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10. 夜景デートとかプロポーズ、とか
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「わあっ……すごく綺麗!」
あたしは思わず歓声を上げてしまった。目の前は一面ガラス張りで、きらめく夜景が広がっている。
カジュアルな雰囲気だけどすごくおいしいイタリアンのお店で夕食を食べた後、今黒さんは「あと少しだけ付き合って。見せたいものがあるんだ」と言って車を走らせた。
ついたところはちょっと前に出来た高層ビルの最上階。昼間はカフェで夜はバーになるというお店に入ると、店員さんが「お待ちしておりました」と言って窓際の席に案内してくれた。
「ここも予約してくれてたんですか?」
「実はそうなんだ。喜んでもらえるかと思ってね」
「すごいです! 写メ撮っていいですか?」
「もちろん」
スマホを取り出すと、知らないうちに環からメッセージが来ていた。
《見合いはどうだ》
必要最低限の連絡しか来ない環から、一日二度も連絡が来るなんて珍しい。あたしはできるだけ綺麗な夜景の写メを撮ると、早速環に送った。
《今、カフェバーで夜景見てるよ! 超キレー!》
《了解》
了解? 何が了解?
返ってきたメッセージにちょっと戸惑ったけど、適当なスタンプを送ってメッセージアプリを閉じる。今黒さんがメニューを広げた。
「何か飲む? ノンアルコールカクテルも沢山あるよ」
「あ、はい!」
やっぱり、今黒さんは未成年にアルコールを勧める人じゃない。あたしはちょっとほっとした。
「じゃあ、あたしはこの『シンデレラ』っていうノンアルコールカクテルで……」
「はは、まさに志麻ちゃんにぴったりだね」
今黒さんは注文を済ませると、頬杖をついた。
「もう21時か。魔法が解ける時間はまだ、だと思っていいかな?」
「え、ええっ」
恐ろしくキザな台詞だけど、こんなオシャレなところで今黒さんみたいなスマートな人がさらりと言うと、全然ヘンじゃない。
「このビルにちょっと面白い場所があってね。このあと、連れて行ってあげるよ」
「え、えっとえっと、あんまり遅くなるなって朱虎が言ってて、門限破ると朱虎がすごく怒るから、その」
今黒さんが困ったような顔で笑った。
「志麻ちゃんの口から朱虎くんの名を聞くのは、今日だけで何度目かな」
朱虎くん!?
「え、と……そんなに言ってましたっけ……すみません」
確かに、話題の半分以上は朱虎だった気がする。おもに叱られたり小言を言われたり嫌味言われたりしたっていう愚痴だけど。
ていうか、「朱虎くん」って! 朱虎のことをそんな風に呼ぶ人は皆無だから、強烈に違和感がある。
「よほど身近なんだね、彼」
「ええ、まあ……あたしが五歳の時から一緒にいるから。お兄ちゃんみたいな感じです」
「ふうん、お兄ちゃんか」
今黒さんの言葉には少し含みがあった。首をかしげる。
「えっと……」
「朱虎くん、強面だけど結構イケメンだよね。少し日本人離れしてるって言うか」
また出た、「朱虎くん」。つい笑いそうになってしまう。
「朱虎は外国の血が少し入ってるんです。どこだったかな、忘れちゃったけど……だから髪も、あの赤いのは地毛なんです」
あんまり鮮やかだから、組内でもほとんどの人が染めてると思ってるみたいだけど、朱虎はおじいちゃんに拾われてうちに来たときから綺麗な赤だった。だから「朱虎」って名前にしたのだ。
「そうなんだ。……志麻ちゃんにとって、彼は本当にお兄さんってだけなのかな?」
「え?」
朱虎と出会った頃のことを思い出していると、今黒さんがあたしの目を覗き込むようにして聞いてきた。
「あれだけのイケメンがずっと傍で守ってくれてるって、ときめいたりしないのかな、と思ってね。彼のこと、異性として意識したことはないの?」
「ええ!? ないない、絶対ないですよ!」
あたしは慌てて両手を振った。
「ホントに?」
「ありえないです! だって朱虎、あたしが着替えてるときにフツーに部屋入ってくるし、何なら朝起こしに来た時そのまま着替え手伝ってもらうこともあるし、お風呂でシャンプー切れたらすぐ持ってきてくれるしそのまま髪洗ってもらうときもあるし、キャラ弁作ってって頼んだらヒくくらいクオリティ高いやつ作っちゃうし、あと怖い映画見たとき寝るまで横で見張っててもらうし、あの、とにかくそういう存在なんです!」
「ぶっ」
「え?」
なぜか後ろから噴き出す声がした。振り返ったけど、薄暗くて誰がこっちを見ているのかよく分からない。
急に恥ずかしくなって、あたしは小さくなった。
「す……すみません、大声出しちゃって」
「い、いや。分かったよ、変なこと言ってごめん」
とりあえず今黒さんは頷いてくれた。若干引いてる気がしなくもない。
「自分でも意外だけど、僕はちょっと朱虎くんに嫉妬してるみたいだ」
「嫉妬?」
「意味、分かるかな」
今黒さんの声のトーンが少し変わった。優しい口調はそのままなのに、何だか圧を感じる。
「い、意味ですか? えっと」
「君との結婚の話、前向きに考えたいと思ってる」
「は……えええええっ!?」
驚きすぎて変な声が出た。
嘘でしょ?
あたし、もしかして今告白されてる?
いや、告白じゃなくてもはやプロポーズ!?
「出会ったばかりなのに軽いやつだと思われるかもしれないけど、僕は真剣だ」
「あ、いやえっと、その、あの」
人生で初めて訪れた事態に軽く、いやだいぶパニックだ。あわあわしていると、今黒さんが身を寄せてきた。
「志麻ちゃん」
「あ、あの、あたし……!?」
テーブルの上で手を握られた。体が硬直する。
――抱かれてもいいかどうか。
朱虎の言葉が頭をよぎった瞬間、ぞわっ、と鳥肌が立った。
「や、やっぱりちょっと待っ――」
「お待たせしました」
とん、とテーブルにグラスが置かれる。今黒さんがそちらに気をとられた瞬間、あたしは手を引き抜いた。
一瞬眉をひそめた今黒さんが、飲み物を運んできたウエイターさんを振り返る。
「君ね、タイミングってものを……」
抗議しかけた今黒さんの胸ポケットからポップなメロディが流れ出した。はっとした顔になった今黒さんが慌てたように立ち上がった。
「ごめん、また仕事の電話だ。待ってて」
「あ、……はい」
足早に店を出ていく今黒さんを見送り、あたしはいつの間にか止めていた息を吐いた。全身から力が抜けて、初めて緊張していたことに気が付く。
触られた手をさすると、まだ鳥肌が立っていた。正直、あのタイミングで飲み物が来て助かった。
「大丈夫ですか?」
不意に、横から声がかけられた。
あたしは思わず歓声を上げてしまった。目の前は一面ガラス張りで、きらめく夜景が広がっている。
カジュアルな雰囲気だけどすごくおいしいイタリアンのお店で夕食を食べた後、今黒さんは「あと少しだけ付き合って。見せたいものがあるんだ」と言って車を走らせた。
ついたところはちょっと前に出来た高層ビルの最上階。昼間はカフェで夜はバーになるというお店に入ると、店員さんが「お待ちしておりました」と言って窓際の席に案内してくれた。
「ここも予約してくれてたんですか?」
「実はそうなんだ。喜んでもらえるかと思ってね」
「すごいです! 写メ撮っていいですか?」
「もちろん」
スマホを取り出すと、知らないうちに環からメッセージが来ていた。
《見合いはどうだ》
必要最低限の連絡しか来ない環から、一日二度も連絡が来るなんて珍しい。あたしはできるだけ綺麗な夜景の写メを撮ると、早速環に送った。
《今、カフェバーで夜景見てるよ! 超キレー!》
《了解》
了解? 何が了解?
返ってきたメッセージにちょっと戸惑ったけど、適当なスタンプを送ってメッセージアプリを閉じる。今黒さんがメニューを広げた。
「何か飲む? ノンアルコールカクテルも沢山あるよ」
「あ、はい!」
やっぱり、今黒さんは未成年にアルコールを勧める人じゃない。あたしはちょっとほっとした。
「じゃあ、あたしはこの『シンデレラ』っていうノンアルコールカクテルで……」
「はは、まさに志麻ちゃんにぴったりだね」
今黒さんは注文を済ませると、頬杖をついた。
「もう21時か。魔法が解ける時間はまだ、だと思っていいかな?」
「え、ええっ」
恐ろしくキザな台詞だけど、こんなオシャレなところで今黒さんみたいなスマートな人がさらりと言うと、全然ヘンじゃない。
「このビルにちょっと面白い場所があってね。このあと、連れて行ってあげるよ」
「え、えっとえっと、あんまり遅くなるなって朱虎が言ってて、門限破ると朱虎がすごく怒るから、その」
今黒さんが困ったような顔で笑った。
「志麻ちゃんの口から朱虎くんの名を聞くのは、今日だけで何度目かな」
朱虎くん!?
