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第19話
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「勝手に余を巻き込むな」
話し合いには参加していなかったのに莉緒が宇野を勝手に私のボディガード役に立候補させた。
「良いじゃん、宇野くんがいれば相手もビビって逃げて行くよ」
「なぜ余がお前らの面倒を見なくてはならないのだ」
宇野には悪いけど、宇野が近くにいたら怖いものなんかない。
だって、ゴミ拾いの時に刃物をを持った相手を瞬殺したし、怪人化した相手に普通に立ち回ってたし、宇野がいてくれれば心強い。
「宇野。お願い」
私は頭を下げた。
「断る。大体なぜ余なのだ、余以外にもいるだろ」
「だって宇野くん強いもん」
「私からもよろしくお願いします」
菫も私のために頭を下げてくれる。
ありがとう菫。
やっぱり持つべきは友達とはこういうことなんだろうな。
私もこういうことが出来るようになりたい。
「どれだけ頼もうが断る」
宇野は頑なにOKを出してくれない。
これは仕方ない、こんな事を受けても宇野のメリットは何もないんだから。
別に宇野が悪いわけじゃない。
でもどうしよう、宇野がダメならどうしよう?
「じゃあ宇野くんはどうしたら受けてくれるの?」
「お前らが何をしようが絶対に受けない」
宇野はまた肘をついて私たちとは反対方向に頭を向ける。
もうこれは完全にダメだな。
「ガトーショコラ」
莉緒がなぜか宇野に向かってガトーショコラと言った。
ピクッ
莉緒がガトーショコラと言ったら宇野が少しだけ反応する。
「生チョコ」
ピクッ
また宇野の体が反応する。
「引き受けてくれたら宇野くんに作ってあげよっかな~」
ピクッピクッ
さっきの会話で宇野の好きな食べ物がチョコだと分かったから食べ物で釣ろうとしている。
「おい」
宇野がこちらへ振り向く。
「なに?」
「今回だけだぞ」
すごっ。
さすがは莉緒だ、もう宇野の扱いが手慣れている。
そして宇野はチョロ過ぎる。
「ありがとう宇野」
「ありがとう宇野くん」
「ありがとうございます宇野さん」
私は最強のボディガードを手に入れた。
宇野に敵う敵は少なくともそこら辺にはいない、もっと地球範囲で見ないといないかもしれない。
「一回だけだからな、あとは余は知らないからな」
一回だけ?
「一回だけは少なくない?」
「一回だけだ、余は譲らないぞ」
ということは今日明日でストーカーを片付けないといけなくなってくる。
「お願い。わがままなのは分かってるけど三回にしてくれない?」
なんとか延長できるか交渉してみる。
「一回だけだ」
そうとなれば一刻も早くストーカーを捕まえなくちゃならない。
でも絶対に今日明日で解決できる気がしない。
「じゃあチョコケーキも追加しちゃおっかなぁ」
「チョコケーキだと」
莉緒がガトーショコラと生チョコに加えて、新しくチョコケーキで交渉してくれる。
宇野は目を閉じてすごく悩んでいる。
ていうか莉緒のお菓子作りが凄過ぎる。
「一週間だ」
お~一日が一週間にまで延びた。
今までの反応を見てるとチョコケーキが一番好きなんだろうな。
「ちなみにストーカーが捕まるまでだったらホールだよ」
「ホール…だと」
いや、ホールも食べたら胸焼けがすごいよ。
「夢にまで見たホール食い。余はどうすれば良いのだ」
夢にまで見てたんだ、チョコケーキのホール食いを。
また宇野は目を閉じて、ぐぬぬぬと表情をとりながら悩み始めた。
「あ~もう分かったよ。ストーカーが捕まるまで守ってやるよ」
「やったー。ありがとう宇野、莉緒」
「私は別に良いよ」
交渉の末ストーカーが捕まるまで宇野がいてくれることになった。
これで安心して帰れる。
「おい、一週間以内に余が捕まえてもホールなんだろうな」
「もちろん」
そんなにホールで食べたかったんだ。
話し合いには参加していなかったのに莉緒が宇野を勝手に私のボディガード役に立候補させた。
「良いじゃん、宇野くんがいれば相手もビビって逃げて行くよ」
「なぜ余がお前らの面倒を見なくてはならないのだ」
宇野には悪いけど、宇野が近くにいたら怖いものなんかない。
だって、ゴミ拾いの時に刃物をを持った相手を瞬殺したし、怪人化した相手に普通に立ち回ってたし、宇野がいてくれれば心強い。
「宇野。お願い」
私は頭を下げた。
「断る。大体なぜ余なのだ、余以外にもいるだろ」
「だって宇野くん強いもん」
「私からもよろしくお願いします」
菫も私のために頭を下げてくれる。
ありがとう菫。
やっぱり持つべきは友達とはこういうことなんだろうな。
私もこういうことが出来るようになりたい。
「どれだけ頼もうが断る」
宇野は頑なにOKを出してくれない。
これは仕方ない、こんな事を受けても宇野のメリットは何もないんだから。
別に宇野が悪いわけじゃない。
でもどうしよう、宇野がダメならどうしよう?
「じゃあ宇野くんはどうしたら受けてくれるの?」
「お前らが何をしようが絶対に受けない」
宇野はまた肘をついて私たちとは反対方向に頭を向ける。
もうこれは完全にダメだな。
「ガトーショコラ」
莉緒がなぜか宇野に向かってガトーショコラと言った。
ピクッ
莉緒がガトーショコラと言ったら宇野が少しだけ反応する。
「生チョコ」
ピクッ
また宇野の体が反応する。
「引き受けてくれたら宇野くんに作ってあげよっかな~」
ピクッピクッ
さっきの会話で宇野の好きな食べ物がチョコだと分かったから食べ物で釣ろうとしている。
「おい」
宇野がこちらへ振り向く。
「なに?」
「今回だけだぞ」
すごっ。
さすがは莉緒だ、もう宇野の扱いが手慣れている。
そして宇野はチョロ過ぎる。
「ありがとう宇野」
「ありがとう宇野くん」
「ありがとうございます宇野さん」
私は最強のボディガードを手に入れた。
宇野に敵う敵は少なくともそこら辺にはいない、もっと地球範囲で見ないといないかもしれない。
「一回だけだからな、あとは余は知らないからな」
一回だけ?
「一回だけは少なくない?」
「一回だけだ、余は譲らないぞ」
ということは今日明日でストーカーを片付けないといけなくなってくる。
「お願い。わがままなのは分かってるけど三回にしてくれない?」
なんとか延長できるか交渉してみる。
「一回だけだ」
そうとなれば一刻も早くストーカーを捕まえなくちゃならない。
でも絶対に今日明日で解決できる気がしない。
「じゃあチョコケーキも追加しちゃおっかなぁ」
「チョコケーキだと」
莉緒がガトーショコラと生チョコに加えて、新しくチョコケーキで交渉してくれる。
宇野は目を閉じてすごく悩んでいる。
ていうか莉緒のお菓子作りが凄過ぎる。
「一週間だ」
お~一日が一週間にまで延びた。
今までの反応を見てるとチョコケーキが一番好きなんだろうな。
「ちなみにストーカーが捕まるまでだったらホールだよ」
「ホール…だと」
いや、ホールも食べたら胸焼けがすごいよ。
「夢にまで見たホール食い。余はどうすれば良いのだ」
夢にまで見てたんだ、チョコケーキのホール食いを。
また宇野は目を閉じて、ぐぬぬぬと表情をとりながら悩み始めた。
「あ~もう分かったよ。ストーカーが捕まるまで守ってやるよ」
「やったー。ありがとう宇野、莉緒」
「私は別に良いよ」
交渉の末ストーカーが捕まるまで宇野がいてくれることになった。
これで安心して帰れる。
「おい、一週間以内に余が捕まえてもホールなんだろうな」
「もちろん」
そんなにホールで食べたかったんだ。
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