71 / 111
67. 任侠道とか馬の骨とか
しおりを挟む
「事故のケジメと……恩返し」
それって、朱虎がうちに来るきっかけのことだろうか。
「ふーん、なんかマジ任侠って感じだな」
「へっ」
振り返ると、いつの間にかミカが立っていた。
「うわっ、ミカ! びつくりしたあ、いつからそこにいるの?」
「わりと前からいたんだけど……俺、そんなに存在感ないか?」
ミカは不服そうに口を尖らせた。
「いや……えーと、ごめん」
「謝んなよ! まあいいけどさ。で、事故って何の話なんだ?」
「あ、えっと、あたしが小さいときの話で……あたしが乗ってた車の前に朱虎が飛び出して来て、避けようとして車がひっくり返っちゃったの。あたし、その時に背中に大怪我して」
その時、朱虎はあたしを車の中から救い出してくれたらしい。あたしは小さかったけど、朱虎があたしをぎゅっと抱きしめて「大丈夫だよ」って囁いていてくれたことだけはぼんやり覚えている。
「その後、朱虎のお母さんが朱虎を連れてうちに来て『事故の責任はこの子がとるから好きにしてくれ』って言ってきたんだって」
「ええっ!? マジかよ、そんなこと言う母親が居るのかよ!? スゲー毒親じゃねえか」
「でしょ! 超ヒドいよね。それでおじいちゃんが激怒して、そんならこいつは俺が貰う!って言って。それで朱虎はうちの子になったの」
朱虎がずっと抱きしめていてくれたおかげで、傷口が抑えられてあたしは失血死しないですんだっておじいちゃんが言っていた。
だから、背中に残った傷は朱虎があたしを助けてくれた証なのだ。
「じゃあ、朱虎さんが志麻……さんの面倒見てるのは、ケジメと義理ってことなんすか」
ミカの質問に斯波さんがニコニコしながら頷いた。
「そうそう。女の子の身体を傷物にしちゃったケジメと、自分を引き取ってくれたオヤジへの恩返しに、貰った役割に全力で尽くすってさ」
「ケジメと恩返し……」
「僕は、そんなの気にしなくていいって言ったんだよ。志麻ちゃんは背中の傷なんか全然気にしてないし、オヤジも恩返しなんかして欲しいと思ってないよって。でも朱虎ってほら、頑固だから」
いやでも結局志麻ちゃんに惚れてたんだねえ、志麻ちゃんも満更じゃないんならよかった、すごくお似合いだと思うよ……とかなんとか斯波さんが言ってたけど、あたしの耳には全然入ってなかった。
ケジメと恩返しって、何それ? 朱虎、そんなこと考えてたの?
いやいや、最初はそんな気持ちからだったかもしれないけど、そこから徐々に恋心に変わっていったのかも。だってミカが「絶対」「惚れてる」「間違いない」って言ってたし!
「なるほど、朱虎さんの態度ってそういうことだったのか。てっきり惚れてるからだとばかり思ったんだけど……」
「『けど』って言わないで!?」
あたしはミカに縋りついた。
「ねえ、朱虎ってあたしのこと好きだよね? 惚れてるって言ったよね?」
「うおっ、い、いや、確かにあの時はそう思ったんだけど……ほら、女のためにメチャクチャ必死になるのなんて惚れてるからだろって。でもなんか今の話聞いたら『任侠道』って感じなのかなーって……そりゃあれだけ必死になるよなって」
「ちょっと!? 話が違うじゃん!」
「あ、でもそんな感じならあんたが告白したら『分かりました』って受け入れてくれるんじゃないのか? そしたら結局一緒なんじゃ」
「全然違うっ! そんなのやだーっ!」
ぽかんとしていた斯波さんがパチパチと瞬いた。
「えっ? 結局、志麻ちゃんと朱虎くんはどうなってるの? 志麻ちゃんの片思い?」
「そ、そんなことないもん! 向こうだってちゃんとあたしのこと好きだもん! あたしにベッタベタのべた惚れのはず……」
「ああ!?」
突然、怒鳴り声が響いた。
「そいつァ聞き捨てならねえ、もう一度言ってみやがれ!」
「えっ!?」
振り向くと、いつの間にか「手術中」の赤いランプが消えてドアが開いていた。
ストレッチャーがガラガラと出てきた。その上にはおじいちゃんがうつ伏せになって乗っている。
「おじいちゃん! 良かった、無事に……」
「志麻、今の話は何でェ」
「え」
地獄から響いてくるみたいな声に、思わず駆け寄ろうとしていた足が止まった。
「どこの唐変木がお前ェに熱上げてるって?」
おじいちゃんがぎろりと目を光らせる。とてもたった今まで手術を受けていた重病人とは思えない圧の強さだ。
これ、相手が誰でも許さないって感じだ。いくら朱虎でも……いや、あたしの一番近くにいる朱虎だからこそ、すごくまずいことになる気がひしひしとする。既に殺気がだだ漏れだし。
