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一章 自由に生きるためには
10話 よろしくね
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魔法陣の光がおさまると目の前にちょこんと座っていたのは真っ白な小さなお猿さんだった。
10歳の私の膝下くらいまでの大きさだ。
きょとんとした顔でこちらを見上げている。
「か、かわいい~!!!!!」
地球の生物でいうと、リスザルに似ている。
魔物だなんて思えないほど可愛い。
私が可愛さに悶絶していると、そのお猿さんがゆっくりと私の足元にすり寄ってきた。
「あ、そうだ!名前を付けて契約完了なんだよね!えっとどうしよう…私ネーミングセンスないんだよなぁ」
私はしゃがみこんでお猿さんを撫でまわしながら考え込んだ。
うっとりと気持ちよさそうにしている。
今後も召喚で増えていくであろう家族たちの名前だ。
変な名前にはしたくない。
「よし、変にひねるよりも、一目見て感じた印象から取ろう!君の名前は〈ユキ〉だよ。これからよろしくね!」
そう言って、私は初めての家族にユキという名前を付けた。
すると、私とユキとの間に確かな繋がりが出来るをはっきりと感じた。
より一層ユキを愛しく感じ、絶対に危険な目に合わせないようにしようと改めて決意した。
ユキは『よろしく!』とでも言うように、嬉しそうに「キキッ!」と鳴いて私の肩にぴょんっと飛び乗った。
なんとなくだが、意思の疎通も出来そうだ。これも契約の繋がりのおかげなのだろう。
「そういえば、ユキの種族ってなんだろう?鑑定!」
≪ユキ≫
◇ホワイトコング 性別:なし 年齢:1歳
◇Lv:1 HP:80/80 MP:70/70
◇保有スキル
気配察知Lv1
隠密Lv1
◇魔法適正:土、火属性 特殊:アスカ サメジマの召喚魔
自分の召喚魔だからなのか、自分自身のステータスと同様にしっかりと詳しく見ることが出来た。
あのカニの時は種族名とか食べられるかとか、そんな事しか分からなかったけど。
それにしても、現状はもちろん弱いことに違いはないのだが、保有スキルがとても優秀ではないだろうか。
一緒にこの島を探索する時に気配察知はかなり有用だし、隠密に関してもいくらでも使い道が思い浮かぶ。
今はまだスキルLvが低いけど、ユキが自分自身の身を守れるようになるためにもしっかりと伸ばしてあげよう。
まずは転移を使いこなそう!
これはひたすら、場所をイメージしては転移するを繰り返して身体に覚えさせるのがいいだろう。
特にこの安全な我が家にはいつどんな状況に陥ってもすぐに帰れるようにイメージを固めておかないと。
あとは、咄嗟の危険に対応できるように、ユキの召喚と召喚の解除を素早く出来るようにこれも練習しないと!
召喚魔は、召喚者の意思で自由に出し入れが可能だ。
ユキが攻撃を受けそうになったり危険に陥った時に、咄嗟の判断で召喚を解除するなどして臨機応変に対応できるようになろう。
よし、やることがたくさんある。
「さて、ユキさんや、私と一緒に強くなろうね!」
「ウキキッ♪」
「うんうん♪よし、じゃぁさっそく訓練といきますか!」
「キキッ!」
そう言って、私とユキは強くなるための第一歩を踏み出すのだった。
10歳の私の膝下くらいまでの大きさだ。
きょとんとした顔でこちらを見上げている。
「か、かわいい~!!!!!」
地球の生物でいうと、リスザルに似ている。
魔物だなんて思えないほど可愛い。
私が可愛さに悶絶していると、そのお猿さんがゆっくりと私の足元にすり寄ってきた。
「あ、そうだ!名前を付けて契約完了なんだよね!えっとどうしよう…私ネーミングセンスないんだよなぁ」
私はしゃがみこんでお猿さんを撫でまわしながら考え込んだ。
うっとりと気持ちよさそうにしている。
今後も召喚で増えていくであろう家族たちの名前だ。
変な名前にはしたくない。
「よし、変にひねるよりも、一目見て感じた印象から取ろう!君の名前は〈ユキ〉だよ。これからよろしくね!」
そう言って、私は初めての家族にユキという名前を付けた。
すると、私とユキとの間に確かな繋がりが出来るをはっきりと感じた。
より一層ユキを愛しく感じ、絶対に危険な目に合わせないようにしようと改めて決意した。
ユキは『よろしく!』とでも言うように、嬉しそうに「キキッ!」と鳴いて私の肩にぴょんっと飛び乗った。
なんとなくだが、意思の疎通も出来そうだ。これも契約の繋がりのおかげなのだろう。
「そういえば、ユキの種族ってなんだろう?鑑定!」
≪ユキ≫
◇ホワイトコング 性別:なし 年齢:1歳
◇Lv:1 HP:80/80 MP:70/70
◇保有スキル
気配察知Lv1
隠密Lv1
◇魔法適正:土、火属性 特殊:アスカ サメジマの召喚魔
自分の召喚魔だからなのか、自分自身のステータスと同様にしっかりと詳しく見ることが出来た。
あのカニの時は種族名とか食べられるかとか、そんな事しか分からなかったけど。
それにしても、現状はもちろん弱いことに違いはないのだが、保有スキルがとても優秀ではないだろうか。
一緒にこの島を探索する時に気配察知はかなり有用だし、隠密に関してもいくらでも使い道が思い浮かぶ。
今はまだスキルLvが低いけど、ユキが自分自身の身を守れるようになるためにもしっかりと伸ばしてあげよう。
まずは転移を使いこなそう!
これはひたすら、場所をイメージしては転移するを繰り返して身体に覚えさせるのがいいだろう。
特にこの安全な我が家にはいつどんな状況に陥ってもすぐに帰れるようにイメージを固めておかないと。
あとは、咄嗟の危険に対応できるように、ユキの召喚と召喚の解除を素早く出来るようにこれも練習しないと!
召喚魔は、召喚者の意思で自由に出し入れが可能だ。
ユキが攻撃を受けそうになったり危険に陥った時に、咄嗟の判断で召喚を解除するなどして臨機応変に対応できるようになろう。
よし、やることがたくさんある。
「さて、ユキさんや、私と一緒に強くなろうね!」
「ウキキッ♪」
「うんうん♪よし、じゃぁさっそく訓練といきますか!」
「キキッ!」
そう言って、私とユキは強くなるための第一歩を踏み出すのだった。
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