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2.部活とか愛人とか
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「――マジなわけあるかぁーっ!」
あたしは思いっきり机をぶん殴った。積んであった雑誌がなだれ落ちる。
ここは教室……ではなくて、文芸部の部室だ。
月城くんの『告白』ショックを吐き出したくて、あたしは結局部室に顔を出していた。
「志麻、部室棟は壁が薄い。少しは配慮しろ」
向かいでノートパソコンを開き、何やら打ち込みながら顔も上げずに言ったのは岩下環。あたしが所属する文芸部の部長で、ほぼ唯一の友達でもある。
「だってさあ、何その質問!? 女子高生の背中に、でっかい刺青なんかあってたまるかっての! ちょっと環、聞いてる?」
「嫌でも聞こえている。人が執筆活動に勤しんでいるところに、遅れてきてやかましい奴だな」
やっと顔を上げた環はアンダーリムの眼鏡を少し押し上げた。ストレートの黒髪に切れ長の瞳、すらっとした長身の環はまさにクール系美人を地で行く。茶色の癖っ毛を三つ編みにした小柄で丸顔のあたしとは正反対だ。ついでに頭の中身も正反対で、常に赤点の危機に怯えるあたしと逆に、環は入学以来学年トップをひた走っている。
「ここで叫んでいないで、その月城なにがしに告げたらいいだろう。事実無根だ、場合によっては名誉棄損で訴えるぞ、と」
「そこまではしないけど……言ったよ、そんなの無いって。でもいまいち信じてない風だったんだよね」
「脱いで見せればよかったのに」
「ぬ……!?」
「百聞は一見に如かずというだろう」
「何それ、呪文? てか脱ぐとかそんなの出来ないって!」
「冗談だ」
あたしは脱力した。
「真顔で言わないで、まったく冗談に聞こえないから。……ちょっと風間君! 笑いすぎ!」
「あ、サーセン」
環の隣で笑い転げてたのは、一年の風間小太郎君だ。小柄で猫っぽい目をした可愛い系男子で、やたら人懐っこくていつ見てもテンションが高い。
「はー、笑った。志麻センパイって、やっぱおもしれ―な」
「あたしは珍獣か」
文芸部は二年生で部長の環、あたし、それに一年の風間君の三人しかいないけど、あたしが学校で唯一気が抜ける場所だった。
「その月城センパイって勇気あるよな。フツー、直で聞かねえよ。ドストレート過ぎ」
「風間、それは勇気があるのではなくデリカシーがないのだ。今の君と同じく」
眼鏡を直しながら環が冷静に突っ込んだ。風間君は大きな目を丸くする。
「え、オレ同類っすか。ショックだわ」
「あたしの方がショックだよ! は~……最悪」
あたしは机につっぷした。
「髪も染めてないしピアスも開けてない、制服だって指定通り一切改造なしで、真面目に目立たず地味に過ごしているあたしに、何でそんなハジけた質問が……」
「何でって、そんなの分かってるっしょ。雲竜志麻《うんりゅうしま》センパイは、あの雲竜組組長のたった一人の孫娘じゃん! 雲竜組って言ったら超有名なヤクザでイタタタタ!」
あたしは風間君の両頬を思いっきり引っ張った。
「あっ、ねじらないで! 痛い、痛いですセンパイ! 暴力反対!」
「風間~……そ・う・い・うところがデリカシーないんだっての!」
風間君の言うとおり、あたしのおじいちゃん・雲竜銀蔵は関東を拠点とするヤクザ『雲竜組』の組長だ。赤ちゃんの頃に両親が事故で亡くなったから、あたしはずっとおじいちゃんに育てられてきた。
おじいちゃんや家住みのお兄さんたちは優しかったけど、周りはみんな怖がって近寄ってこなかった。積極的にいじめられることはなかったけど、同級生どころか先輩や教師からも敬語を使われるアンタッチャブル人生は、豆腐メンタルのあたしにはなかなかしんどい。
だから、高校に入学した時、たまたま隣の席だった環に文芸部に誘われたのは本当に嬉しかった。小説なんか書いたことないって言うと、環はあっさり「人数が足りなくて生徒会に廃部を迫られてるから、頭数確保と用心棒が欲しいだけ」と言ってのけた。実際、あたしが文芸部に入部したと分かると生徒会は嘘みたいに静かになったらしい。
廃部危機は去ったけど、相変わらず部員は少ないまま……と思っていたら、なんと今年の四月に新入部員が入ってきた。それが風間君だ。常にテンションマックスであたし相手にも遠慮なしにグイグイ来る風間君は一ヶ月もしないうちに部に馴染んでしまった。こういうのをパリピ、と言うんだろうか。
この学校であたしに敬語なしで接してくれるのは環と風間君の二人だけだった。それがこの間から、もう一人増えた……と思ってたのに。
「ああ……もうダメ。明日から月城くんの顔見られない。ていうか学校来られない。ホントは背中にスミ背負ってんだろって思われてるなんて耐えられない」
