人くらいいるさ」
何が面白いのか、レオはニヤニヤしながら美少女の顔を覗き込んだ。
「怒るなよ、ジーノが女を連れ込んだくらいで。お前だってどこかで拾ってきた男とよろしくやってるだろ?」
ドキリと心臓が跳ねた。
朱虎のことだ。
「あのジャップに随分熱を上げてるじゃないか。そんなに具合がいいのか? あれだけベタベタあてられたら、そりゃジーノだって女の一人くらい呼びたくもなるぜ」
「黙って」
美少女は髪を払うと、レオをねめつけた。
「そんなことより、取引失敗の言い訳でも考えてたら? せっかくパパに認められるチャンスだったのに残念ね。私もわざわざ船を出してあげた甲斐がないわ」
レオの顔からさっと笑みが引いた。
「……ああ、そうだな。お前には迷惑をかけた、可愛い妹よ」
「そうよ、よくわきまえてちょうだい。分かったらさっさとどこかへ行って」
低い声音は思わずぎくりとするような殺気に満ちていたけど、美少女は全く気にすることなく煩わしそうに手を振った。
「ああ、分かったよ。じゃあな」
美少女に背を向けた瞬間、レオの顔色がどす黒く染まって何か吐き捨てた。間違いなく、メチャクチャ汚い罵倒だろう。ビリビリするような殺気をまき散らしながら、レオは去っていった。
「ジーノ。あたしの船に勝手に他人を入れないで」
ほっとする間もなく、矛先がこちらを向いた。
「ああ、悪かったよサンドラ。今、彼女を外に送ろうとしていたところだ」
こちらを見た美少女が、ふと怪訝そうな顔になる。何かを思い出すように目を細めたところで、慧介さんがさりげなくあたしの肩を抱き寄せた。
「レオの言う通り、君と朱虎君を見てると彼女に会いたくて仕方なくなってしまってさ。何しろ、君が来てから僕はずっとここにいるだろう。彼女も寂しがってて、会いたいって言ってくれたもんだから」
ね、と微笑まれる。あたしはなんとかぎこちなく頷いた。
「そ、そうです……ごめんねわがまま言って」
「良いんだよ。君のわがままを聞くのは僕の喜びだ。もっと言ってくれ」
「は、ははは……」
何だこれ、別の拷問が始まった。美少女の視線がキツく突き刺さってくる。
「そ。……別に、好きにしたらいいじゃない。でも仕事はサボらないで」
「もちろん。彼女を送ったらすぐにそちらへ行くよ」
美少女はもう一度あたしをねめつけた。
「その服」
「え?」
服?
「あたしがジーノと歩いてる時に見かけたわ。あたしによく似合う、プレゼントするってジーノが言ったんだけど、そんな安っぽいもの着るなんてまっぴらごめんよね」
ふふん、と美少女があざけるように鼻を鳴らすのを、あたしはぽかんと見つめた。
そのまま居心地の悪い沈黙が流れ、美少女の眉が不機嫌そうに跳ねる。
ん?
これ、あたしが何か言わなきゃいけない感じ?
「そ、そうなんですか。あ、私もこれ慧介さんに貰ったもので」
とりあえず頷くと、なぜか美少女はムッとしたような顔になった。
えっ、間違えた?
「確かにあなたにはもっとハイブランドのものが似合いそう……ですね……?」
さらにムッとした空気が強くなる。
ヤバい、全然空気が読めない。難易度高すぎる。
「さっさと出て行ってよ! それからジーノ、あと一時間は部屋に来ないで!」
おろおろしていると、美少女は鋭く怒鳴ってさっさと歩き去っていった。
呆然としていると、慧介さんがふうっと息を吐いた。
「やれやれ。ああいう子なんだ」
あたしはワンピースを見下ろした。
「もしかして、これ……あの子へのプレゼントだったんですか?」
「その通り。欲しがってたように見えたから、機嫌を取るために買ったんだけど……さっきの様子を見ると、渡さなくて正解だったらしい。君が貰ってくれてよかったよ」
確かに、安っぽくて着られないとか言ってた。
「昔からわがままな子だったけど、今は磨きがかかってる。それでも昔はなついてくれてたんだけどね」
慧介さんは肩をすくめた。
「久しぶりに会ってみたら、僕のやることすべてが気に入らないらしい。君への態度も八つ当たりみたいなものだ、気にしないでくれ」
「八つ当たり……」
ふと、違和感を覚えた。
さっきの美少女の態度ってなんだか、妙にデジャブを感じる。
あれ、ほんとに慧介さんが気に入らないって態度なのかな……?
