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55. 乗車拒否とかバイク酔いとか
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校門から飛び出したあたしは、道路の端でそわそわあたりを見回していた。
こんな時に限ってタクシーがなかなか来ない。来たと思っても人が乗っていたり、手前で曲がったりする。
「もうっ、急いでるのに! 電話して呼んだ方が早いかな……」
イライラしてきたときに、タクシーがこっちに来るのが見えた。慌てて手を振って止める。
ドアが開くと、振り返ってこっちを見た運転手さんが露骨に嫌そうな顔になった。
「……どちらまで」
「えっと、あの……新しくできた高層ビルに行きたいんです、港の横の」
「高校生があんなところに何の用があるの」
「えっ」
ジロジロと無遠慮な視線を投げつけられ、思わず乗り込もうとしていた身体が止まる。
「結構距離あるけど、お金はあるんだろうね」
「あっ、あります! ちゃんと……あれ?」
あたしは鞄を覗き込んだ。首を傾げ、中をごそごそかき回す。
「……ウソ!? 財布忘れてきてる!? あ、いやあの、ちょっと待って、これは……」
バタン! と目の前でドアが閉じた。発車するタクシーをあたしは呆然と見送った。
「どっ、どーしよ……財布忘れてくるなんて、私ってサイアクすぎる! しかもなんで放課後まで気がつかないかな、もう!」
いったん戻って環にお金を借りようか。でも、あんな風に飛び出しておいてのこのこ戻って『ごめんお金貸して』ってカッコ悪すぎる。
「いや、今は格好なんて気にしてる場合じゃないんだってば……あーでもどうしよう、恥ずかし過ぎだし……」
頭を抱えてブツブツ呟いていたあたしの横で、唐突にドルンッ! とエンジン音がした。
「ひゃっ!? えっ、何、バイク!?」
「――よう」
バイクにまたがったまま片手をあげた人物を見て、あたしはもう一度驚いた。
「えっ、ミカ!? 何してんの、ここで!?」
「いや、えーと……あんたを迎えに来たんだよ」
ミカは照れくさそうにカリカリと頬をかいた。
「あ、あたしを迎えに? 何で?」
「俺、今、あんたの爺さんがいる病院にいるんだけどさ」
「知ってるよ。お見舞いに行こうと思ってたんだけどドタバタして全然行けなくて」
「今日、病院に来る予定だったんだろ? あんたの爺さんから、お前ェ動けるなら志麻を迎えに行け! って言われてさ。コレ、あんたのヘルメット」
あたしは渡されたヘルメットとミカを交互に見た。
「入院中にアンタの爺さんに挨拶行ったんだ。そしたら、退屈だから碁の相手しろって言われて、毎日一緒に碁を打って、結構仲良く……」
「ミカ、ありがと! ナイスタイミング!」
「えっ?」
あたしはヘルメットを被ってミカの後ろに飛び乗った。
「高層ビル分かる? アンタがあたしを拉致ったとこ! あそこに連れてって!」
「ええ? いや、俺は病院に――」
「お願い、急いでるの! 早く!」
「お、おう」
ミカが戸惑いながらもバイクを発進させる。あたしはミカの背中にぎゅっとしがみついた。
〇●〇
「――どういうことですか。私はてっきり、雲竜組長の病院に伺うのだと思っていたのですが」
「失礼。邪魔の入らない場所で折り入って話がありましてね」
「不破さんからですか?」
「ええ、自分からです。――単刀直入に言いますと、お嬢とそちらさんとの結婚の話はお断りさせていただきたいんですよ」
「……やはり、その話ですか」
「東雲会は解体するという話ですし、そちらも結婚どころではないでしょう。こちらは気にせず、どうぞご自身のことに専念なさって……」
「待ってください。確かにこんな状況ですが、私はぜひ志麻さんと結婚したいと考えています」
「お嬢を気に入るなんて、奇特な人ですねえ」
「彼女は素晴らしい女性です」
「……そうおっしゃっていただけますと光栄ですが、ご縁はなかったということで。お手間を取らせましたが、話はそれだけで……」
「不破さん! 雲竜組長と話をさせてください」
「それは出来かねます」
「すべて説明します。私は……」
「必要ねえっていってんですよ。――あんたみてぇなネズミ野郎を、オヤジに会わせるわけねえだろうが」
〇●〇
「――着いたぜ、ここで良いんだろ。 ……おい?」
「あ、うん……ありがと」
あたしはふらふらとバイクを降りた。何とかヘルメットを脱いでそのままうずくまる。
「おい、顔色がスゲーぞ……大丈夫かよ? スゲー力でしがみついてたけど」
「だ、だいじょぶ」
全然大丈夫じゃない。まだ世界がグラグラ揺れてる気がする。
ミカがおろおろしてるのは分かったけど、なかなか顔があげられなかった。
「知らなかった……バイクってあんなにガックガクに揺さぶられるものなんだ……」