「えっ、えーと……」
「何モゴついてやがる。まさかお前ェ、その馬の骨にいかがわしいことでもされたんじゃあるめェな」
「い、いかがわしい真似っ!?」
瞬間、唇に触れた柔らかな『お手本』の感触が蘇った。慌てて熱くなる頬を隠したけど遅かったようだ。
おじいちゃんの顔が般若になった。斯波さんとミカの背筋がぴんっと伸びる。
「おい斯波、若ェの集めろ!」
「集めなくていいからっ! ていうかおじいちゃん、あたしに誰かと結婚して欲しいんでしょ!?」
「おうよ、だからこそ生半可な野郎がお前ェの周りをチョロつくなァ許しちゃ置けねえってもんだ。だいたい朱虎は何してやがんでェ!」
「いや、相手はそのあけ……イデェッ!」
あたしは余計なことを言いかけたミカのすねを思いっきり蹴っ飛ばした。
「余計なこと言うな、バカッ!」
「ああん? 何こそこそしてやがる。お前にゲスな真似したなァどこのどいつだってんだよ」
「そ、そんな人いないってば! いきなりおじいちゃんが変なこと言うからびっくりしただけ!」
「ええ、全くそんな話はしてませんよオヤジ」
斯波さんは悶絶するミカをさり気なく押しやりながら合わせてきてくれた。さすがおじいちゃんの右腕、よく分かってる。
「手術直後ですし、お疲れでしょう。聞き間違いでは?」
「聞き間違いだ? 斯波、てめェこの俺を耄碌してるとでも言いてェのか、ああ?」
「いや、そんな……」
「手術室の前でなに揉めてやがる」
不意に後ろから声がかけられた。おじいちゃんそっくりの言い回しだけど、別人だ。
振り向くと、手術室からのっそりと手術着姿のお医者さんが出てくるところだった。
「ったく、手術直後だってのにギャアギャアうるせえジジイだな。これ以上迷惑かけるようなら鎮静剤ぶち込むぞ、銀」
マスクを外した顔は皴だらけで、後ろでひとくくりにした髪も見事な髭も真っ白。かなり年配……というか、はっきり言っておじいちゃんと同年代のお年寄りだ。
「おう、久しぶりだな志麻坊。しばらく見ねえうちに随分大きくなったじゃねえか」
「あっ……大先生!」
それって、朱虎がうちに来るきっかけのことだろうか。
「ふーん、なんかマジ任侠って感じだな」
「へっ」
振り返ると、いつの間にかミカが立っていた。
「うわっ、ミカ! びつくりしたあ、いつからそこにいるの?」
「わりと前からいたんだけど……俺、そんなに存在感ないか?」
ミカは不服そうに口を尖らせた。
「いや……えーと、ごめん」
「謝んなよ! まあいいけどさ。で、事故って何の話なんだ?」
「あ、えっと、あたしが小さいときの話で……あたしが乗ってた車の前に朱虎が飛び出して来て、避けようとして車がひっくり返っちゃったの。あたし、その時に背中に大怪我して」
その時、朱虎はあたしを車の中から救い出してくれたらしい。あたしは小さかったけど、朱虎があたしをぎゅっと抱きしめて「大丈夫だよ」って囁いていてくれたことだけはぼんやり覚えている。
「その後、朱虎のお母さんが朱虎を連れてうちに来て『事故の責任はこの子がとるから好きにしてくれ』って言ってきたんだって」
「ええっ!? マジかよ、そんなこと言う母親が居るのかよ!? スゲー毒親じゃねえか」
「でしょ! 超ヒドいよね。それでおじいちゃんが激怒して、そんならこいつは俺が貰う!って言って。それで朱虎はうちの子になったの」
朱虎がずっと抱きしめていてくれたおかげで、傷口が抑えられてあたしは失血死しないですんだっておじいちゃんが言っていた。
だから、背中に残った傷は朱虎があたしを助けてくれた証なのだ。
「じゃあ、朱虎さんが志麻……さんの面倒見てるのは、ケジメと義理ってことなんすか」
ミカの質問に斯波さんがニコニコしながら頷いた。
「そうそう。女の子の身体を傷物にしちゃったケジメと、自分を引き取ってくれたオヤジへの恩返しに、貰った役割に全力で尽くすってさ」
「ケジメと恩返し……」
「僕は、そんなの気にしなくていいって言ったんだよ。志麻ちゃんは背中の傷なんか全然気にしてないし、オヤジも恩返しなんかして欲しいと思ってないよって。でも朱虎ってほら、頑固だから」
いやでも結局志麻ちゃんに惚れてたんだねえ、志麻ちゃんも満更じゃないんならよかった、すごくお似合いだと思うよ……とかなんとか斯波さんが言ってたけど、あたしの耳には全然入ってなかった。
ケジメと恩返しって、何それ? 朱虎、そんなこと考えてたの?