「ま、朱虎君が何とかしてくれるだろう。彼の前では別人みたいに可愛らしくなるからね」
その言葉で考えていたことが何もかも吹っ飛んだ。
そうか、朱虎はあの子にも優しくしてるんだ。あたしに接するみたいに……もっと優しく。
あたしの顔を見た慧介さんが困ったような顔になった。
「ごめん」
あたしは黙って首を振った。
美少女は朱虎のところへ行ったんだろう。一時間は来るなって言ってた。
その一時間で何をするのか、考えたくない。
立ち尽くしたあたしに、慧介さんは言葉を探すようにしばらく視線をさまよわせてから、思い切ったように口を開いた。
「……志麻ちゃん。朱虎君のことだけど」
「あの」
あたしは慧介さんの言葉を遮って言った。
「朱虎は嫌がってないんですよね」
慧介さんは瞬いて、それから頷いた。
「……ああ。彼は自分の意志でここにいる」
「大事に、してもらってますよね」
「もちろん」
「ならいいです」
きりきりと胸が痛む。
「朱虎が、辛い目とか嫌な目に遭ってないならいいです」
ほんとは今すぐあの部屋に駆け込んで、美少女に怒鳴りたい。
朱虎に触らないで。あたしの朱虎を返して。
でも、それは出来ない。
だって朱虎は、もうあたしのものじゃないから。
「あたし、帰ります。いろいろ……ごめんなさい」
大きな手があたしの肩を抱いた。見上げると、紺色の瞳が柔らかく微笑む。
「怪我人がいるんでしょ。一緒に行くよ」
ああ、やっぱりこの人、朱虎に似てるなあ。
「……慧介さんって彼女います?」
「いませんよ~。立候補する気になった?」
「それもいいかも……」
考えるより先にするりと言葉が出てきた。慧介さんが口笛を吹く。
「いいね。じゃあ付き合おうか」
「軽っ。あたし、ヤクザの家の娘ですよ」
「それはどうも初めまして。僕はマフィアのボスの息子です、以後よろしく」
すまして言った慧介さんは、さらりと続けた。
「僕なら朱虎君の代わりが務まるってことだろう? 光栄だよ」
代わり。
そうだ、代わりなんだ。
「……ごめんなさい。失礼すぎました」
「失礼だとは思わないけど。全然ありだよ」
「ありかな」
「ありよりのあり」
「慧介さん、若い」
「女子高生とだって付き合えるだろ? いつでもウェルカムだよ」
「……ほかにも候補がいるからなあ。考えときます」
「なんてこった。志麻ちゃん、君って悪女だったんだな」
「そうかも」
ぎこちなく笑ったあたしの頭を、大きな手がぽんぽんと撫でた。
そんな仕草まで、朱虎によく似ている。
「……一番欲しいものが手に入ることの方が珍しいんだ。そんなに落ち込むことはない、よくあることさ」
ぽつりとこぼれた言葉は、あたしに言ったのか独り言なのかよく分からなかった。
無意識のうちに指が胸元を探る。ペンダントの感触は、そこにはなかった。
美少女の口調は完全に命令だった。レオの眉がピクリと上がる。
「ああ?」
「離れて」
ぴしゃりと言われて怒り出すかと思ったけど、レオは肩をすくめて一歩下がった。のしかかる腕の重みが消えて、あたしは思わずほーっ、と息を吐いた。
美少女はつかつかと歩み寄ってくると、じろりと慧介さんを睨んだ。
「なかなか戻ってこないと思ったら、こんなところで遊んでたのね」
「いやあ、待たせてごめんよ。見ての通り、ちょっと立て込んでね」