「バイク乗ったことねーのかよ! 先に言えよ、そしたらもう少し安全運転したってのに、飛ばしまくったじゃねえか」
「いや、だいじょぶ、ほんとだい……うぷっ」
「おいおい、全然大丈夫じゃねえよ! 無理すんな、飲み物いるか?」
「あ、ありがと……なんか、ミカにはいつも介抱されてる気がする……」
少し乱暴に背中をさすられていると、鞄の中でスマホが鳴った。
「ミカ、スマホ……」
「出れねーだろあんた。――もしもし?」
止める間もなく、ミカが電話に出てしまう。
「あ? 後輩? あ~、オレは志麻……さんの付き人みてーなもんだよ。本人、今バイクに揺られ過ぎて死んでっから伝言あるなら伝えるぜ。……高層ビルなら目の前に来てっけど。……ずれてる?」
電話の相手は風間くんらしい。あたしは何とか気合いを入れて体を起こした。
「ミカ、貸して。もう大丈夫だから」
「あ? お、おう」
スマホを耳に当てると、風間くんの声が飛び込んで来た。
『だからさ、伝えてくれよ。位置がチョイずれてるって、もうちょっと港寄りっぽい』
「もしもし……」
『あ、志麻センパイ? うわマジゾンビみてーな声、ウケるわ』
「ウケてる場合じゃないでしょ。港寄りってどういうこと?」
『いや、朱虎サン、そのビルじゃなくてもうちょい港側に寄ったとこにいるみてーなんだよ。確か裏手が倉庫街になってたよな、そこ? そのどっかにいるっぽい』
「倉庫……」
『わりーけど、それ以上細かいところまで分かんねーんだ』
「分かった、ありがと」
あたしは港側を見やった。コンテナっぽい屋根がずらりと立ち並んでいる。
「あの中のどこか? ちょっと数多すぎ……!」
「なあ、よく分かんねーけど空き倉庫探してんのか? それなら見当つくけど」
ミカの言葉にあたしはバッ! と振り向いた。
「いや、あの中にあっくんがアジトにして出入りしてた倉庫あったなーって……多分、今はもう使ってねーと思う。倉庫街の外れで他んとこからチョイ離れてっから、騒いでも誰にも気づかれねーんだよな」
ミカはかりかりと頭をかいた。
「確か、今黒とかいう金持ちのもんだったらしいんだけど、名義だけそいつのままで借金のカタに好きに使ってるって言ってたぜ」
「今黒さんの持ち物……!」
確か今黒さんの所有物件は雲竜組の管理になってたはずだ。
「そこだーっ! ミカ、そこまで連れてって!」
「いいけど……行けるのか、あんた。歩いていくか? ちょい時間かかるけど」
ミカがバイクを示す。あたしはごくりと喉を鳴らした。
「だ、だいじょぶ……次は行ける! バッチリ!」
結論から言うと、今回も全然大丈夫ではなかった。
こんな時に限ってタクシーがなかなか来ない。来たと思っても人が乗っていたり、手前で曲がったりする。
「もうっ、急いでるのに! 電話して呼んだ方が早いかな……」
イライラしてきたときに、タクシーがこっちに来るのが見えた。慌てて手を振って止める。
ドアが開くと、振り返ってこっちを見た運転手さんが露骨に嫌そうな顔になった。
「……どちらまで」
「えっと、あの……新しくできた高層ビルに行きたいんです、港の横の」
「高校生があんなところに何の用があるの」
「えっ」
ジロジロと無遠慮な視線を投げつけられ、思わず乗り込もうとしていた身体が止まる。
「結構距離あるけど、お金はあるんだろうね」
「あっ、あります! ちゃんと……あれ?」
あたしは鞄を覗き込んだ。首を傾げ、中をごそごそかき回す。
「……ウソ!? 財布忘れてきてる!? あ、いやあの、ちょっと待って、これは……」
バタン! と目の前でドアが閉じた。発車するタクシーをあたしは呆然と見送った。
「どっ、どーしよ……財布忘れてくるなんて、私ってサイアクすぎる! しかもなんで放課後まで気がつかないかな、もう!」
いったん戻って環にお金を借りようか。でも、あんな風に飛び出しておいてのこのこ戻って『ごめんお金貸して』ってカッコ悪すぎる。
「いや、今は格好なんて気にしてる場合じゃないんだってば……あーでもどうしよう、恥ずかし過ぎだし……」
頭を抱えてブツブツ呟いていたあたしの横で、唐突にドルンッ! とエンジン音がした。
「ひゃっ!? えっ、何、バイク!?」
「――よう」
バイクにまたがったまま片手をあげた人物を見て、あたしはもう一度驚いた。
「えっ、ミカ!? 何してんの、ここで!?」
「いや、えーと……あんたを迎えに来たんだよ」
ミカは照れくさそうにカリカリと頬をかいた。
「あ、あたしを迎えに? 何で?」
「俺、今、あんたの爺さんがいる病院にいるんだけどさ」
「知ってるよ。お見舞いに行こうと思ってたんだけどドタバタして全然行けなくて」
「今日、病院に来る予定だったんだろ? あんたの爺さんから、お前ェ動けるなら志麻を迎えに行け! って言われてさ。コレ、あんたのヘルメット」
あたしは渡されたヘルメットとミカを交互に見た。