「どう思われていようと良いではないか、今さら気にするほどのことでもあるまい」
「気にするわ! ヤクザの娘が全員神経極太だと思うなよ」
特に相手が月城くんというのが嫌だ。月城くんは優しいし結構イケメンだし、正直話しかけられるたびにちょっとドキドキしてたし……。
「てか、月城センパイってサッカー部の月城守也っしょ。エースで、超可愛いマネージャーと付き合ってる」
「えええっ、彼女いるのーっ!?」
あっさり明らかになった風間君情報に、今度こそあたしは撃沈して机に倒れた。
「うわっ、超ヘコんでる。志麻センパイって月城のこと好きだったの?」
「……カッコイイなーって思ってただけ」
ウソだ。正直ドキドキしてたし、もし付き合えたら的な妄想もしてた。放課後一緒に帰ったり図書館で一緒に勉強したり遊園地デートしたり、看病イベントやすれ違い、ケンカから仲直りまで一通りのイベントは脳内コンプリートした。妄想力の無駄遣いと言える。
まあ、そんな妄想も刺青発言+彼女発覚で無残に砕け散ったけど。
「マネージャーの可愛い彼女かあ……お似合いだなあ。アオハルって感じ」
練習の時に差し入れしたり、自主練に遅くまで付き合ったり、試合の時にお弁当作って行ったりするんだろう。
「あ、駄目だ。あたしから対極にありそうな世界を想像するだけで死にたくなってきた」
「まあまあ。志麻センパイにだっているじゃん、相手」
「……はあ?」
あたしが顔を上げると、風間君がニヤニヤしながらこちらを覗き込んできた。
「相手って何」
「ほら、よく校門の前で志麻センパイを待ってる赤い人。デカくて怖い感じの」
あたしの頭に当該人物が浮かんだ。
「ああ、あれは……」
「あの人、志麻センパイの愛人っしょ?」
「あい!?」
しれっと飛び出したパワーワードにどんよりした気分が吹っ飛んだ。
「な、な、な、何言ってんのあんた!」
「違うの? そういう噂聞いたんだけど」
「う、噂……違うに決まってんでしょ!? てかなに愛人って、せめて恋人って言ってよ!」
「あ、恋人なんだ」
「だから違うってば! 愛でも恋でもないっ!」
頭がくらくらしてきた。あたしは一度深呼吸すると、風間君を睨みつけた。
「あのね! あれはあたしの……」
「――自分がどうかしましたか」
低い、少しだけ掠れた声があたしの言葉に割り込んだ。
いつの間にか開いていたドアのところに、赤髪で黒スーツの大男が寄りかかって立っていた。
「あ……朱虎!?」
あたしは思いっきり机をぶん殴った。積んであった雑誌がなだれ落ちる。
ここは教室……ではなくて、文芸部の部室だ。
月城くんの『告白』ショックを吐き出したくて、あたしは結局部室に顔を出していた。
「志麻、部室棟は壁が薄い。少しは配慮しろ」
向かいでノートパソコンを開き、何やら打ち込みながら顔も上げずに言ったのは岩下環。あたしが所属する文芸部の部長で、ほぼ唯一の友達でもある。
「だってさあ、何その質問!? 女子高生の背中に、でっかい刺青なんかあってたまるかっての! ちょっと環、聞いてる?」
「嫌でも聞こえている。人が執筆活動に勤しんでいるところに、遅れてきてやかましい奴だな」
やっと顔を上げた環はアンダーリムの眼鏡を少し押し上げた。ストレートの黒髪に切れ長の瞳、すらっとした長身の環はまさにクール系美人を地で行く。茶色の癖っ毛を三つ編みにした小柄で丸顔のあたしとは正反対だ。ついでに頭の中身も正反対で、常に赤点の危機に怯えるあたしと逆に、環は入学以来学年トップをひた走っている。
「ここで叫んでいないで、その月城なにがしに告げたらいいだろう。事実無根だ、場合によっては名誉棄損で訴えるぞ、と」
「そこまではしないけど……言ったよ、そんなの無いって。でもいまいち信じてない風だったんだよね」
「脱いで見せればよかったのに」
「ぬ……!?」
「百聞は一見に如かずというだろう」
「何それ、呪文? てか脱ぐとかそんなの出来ないって!」
「冗談だ」
あたしは脱力した。
「真顔で言わないで、まったく冗談に聞こえないから。……ちょっと風間君! 笑いすぎ!」
「あ、サーセン」
環の隣で笑い転げてたのは、一年の風間小太郎君だ。小柄で猫っぽい目をした可愛い系男子で、やたら人懐っこくていつ見てもテンションが高い。
「はー、笑った。志麻センパイって、やっぱおもしれ―な」
「あたしは珍獣か」
文芸部は二年生で部長の環、あたし、それに一年の風間君の三人しかいないけど、あたしが学校で唯一気が抜ける場所だった。
「その月城センパイって勇気あるよな。フツー、直で聞かねえよ。ドストレート過ぎ」
「風間、それは勇気があるのではなくデリカシーがないのだ。今の君と同じく」
眼鏡を直しながら環が冷静に突っ込んだ。風間君は大きな目を丸くする。