いやいや、最初はそんな気持ちからだったかもしれないけど、そこから徐々に恋心に変わっていったのかも。だってミカが「絶対」「惚れてる」「間違いない」って言ってたし!
「なるほど、朱虎さんの態度ってそういうことだったのか。てっきり惚れてるからだとばかり思ったんだけど……」
「『けど』って言わないで!?」
あたしはミカに縋りついた。
「ねえ、朱虎ってあたしのこと好きだよね? 惚れてるって言ったよね?」
「うおっ、い、いや、確かにあの時はそう思ったんだけど……ほら、女のためにメチャクチャ必死になるのなんて惚れてるからだろって。でもなんか今の話聞いたら『任侠道』って感じなのかなーって……そりゃあれだけ必死になるよなって」
「ちょっと!? 話が違うじゃん!」
「あ、でもそんな感じならあんたが告白したら『分かりました』って受け入れてくれるんじゃないのか? そしたら結局一緒なんじゃ」
「全然違うっ! そんなのやだーっ!」
ぽかんとしていた斯波さんがパチパチと瞬いた。
「えっ? 結局、志麻ちゃんと朱虎くんはどうなってるの? 志麻ちゃんの片思い?」
「そ、そんなことないもん! 向こうだってちゃんとあたしのこと好きだもん! あたしにベッタベタのべた惚れのはず……」
「ああ!?」
突然、怒鳴り声が響いた。
「そいつァ聞き捨てならねえ、もう一度言ってみやがれ!」
「えっ!?」
振り向くと、いつの間にか「手術中」の赤いランプが消えてドアが開いていた。
ストレッチャーがガラガラと出てきた。その上にはおじいちゃんがうつ伏せになって乗っている。
「おじいちゃん! 良かった、無事に……」
「志麻、今の話は何でェ」
「え」
地獄から響いてくるみたいな声に、思わず駆け寄ろうとしていた足が止まった。
「どこの唐変木がお前ェに熱上げてるって?」
おじいちゃんがぎろりと目を光らせる。とてもたった今まで手術を受けていた重病人とは思えない圧の強さだ。
これ、相手が誰でも許さないって感じだ。いくら朱虎でも……いや、あたしの一番近くにいる朱虎だからこそ、すごくまずいことになる気がひしひしとする。既に殺気がだだ漏れだし。
「えっ、えーと……」
「何モゴついてやがる。まさかお前ェ、その馬の骨にいかがわしいことでもされたんじゃあるめェな」
「い、いかがわしい真似っ!?」
瞬間、唇に触れた柔らかな『お手本』の感触が蘇った。慌てて熱くなる頬を隠したけど遅かったようだ。
おじいちゃんの顔が般若になった。斯波さんとミカの背筋がぴんっと伸びる。
「おい斯波、若ェの集めろ!」
「集めなくていいからっ! ていうかおじいちゃん、あたしに誰かと結婚して欲しいんでしょ!?」
「おうよ、だからこそ生半可な野郎がお前ェの周りをチョロつくなァ許しちゃ置けねえってもんだ。だいたい朱虎は何してやがんでェ!」
「いや、相手はそのあけ……イデェッ!」
あたしは余計なことを言いかけたミカのすねを思いっきり蹴っ飛ばした。
「余計なこと言うな、バカッ!」
「ああん? 何こそこそしてやがる。お前にゲスな真似したなァどこのどいつだってんだよ」
「そ、そんな人いないってば! いきなりおじいちゃんが変なこと言うからびっくりしただけ!」
「ええ、全くそんな話はしてませんよオヤジ」
斯波さんは悶絶するミカをさり気なく押しやりながら合わせてきてくれた。さすがおじいちゃんの右腕、よく分かってる。
「手術直後ですし、お疲れでしょう。聞き間違いでは?」
「聞き間違いだ? 斯波、てめェこの俺を耄碌してるとでも言いてェのか、ああ?」
「いや、そんな……」
「手術室の前でなに揉めてやがる」
不意に後ろから声がかけられた。おじいちゃんそっくりの言い回しだけど、別人だ。
振り向くと、手術室からのっそりと手術着姿のお医者さんが出てくるところだった。
「ったく、手術直後だってのにギャアギャアうるせえジジイだな。これ以上迷惑かけるようなら鎮静剤ぶち込むぞ、銀」
マスクを外した顔は皴だらけで、後ろでひとくくりにした髪も見事な髭も真っ白。かなり年配……というか、はっきり言っておじいちゃんと同年代のお年寄りだ。
