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14. 抗争とかきわどいパンツとか
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「飲み物持ってきたぞ~」
テーブルに置かれたグラスの下には、わざわざコースターまで敷いてくれている。
「そのままで飲めるか? ストローもあるけど」
「あ、ありがとう」
「なかなか気が利くな。婦女子を拉致監禁した極悪人のわりに」
環の言葉に、グラスを持っていたミカはぎくりとした顔になった。
「ご、極悪人って言うな」
「私たちのようないたいけな女子高生をスタンガンで気絶させ、腕を縛って監禁しているではないか。下衆極まりない猛悪凶徒の所業だろう」
「ううっ」
「そうだそうだ! あたしのパンツまで覗いたでしょ、この変態!」
「チラッとしか見てねえよ!」
怒鳴り返したミカは、がっくりと椅子に座り込んで頭を抱えた。
「あ~、最低だ。女さらうなんてだせえ真似、俺はやりたくなかったのに」
「そんなに嫌なら、なぜ私たちをさらったんだ」
「あっくんに命令されたんだよ。駐車場に女がいるから、拉致ってこいって」
環がぴくりと顔をあげた。
「駐車場にいる女、と指定されたのか」
「だからそう言ってんだろ。けど行ったら二人いるし、とりあえず二人とも拉致るかって」
そんな軽いノリでさらわないでほしい。
「君はこの子がどんな子かわかってさらったわけではないのか?」
環があたしを示しながら言うと、ミカはきょとんとした顔になった。
「どんな子って?」
「志麻、教えてやれ」
家のことを自分から口にするのは気が進まないけど、そうも言ってられない。
それに、この状態で朱虎が来たら、たぶんこのミカもただでは済まないだろう。それは何となくかわいそうな気もする。
なんかこの人、ちょっといい人っぽいし。
「えっと……うちのおじいちゃん、ヤクザの組長なの。雲竜組って言うんだけど」
ミカはぱちぱちと何度か瞬いた。
「ヤクザの親分の娘? あんたが?」
「娘っていうか、孫だけど」
ミカはしばらくあたしをじっと見つめた。その顔がだんだん赤くなっていって――唐突に笑い出した。
「ぶはははっ、なんだそれ! いや、ありえないだろ!」
「え、えええっ!? 何その反応!?」
「ないない、あんたみたいなボケッとした顔のガキがヤクザなんかと関わりあるわけねえ! それとも背中に刺青でもあんのか?」
なんでみんなヤクザの娘=背中に刺青なんだ!?
「ないけど、ウソじゃないってば! ホントにおじいちゃんがヤクザなの、あたしは!」
「妙な嘘つくなって。ヤクザの親分の娘なら、むしろそっちの女のほうがそれっぽいぜ」
「だ、だから……!」
人生でこんなに一生懸命、自分の家のことを信じてもらおうとする時が来るなんて思いもよらなかった。
しかも、全然信じてないし!
「……やっぱり背中に刺青あった方が良いのかな?」
「それは少し違うと思うぞ、志麻」
馬鹿笑いするミカを眺めながら、あたしはタトゥーシールの導入を真剣に考えた。
「はー、笑った笑った」
笑いすぎてにじんだ涙をふくと、ミカは立ち上がった。
「なんか、スゲー馬鹿らしくなってきた。腕出せよ、外してやるから」
「えっ!?」
「逃がしてやる」
あたしはぽかんとしてミカを見上げた。
「い……いいの?」
「よくはねえけどよ……もういいや、やってらんねー」
ミカは妙にすっきりした顔で笑った。
「お前がじーちゃんじーちゃん言うから思い出しちまった。お前らみてーなガキさらってヒデー目に合わせたら、田舎のじーちゃんに叱られちまうわ」
あれ……あたし、そんな話してたっけ?
「思っていた展開とは少し違うが、結果オーライだな」
「そ、そうだね」
環の言葉に、あたしは複雑な気持ちで頷いた。
ミカはあたしの腕に巻かれたガムテープをはがしてくれた。結束バンドはまだついてるけど、だいぶ腕が楽になる。
「バンドの方は手じゃ無理だ。後でカッター探してくるから待ってろ」
「あ……ありがと」
ミカはあたしの言葉に眉をしかめると、環のガムテープに取り掛かった。
「礼なんか言うな。俺もいい加減どっかでやめてーって思ってたんだ。いつまでもヤクザに関わってらんねーよ、ヤバすぎる」
「え、ヤクザ?」
思わず反応すると、ミカは鼻で笑った。
「お前のごっこじゃねえって、本物の話」
……ムカつくなこいつ。
「ヤクザとつるんでんだよ、あっくん。俺らはその手伝いっつーか……まあ、間接的に」
「どこの組?」
ミカは呆れたようにあたしを見た。
「聞いて分かるのか? 東雲会だよ」
「東雲会……」
カッター探してくる、とミカはカウンターをあさりに行った。環が体を寄せてくる。
「あの鼻ピアスの良心のおかげで何とかなりそうだな」
「ホント、良かった。パンツ見られたのは許せないけど」
「不可抗力だ、許してやれ。何なら私が代わりにパンツ見せてやるぞ。今日はかなり際どいものを着用している」
「えっ、どんなの……っていいよ別に! な、何言ってんの、もう」
「冗談だ」
どこまでが冗談なんだろう。際どいパンツってどんなの?