美少女の言葉は視線と同じくらい鋭かったけど、慧介さんは穏やかな微笑みを崩さなかった。舌打ちした美少女がこちらへ視線を走らせる。形のいい眉がきりりと吊り上がった。
「誰」
「ジーノの女だそうだ」
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「は? 何それ。聞いてないんだけど」
「ジーノにだって女の一人や二人くらいいるさ」
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「あのジャップに随分熱を上げてるじゃないか。そんなに具合がいいのか? あれだけベタベタあてられたら、そりゃジーノだって女の一人くらい呼びたくもなるぜ」
「黙って」
美少女は髪を払うと、レオをねめつけた。
「そんなことより、取引失敗の言い訳でも考えてたら? せっかくパパに認められるチャンスだったのに残念ね。私もわざわざ船を出してあげた甲斐がないわ」
レオの顔からさっと笑みが引いた。
「……ああ、そうだな。お前には迷惑をかけた、可愛い妹よ」
「そうよ、よくわきまえてちょうだい。分かったらさっさとどこかへ行って」
低い声音は思わずぎくりとするような殺気に満ちていたけど、美少女は全く気にすることなく煩わしそうに手を振った。
「ああ、分かったよ。じゃあな」
美少女に背を向けた瞬間、レオの顔色がどす黒く染まって何か吐き捨てた。間違いなく、メチャクチャ汚い罵倒だろう。ビリビリするような殺気をまき散らしながら、レオは去っていった。
「ジーノ。あたしの船に勝手に他人を入れないで」
ほっとする間もなく、矛先がこちらを向いた。
「ああ、悪かったよサンドラ。今、彼女を外に送ろうとしていたところだ」
こちらを見た美少女が、ふと怪訝そうな顔になる。何かを思い出すように目を細めたところで、慧介さんがさりげなくあたしの肩を抱き寄せた。
「レオの言う通り、君と朱虎君を見てると彼女に会いたくて仕方なくなってしまってさ。何しろ、君が来てから僕はずっとここにいるだろう。彼女も寂しがってて、会いたいって言ってくれたもんだから」
ね、と微笑まれる。あたしはなんとかぎこちなく頷いた。
「そ、そうです……ごめんねわがまま言って」
「良いんだよ。君のわがままを聞くのは僕の喜びだ。もっと言ってくれ」
「は、ははは……」
何だこれ、別の拷問が始まった。美少女の視線がキツく突き刺さってくる。
「そ。……別に、好きにしたらいいじゃない。でも仕事はサボらないで」
「もちろん。彼女を送ったらすぐにそちらへ行くよ」
美少女はもう一度あたしをねめつけた。
「その服」
「え?」
服?
「あたしがジーノと歩いてる時に見かけたわ。あたしによく似合う、プレゼントするってジーノが言ったんだけど、そんな安っぽいもの着るなんてまっぴらごめんよね」
ふふん、と美少女があざけるように鼻を鳴らすのを、あたしはぽかんと見つめた。
そのまま居心地の悪い沈黙が流れ、美少女の眉が不機嫌そうに跳ねる。
ん?
これ、あたしが何か言わなきゃいけない感じ?
「そ、そうなんですか。あ、私もこれ慧介さんに貰ったもので」
とりあえず頷くと、なぜか美少女はムッとしたような顔になった。
えっ、間違えた?