「入院中にアンタの爺さんに挨拶行ったんだ。そしたら、退屈だから碁の相手しろって言われて、毎日一緒に碁を打って、結構仲良く……」
「ミカ、ありがと! ナイスタイミング!」
「えっ?」
あたしはヘルメットを被ってミカの後ろに飛び乗った。
「高層ビル分かる? アンタがあたしを拉致ったとこ! あそこに連れてって!」
「ええ? いや、俺は病院に――」
「お願い、急いでるの! 早く!」
「お、おう」
ミカが戸惑いながらもバイクを発進させる。あたしはミカの背中にぎゅっとしがみついた。
〇●〇
「――どういうことですか。私はてっきり、雲竜組長の病院に伺うのだと思っていたのですが」
「失礼。邪魔の入らない場所で折り入って話がありましてね」
「不破さんからですか?」
「ええ、自分からです。――単刀直入に言いますと、お嬢とそちらさんとの結婚の話はお断りさせていただきたいんですよ」
「……やはり、その話ですか」
「東雲会は解体するという話ですし、そちらも結婚どころではないでしょう。こちらは気にせず、どうぞご自身のことに専念なさって……」
「待ってください。確かにこんな状況ですが、私はぜひ志麻さんと結婚したいと考えています」
「お嬢を気に入るなんて、奇特な人ですねえ」
「彼女は素晴らしい女性です」
「……そうおっしゃっていただけますと光栄ですが、ご縁はなかったということで。お手間を取らせましたが、話はそれだけで……」
「不破さん! 雲竜組長と話をさせてください」
「それは出来かねます」
「すべて説明します。私は……」
「必要ねえっていってんですよ。――あんたみてぇなネズミ野郎を、オヤジに会わせるわけねえだろうが」
〇●〇
「――着いたぜ、ここで良いんだろ。 ……おい?」
「あ、うん……ありがと」
あたしはふらふらとバイクを降りた。何とかヘルメットを脱いでそのままうずくまる。
「おい、顔色がスゲーぞ……大丈夫かよ? スゲー力でしがみついてたけど」
「だ、だいじょぶ」
全然大丈夫じゃない。まだ世界がグラグラ揺れてる気がする。
ミカがおろおろしてるのは分かったけど、なかなか顔があげられなかった。
「知らなかった……バイクってあんなにガックガクに揺さぶられるものなんだ……」
「バイク乗ったことねーのかよ! 先に言えよ、そしたらもう少し安全運転したってのに、飛ばしまくったじゃねえか」
「いや、だいじょぶ、ほんとだい……うぷっ」
「おいおい、全然大丈夫じゃねえよ! 無理すんな、飲み物いるか?」
「あ、ありがと……なんか、ミカにはいつも介抱されてる気がする……」
少し乱暴に背中をさすられていると、鞄の中でスマホが鳴った。
「ミカ、スマホ……」
「出れねーだろあんた。――もしもし?」
止める間もなく、ミカが電話に出てしまう。
「あ? 後輩? あ~、オレは志麻……さんの付き人みてーなもんだよ。本人、今バイクに揺られ過ぎて死んでっから伝言あるなら伝えるぜ。……高層ビルなら目の前に来てっけど。……ずれてる?」
電話の相手は風間くんらしい。あたしは何とか気合いを入れて体を起こした。
「ミカ、貸して。もう大丈夫だから」
「あ? お、おう」
スマホを耳に当てると、風間くんの声が飛び込んで来た。
『だからさ、伝えてくれよ。位置がチョイずれてるって、もうちょっと港寄りっぽい』
「もしもし……」
『あ、志麻センパイ? うわマジゾンビみてーな声、ウケるわ』
「ウケてる場合じゃないでしょ。港寄りってどういうこと?」
『いや、朱虎サン、そのビルじゃなくてもうちょい港側に寄ったとこにいるみてーなんだよ。確か裏手が倉庫街になってたよな、そこ? そのどっかにいるっぽい』
「倉庫……」
『わりーけど、それ以上細かいところまで分かんねーんだ』
「分かった、ありがと」
あたしは港側を見やった。コンテナっぽい屋根がずらりと立ち並んでいる。
「あの中のどこか? ちょっと数多すぎ……!」
「なあ、よく分かんねーけど空き倉庫探してんのか? それなら見当つくけど」
ミカの言葉にあたしはバッ! と振り向いた。
「いや、あの中にあっくんがアジトにして出入りしてた倉庫あったなーって……多分、今はもう使ってねーと思う。倉庫街の外れで他んとこからチョイ離れてっから、騒いでも誰にも気づかれねーんだよな」
ミカはかりかりと頭をかいた。
「確か、今黒とかいう金持ちのもんだったらしいんだけど、名義だけそいつのままで借金のカタに好きに使ってるって言ってたぜ」
「今黒さんの持ち物……!」
確か今黒さんの所有物件は雲竜組の管理になってたはずだ。
「そこだーっ! ミカ、そこまで連れてって!」
「いいけど……行けるのか、あんた。歩いていくか? ちょい時間かかるけど」
ミカがバイクを示す。あたしはごくりと喉を鳴らした。
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