「え、と……そんなに言ってましたっけ……すみません」
確かに、話題の半分以上は朱虎だった気がする。おもに叱られたり小言を言われたり嫌味言われたりしたっていう愚痴だけど。
ていうか、「朱虎くん」って! 朱虎のことをそんな風に呼ぶ人は皆無だから、強烈に違和感がある。
「よほど身近なんだね、彼」
「ええ、まあ……あたしが五歳の時から一緒にいるから。お兄ちゃんみたいな感じです」
「ふうん、お兄ちゃんか」
今黒さんの言葉には少し含みがあった。首をかしげる。
「えっと……」
「朱虎くん、強面だけど結構イケメンだよね。少し日本人離れしてるって言うか」
また出た、「朱虎くん」。つい笑いそうになってしまう。
「朱虎は外国の血が少し入ってるんです。どこだったかな、忘れちゃったけど……だから髪も、あの赤いのは地毛なんです」
あんまり鮮やかだから、組内でもほとんどの人が染めてると思ってるみたいだけど、朱虎はおじいちゃんに拾われてうちに来たときから綺麗な赤だった。だから「朱虎」って名前にしたのだ。
「そうなんだ。……志麻ちゃんにとって、彼は本当にお兄さんってだけなのかな?」
「え?」
朱虎と出会った頃のことを思い出していると、今黒さんがあたしの目を覗き込むようにして聞いてきた。
「あれだけのイケメンがずっと傍で守ってくれてるって、ときめいたりしないのかな、と思ってね。彼のこと、異性として意識したことはないの?」
「ええ!? ないない、絶対ないですよ!」
あたしは慌てて両手を振った。
「ホントに?」
「ありえないです! だって朱虎、あたしが着替えてるときにフツーに部屋入ってくるし、何なら朝起こしに来た時そのまま着替え手伝ってもらうこともあるし、お風呂でシャンプー切れたらすぐ持ってきてくれるしそのまま髪洗ってもらうときもあるし、キャラ弁作ってって頼んだらヒくくらいクオリティ高いやつ作っちゃうし、あと怖い映画見たとき寝るまで横で見張っててもらうし、あの、とにかくそういう存在なんです!」
「ぶっ」
「え?」
なぜか後ろから噴き出す声がした。振り返ったけど、薄暗くて誰がこっちを見ているのかよく分からない。
急に恥ずかしくなって、あたしは小さくなった。
「す……すみません、大声出しちゃって」
「い、いや。分かったよ、変なこと言ってごめん」
とりあえず今黒さんは頷いてくれた。若干引いてる気がしなくもない。
「自分でも意外だけど、僕はちょっと朱虎くんに嫉妬してるみたいだ」
「嫉妬?」
「意味、分かるかな」
今黒さんの声のトーンが少し変わった。優しい口調はそのままなのに、何だか圧を感じる。
「い、意味ですか? えっと」
「君との結婚の話、前向きに考えたいと思ってる」
「は……えええええっ!?」
驚きすぎて変な声が出た。
嘘でしょ?
あたし、もしかして今告白されてる?
いや、告白じゃなくてもはやプロポーズ!?
「出会ったばかりなのに軽いやつだと思われるかもしれないけど、僕は真剣だ」
「あ、いやえっと、その、あの」
人生で初めて訪れた事態に軽く、いやだいぶパニックだ。あわあわしていると、今黒さんが身を寄せてきた。
「志麻ちゃん」
「あ、あの、あたし……!?」
テーブルの上で手を握られた。体が硬直する。
――抱かれてもいいかどうか。
朱虎の言葉が頭をよぎった瞬間、ぞわっ、と鳥肌が立った。
「や、やっぱりちょっと待っ――」
「お待たせしました」
とん、とテーブルにグラスが置かれる。今黒さんがそちらに気をとられた瞬間、あたしは手を引き抜いた。
一瞬眉をひそめた今黒さんが、飲み物を運んできたウエイターさんを振り返る。
「君ね、タイミングってものを……」
抗議しかけた今黒さんの胸ポケットからポップなメロディが流れ出した。はっとした顔になった今黒さんが慌てたように立ち上がった。
「ごめん、また仕事の電話だ。待ってて」
「あ、……はい」
足早に店を出ていく今黒さんを見送り、あたしはいつの間にか止めていた息を吐いた。全身から力が抜けて、初めて緊張していたことに気が付く。
触られた手をさすると、まだ鳥肌が立っていた。正直、あのタイミングで飲み物が来て助かった。
「大丈夫ですか?」
不意に、横から声がかけられた。
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