「確かにあなたにはもっとハイブランドのものが似合いそう……ですね……?」
さらにムッとした空気が強くなる。
ヤバい、全然空気が読めない。難易度高すぎる。
「さっさと出て行ってよ! それからジーノ、あと一時間は部屋に来ないで!」
おろおろしていると、美少女は鋭く怒鳴ってさっさと歩き去っていった。
呆然としていると、慧介さんがふうっと息を吐いた。
「やれやれ。ああいう子なんだ」
あたしはワンピースを見下ろした。
「もしかして、これ……あの子へのプレゼントだったんですか?」
「その通り。欲しがってたように見えたから、機嫌を取るために買ったんだけど……さっきの様子を見ると、渡さなくて正解だったらしい。君が貰ってくれてよかったよ」
確かに、安っぽくて着られないとか言ってた。
「昔からわがままな子だったけど、今は磨きがかかってる。それでも昔はなついてくれてたんだけどね」
慧介さんは肩をすくめた。
「久しぶりに会ってみたら、僕のやることすべてが気に入らないらしい。君への態度も八つ当たりみたいなものだ、気にしないでくれ」
「八つ当たり……」
ふと、違和感を覚えた。
さっきの美少女の態度ってなんだか、妙にデジャブを感じる。
あれ、ほんとに慧介さんが気に入らないって態度なのかな……?
「ま、朱虎君が何とかしてくれるだろう。彼の前では別人みたいに可愛らしくなるからね」
その言葉で考えていたことが何もかも吹っ飛んだ。
そうか、朱虎はあの子にも優しくしてるんだ。あたしに接するみたいに……もっと優しく。
あたしの顔を見た慧介さんが困ったような顔になった。
「ごめん」
あたしは黙って首を振った。
美少女は朱虎のところへ行ったんだろう。一時間は来るなって言ってた。
その一時間で何をするのか、考えたくない。
立ち尽くしたあたしに、慧介さんは言葉を探すようにしばらく視線をさまよわせてから、思い切ったように口を開いた。
「……志麻ちゃん。朱虎君のことだけど」
「あの」
あたしは慧介さんの言葉を遮って言った。
「朱虎は嫌がってないんですよね」
慧介さんは瞬いて、それから頷いた。
「……ああ。彼は自分の意志でここにいる」
「大事に、してもらってますよね」
「もちろん」
「ならいいです」
きりきりと胸が痛む。
「朱虎が、辛い目とか嫌な目に遭ってないならいいです」
ほんとは今すぐあの部屋に駆け込んで、美少女に怒鳴りたい。
朱虎に触らないで。あたしの朱虎を返して。
でも、それは出来ない。
だって朱虎は、もうあたしのものじゃないから。
「あたし、帰ります。いろいろ……ごめんなさい」
大きな手があたしの肩を抱いた。見上げると、紺色の瞳が柔らかく微笑む。
「怪我人がいるんでしょ。一緒に行くよ」
ああ、やっぱりこの人、朱虎に似てるなあ。
「……慧介さんって彼女います?」
「いませんよ~。立候補する気になった?」
「それもいいかも……」
考えるより先にするりと言葉が出てきた。慧介さんが口笛を吹く。
「いいね。じゃあ付き合おうか」
「軽っ。あたし、ヤクザの家の娘ですよ」
「それはどうも初めまして。僕はマフィアのボスの息子です、以後よろしく」
すまして言った慧介さんは、さらりと続けた。
「僕なら朱虎君の代わりが務まるってことだろう? 光栄だよ」
代わり。
そうだ、代わりなんだ。
「……ごめんなさい。失礼すぎました」
「失礼だとは思わないけど。全然ありだよ」
「ありかな」
「ありよりのあり」
「慧介さん、若い」
「女子高生とだって付き合えるだろ? いつでもウェルカムだよ」
「……ほかにも候補がいるからなあ。考えときます」
「なんてこった。志麻ちゃん、君って悪女だったんだな」
「そうかも」
ぎこちなく笑ったあたしの頭を、大きな手がぽんぽんと撫でた。
そんな仕草まで、朱虎によく似ている。
「……一番欲しいものが手に入ることの方が珍しいんだ。そんなに落ち込むことはない、よくあることさ」
ぽつりとこぼれた言葉は、あたしに言ったのか独り言なのかよく分からなかった。
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