「え、オレ同類っすか。ショックだわ」
「あたしの方がショックだよ! は~……最悪」
あたしは机につっぷした。
「髪も染めてないしピアスも開けてない、制服だって指定通り一切改造なしで、真面目に目立たず地味に過ごしているあたしに、何でそんなハジけた質問が……」
「何でって、そんなの分かってるっしょ。雲竜志麻《うんりゅうしま》センパイは、あの雲竜組組長のたった一人の孫娘じゃん! 雲竜組って言ったら超有名なヤクザでイタタタタ!」
あたしは風間君の両頬を思いっきり引っ張った。
「あっ、ねじらないで! 痛い、痛いですセンパイ! 暴力反対!」
「風間~……そ・う・い・うところがデリカシーないんだっての!」
風間君の言うとおり、あたしのおじいちゃん・雲竜銀蔵は関東を拠点とするヤクザ『雲竜組』の組長だ。赤ちゃんの頃に両親が事故で亡くなったから、あたしはずっとおじいちゃんに育てられてきた。
おじいちゃんや家住みのお兄さんたちは優しかったけど、周りはみんな怖がって近寄ってこなかった。積極的にいじめられることはなかったけど、同級生どころか先輩や教師からも敬語を使われるアンタッチャブル人生は、豆腐メンタルのあたしにはなかなかしんどい。
だから、高校に入学した時、たまたま隣の席だった環に文芸部に誘われたのは本当に嬉しかった。小説なんか書いたことないって言うと、環はあっさり「人数が足りなくて生徒会に廃部を迫られてるから、頭数確保と用心棒が欲しいだけ」と言ってのけた。実際、あたしが文芸部に入部したと分かると生徒会は嘘みたいに静かになったらしい。
廃部危機は去ったけど、相変わらず部員は少ないまま……と思っていたら、なんと今年の四月に新入部員が入ってきた。それが風間君だ。常にテンションマックスであたし相手にも遠慮なしにグイグイ来る風間君は一ヶ月もしないうちに部に馴染んでしまった。こういうのをパリピ、と言うんだろうか。
この学校であたしに敬語なしで接してくれるのは環と風間君の二人だけだった。それがこの間から、もう一人増えた……と思ってたのに。
「ああ……もうダメ。明日から月城くんの顔見られない。ていうか学校来られない。ホントは背中にスミ背負ってんだろって思われてるなんて耐えられない」
「どう思われていようと良いではないか、今さら気にするほどのことでもあるまい」
「気にするわ! ヤクザの娘が全員神経極太だと思うなよ」
特に相手が月城くんというのが嫌だ。月城くんは優しいし結構イケメンだし、正直話しかけられるたびにちょっとドキドキしてたし……。
「てか、月城センパイってサッカー部の月城守也っしょ。エースで、超可愛いマネージャーと付き合ってる」
「えええっ、彼女いるのーっ!?」
あっさり明らかになった風間君情報に、今度こそあたしは撃沈して机に倒れた。
「うわっ、超ヘコんでる。志麻センパイって月城のこと好きだったの?」
「……カッコイイなーって思ってただけ」
ウソだ。正直ドキドキしてたし、もし付き合えたら的な妄想もしてた。放課後一緒に帰ったり図書館で一緒に勉強したり遊園地デートしたり、看病イベントやすれ違い、ケンカから仲直りまで一通りのイベントは脳内コンプリートした。妄想力の無駄遣いと言える。
まあ、そんな妄想も刺青発言+彼女発覚で無残に砕け散ったけど。
「マネージャーの可愛い彼女かあ……お似合いだなあ。アオハルって感じ」
練習の時に差し入れしたり、自主練に遅くまで付き合ったり、試合の時にお弁当作って行ったりするんだろう。
「あ、駄目だ。あたしから対極にありそうな世界を想像するだけで死にたくなってきた」
「まあまあ。志麻センパイにだっているじゃん、相手」
「……はあ?」
あたしが顔を上げると、風間君がニヤニヤしながらこちらを覗き込んできた。
「相手って何」
「ほら、よく校門の前で志麻センパイを待ってる赤い人。デカくて怖い感じの」
あたしの頭に当該人物が浮かんだ。
「ああ、あれは……」
「あの人、志麻センパイの愛人っしょ?」
「あい!?」
しれっと飛び出したパワーワードにどんよりした気分が吹っ飛んだ。
「な、な、な、何言ってんのあんた!」
「違うの? そういう噂聞いたんだけど」
「う、噂……違うに決まってんでしょ!? てかなに愛人って、せめて恋人って言ってよ!」
「あ、恋人なんだ」
「だから違うってば! 愛でも恋でもないっ!」
頭がくらくらしてきた。あたしは一度深呼吸すると、風間君を睨みつけた。
「あのね! あれはあたしの……」
「――自分がどうかしましたか」
低い、少しだけ掠れた声があたしの言葉に割り込んだ。
いつの間にか開いていたドアのところに、赤髪で黒スーツの大男が寄りかかって立っていた。
「あ……朱虎!?」
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