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52. 婚約破棄とか、話が違うとか
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「蓮司さんがおじいちゃんと……会う?」
あたしの脇から、環と風間くんがスマホ画面を覗き込んだ。
「ほう。このタイミングで暴露とは。我が兄ながら思考能力が吹っ飛んでいるな」
「はっちゃけってヤツじゃね? どうすんのコレ……おーい、志麻センパイ?」
「のっ……NOOOOOOOOOOOOOOO~~!!」
やっと硬直が解けたあたしは絶叫した。
「ヤバいヤバいヤバい! おじいちゃんの病室には甲冑も日本刀もあるんだけど!?」
「まあ最悪、病院内だから手当ては迅速だろうな」
「手当てできる状態じゃないくらいバサッとやられるかもしれないんだってば! おじいちゃん、最近示現流に凝ってて庭で灯篭とか真っ二つにしたんだよ!?」
「70越えでそれはすごい。ぜひ見たいな」
「あたしは見たくないよ!? 夕方……夕方っていつよ!? 今!?」
あたしは慌てて朱虎に電話をかけた。
いつもならコール三回以内に出るはずなのに、いくら呼び出し音が鳴っても繋がる気配がない。
「駄目だ、繋がらない……何で? いつもは何しててもすぐ出るのに……」
まさか、既に修羅場真っただ中なのだろうか。
あたしは慌てて斯波さんにかけ直した。こちらも繋がらなかったらどうしようという考えが頭をかすめたけど、コール二回でのんびりした斯波さんの声が聞こえてきた。
『やあ、志麻ちゃん。 今日はお見舞いに来られそうかな』
「斯波さあああん! 今おじいちゃんのとこいる!?」
『え? 僕は病室にいるけど……ど、どうしたの?』
斯波さんはびっくりしているみたいだったけど、あたしは構わずにまくし立てた。
「蓮司さんは!? 蓮司さん、もう来てる!?」
『蓮司さんって……獅子神さんのこと? いや、来てないけど』
戸惑ったような斯波さんの後ろで『おう志麻か! 斯波、替われ!』というおじいちゃんの声が聞こえる。
どうやらまだ蓮司さんは到着していないらしい。ほっと全身の力が抜けて、あたしは椅子にへたり込んだ。
『それにしても志麻ちゃん、蓮司さんなんて名前で呼ぶほど仲良くなってたんだねえ』
「えっ、いや~、その、あはは」
斯波さんにまで言われてしまった。愛想笑いで誤魔化してると、斯波さんが電話の向こうでため息をついた。
『元気出してね、志麻ちゃん』
「え?」
『獅子神さんも、志麻ちゃんが嫌いだからとかじゃないと思うよ。今回のことは仕方ないと言うか……』
「待って斯波さん、何の話……」
『なにグズグスしてんだ、とっととよこせ……志麻か! お前ェどうだ、元気なのか?』
何故か慰めモードの斯波さんに聞き返そうとした時、ガタガタと物音がしておじいちゃんの声がとってかわった。
「おじいちゃん! ごめんね何日もお見舞いに行けなくて。身体の調子はどう?」
『おゥ、絶好調だ!』
「え、絶好調なの? 容体は……」
『んなことより東雲会のガサ入れと獅子神蓮司の話ァ聞いたぜ』
あたしは息を呑んだ。
「れ、蓮司さんの話って……」
『おうよ。あの野郎ァ漢だな、ええおい』
おじいちゃんは心底感心したように唸った。
『東雲会がガサ入れでぶっ飛んじまっただろ。で、志麻さんを幸せにすると約束できなくなった、大変申し訳ないがこの縁談は無かったことにして欲しい、ってェ言って来やがった』
「……え?」
『直接話すのが筋だが、追われている身の自分が伺えば迷惑が掛かる、無礼を許して欲しいとか言いやがったらしくてよ。そんなチンケなこと気にする銀蔵様じゃねェってんだよな』
おじいちゃんの言葉は半分以上頭を素通りしていった。
蓮司さんの方から結婚の話を断ってきた?
