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ダンジョンの中
しおりを挟む今さっきまで、あったはずのさっきまで通れていたはずの道が消えていた。
「ここは一定時間ごとに形が変わる迷宮なんだよ!」
イオと呼ばれていた男の子がそう言った。男を燃やした妖精たちがこちらを燃やそうと飛びかかってくる。6級強化魔法を即座に発動する。そのままスレインから貰った袋を出し剣を引き抜く。
妖精を一刀両断にすると膨大なエネルギーが流れ込んできた。神界ではあまり感じられなかったがレベルアップしたようだ。
「え・・・兄さんすげーんだなそこで燃えている男が剣で切った時は剣の方が溶けてたんだけど」
などと言っているがこいつはなんで、こんなところにいた?このダンジョンの形はどんどん変わっていくその途中でたまたま繋がったところから入ってきたということか?警戒はしておこう。
「そうか・・・じゃあな俺達は用がある。」
そう行って立ち去る。
「ま、待ってくれよ!俺にできることなら何でもする!だから連れて行ってください!」
「・・・いや・・・別にお前に頼むことは無い、じゃあな」
「頼むって!兄ちゃん!ほんと何でもするからさ!」
しつこくお願いしてくるだがだめだこいつの魂胆はわかっている。
「お前さっきからライラの胸とか足とかお尻とかずっと見てるよな。危機迫った状況なのに随分と余裕だな?」
俺の言葉を聞いた途端、イオはまずいという顔をする。ライラは、ぽわんとした表情を引き締め目の前の少年を警戒する。
「ご、ごめんなさい!兄ちゃんの彼女さんがキレイだからつい見ちゃったんだ!」
「こ!恋人じゃありません!正人くんに失礼でしょ!」
ライラが怒り始めた。
「ご、ごめんなさい」
再び謝るイオ少年。
「でも、この子いい子ですよ!仕方ないので連れていきませんか?正人くん!」
ライラはそう言ったが問題はそこではないのだ。俺は2日分の食料しか買っていない。
ただでさえ何日間ここにいるかわからないのに3人分の食料なんて無いのに、ここでライラがそんな事を言ってしまえば罪悪感を感じてしまう。
「仕方ない、余計なことはするなそれが条件だ。あとお前が持ってるものがあれば渡せ食料があればなお良しだ。」
イオが申し訳無さそうに言う。
「すまんにーちゃんそんなのとっくに食べつくしちゃった。俺はここで1週間過ごしてるんだ。」
「・・・そうか、まぁお前の顔を見ればまともに食べてないのはわかっていた。これでも食え」
そう言ってスープの袋と水を投げた。失敗だったスープ系統は水を使うこんな環境下に来るとわかっていればちゃんとした保存食を持って帰ったのにくそ、俺は、一食抜きか
「ちょっと周りを見てくるライラもご飯食べておいてくれ」
そう言って立ち去る。このダンジョンは一時間ごとに形が変わる。このダンジョンは少し前に形が変わった。だから少しくらいならこの場を離れても問題はない。
くるくるとお腹がなる。
「はぁ、お腹すいた。どうやって出ようかな~」
「正人くん。少し分けよ?」
ライラは全部分かっていたようだ。俺にスープを分けてくれようとする。
「いや大丈夫だ。ライラが全部飲んでくれ。」
そう言うとライラは激しく首を振った。
「私がイオくんを置いておこうって言ったんだから正人くんも飲むべき!」
何回か拒否したあと折れたのは俺だった。
「はぁ、冷えてる」
ライラは、呆れた声を出す。
「さっさと飲まないからだよ!早く飲めば暖かかったのに」
いや、そんな責められても、さて・・・イオのところに行くか。
「おい、イオ食ったならそろそろ行くぞ」
イオを連れダンジョンを歩き始めた。
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