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33. もやもやとか大嵐とか
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「すごい雨……」
走る車の中から見える外は雨に白く煙っていた。
夕方まで雲一つない晴れ空だったのが嘘のように、病院を出るころには結構な勢いで雨が降り出していた。ついでに風までびゅうびゅう吹いて昼間の暑さを吹き飛ばしてしまったので、車内は少し肌寒いくらいだ。
「病院から電話がありましてね。早瀬巳影とかいうガキの身元引受人ですね、と言われまして」
車のハンドルを握ったまま、朱虎が言った。
口調はいつもの十倍くらい素っ気なくて、ちらともこっちを見ようとしない。
「お嬢に確認をとろうにも繋がりませんでしたから、直接来たんです。邪魔してすみませんでした」
「別に……邪魔なんて」
あたしは助手席でぬいぐるみを抱きしめたまま、もごもごと言った。
気まずい。
ものすごく気まずい。
何だかよく分かんないけど、病室で獅子神さんと見つめ合ってるのを見られてからずっと、朱虎の顔が見られない。
すごくもやもやしてて、でもそのもやもやがどこから来ているのかうまく掴めずにいた。
「良い雰囲気でしたよ」
「そんなんじゃないってば」
「うまくいきそうじゃないですか」
朱虎はあたしの言葉を無視して続けた。
「見合いってな、三度会ったら答えを出すのがセオリーらしいですよ」
「答え……」
「次は来週の日曜だそうです。あの雰囲気じゃ、向こうから断ってくることはなさそうですから、あとはお嬢次第です」
雨が打ち付けて来る窓の外はもうすっかり夜だ。
淡々と話す朱虎の顔は、シルエットになっていてどんな表情なのか見えなかった。
「良かったですね。あんな男前が旦那になるんですよ」
「うるさい」
あたしはぎゅっとようかいねこをだきしめた。
「また拗ねてる。今度は何ですか」
「……拗ねてないもん」
朱虎はため息をつくと、それきり黙った。重苦しい空気のなか、あたしは窓を滝みたいに流れる雨粒をひたすら眺めていた。
結局、家に帰り着くまでそれ以上の会話はなかった。
あたしを下ろすと、朱虎は「気になることがあるんで」とだけ言ってまた車でどこかに行ってしまった。玄関先に残されたあたしは、置いてきぼりを食らったみたいな気持ちになってますます落ち込んだ。
「……お風呂はいろ」
熱いお湯につかって体をしっかり温めて、いつもより念入りに髪を洗ったら少し気分が上向いてきた。お風呂から上がると、雨の音はますます激しくなっている。
「うわ~、台風みたい。……朱虎、まだ帰ってきてないのかな」
リビングから窓の外を見ていると、廊下をばたばたと走る音がした。
覗いてみると、部屋住みの組員たちが手にカッパやタオルを持って玄関に向かっている。
「どうしたの?」
「あ、お嬢さん」
振り向いたのは一番若いクロちゃんだった。
「今、斯波のアニキから招集かかったんスよ。事務所に風で飛ばされた看板が突っ込んで、通りに面した窓ガラスが全部割れちまったって」
雲竜組の事務所は、ここからちょっと離れた繁華街の近くにある。割と広めの事務所で、いつもは斯波さんが常駐して事務仕事を片付けているところだ。
「動ける奴はすぐに来て片付け手伝えってことなんで、俺ら行ってきますわ」
「えっ、そうなの? 大変じゃない」
「今夜は台風並みの雨風らしいッスよ。あちこちで停電も起こってるそうです」
クロちゃんは困ったように頭をかいた。
「すんません、ちょっとお嬢さんひとりにしちまうけど……」
「別に平気だよ」
「ならいいんすけど……あの、ホントに大丈夫っすか」
クロちゃんだけじゃなくて玄関にいる組員たちも、何故か揃って心配そうにあたしを見ている。
あたしってそんなに頼りなく見えるんだろうか?
「平気だってば。それより、みんな風邪ひいたり怪我とかしないようにね」
「ッス」
ぺこりと頭を下げてカッパを着込んだクロちゃんが、付け加えるように言った。
「あ、俺らは多分今夜戻れないんすけど、虎兄ィがすぐ戻るって言ってたんで」
「え」
「じゃ、行ってきます」
バタン! と勢いよく閉じたドアを、あたしはしばらく見つめていた。
ということは、今夜は朱虎と二人きりなのか。
車の中でのあの気まずい時間が蘇りそうになり、あたしは慌てて首を振ってリビングに引き返した。
「別に、関係ないし! 部屋にこもってるだけだし。……って、そうだ」
そういえば、風間くんは無事に帰れただろうか。
ふと気になって、あたしはスマホを手に取った。
《雨酷いけど、濡れずに帰れた?》
風間くんにメッセージを送ると、すぐに既読が付いた。
《マジ最悪、スゲー疲れた。しかも雷落ちたとかで電車止まっちまうし》
「えっ!?」
返信の内容に思わず声が漏れる。あたしは慌てて文字をタップした。
《それって帰れるの風間くん? まだ警察署?》
《何とか帰れた、朱虎サンにマジ感謝》
ん?
何で朱虎?
《さっき警察署まで迎えに来てくれてさ~雨酷いからって。あの人の気遣い、神だな》
そっか、さっき「気になることがある」って言ってたのって風間くんのことだったのか。
《朱虎サンに礼言っといて。送ってもらう間に色々話しちまったわ、仲良くなれたかも》
「……色々?」
何だかもやっとして、あたしは画面を睨んだ。
《色々って、何話したの》
《秘密―》
ひみつ!?
《ま、志麻センパイはもうちっと朱虎サンに素直になった方が良いぜ。そのうち愛想尽かされちまうかも、もう面倒見きれませんって》
こちらを指さしてゲラゲラ笑ってるウサギのスタンプがポポポン! と連続で送られて来た。
眺めていると無性に腹立つ。
「す、素直って何よ! 何このスタンプ、連打すごいムカつく!」
あたしはスマホに向かって怒鳴ったけど、内心はギクリとしていた。
朱虎と色々話したって……一体何の話をしたんだろう。
あたしの愚痴でもこぼしてたんだろうか。それで、もう面倒見切れないって言ったんだろうか。
何となく沈みかけていた時、不意に窓の外が眩く光った。
「ひゃっ!?」
ぎょっと固まった瞬間、派手な雷鳴が鳴り響く。
全身からさっと血の気が引いて、手からスマホが転げ落ちた。
「そっ、そういえばさっき風間くん、『雷が落ちて電車止まった』って……」
昔から雷はホントにすごく苦手だ。
パッと光ると頭が真っ白になって硬直してしまうし、空が轟くと心臓がバクバク言って泣きそうになってしまう。というか、正直小さい頃は大泣きしていた。
「ウソ……ヤダ。どうしよ……」
あたしはおろおろとその辺りを歩き回った。せめて誰かいてくれたら……
今さらながら、さっきみんながあたしを心配そうに見ていた理由が分かる。
「最悪……クロちゃん、こっちでも雷が鳴りそうなら先に教えておいてよ~……きゃあああっ!」
また窓の外が光り、あたしは思わず悲鳴を上げた。窓ガラスをびりびりと揺らして響く切り裂くような音に、勝手に身体が硬直する。
「だ、大丈夫、家の中にいるし……だいじょう、」
ふっ、と前触れなく明かりが消えた。
暗闇の中であたしは一瞬呆然とした。
「……う、嘘でしょ!? まさか、停電!?」
ざあざあと雨の音が部屋に響く。自分の呼吸がやけにうるさくて、あたしはぎゅっと自分のTシャツを握りしめた。
「お、落ち着けあたし……ぶ、ブレーカー落ちただけかも。どこだっけ……とにかく明かり、あ、スマホ」
しまった、さっきスマホ落としたんだった。
慌ててその辺りを手探りで探したけど、スマホは見つからない。
「ヤバ……スマホどこ、やだ、朱虎ぁ……」
駄目だ、今雷が鳴ったら駄目、絶対泣く。
そう思った瞬間、容赦なく空が光った。
「い、いやあああああっ!」
あたしは半泣きになりながら廊下をダッシュした。
走る車の中から見える外は雨に白く煙っていた。
夕方まで雲一つない晴れ空だったのが嘘のように、病院を出るころには結構な勢いで雨が降り出していた。ついでに風までびゅうびゅう吹いて昼間の暑さを吹き飛ばしてしまったので、車内は少し肌寒いくらいだ。
「病院から電話がありましてね。早瀬巳影とかいうガキの身元引受人ですね、と言われまして」
車のハンドルを握ったまま、朱虎が言った。
口調はいつもの十倍くらい素っ気なくて、ちらともこっちを見ようとしない。
「お嬢に確認をとろうにも繋がりませんでしたから、直接来たんです。邪魔してすみませんでした」
「別に……邪魔なんて」
あたしは助手席でぬいぐるみを抱きしめたまま、もごもごと言った。
気まずい。
ものすごく気まずい。
何だかよく分かんないけど、病室で獅子神さんと見つめ合ってるのを見られてからずっと、朱虎の顔が見られない。
すごくもやもやしてて、でもそのもやもやがどこから来ているのかうまく掴めずにいた。
「良い雰囲気でしたよ」
「そんなんじゃないってば」
「うまくいきそうじゃないですか」
朱虎はあたしの言葉を無視して続けた。
「見合いってな、三度会ったら答えを出すのがセオリーらしいですよ」
「答え……」
「次は来週の日曜だそうです。あの雰囲気じゃ、向こうから断ってくることはなさそうですから、あとはお嬢次第です」
雨が打ち付けて来る窓の外はもうすっかり夜だ。
淡々と話す朱虎の顔は、シルエットになっていてどんな表情なのか見えなかった。
「良かったですね。あんな男前が旦那になるんですよ」
「うるさい」
あたしはぎゅっとようかいねこをだきしめた。
「また拗ねてる。今度は何ですか」
「……拗ねてないもん」
朱虎はため息をつくと、それきり黙った。重苦しい空気のなか、あたしは窓を滝みたいに流れる雨粒をひたすら眺めていた。
結局、家に帰り着くまでそれ以上の会話はなかった。
あたしを下ろすと、朱虎は「気になることがあるんで」とだけ言ってまた車でどこかに行ってしまった。玄関先に残されたあたしは、置いてきぼりを食らったみたいな気持ちになってますます落ち込んだ。
「……お風呂はいろ」
熱いお湯につかって体をしっかり温めて、いつもより念入りに髪を洗ったら少し気分が上向いてきた。お風呂から上がると、雨の音はますます激しくなっている。
「うわ~、台風みたい。……朱虎、まだ帰ってきてないのかな」
リビングから窓の外を見ていると、廊下をばたばたと走る音がした。
覗いてみると、部屋住みの組員たちが手にカッパやタオルを持って玄関に向かっている。
「どうしたの?」
「あ、お嬢さん」
振り向いたのは一番若いクロちゃんだった。
「今、斯波のアニキから招集かかったんスよ。事務所に風で飛ばされた看板が突っ込んで、通りに面した窓ガラスが全部割れちまったって」
雲竜組の事務所は、ここからちょっと離れた繁華街の近くにある。割と広めの事務所で、いつもは斯波さんが常駐して事務仕事を片付けているところだ。
「動ける奴はすぐに来て片付け手伝えってことなんで、俺ら行ってきますわ」
「えっ、そうなの? 大変じゃない」
「今夜は台風並みの雨風らしいッスよ。あちこちで停電も起こってるそうです」
クロちゃんは困ったように頭をかいた。
「すんません、ちょっとお嬢さんひとりにしちまうけど……」
「別に平気だよ」
「ならいいんすけど……あの、ホントに大丈夫っすか」
クロちゃんだけじゃなくて玄関にいる組員たちも、何故か揃って心配そうにあたしを見ている。
あたしってそんなに頼りなく見えるんだろうか?
「平気だってば。それより、みんな風邪ひいたり怪我とかしないようにね」
「ッス」
ぺこりと頭を下げてカッパを着込んだクロちゃんが、付け加えるように言った。
「あ、俺らは多分今夜戻れないんすけど、虎兄ィがすぐ戻るって言ってたんで」
「え」
「じゃ、行ってきます」
バタン! と勢いよく閉じたドアを、あたしはしばらく見つめていた。
ということは、今夜は朱虎と二人きりなのか。
車の中でのあの気まずい時間が蘇りそうになり、あたしは慌てて首を振ってリビングに引き返した。
「別に、関係ないし! 部屋にこもってるだけだし。……って、そうだ」
そういえば、風間くんは無事に帰れただろうか。
ふと気になって、あたしはスマホを手に取った。
《雨酷いけど、濡れずに帰れた?》
風間くんにメッセージを送ると、すぐに既読が付いた。
《マジ最悪、スゲー疲れた。しかも雷落ちたとかで電車止まっちまうし》
「えっ!?」
返信の内容に思わず声が漏れる。あたしは慌てて文字をタップした。
《それって帰れるの風間くん? まだ警察署?》
《何とか帰れた、朱虎サンにマジ感謝》
ん?
何で朱虎?
《さっき警察署まで迎えに来てくれてさ~雨酷いからって。あの人の気遣い、神だな》
そっか、さっき「気になることがある」って言ってたのって風間くんのことだったのか。
《朱虎サンに礼言っといて。送ってもらう間に色々話しちまったわ、仲良くなれたかも》
「……色々?」
何だかもやっとして、あたしは画面を睨んだ。
《色々って、何話したの》
《秘密―》
ひみつ!?
《ま、志麻センパイはもうちっと朱虎サンに素直になった方が良いぜ。そのうち愛想尽かされちまうかも、もう面倒見きれませんって》
こちらを指さしてゲラゲラ笑ってるウサギのスタンプがポポポン! と連続で送られて来た。
眺めていると無性に腹立つ。
「す、素直って何よ! 何このスタンプ、連打すごいムカつく!」
あたしはスマホに向かって怒鳴ったけど、内心はギクリとしていた。
朱虎と色々話したって……一体何の話をしたんだろう。
あたしの愚痴でもこぼしてたんだろうか。それで、もう面倒見切れないって言ったんだろうか。
何となく沈みかけていた時、不意に窓の外が眩く光った。
「ひゃっ!?」
ぎょっと固まった瞬間、派手な雷鳴が鳴り響く。
全身からさっと血の気が引いて、手からスマホが転げ落ちた。
「そっ、そういえばさっき風間くん、『雷が落ちて電車止まった』って……」
昔から雷はホントにすごく苦手だ。
パッと光ると頭が真っ白になって硬直してしまうし、空が轟くと心臓がバクバク言って泣きそうになってしまう。というか、正直小さい頃は大泣きしていた。
「ウソ……ヤダ。どうしよ……」
あたしはおろおろとその辺りを歩き回った。せめて誰かいてくれたら……
今さらながら、さっきみんながあたしを心配そうに見ていた理由が分かる。
「最悪……クロちゃん、こっちでも雷が鳴りそうなら先に教えておいてよ~……きゃあああっ!」
また窓の外が光り、あたしは思わず悲鳴を上げた。窓ガラスをびりびりと揺らして響く切り裂くような音に、勝手に身体が硬直する。
「だ、大丈夫、家の中にいるし……だいじょう、」
ふっ、と前触れなく明かりが消えた。
暗闇の中であたしは一瞬呆然とした。
「……う、嘘でしょ!? まさか、停電!?」
ざあざあと雨の音が部屋に響く。自分の呼吸がやけにうるさくて、あたしはぎゅっと自分のTシャツを握りしめた。
「お、落ち着けあたし……ぶ、ブレーカー落ちただけかも。どこだっけ……とにかく明かり、あ、スマホ」
しまった、さっきスマホ落としたんだった。
慌ててその辺りを手探りで探したけど、スマホは見つからない。
「ヤバ……スマホどこ、やだ、朱虎ぁ……」
駄目だ、今雷が鳴ったら駄目、絶対泣く。
そう思った瞬間、容赦なく空が光った。
「い、いやあああああっ!」
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