おかしい。さっきのメッセージと全然話が違う。
『しかし俺の目に狂いは無かったぜ。あの野郎女みてェなツラのわりに骨太な仁義通して……』
「待って、『直接話してない』って言ったよね? おじいちゃん、蓮司さんを呼び出したんじゃないの?」
『おいおい、昨日ガサ入れが入って追われてる野郎を呼び出すわけあるかよ。鬼か俺ァ』
おじいちゃんは呆れたような声になった。
『朱虎に電話が来たんだよ。こんな時にわざわざ連絡よこすなんざ律儀な野郎だぜ』
朱虎の名が出た時、胸の奥が嫌な感じにざわりと揺れた。
『夜のうちに、やたら丁寧な電話がかかってきたとよ。さすがに夜中に俺にかけるのは憚られるとか。携帯は足がつくからすぐに捨てなきゃいけねえとも言ってたそうだ』
おかしい。
もし夜のうちにそんな電話がかかってきてるなら、朝、朱虎があたしに言うはずだ。
スマホを捨てたなら、三時間前にメッセージなんか送れるはずがない。
心臓が嫌な感じにドクドク言っている。じわりと手に冷や汗がにじむのが分かった。
『まあよ志麻、気ィおとすんじゃねえ。あいつは大したタマだ、イタ公どもからも逃げきるに決まってらァな』
「……イタリア? 警察じゃなくて?」
慰める口調のおじいちゃんの言葉にひっかかって、あたしはやっと声を出した。
『警察どもも追っちゃいるだろうが、どっちかっていやイタ公どもの方が厄介だァな。何でも汚ねェ取引するために来たイタリア野郎どもが空手形に終わっちまったもんで、落とし前つけさせるってェ目の色変えて獅子神を探しまわってんだとよ』
「ウソ……」
事件が一件落着したなら警察に戻ったらいいのにと思ってたけど、もしかしてそんな事情で戻れないのだろうか。
『ケッ、イタ公が図に乗りやがって。俺がピンピンしてたらただじゃおかねぇのによ。――まァそれはいい。志麻、今日は顔見せに来るんだろうな。俺ァ』
「おじいちゃんごめん。ちょっと補習が長引いてて……明日は行くから」
『あァ? お前ェもう四日も顔出してねェじゃねえか、おい』
おじいちゃんはまだ何か言いかけていたけど、あたしは電話を切った。
こちらを窺っていた環と目が合う。
「環。おじいちゃんが……蓮司さんが結婚の話を断ってきたって言うの。朱虎に電話があったって」
頭がズキズキと痛みだしている。あたしはスマホをテーブルに放り出して、ぎゅっとこめかみを押さえた。
「おかしいよ。蓮司さんのメッセージと、おじいちゃんの話が全然違う。何で……」
「志麻、大丈夫か。顔色が酷いぞ」
「それに、蓮司さん……イタリアマフィアに追われてるって。どうしよう、危ない目に遭ってるのかも」
「志麻」
環の手が額に当てられた。ひやりと冷たくて気持ちいい。
「あんな浮かれたメッセージを送ってくるくらいだ、兄は心配ない。大方、ついでに自分をおとりにしてそのイタリアマフィアも捕まえようと動いているんだろう」
「でも」
「落ち着け。深呼吸でもしてみろ」
言われた通り大きく息を吸って、吐く。額に当てられていた環の手が滑って、頭をよしよしと撫でられた。
「兄のことは家族である私に任せておけ。君がそんなに悩まなくていいんだ」
環の言葉に、ふと何かが重なった。
同じことを誰かに言われた。昨日の夜だ。
お嬢は悩まなくていいですから。
「……朱虎?」
【※ 8/26、8/27でまた番外編を更新いたします。本編27話~35話くらいまでの朱虎視点の話です。夏休み特別編とでも思って、宜しければお楽しみください! もちろん、読まなくても本編に支障はありません】
あたしの脇から、環と風間くんがスマホ画面を覗き込んだ。
「ほう。このタイミングで暴露とは。我が兄ながら思考能力が吹っ飛んでいるな」
「はっちゃけってヤツじゃね? どうすんのコレ……おーい、志麻センパイ?」
「のっ……NOOOOOOOOOOOOOOO~~!!」
やっと硬直が解けたあたしは絶叫した。
「ヤバいヤバいヤバい! おじいちゃんの病室には甲冑も日本刀もあるんだけど!?」
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「手当てできる状態じゃないくらいバサッとやられるかもしれないんだってば! おじいちゃん、最近示現流に凝ってて庭で灯篭とか真っ二つにしたんだよ!?」
「70越えでそれはすごい。ぜひ見たいな」
「あたしは見たくないよ!? 夕方……夕方っていつよ!? 今!?」
あたしは慌てて朱虎に電話をかけた。
いつもならコール三回以内に出るはずなのに、いくら呼び出し音が鳴っても繋がる気配がない。
「駄目だ、繋がらない……何で? いつもは何しててもすぐ出るのに……」
まさか、既に修羅場真っただ中なのだろうか。
あたしは慌てて斯波さんにかけ直した。こちらも繋がらなかったらどうしようという考えが頭をかすめたけど、コール二回でのんびりした斯波さんの声が聞こえてきた。
『やあ、志麻ちゃん。 今日はお見舞いに来られそうかな』
「斯波さあああん! 今おじいちゃんのとこいる!?」
『え? 僕は病室にいるけど……ど、どうしたの?』
斯波さんはびっくりしているみたいだったけど、あたしは構わずにまくし立てた。
「蓮司さんは!? 蓮司さん、もう来てる!?」
『蓮司さんって……獅子神さんのこと? いや、来てないけど』
戸惑ったような斯波さんの後ろで『おう志麻か! 斯波、替われ!』というおじいちゃんの声が聞こえる。
どうやらまだ蓮司さんは到着していないらしい。ほっと全身の力が抜けて、あたしは椅子にへたり込んだ。
『それにしても志麻ちゃん、蓮司さんなんて名前で呼ぶほど仲良くなってたんだねえ』
「えっ、いや~、その、あはは」
斯波さんにまで言われてしまった。愛想笑いで誤魔化してると、斯波さんが電話の向こうでため息をついた。
『元気出してね、志麻ちゃん』
「え?」
『獅子神さんも、志麻ちゃんが嫌いだからとかじゃないと思うよ。今回のことは仕方ないと言うか……』
「待って斯波さん、何の話……」
『なにグズグスしてんだ、とっととよこせ……志麻か! お前ェどうだ、元気なのか?』
何故か慰めモードの斯波さんに聞き返そうとした時、ガタガタと物音がしておじいちゃんの声がとってかわった。
「おじいちゃん! ごめんね何日もお見舞いに行けなくて。身体の調子はどう?」
『おゥ、絶好調だ!』
「え、絶好調なの? 容体は……」
『んなことより東雲会のガサ入れと獅子神蓮司の話ァ聞いたぜ』
あたしは息を呑んだ。
「れ、蓮司さんの話って……」
『おうよ。あの野郎ァ漢だな、ええおい』
おじいちゃんは心底感心したように唸った。
『東雲会がガサ入れでぶっ飛んじまっただろ。で、志麻さんを幸せにすると約束できなくなった、大変申し訳ないがこの縁談は無かったことにして欲しい、ってェ言って来やがった』
「……え?」
『直接話すのが筋だが、追われている身の自分が伺えば迷惑が掛かる、無礼を許して欲しいとか言いやがったらしくてよ。そんなチンケなこと気にする銀蔵様じゃねェってんだよな』
おじいちゃんの言葉は半分以上頭を素通りしていった。
蓮司さんの方から結婚の話を断ってきた?