あたしがどぎまぎしていると、環は真面目な声音になった。
「ところで、東雲会とやらは知っているのか」
「へっ? あ、うん、知ってる。ちょっと前におじいちゃんから聞いたよ」
東雲会は近頃勢力を伸ばしてきているイケイケの組だ。少し前にうちの組ともめて、出張ったおじいちゃんが『あいつらとは話が合わねえ。好かん』って言ってたのを覚えている。
「もめたのは最近の話なのか」
「うん。斯波さんが何とか丸く収めて、大ごとにはならなかったの」
環の顔が曇った。
「それはまずいな」
「え?」
「今、雲竜組と東雲会の間は火種がくすぶっている状態というわけだ。そこに君の誘拐という爆弾が投下されたら……下手をすると組同士の抗争になるぞ」
「え」
抗争。
そうなったら、多分先陣を切るのは組で一番の武闘派の朱虎だ。
ひやっと胸が冷たくなった。
「やだ……そんなの困る!」
「幸い、あの鼻ピアスは東雲会と直接関係がなさそうだ」
環はカウンターをごそごそやってるミカを見やった。
「ヤクザの事情にも詳しくないようだし、そもそも君の話をまるっきり信じていない。良かったな」
「う、うん」
何だか微妙な気持ちになったが、あたしは頷いた。
「駄目だ、ねーわ」
ミカが戻ってきた。
「君はナイフの一本も持ってないのか」
「あっくんなら持ってんだけどなあ。よく振り回すんだ、おっかねえよマジで」
その時、ふいにドアが乱暴に開いた。ミカが跳ね上がって振り向く。
短髪につなぎの男が入って来て、あたしと環を見て目を丸くした。
「おい、目が覚めてんじゃねえか! 何で呼びに来ねえんだよ!」
何となく声に聞き覚えがある。多分、さっきミカと話してた人だ。その後ろから入ってきた人物を見て、ミカがぎくりと硬直した。
「あ、あっくん」
テーブルに置かれたグラスの下には、わざわざコースターまで敷いてくれている。
「そのままで飲めるか? ストローもあるけど」
「あ、ありがとう」
「なかなか気が利くな。婦女子を拉致監禁した極悪人のわりに」
環の言葉に、グラスを持っていたミカはぎくりとした顔になった。
「ご、極悪人って言うな」
「私たちのようないたいけな女子高生をスタンガンで気絶させ、腕を縛って監禁しているではないか。下衆極まりない猛悪凶徒の所業だろう」
「ううっ」
「そうだそうだ! あたしのパンツまで覗いたでしょ、この変態!」
「チラッとしか見てねえよ!」
怒鳴り返したミカは、がっくりと椅子に座り込んで頭を抱えた。
「あ~、最低だ。女さらうなんてだせえ真似、俺はやりたくなかったのに」
「そんなに嫌なら、なぜ私たちをさらったんだ」
「あっくんに命令されたんだよ。駐車場に女がいるから、拉致ってこいって」
環がぴくりと顔をあげた。
「駐車場にいる女、と指定されたのか」
「だからそう言ってんだろ。けど行ったら二人いるし、とりあえず二人とも拉致るかって」
そんな軽いノリでさらわないでほしい。
「君はこの子がどんな子かわかってさらったわけではないのか?」
環があたしを示しながら言うと、ミカはきょとんとした顔になった。
「どんな子って?」
「志麻、教えてやれ」
家のことを自分から口にするのは気が進まないけど、そうも言ってられない。
それに、この状態で朱虎が来たら、たぶんこのミカもただでは済まないだろう。それは何となくかわいそうな気もする。
なんかこの人、ちょっといい人っぽいし。
「えっと……うちのおじいちゃん、ヤクザの組長なの。雲竜組って言うんだけど」
ミカはぱちぱちと何度か瞬いた。
「ヤクザの親分の娘? あんたが?」
「娘っていうか、孫だけど」
ミカはしばらくあたしをじっと見つめた。その顔がだんだん赤くなっていって――唐突に笑い出した。
「ぶはははっ、なんだそれ! いや、ありえないだろ!」
「え、えええっ!? 何その反応!?」
「ないない、あんたみたいなボケッとした顔のガキがヤクザなんかと関わりあるわけねえ! それとも背中に刺青でもあんのか?」
なんでみんなヤクザの娘=背中に刺青なんだ!?
「ないけど、ウソじゃないってば! ホントにおじいちゃんがヤクザなの、あたしは!」
「妙な嘘つくなって。ヤクザの親分の娘なら、むしろそっちの女のほうがそれっぽいぜ」
「だ、だから……!」
人生でこんなに一生懸命、自分の家のことを信じてもらおうとする時が来るなんて思いもよらなかった。
しかも、全然信じてないし!
「……やっぱり背中に刺青あった方が良いのかな?」
「それは少し違うと思うぞ、志麻」
馬鹿笑いするミカを眺めながら、あたしはタトゥーシールの導入を真剣に考えた。
「はー、笑った笑った」
笑いすぎてにじんだ涙をふくと、ミカは立ち上がった。
「なんか、スゲー馬鹿らしくなってきた。腕出せよ、外してやるから」
「えっ!?」
「逃がしてやる」
あたしはぽかんとしてミカを見上げた。
「い……いいの?」
「よくはねえけどよ……もういいや、やってらんねー」
ミカは妙にすっきりした顔で笑った。
「お前がじーちゃんじーちゃん言うから思い出しちまった。お前らみてーなガキさらってヒデー目に合わせたら、田舎のじーちゃんに叱られちまうわ」
あれ……あたし、そんな話してたっけ?
「思っていた展開とは少し違うが、結果オーライだな」
「そ、そうだね」
環の言葉に、あたしは複雑な気持ちで頷いた。
ミカはあたしの腕に巻かれたガムテープをはがしてくれた。結束バンドはまだついてるけど、だいぶ腕が楽になる。
「バンドの方は手じゃ無理だ。後でカッター探してくるから待ってろ」
「あ……ありがと」
ミカはあたしの言葉に眉をしかめると、環のガムテープに取り掛かった。
「礼なんか言うな。俺もいい加減どっかでやめてーって思ってたんだ。いつまでもヤクザに関わってらんねーよ、ヤバすぎる」
「え、ヤクザ?」
思わず反応すると、ミカは鼻で笑った。
「お前のごっこじゃねえって、本物の話」
……ムカつくなこいつ。
「ヤクザとつるんでんだよ、あっくん。俺らはその手伝いっつーか……まあ、間接的に」
「どこの組?」
ミカは呆れたようにあたしを見た。
「聞いて分かるのか? 東雲会だよ」
「東雲会……」
カッター探してくる、とミカはカウンターをあさりに行った。環が体を寄せてくる。
「あの鼻ピアスの良心のおかげで何とかなりそうだな」
「ホント、良かった。パンツ見られたのは許せないけど」
「不可抗力だ、許してやれ。何なら私が代わりにパンツ見せてやるぞ。今日はかなり際どいものを着用している」
「えっ、どんなの……っていいよ別に! な、何言ってんの、もう」
「冗談だ」
どこまでが冗談なんだろう。際どいパンツってどんなの?
あたしがどぎまぎしていると、環は真面目な声音になった。
「ところで、東雲会とやらは知っているのか」
「へっ? あ、うん、知ってる。ちょっと前におじいちゃんから聞いたよ」
東雲会は近頃勢力を伸ばしてきているイケイケの組だ。少し前にうちの組ともめて、出張ったおじいちゃんが『あいつらとは話が合わねえ。好かん』って言ってたのを覚えている。
「もめたのは最近の話なのか」
「うん。斯波さんが何とか丸く収めて、大ごとにはならなかったの」
環の顔が曇った。
「それはまずいな」
「え?」
「今、雲竜組と東雲会の間は火種がくすぶっている状態というわけだ。そこに君の誘拐という爆弾が投下されたら……下手をすると組同士の抗争になるぞ」
「え」
抗争。
そうなったら、多分先陣を切るのは組で一番の武闘派の朱虎だ。
ひやっと胸が冷たくなった。
「やだ……そんなの困る!」
「幸い、あの鼻ピアスは東雲会と直接関係がなさそうだ」
環はカウンターをごそごそやってるミカを見やった。
「ヤクザの事情にも詳しくないようだし、そもそも君の話をまるっきり信じていない。良かったな」
「う、うん」
何だか微妙な気持ちになったが、あたしは頷いた。
「駄目だ、ねーわ」
ミカが戻ってきた。
「君はナイフの一本も持ってないのか」
「あっくんなら持ってんだけどなあ。よく振り回すんだ、おっかねえよマジで」
その時、ふいにドアが乱暴に開いた。ミカが跳ね上がって振り向く。
短髪につなぎの男が入って来て、あたしと環を見て目を丸くした。
「おい、目が覚めてんじゃねえか! 何で呼びに来ねえんだよ!」
何となく声に聞き覚えがある。多分、さっきミカと話してた人だ。その後ろから入ってきた人物を見て、ミカがぎくりと硬直した。
「あ、あっくん」
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