「おう、久しぶりだな志麻坊。しばらく見ねえうちに随分大きくなったじゃねえか」
「あっ……大先生!」
0
お気に入りに追加
187
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

虚弱なヤクザの駆け込み寺
菅井群青
恋愛
突然ドアが開いたとおもったらヤクザが抱えられてやってきた。
「今すぐ立てるようにしろ、さもなければ──」
「脅してる場合ですか?」
ギックリ腰ばかりを繰り返すヤクザの組長と、治療の相性が良かったために気に入られ、ヤクザ御用達の鍼灸院と化してしまった院に軟禁されてしまった女の話。
※なろう、カクヨムでも投稿

お隣さんはヤのつくご職業
古亜
恋愛
佐伯梓は、日々平穏に過ごしてきたOL。
残業から帰り夜食のカップ麺を食べていたら、突然壁に穴が空いた。
元々薄い壁だと思ってたけど、まさか人が飛んでくるなんて……ん?そもそも人が飛んでくるっておかしくない?それにお隣さんの顔、初めて見ましたがだいぶ強面でいらっしゃいますね。
……え、ちゃんとしたもん食え?
ちょ、冷蔵庫漁らないでくださいっ!!
ちょっとアホな社畜OLがヤクザさんとご飯を食べるラブコメ
建築基準法と物理法則なんて知りません
登場人物や団体の名称や設定は作者が適当に生み出したものであり、現実に類似のものがあったとしても一切関係ありません。
2020/5/26 完結

働かなくていいなんて最高!貴族夫人の自由気ままな生活
ゆる
恋愛
前世では、仕事に追われる日々を送り、恋愛とは無縁のまま亡くなった私。
「今度こそ、のんびり優雅に暮らしたい!」
そう願って転生した先は、なんと貴族令嬢!
そして迎えた結婚式――そこで前世の記憶が蘇る。
「ちょっと待って、前世で恋人もできなかった私が結婚!?!??」
しかも相手は名門貴族の旦那様。
「君は何もしなくていい。すべて自由に過ごせばいい」と言われ、夢の“働かなくていい貴族夫人ライフ”を満喫するつもりだったのに――。
◆メイドの待遇改善を提案したら、旦那様が即採用!
◆夫の仕事を手伝ったら、持ち前の簿記と珠算スキルで屋敷の経理が超効率化!
◆商人たちに簿記を教えていたら、商業界で話題になりギルドの顧問に!?
「あれ? なんで私、働いてるの!?!??」
そんな中、旦那様から突然の告白――
「実は、君を妻にしたのは政略結婚のためではない。ずっと、君を想い続けていた」
えっ、旦那様、まさかの溺愛系でした!?
「自由を与えることでそばにいてもらう」つもりだった旦那様と、
「働かない貴族夫人」になりたかったはずの私。
お互いの本当の気持ちに気づいたとき、
気づけば 最強夫婦 になっていました――!
のんびり暮らすつもりが、商業界のキーパーソンになってしまった貴族夫人の、成長と溺愛の物語!

【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。


Sランクの年下旦那様は如何でしょうか?
キミノ
恋愛
職場と自宅を往復するだけの枯れた生活を送っていた白石亜子(27)は、
帰宅途中に見知らぬイケメンの大谷匠に求婚される。
二日酔いで目覚めた亜子は、記憶の無いまま彼の妻になっていた。
彼は日本でもトップの大企業の御曹司で・・・。
無邪気に笑ったと思えば、大人の色気で翻弄してくる匠。戸惑いながらもお互いを知り、仲を深める日々を過ごしていた。
このまま、私は彼と生きていくんだ。
そう思っていた。
彼の心に住み付いて離れない存在を知るまでは。
「どうしようもなく好きだった人がいたんだ」
報われない想いを隠し切れない背中を見て、私はどうしたらいいの?
代わりでもいい。
それでも一緒にいられるなら。
そう思っていたけれど、そう思っていたかったけれど。
Sランクの年下旦那様に本気で愛されたいの。
―――――――――――――――
ページを捲ってみてください。
貴女の心にズンとくる重い愛を届けます。
【Sランクの男は如何でしょうか?】シリーズの匠編です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる