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一章 自由に生きるためには

16話 3ヶ月目の現状

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この世界に来てから早3か月が過ぎていた。


午前中は島の探索、お昼ご飯を自宅で食べて、午後からはダンジョン探索という生活を毎日続けている。

そのかいあって、この島のほぼ全ての場所の探索が終了し、島のあらゆる場所に転移ポイントを作った。

島の東西南北の4地点(山と海岸線の中間くらい)や、特徴のある場所、薬草の群生地、果物の採取しやすい場所などに木材で作った地名入りの看板を立て、転移の目印とした。

スキル創造を使えば、看板づくりも地名を入れるのも一瞬だった。
地名は〈西の平原〉や、〈りんご〉など自分なりに分かりやすいものを入れておいた。

そして、毎日ダンジョン探索を頑張ったおかげで、昨日私もユキもそれぞれレベル20になった。

まだ身体の小さい子どもということもあり、安全第一でやってきたので決して身の丈以上の階層には挑戦しなかった。
自分よりもレベルの低い魔物だけを相手にしてきたので、レベルの上がり方は普通より緩やかだったのではと思っている。

書斎にあった本にも、格上を相手にした方が経験値の取得が多いと書いてあったので間違いないだろう。

まぁ今まで戦いなんてものとは無縁の人生だったのだ。
調子に乗って無理してもいい事なんてない。

ダンジョンは現在14層まで探索済みだ。
この世界のほとんどのダンジョンでは15層ごとに階層ボスというものがいるらしい。
ボスのいる階層のひとつ上までは余裕をもって攻略できるようにはなった。

レベルが20になったら、ボスに挑もうと考えていたので準備を整えて近々ボスの攻略に臨むつもりでいる。

14層までに様々なものがドロップした。

最初のDダンジョンじゃがいもをはじめとした、D大根、Dいちご、Dキャベツ、D人参、D玉ねぎ、Dトマト、D唐辛子などの食材系ドロップ。
また、魔石も極小と小が14層までの魔物からドロップした。

あとは一角兎とボアという魔物からはそれぞれの毛皮や牙、角などの素材系。

そして、ファンタジーでおなじみのゴブリンからはなんと布が手に入った。

布は色んなものに使えるのでかなり嬉しい。

あのゴブリンからのドロップというのが若干気になったが、普通に新品ぽい綺麗な布だったので気にしないことにする。

ダンジョンで手に入れた食材系と薬草系には全てダンジョン○○というように、必ず名前の前に《ダンジョン》というのがついている。長いのでDと省略したけど。

ちなみにダンジョン産だと明確に分かるような名称にしてあるのは理由があって、ダンジョン産のものは種や種芋を畑に植えても決して育たないようになっている。

なので、ドロップ率の低い貴重な食材や薬草類を手に入れたとしても、外で栽培して増やすというのは出来ないそうだ。

これは、この世界の常識として受け入れられているようなので、神々が定めた理なのだろう。

鑑定があるから私は分かるけど、鑑定もちじゃない人たちはどうやって見分けてるんだろう?
どれも一回り大きいようだけど、誤差といえば誤差だし…

まぁ、そのあたりもいつか人里に出た時に分かるかもしれない。
今は考えても仕方ないので、そういうものとして受け入れている。

ちなみに、まだ自宅の畑には手を付けていない。
この島に自生しているものは植える必要性を感じないし、今はレベル上げを優先しているのでそこまで手が回らない。

現在の私たちのステータスはこんな感じ

《アスカ サメジマ》※変更可
◇人間 性別:女 年齢:10歳
◇Lv:20 HP:390/390 MP:207/207
◇保有スキル
 鑑定Lv4
 転移Lv5
 創造Lv5
 召喚Lv2(1/3)
 隠密Lv2
 気配察知Lv3
 マップLv1
◇魔法適正:全属性 特殊:ウキペディア
⭐︎創造神フォルティナの加護(状態異常無効、精神異常無効)


≪ユキ≫
◇ホワイトコング 性別:なし 年齢:1歳
◇Lv:20 HP:280/280 MP:170/170
◇保有スキル
 気配察知Lv4
 隠密Lv6
◇魔法適正:土、火属性 特殊:アスカ サメジマの召喚魔


新しいスキルも覚えて、順調に強くなっているといえる。

隠密は狙って覚えたが、気配察知は魔力で周辺を探るようにしてから結構すぐに覚えた。

あとは念願のマップ!
一度通った場所ならいつでも頭に地図を思い描けるようになった。

まだLv1なので半径100mほどの広さのマップだが、ダンジョンや森の探索で重宝するだろう。

私もユキも、MPが増えたことで、ここ最近は攻撃魔法をメインに戦うようになった。

遠距離攻撃の方が安心だからね。
とはいえ、MP切れや魔法耐性のある魔物に遭遇した時に困るので、剣術や弓も練習している。



さて、いつもなら午前中の探索に出かける時間なのだが今日はまだ自宅の前にいる。

レベルが20になったらボスに挑む前に、もう一人家族を増やそうと思っていたのだ。

「次はどんな子が来てくれるかな♪楽しみだね!」

「ウキッ♪」

逸る気持ちを落ち着けて私はスキルを使用した。

「召喚!」
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