おかしい。さっきのメッセージと全然話が違う。
『しかし俺の目に狂いは無かったぜ。あの野郎女みてェなツラのわりに骨太な仁義通して……』
「待って、『直接話してない』って言ったよね? おじいちゃん、蓮司さんを呼び出したんじゃないの?」
『おいおい、昨日ガサ入れが入って追われてる野郎を呼び出すわけあるかよ。鬼か俺ァ』
おじいちゃんは呆れたような声になった。
『朱虎に電話が来たんだよ。こんな時にわざわざ連絡よこすなんざ律儀な野郎だぜ』
朱虎の名が出た時、胸の奥が嫌な感じにざわりと揺れた。
『夜のうちに、やたら丁寧な電話がかかってきたとよ。さすがに夜中に俺にかけるのは憚られるとか。携帯は足がつくからすぐに捨てなきゃいけねえとも言ってたそうだ』
おかしい。
もし夜のうちにそんな電話がかかってきてるなら、朝、朱虎があたしに言うはずだ。
スマホを捨てたなら、三時間前にメッセージなんか送れるはずがない。
心臓が嫌な感じにドクドク言っている。じわりと手に冷や汗がにじむのが分かった。
『まあよ志麻、気ィおとすんじゃねえ。あいつは大したタマだ、イタ公どもからも逃げきるに決まってらァな』
「……イタリア? 警察じゃなくて?」
慰める口調のおじいちゃんの言葉にひっかかって、あたしはやっと声を出した。
『警察どもも追っちゃいるだろうが、どっちかっていやイタ公どもの方が厄介だァな。何でも汚ねェ取引するために来たイタリア野郎どもが空手形に終わっちまったもんで、落とし前つけさせるってェ目の色変えて獅子神を探しまわってんだとよ』
「ウソ……」
事件が一件落着したなら警察に戻ったらいいのにと思ってたけど、もしかしてそんな事情で戻れないのだろうか。
『ケッ、イタ公が図に乗りやがって。俺がピンピンしてたらただじゃおかねぇのによ。――まァそれはいい。志麻、今日は顔見せに来るんだろうな。俺ァ』
「おじいちゃんごめん。ちょっと補習が長引いてて……明日は行くから」
『あァ? お前ェもう四日も顔出してねェじゃねえか、おい』
おじいちゃんはまだ何か言いかけていたけど、あたしは電話を切った。
こちらを窺っていた環と目が合う。
「環。おじいちゃんが……蓮司さんが結婚の話を断ってきたって言うの。朱虎に電話があったって」
頭がズキズキと痛みだしている。あたしはスマホをテーブルに放り出して、ぎゅっとこめかみを押さえた。
「おかしいよ。蓮司さんのメッセージと、おじいちゃんの話が全然違う。何で……」
「志麻、大丈夫か。顔色が酷いぞ」
「それに、蓮司さん……イタリアマフィアに追われてるって。どうしよう、危ない目に遭ってるのかも」
「志麻」
環の手が額に当てられた。ひやりと冷たくて気持ちいい。
「あんな浮かれたメッセージを送ってくるくらいだ、兄は心配ない。大方、ついでに自分をおとりにしてそのイタリアマフィアも捕まえようと動いているんだろう」
「でも」
「落ち着け。深呼吸でもしてみろ」
言われた通り大きく息を吸って、吐く。額に当てられていた環の手が滑って、頭をよしよしと撫でられた。
「兄のことは家族である私に任せておけ。君がそんなに悩まなくていいんだ」
環の言葉に、ふと何かが重なった。
同じことを誰かに言われた。昨日の夜だ。
お嬢は悩まなくていいですから。
「……朱虎?」
【※ 8/26、8/27でまた番外編を更新いたします。本編27話~35話くらいまでの朱虎視点の話です。夏休み特別編とでも思って、宜しければお楽しみください! もちろん、読まなくても本編に支障はありません】
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